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トラックのお仕事 中編

「じゃ、じゃあ、行くね」 『ま、待ってくださいセンパイッ、私まだ、心の準備が……んあああっ!』 懇願を無視して、エンジンを入れる。 だって、このまま後輩ちゃんのペースに合わせていたら、仕事にならないもん。 『あ、ああっ、ダメえっ、身体っ、熱いっ……』 「エンジン入れたからねー。もう少し待ってねー」 『ううっ……あっ、んッ……』 色っぽい吐息が、私の耳に残る。 まあ、後輩ちゃんはもっと大変だろう。 なにせ、先輩を自分の体に入れて、中をかき回されて、体を熱くさせられて、甘い声を上げているんだから……うん。やばいな。 『ああっ、はあっ、体、熱いのにっ、動かないっ、ああっ、身体、ガチガチに固まってるっ、なにこれっ、あああっ……』 「トラックだからねー。ブレーキかかってるから、しょうがないよ」 『あんっ、センパイッ、そんな風にハンドル握らないでくださいっ、ああっ、そこっ……』 「うんうん。ハンドル敏感だよねえ。私もそうだった。でも安心して、私こういうの上手だから……」 そして、私はギュっ、とハンドルを握りしめて。 『あああんっ!』 「……じゃあ、行くよ」 『だ、だめえっ! ダメですセンパイッ、私もっ、私も、イッちゃいますからああっ』 「……」 そういう意味じゃなかったのだが、やはりこれも、私は経験済みだ。 今まで身動き一つとれなかったからだが、私の操作により強制的に動かされる。新人は、この操作で絶頂してしまうことが多い。 「大丈夫。イっていいからねー? 可愛い声、たくさん聴かせて」 『あああんっ! あっ、ああああ! せんぱ、センパイッ、わたしっ、あっ、イク、ああああああっ!』 私がアクセルを踏み込むとともに、びくん、と一度だけ揺れて、トラックが動き出す。 後輩ちゃんも、無事に絶頂を迎えて、走り出したようだ。 『あっ、はああんっ、センパイッ、先輩っ……』 「うん、かわいかったよ。声、我慢しないでいいからね」 『あひっ、はひっ……』 あまりにも甘ったるい声が聞こえてきて、私の頭も若干正常じゃなかったのかもしれない。 でも、我慢はできない。 『あああんっ、センパイッ、ハンドルにぎにぎしちゃらめええっ……』 「ふふ、すっかりトラックの体で感じちゃって……かわいい声。右に曲がるからねー」 『あああんっ、やあっ、私の体、勝手に動くのおっ……』 ビクンビクンと体をけいれんさせて、甘い声を流しながらも、 「……ふふ、後輩ちゃんの車内、こんな風になってるんだ。よく見ると、結構人形とか置いてあってかわいいかも」 『はあああんっ、わ、私の中、勝手に見ないでくださいっ、ああんっ! やっ、待ってっ、ブレーキいまふまれたらっ、んんあああああっ!』 そのまま二度目の絶頂を迎えてしまう後輩ちゃん。 ビクンビクンと痙攣しながらも、その体の操作権は、彼女にはない。 「ほら、信号変わるよー」 『やらああっ、もういくのやらあああっ……』 「だーめ。ほら、出発進行っ」 『あああああんっ』 アクセルを強めに踏み込むと、足先に後輩ちゃんのびくびくっ、とした鼓動を感じる。 『あっ、んあっ、やだあっ、せんぱいっ、これ、やだっ、ぎゅうっってふむのやだああっ』 スピーカーから聞こえてくる、あられもない声。 それだけで私はうっとりと、意識を手放してしまいそうになるのだけど。いかんいかん、安全運転。 それはそれとして……その、喘いでいる後輩ちゃんを見ていると、私も不思議な気分になってくるのは、まぎれもない事実であり。 「……ねえ、後輩ちゃん。すこーし、休憩しよっか」 『はあっ、はあっ……ふぇ?』 まあ、後輩ちゃんに選択権などない。体の主導権自体がそもそもないのだ。 私は適当なサービスエリアに大型トラック、こと、後輩ちゃんを止めると、 『はあっ、はあっ、も、もう無理ですセンパイッ、も、元の姿に、人間に戻して……このままじゃ私、おかしくなるからあっ……』 息も絶え絶えな後輩ちゃん。 しかし、私はそんな弱音を聞き流すと、 「ハンドルも敏感だって言ってたよね……でも、すべすべで、気持ちいいよ?」 『ひゃああっ、な、何するんですかあっ、それ、だめええっ』 「気持ちいいことするんだよっ」 後輩ちゃんの文句を軽く聞き流して、私はすべすべのハンドルを両手でなでるようにさわさわと愛撫する。 『あっ、やあっ、んっ、んんっ』 「後輩ちゃん、エッチいねえ。手も足も出ない、そもそも手足もない。ごつごつで大きな鉄の塊が、今の後輩ちゃんなんだよ?」 『い、いわないでえっ、あああんっ!』 「……私の手がないと、身動きすら取れない体で……こんな風にいじられて、甘い声上げて、あまつさえ……イッちゃって」 『い、いわないでくださいセンパイッ、お願いだから、言わないで……んっ、ああっ』 「……でも、気持ちいいでしょう? 私にこうやって触られるの、嫌?」 『そ、それはっ、あっ、やああんっ!』 動かないはずのトラックが、みしっ、と、たじろいだような気がした。


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