ヤギの鳴き声に耳を傾けてみよう
Added 2020-03-23 09:25:12 +0000 UTCあなた方がよく知る最もオーソドックスな魔法使いとはおとぎ話にでてくる魔女のような魔法使いだろう。魔法使いとは魔法をつかうものである。当たり前と思うだろう。ただおとぎ話などの魔法使いとなると使う魔法はおのずと限られる。彼らは基本的に何かを別のものに変える魔法を使うことがほとんどだ。つまり変化魔法さえ使いこなせれば魔法使いとしてある程度一人前と言えるのではないだろうか。僕も現代に生きる魔法使いとしては十分に一人前といえるのではないだろうか。そう考えるとなかなかどうして気分もよくなる。実際ここ最近僕以上のオーソドックス魔法使いはそうそうお目にかかったこともない、まあ魔法使いに出くわすことがほとんどないだけだけどね。 そんなわけで、僕、杉崎杏理は魔法使いをやっています。使えるのは変化魔法です。人とか色々変えられます。他の魔法?できませんよ。だって教わってないんだから。こちとら独学だよ?すごくない? そんなすごい僕にはさらにすごいことに何人か弟子がいます。今一緒にいるのが 「めえぇー、んめぇ?めえぇー!」 と元気な声で鳴いている香蓮さんです。いろいろあって弟子をやってもらってます。実は僕より年上のお姉さんです。 「めえぇーっ!」 今は訳あってヤギの姿をしています。とっても元気に鳴いているけどこれって、 「ひょっとして香蓮さんヤギの姿気に入った?しばらくこのままでいる?」 と聞くと、香蓮は怒ったのだろう、 「めえぇぇぇーっ!メエェェッ!」 という鳴き声とともにヤギが突っ込んできた。殺意を感じた。 さすがに遊びすぎたので香蓮さんを一度元に戻した。人に戻るところも見たかったのだが僕は紳士なので自分の部屋へ退散しました。しばらくすると、 「杏理君!出てきなさい!」という声とノックがした。ドアを開けてあげるとそこには大人の雰囲気をした美女が真っ赤な顔をして立っていた。 「今の私の気持ちがわかる?」 そう香蓮さんが言うがあいにく僕はテレパシーのたぐいは使えない。だからコーヒーを入れつつ直感で答えてみた。 「勝手に姿を変えられて怒り心頭とか?」 「大正解よ!」 「よっしゃ、当たった」 「この状況で外す方が難しいとおもうのだけど。」 香蓮さんはため息をつきつつもコーヒーのおかげで少し落ち着いたらしい。 「まったく、こんな目に合うのはキミといるときだけなんだよ?少しは反省を」 「そりゃそうだ、なんたってこんなことをするのは僕も片手で数えるくらいしか知らないし。香蓮さんも立場上は僕の弟子なわけだし多少のことは多目にみてよ」 ちょっと前にキノコ狩り目的で山に入ったとき熊に襲われそうな女の子を見かけた。それが香蓮さんだったわけで、ナンパがてら助けてみた。そのお返しという形で隷属、もとい弟子にした、というわけだ。本人も魔法使いの弟子になるとは思わなかったようだけど。 「普通お礼と言っても食事をおごるとかそんなところだよ。なんで弟子に着地するのよ!?」 「そんなこといわれても、香蓮さん、美人だし。食事だけで終わるのは嫌だよ。弟子なら長く遊べるし、一人前の魔法使いって感じがするし。」 「やけに一人前にこだわるわね。そんな事気にしそうでもないのに。」 香蓮さんは前半の言葉をスルーしてこう返してきた。実際こだわりがあるわけではない。そもそも魔法使いがほとんどいない以上一人前も半人前もない。優越感と成長の実感みたいな小物臭い理由があるくらいだ。 「で、どうして今回もこんなことをしたの?」 香蓮さんがたずねる。今回「も」というところに嫌味を感じる。が、たいてい物事にはきっかけがあるというのもこれまた真理である。 先月僕は久しぶりに同族と会う機会があったのだが彼は、その、なんというか自分の欲望に対して正直なところがある。いつも会うたびにいろんな女の子に魔法をかけて遊んでいるといった自慢話を聞かされたものだ。