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魔法の鏡と禁断と 中編

「……っ」 思わず生唾を飲み込んだ、 というよりも、気づいた時には生唾を飲み込んでしまった後だった。 鏡の向こうの梓さんも動揺した顔で、おどおどとこっちを見ている。そりゃそうか。俺だもんな。久しぶりに見ても、おどおどしててもかわいいが、残念ながら俺なのだ。 鏡に映っているだけで、ただの映像なのでは? と思ったりもしたが、残念ながらそうではなかった。 なにせ、下を向けば、当たり前のようにたわわに実った二つの乳房があって、肉月も明らかに男の、俺のものじゃない。 普段の部活で鍛えぬいたシックスパックも当然なく、代わりにあるのはそれなりに柔らかいおなか。 いやらしい太ももまで合わさって、総じて肉付きの良い体なのだ。 「バランスとりづらいな……」 聞こえてくる声も間違いなく梓さんで、夢であれ現実であれ、この時俺の体が梓さんになっていたのは間違いなかった。 「……どうしよう」 これからどうしよう、と、ほんの少しだけ思って、すぐにその悩みはやめた。 どうせ夢なのだ。夢でなければなんだというんだ。 だから、夢だと決めつけたうえで、もう一度。 「……どうしよう」 今度のどうしようは、少しだけ意味が違った。 この体になって、千載一遇の夢の世界で、俺はいったいどうするのが正解か、という葛藤だった。 先ほどから体をくねらせてあれこれポーズをとっている。煽情的なポーズを自分がとるのは恥ずかしいけれど、鏡の向こうの梓さんが同じくえっちなポーズをとってくれているのだから、平気でおつりがくるというものだ。 「……」 ならば、と。自分でもわかってはいる。 自分がいやらしいポーズをとろうが、鏡の向こうの梓さんが同様のことをするのなら、平気でおつりがくるのだ。 ならば、いやらしい『ポーズ』などに、限る必要性も、ない。 俺がいやらしいことをすれば、すなわち、その…… 「俺がオナニーをすれば……梓さんも……っ、はあんっ……!」 服の上から胸をももうとして、瞬間に変な声が出る。 身体が感じやすいのだろうか、こんな梓さんを見るのは初めてだ。 もっともっと聞きたい。 だから、俺は全力で、エッチな声を出さなきゃいけない。 ただ、演技の必要はなかった。なにせ、どこを触っても気持ちがよくて、その都度声が勝手に出てきてしまうのだ。 「あっ、ああんっ……梓さんっ……」 違う違う、梓さんみたいに! 「あああんっ、わ、私っ、身体の疼きが収まらなくて……っ、はああんっ……! やあっ! なにこれっ! びくびくってっ、はああんっ! ま、待ってっ、これ、すごすぎるっ……!」 女言葉を出したことか、はたまた、梓さんになり切ったことが原因か。 服の上からだというのに、体中がビクンビクンと震える。 「だ、ダメえっ……演技、できない……っ、この体、すごい……っ」 最早、我慢なんてできなかった。 俺は罪悪感に押しつぶされそうになりながらも、ワンピースに手をかける。女性の服が脱ぎづらいとは聞いてたけど、それでもはやる気持ちを抑えることはできなかった。 「ああっ、梓さん、こんないやらしい体して……」 服を脱ぐと、あらわになったのはブラに包まれた巨乳。パンティーもブラもどちらも黒い色で、正直いやらしい。 「はあっ、はあっ……あ、梓さん……っ」 鏡の前の梓さんがいやらしいメスの顔をしている。 まあ、俺が梓さんになっている以上、俺がメスの顔をしているからこんなことになっているのは承知の上だ。 だって、もう我慢はできないところに来ている。 「はあっ、はあっ……んっ、梓さん、ごめん……っ」 最後の砦、ブラとパンティーに手を伸ばして、外した。 「ほ、ほんとについてない・・・・・」 入れ替わりものとかの定番かもしれないが、やっぱり自分の男性器がついていないと不安にはなる。これは事実だ。 だが、それ以上に、 「これが、梓さんの乳首・……で持って、これが梓さんの、お、おマンコ……」 思わず見惚れてしまうほどの、うっすら毛の生えたおマンコ。 たまらず指を伸ばす。 「……あっ」 なんだかわからないが、とりあえず、濡れているということだけはわかっていて。 「梓さん、ごめん、我慢できないから……あん」 覚悟を決めて、おマンコに、人差し指を入れてみた。 すると、 「ひゃあああんっ、あっ、あっああああっ!」 あられもない声が俺ののどから飛び出てきて、俺のそれなりに高い理性はここで、完全に崩壊したんだと思う。


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