アラサーのセンパイは若返ってもかわいい 中編
Added 2024-04-27 05:00:00 +0000 UTC一つ見くびらないでほしいのだが、僕は何もこの意味不明な現象に呆然としたわけじゃない。 そりゃあ確かに現実的ではないし、フィクションの世界でしか見たことのない光景ではある。 だが、そんな一般的な感性で恐れおののくほど、僕の感性はまともじゃない。 驚いていたのは、見たこともないセンパイの姿だ。 「思えば、大学生からの付き合いですからね。高校以前のセンパイは、まあ、確かに見たことないですけど・……あ、アルバムなら見たこともあるか」 「見せた覚えがないぞ……」 いつも冷徹に突っ込んでくる先輩だが、確かに今日はキレもない。 「さすがに夢だと思って、もう一度眠りについて、それでも体が戻ってなくて、やっぱり夢だと思って……夢なら会社に連絡もいらないだろうから……一縷の望みをかけて、何もしなかったら……お前が来た」 だぼだぼの衣服のまま、何とか冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、落ち着くように水を飲むセンパイ。 それは確かに心を落ち着けているけなげな努力なのだろうけど、その手はぶるぶると震えていて、まるで動揺を隠せていない。 なるほど……これは確かに新鮮だ。 「とりあえず、会社には連絡しときますね。高熱で意識がなかったとでもいえば、何とかなるでしょう」 「……悪い」 「いえいえー。僕は優秀なので、このくらい朝飯前ですよー」 ニコニコと笑って、それっぽい理由をでっちあげて、電話をする。医師の診断書とか突っ込まれるかもしれないけど……まあ、その辺もうまくやろう。 「昔のセンパイが生で見れただけで、十分おつりも来ましたから」 素直に謝るセンパイは、見た目の幼さも相まって、非常に愛くるしい。 「幼いセンパイいいなあ、かわいいなあ」 それは、一切雑味のない、心からの勝算のつもりだった。 だが、そんな先輩は、しかしどこか引っかかったらしく。 「……悪かったな。どうせ私はもう若くないよ。そりゃお前だって、昔の私のほうがいいって思うだろうって、わかるさ」 別にそういうつもりで行ったんじゃないのに、プイっと、すねたようにそっぽを向くセンパイ。 「そんなことはないですよ。幼女姿のセンパイも、今の大人びたセンパイも、どっちも大事なセンパイです」 「……」 「今のは僕の言い方が悪かったですね。謝罪をするので、こっちに来てください」 「……なにそれ」 心底呆れたように、しかし、いう通りに僕の近くにちょこんと座るセンパイ。 いつもの圧迫感というか、存在感がきれいさっぱり感じなくなってはいるけれど、それでもこうして指示に従っているセンパイを見ていると、いろいろ思うところはある。 「あれだけ大きかったおっぱいも、今はこんなにちっちゃくなっちゃったんですね」 「ひ、人が気にしてることを言うなっ、あっ……」 「……でも、感度がいいのはお見事です」 「な、何様の、つもり……んっ、あ、あっ……」 僕の指がゆっくりと、先輩の小さくなった乳首をなぞるようにさわる。それだけで小さな吐息と、小さな先輩の喘ぎ声が部屋に広がる。 「や、やめっ、あっ、ああっ……わたしいま、こんなちんちくりんなんだぞっ、それなのにっ、やっああっ……」 「かわいいですよ。すごく興奮します……ほら、僕のここもこんなに大きく……」 「へ、変態め、えっ……あっ……やっ……あんっ……」 だんだんと声が、甘く、柔らかいものに変わっていく。体が幼くなったからか、口を突いて出る喘ぎ声も、いつもに比べて角がなく、甘い印象を受ける。 「勘違いしないでくださいねセンパイ。俺はいつもの、大人のセンパイも全然嫌いじゃないんですよ。少しだけだらしなくなったおなかの肉をつまむのも、それはそれで、全然興奮するんです」 「人が気にしてることを、いうなああっ……んっ、ああっ……」 「耳、弱いのは変わんないですね……」 先輩の耳を甘嚙みして、びくびくしてきた下半身、股にかけて、ゆっくり指を伸ばす。 「んッ、んんっ……」 「ほらセンパイ。キス、しましょ」 「ううっ、こ、こんな姿になってまでっ、何でお前と……っ」 「ほーら……」 そりゃあ、本気で先輩が嫌がってるなら僕だってこんなことできやしない。 でも、いつもいつもこんな態度で、結局そういうことができているわけだし、それはひっくり返すまでもなく、やっぱりそういうことなのだ。 「んちゅ、中、中っ……んっ、んんっ、あっ、ふぁっ……」 「んチュッ……ん、口もちっちゃくなって……ああ、これはもう」 プチっ、と、何かが切れるような音が、僕の中から聞こえた。