本人曰く同意の上だし、そこに関しては僕も人のことを言えないわけだがそんな彼のマイブームというのがみんなで動物になって乱交する獣化プレイというわけである。自分の友達ながら随分とマニアックな趣味をお持ちだ。だけど、 「それでうらやましくなってやってみたくなったわけね。」 「うらやましいかどうかはさておき興味があったことは認めよう。でもさすがにいきなり獣化させて犯しまくるというのはどうも、罪悪感が、」 「嘘つき、罪悪感なんてないくせに。まぁでも、いきなり襲われなくてよかったわ。」 コーヒーを飲み終わった香蓮さんが椅子から立ち上がる。まずいな、計画が狂う。 「さすがにそこまではしないさ、だから、久しぶりにさ、」 香蓮さんを後ろから抱きしめる。香蓮さんは驚いたようだが、嫌がるそぶりはしなかった。こういう小さなことでもうれしく思うし、彼女のこういうところが好きだ。 「杏理君は私のこと好き?」 「今更なことを聞きますね。好きですよ。だからこれからも一緒にいてほしいんです。」 香蓮さんは何も言わずに部屋を出ていった。これでいい。香蓮さんが入っていった部屋は僕と香蓮さんにとって特別な部屋、つまり暗黙の了解でOKサインということになっている。やはり僕だってヤリタイことはやりたいしやりたいこともたくさんある。 部屋に入る。が香蓮さんがベットにいない。おかしいと思ったら後ろから抱きしめられた。あったかくていいにおいがする。香蓮さんだ。 「ふふ、さっきのお返し。」 そういうと香蓮さんは僕にキスをしてきてくれた。ほんと可愛いな、この人、 ベットに彼女を寝かせると僕は彼女の胸に顔をうずめた。 「ふー落ち着く」 「ちょっと、私の胸は枕じゃないんだけど」 そういいつつも優しそうな表情で僕の頭をなでてくれる香蓮さん。そんな彼女に僕は 「んんっ!?んちゅんぁ・・」「やぁあん///」 キスをした。同時に乳首優しく指の腹でなぞるようにしていじっていく。 「ちょっ、杏理君っダメッ//やめぇ///」 香蓮さんは胸が弱い、だからこうやって乳首の周りに円を描くようになぞってあげると 「杏理君ッ!ダメェッ!///アンッ!アアアアンッ!//」「アアンんんっ?んんっ//ぬちゅんッ//」 喘ぎ声が大きくなってきたところでキスをする。それでも漏れ出てくる声がたまらない。 次はやっぱり下の秘部を、いやまてよもうすこし、早いけど入れるか?いや・・・ 「さすがに脱線しすぎですよ、杏理先輩。全然プランと違うじゃないですか。」 いろいろと考えていたところに水を差された。 入ってきたのは松田悠里君、僕の弟子である。それも香蓮さんのような形式的なものではない。なんと彼は魔法を使うのだ。当たり前と思うなよ。魔法を使うちゃんとした意味ではただ一人の弟子だ・・・たまに弟子とは何ぞや?と思う。 「ビックリした、今いいところだったのに邪魔しないでよ、後空気読んで、君が急に部屋に入ってきたせいで香蓮さんが混乱してるしせっかくのラブラブムードが台無しじゃないか。脱線だって?僕は香蓮さんルートが正規ルートだ、訂正したまえ。」 「うるさいです。こっちは部屋の外でずっと待機してたんですよ、急に呼び出されて、そしたら急にお二人が始めちゃうし」 ふむ、そういえば確かに呼んだ。ああそうだ、呼んだとも、あああれだ、すっかりわすれてた! 「君が水を差してくれたおかげで冷静になれたよ。よくやった。ほめてやろう。」 せっかくほめてあげたのに彼はちっともうれしそうな顔をすることはない。あきれたような顔で 「はあ、香蓮さんに説明はしましたか?」 「いやまったく」 「やれやれ」 ほんとにあきれてしまったようだった。彼はあっけにとられている香蓮さんの方を向くと、僕にはしないであろうていねいな応対を始めた。 「香蓮さん。急に入ってきてすいませんでした。弁明をさせてもらうとこっちのドアからは裸は見えません。服を着るならいったん出ていきますし毛布にくるまったままでもいいので話を聞いてくれると助かります。」 今回の計画はこうだ。香蓮さんを動物に変えて楽しむ。たったこれだけのことだ。それなのにいまだに悠里君は香蓮さんに長々と説明をしている。まぁ弟子が師匠より無能なのは仕方がない。ここはひとつ助けてやろう。 「香蓮さん、獣化プレイしよう!悠里君の説明は長いけどつまりはこういうことだよ。」 僕が香蓮さんに言うと香蓮さんは困ったような顔をした。 「キミにそう言われると悠里君の説明と違うように聞こえるんだけど。」 「この子の説明は長いから短くまとめてあげたんだよ。」 というと、悠里君はむっとして 「あなたが説明を代わりにやってほしいっていうから呼ばれたんですよ。」 と怒る。 「まぁまぁ、君の魔法の練習も兼ねてるのは事実なんだからそう怒らないでよ。」 そう、今回魔法を使うのは悠里君だ。魔法をうまく使えるようになるには実践あるのみ。童話でも優れた魔法使いは人をいろんな動物に変えている。とはいえ最初は身近な人からのほうが慣れやすいだろう。という名目だ。 「悠里君にはいつもお世話になっているから私はいいわよ」 香蓮さんが言う。二人の親密度が高いのがちょっと妬ける。 「それで、わたしは何になるの?」 「それはなってみてのお楽しm「ヤギです」 せっかくのサプライズを台無しにする悠里君。 「杏理さんからの課題がヤギなんです。もう完成しているので人に向けて撃ってみなさいって」 我ながら随分物騒なことをいったなあ。香蓮さんもあきれた目をこちらに向けている。 「呆れた指示なのはわかってます。ただ杏理さんのいう事はいつもおかしいですし人に撃ってみないときちんとできているかわからないのは事実です。杏理さんには何度か練習台になってもらってますけど実験台が杏理さんでは信用できません。すいません香蓮さん。こんな実験台にさせてしまって。」 「いいのよ悠里君、がんばってね。」 二人の話が僕を置いて勝手に進んでいく。変えるものと変えられるものだから仕方がないけど・・・僕に対してどこか失礼なのは気のせいだろうか。 ともあれ、あとは始めるだけだ。 「言っておくけど、香蓮さんの裸をあまりみないようにね」 「分かってますよ。」 悠里君が魔法を香蓮さんに向けて放つ。うん、悪くない。よかったね、成功だよ。 「あれ、特に変わらないわね。」 「それは違うよ香蓮さん、悠里君に教えた魔法は人をヤギに「変える」魔法だ。すぐに変化がみられると思うよ。」 「変化というほどではないけれど、体が熱いというか、ムズムズしてきたわ。」 「ムズムズしてきたということは変化が正しく行われている証拠だ。僕の魔法ほどの速効性はないけどその分変わっていく様子が見れるのは高評価をつけたいね。」 軽口をたたいている間にも香蓮さんの変化は進んでいく。そろそろ尻尾がでてくるかな?と思ったけどこれは・・ 「ああん、カラダがあっ//あれ、手がおかしくなってる」 どうやら手足の方から変化が始まったらしい。指が一体化して蹄になっていく。 「ふくがぁ//きついぃぃ///」 そりゃそうだ、だって脱がせてないんだもん。こういうのが見たかったんだよ。でも悠里君は動揺しているしこのまま放っておくと香蓮さんも苦しいだろう。僕は香蓮さんの服を脱がせてあげることにした。下着を脱がすと香蓮さんのお尻には可愛らしい尻尾があった。 そうこうしているうちに香蓮さんの変化は顔の方にまで及び出した。 「悠里君、よく観察しておくんだよ、これからの君の糧になるしそのほうが香蓮さんの反応も良くなるからね。」 少し悔しさと嫉妬が混ざったのは内緒だ。でも 「悠里君ッ、そんなにまじまじと見られるとさすがに恥ずかしいめぇぇー、めぇぇっー!?」 よし、声帯も変化した。仕上げとばかりに骨格もヤギのものに変わっていく。 「んめぇぇーんんっめぇぇー」「ンメエェ-ェッ!」 変身が終わった。香蓮さんは完全にヤギとなった。 さて、悠里君の魔法は文句のつけようのない素晴らしいものだった。あとは香蓮さんで遊ぶだけなのだが、 「いや、普通に考えてダメでしょう。香蓮さんも多分恥ずかしがってますよ。すっぽんぽんで僕たちにいろいろ観察されてるんですから。」 「めえぇ!」 香蓮さんは賛同しているようだ。 「午前中にリハーサルがてら香蓮さんを一度ヤギにしたんだよ、説明もその時したし遊ぶ準備も同意もできている。」 「めえぇぇっ!」 「香蓮さんの反応を見る限り嘘ですね」 鋭いな、面倒くさい。 「いやいや、香蓮さんもやる気になってるって、ほらっ」 香蓮さんの尻尾をにぎってあげると 「らめえぇぇーっ」 「ほらね」 「ほらねじゃないです。急に尻尾触られたら誰だってびっくりしてあんな声が出ますよ。」 「めえぇ///」 僕の耳にはさっきから「恥ずかしい//」「言わないで//」と聞こえるのだが。悠里君は時々周りを見ないというか、香蓮さんにはいい言葉攻めになったようだ。それはそうとさすがに弟子にここまで言われたら聞く耳を持たないわけにもいかない。 「しょうがないなぁ。ならここまででいいよ、香蓮さんをもとに戻してあげて。」 本当に残念だが、チャンスはまた来る。ヤギ香蓮さんのかわいい声を近いうちに絶対に聞いてやる。 チャンスは案外早くやってきた。 「杏理さん、戻し方教えてもらってませんけど、これってほっとけば自然に戻るものじゃないんですか?」 そういえば練習では僕は勝手に戻っていたから教えてなかった。うんうん、チャンスは自分で作り出すものだよね。 「そういえば教えてなかった。普通変身魔法というのはかけた本人でしか解くことができないよ。今やり方を教えるからやってみなさい。」 これは真っ赤な嘘だ。解除魔法まででたらめだ。でも想定外の事態に焦って冷静さを欠いている悠里君にはよく刺さったようで、 「無理です。戻りません。」 と、彼にしては珍しく嘆いている。 「ごめんなさい香蓮さん、絶対に元に戻すのでもう少しだけ辛抱してください。」 と、香蓮さんにまで謝り出した。一方の香蓮さん、悠里君に心配をかけないように声も出さずに大人しくしている。こういう思いやりを僕にもわけてほしいと思いつつ、僕は考えてた言葉を吐き出す。 「しょうがない、今回は僕がなんとかしよう。」 さあ、僕のターンだ。 「悠里君、これは魔法を解く最終手段だ。邪魔をしないように、静かによく見ておきなさい。」 そういうと僕は香蓮さんの乳をいじり始めた。悠里君はびっくりしたようだが大人しく見てくれている。 「んめえ!?めへぇぇっ//らメエェェッ!」 いま香蓮さんは戸惑いや恥ずかしさや気持ちよさでいっぱいになっているのだろう。 「香蓮さん、やらしぃなあ。そういえばヤギもミルクが出るんだっけ?」 乳しぼりのように握ってみると、 「め、めへぇぇっ//めえっ//」 という気持ちよさそうな、恥ずかしそうな声が出た。実際恥ずかしいのか僕から逃げようとしているが、逃がさない。逃げようとするたびに乳をぎゅっとしてあげると、香蓮さんは 「め、めえぇぇっ!」 と鳴き声をあげる。何度かこのやり取りをしているうちに 「んめぇぇー//」 最後には大人しくなって足を折り曲げて座ってくれた。これならそろそろ大丈夫だ。 とりあえず人のままではさすがにやりづらいので僕も変身しよう。ほんとは何になるか考えてもいいけど今の流れを止めたくないし、同じヤギでいいか。 ポンっという音とともに香蓮さんの前に僕はヤギの姿で現れた。そして間髪入れず香蓮さんにのしかかった。野生の本能に身を任せて香蓮さんとの交尾を始める。 「んめぇ!?めぇっ、らめぇぇっ!」 香蓮さんもたまらず大きな声を上げる。それでも僕は体を休めるどころかより強く激しく、肉棒を香蓮さんに打ち込んでいく。 「めえぇぇっ、らめぇぇ///めえっ!」 香蓮さんが喘ぐ、正直何を言っているのか分からないので感覚でしかないが、案外いやがってないと思う。それにたまに 「めへぇぇっ//」 と、気持ちよさそうに鳴いてくれると嬉しい。 「杏理さんと香蓮さん、まじでやってるよ。」 悠里君がぽつりと漏らす。香蓮さんにはこの言葉が随分と刺さったようで、 「メエェェッ!めえっ、らメエェェッ!」 と声を上げる。これは分かった。『悠里君ッ!見ないでッ、アアンッ!』だ。 香蓮さんのアソコがきゅっとしまった。そろそろイキそうだ。より激しく香蓮さんをつく。 「メエェェッ!んめぇ!?めえっめえっ///らめぇぇ、らメエェェッ!」 よし、いけ、イッチャえ、香蓮さん、と僕が念じると香蓮さんも限界だったようで、 「んめぇぇー!メエェェッ!らメエェェッ!めえぇぇっ!めへぇ、メエッ!らめぇぇっ、んめぇ!?めえっめえっ///メエェェッ!」 と、たいへん可愛らしい喘ぎ声を漏らしつつ香蓮さんは達したようだった。 さて、これで僕の目的は完遂したわけだし香蓮さんを戻してあげよう。 「めへぇー//」 当の本人は余韻に浸っているようで伸びている。まあいい、とっとと終わらせよう。そう思って僕はお先に人に戻り香蓮さんの胸を揉んでいく。 「めぇ、めえぇぇっ!?」 さすがにこの期に及んで揉まれるとは思わなかったのだろう。香蓮さんが驚いている。 「もとに戻してあげるからね。」 僕はただ香蓮さんの胸を揉んでいるだけだ。それでも香蓮さんの体は元に戻っていく。 「メエェェッ、メエッメエェェッ、メエアアンッ、アアンッ//あん//」 うん、我ながら完璧だ。人間の香蓮さんがかえってきた。 「お疲れ様、ヤギの香蓮さんもかわいかったよ。」 「ハァ、ハァ、バカ、アンッ//」 おっと、胸を揉んだままだった。 というわけで、童話におけるキスで呪いが解けるというのは、実際愛の力が呪いに打ち勝つというご都合主義に見せかけた事実である。さすがにキスだけでとけた事例は聞いたことがないけどそれはまあ、童話にはありがちなマイルド化というやつだろう。とにかく今回僕がやったのは紛れもない正真正銘の解呪になるわけだ。 「そういうわけで、もし魔法をかけて、戻せなくなったときはとりあえず愛してあげなさい。そうすれば案外なんとかなる。」 「嘘でしょう!?」 悠里君が唖然としている。嘘みたいだけど本当なんだってば。 「もちろん解除魔法はいくつかあるから教えていくけど時間かかりそうだし、実践あるのみってことで。」 と、強引に話を打ち切ろうとしたのだが、香蓮さんが、 「質問いい?」 と割り込んできた。 「同性に魔法をかけた時はどうするの?」 「そのまま愛してもいいし、性転換の魔法がありますよー」 案外鋭いなこの人。さっきまでめぇめぇ言ってたとは思えない。 香蓮さんの質問は続く。 「解呪魔法っていくつかあるっていうけど、全部覚えなきゃいけないものなの?」 「基本一つ覚えればだいじょうぶですよー」 「ふうん、ひとつで。ねぇ、さっき悠里君に教えてた魔法なんだけど。」 あれ、雲行きが怪しくなってきた。 「あれを練習すれば悠里君はちゃんと魔法が解けるようになるのよね。」 「無理です。」 香蓮さんを名探偵にさせる前に早々にぶっちゃけることにした。悠里君は唖然としている。 「悠里君に教えた魔法は完全なでたらめです。つまり熱心にメモを取っていた彼の努力は完全に無駄だったことになりますね。」 悠里君がうなだれている。香蓮さんはなおも続ける。 「かけた人しか魔法が解けないっていうのは?」 「そういうものもあります。魔法というより呪いに多いです。」 「つまりこれも嘘だったと。」 全部暴かれてしまった。さすがは香蓮さん、めぇ探偵だ。悠里君にはいずれ魔道具をそろえてあげよう。 「弟子への教授よりも愛弟子との恋愛を優先したまでさ。」 「愛弟子ってそういう意味じゃないでしょう。」 たしかに、「まなでし」よりも「あいでし」と読みたいかも。 「個人的にはそろそろ愛弟子から恋人になってほしいんだけどねー」 「杏理君がもう少し誠実になったらねー」 このやりとりも何回目だろう。香蓮さんの照れ隠しにも困ったものだ。いつか絶対彼女にする。 そんな僕をよそに悠里君が夕食の準備をすすめるために台所へ。香蓮さんも手伝いに行きそうだ。仕方ないからこないだ買った本でも読むか。 明日は何しようかなーと考えながら、僕は珍しく読書を始めた。