政府施設。 法改正後人権を失った女性(現在は『雌』と呼ぶ)の国営収容所である。 ここでは様々な公共活動が行われている。 『雌調教教育』『小売販売』『風俗営業』『雌処分』『清掃』『愛玩雌斡旋』『企業労力斡旋』『雌肉食品加工』『野良雌捕縛』『雌繁殖』 様々な分野で雌を使用し、営利に取り組んでいる。 僕は経済雑誌記事の取材の為、この政府施設を見学にやってきた取材者だ。 施設では係員が僕に案内人として同行してくれるらしい。 案内人は「観るより体感した方が良く分かりますよ」と、意味深な事を始めに言っていた。 『雌調教教育』機関は、親が育児を放棄した幼雌を引き取り、立派な雌奴隷に育て上げる機関です。 ココでは雌としての存在意義を先ず叩き込まれます。 施設内での雌は基本的に皆全裸です。 おっと、広場に調教雌が集まって着ましたよ。朝礼が始まる様です、観てみましょうか 「初等部の皆さん。おはようございます!調教前訓示斉唱!」 『我々雌は、男性の忠実な隸(しもべ)であり、また、社会の為に命を捨てられる雌であります!』 『我々雌は、男性の為に立派な奴隷へと成長し、社会に使用される消耗品であります!』 『我々雌は、政府の為に存在し、男性の為にこの身を捧げ、雌の屍に我身の屍を積上げます!』 「各自担当官の調教を、それぞれ選択して受けなさい。解散」 今ここに居る雌は3歳から11歳の幼い雌ばかりです。我々は初等部と呼んでいます。 朝の訓練は初等部が一番後でしたので、12歳から15歳までの中等部を観てみましょう。 雌調教教育機関は一貫して選択調教制度ですので、雌ごとにあった調教を自分で選べるのが魅力です。 ほら、あそこに全身蚯蚓腫れの雌が居るでしょう?あの雌はSM調教ばかり受けている雌ですよ。 しかし、基本的にどの雌も奉仕の姿勢は変わりませんね。試しに声を掛けて見て下さい。 「あ、ちょっと・・・」 声を掛けると、全身傷だらけの雌は直ぐに駆け足で目前までやって来た。 「はい。私を御使用なさいますか?」 「いや、僕は取材者だ。話をさせてくれ」 「話と言わず、御好きな様にして下さい。どの様な御命令にも従います」 「ほう、じゃあ『死ね』と言われたら君は死ぬのかい?」 「はい。どの様な死に様がお望みでしょうか?」 「死に方?そんなのはどうでもいい。もう行っていいよ」 「はい、わかりました。では、失礼して・・・」 「ああ、ありがとう。」 振り返り、僕は案内人に次の案内を頼もうとしたが、案内人は笑いを堪えている。 「?」 後ろでドタリとさっきの雌が倒れた。 小刻みに痙攣し、吐血している所をみると毒を呷っての自殺だろう・・・・ 「!!―――まさか!さっきの会話で?!」 「その通りです。この雌は貴方の命令に従い、貴方の望む死に方をしたのです」 『死に方は問わない』『すぐにでも逝って良いよ』と、この雌はそう解釈したのだ。 これはうっかりした事は聞けないな・・・ 「では、次の場所へ行きましょう」 「え?この雌はこのままにして行くのか?」 「ああ、そのゴミでしたらそのままで結構です。他の雌が適当に片付けてくれますよ。次は選択科目を見せましょう」 僕は意表を衝かれたが、案内人に付いて行く事にした。 選択科目の種類は豊富だ。『基本学科』をベースに『披露』『性交』『SM』『奉仕』『食糞』『改造』『拷問』『処刑』 『基本学科』は一般教養なので省略します。 「では『性交』実技から観ましょうか。この科では文字通りSEXの技を磨く場所です。全てレズ行為ですがね」 室内はペニスパンツの雌と受けの雌の2通りで、まるで乱交パーティーのような風景だ。 「次に『奉仕』です。ここでは男性の喜ぶ行為を体験して学べます。ここは社会的に役立つので人気科目です」 それぞれの雌が男根模型で舌技の訓練をしている様子だ。 「『披露』ですが、これはディスカッション形式で、雌が独自に習得した技を見せ合い、試行錯誤をする科目です」 中央のステージに雌が雌に何かしらの技を使っているのだろうと思う程度だった。 「『SM』は主にマゾ性を高める科目です。サドな雌は稀で需要も少ないので、ほぼ被虐性を習得する科目です」 ポールに吊るされた雌は相当な傷を負っていて、担当官らしき男が竹刀で執拗に激しく叩いている場面だった。 「『食糞』はスカトロ科目です。本来は苦手意識を消す目的でしたが、1日1食では足りないようでここも人気です」 教台の上で排泄する雌と、それを口で受け止める雌とでの実地であった。ここだけは臭かった。 「『改造』では精神改造と肉体改造の2面性があり、個性を求める雌に人気があります」 室内では雌の腕を切り落とし、代わりに豚の脚を接合している所であった。 「『拷問』では、かなりハードな行為を受けられる場所です。ボロボロになり再起不能に陥る雌が多い科目です」 天井から吊るした雌の生皮を剥ぎ取っている内容だった。雌も全身血塗れで、アレが人間には見えなかった。 「最後に『処刑』です。ここではスマートに殺害する技術と、その器具類の使用方法を学べる場所です」 ギロチンの使い方を説明している。ギロチンの刃が落ちて雌の頭が床に転がった。実習までしているのは驚きだ。 ざっと説明しましたが、こうして雌達は、日々知識と経験、死屍を重ねて立派な奴隷に成長してゆくのです。 そして、それぞれに特化した雌達は、他分野施設に運ばれて、死ぬまでそこで働いているのです。 僕は生の声が聞きたくて、すれ違う2人の雌を引き止めて話をしてみた。 「どちらの雌を御使用になりますか?」 「そうではなくて、僕の質問に答えてくれ」 「何でしょう?解かる範囲でお答えします」 「君等はここの教育がおかしいと思わないのかい?」 「?―――何がおかしいのかが解かりません」 「その―――拷問とか処刑とかを学ぶ事が、だよ」 「私達雌にとっては、絶対必要な知識と経験ですから」 「その綺麗な肌に、痣や火傷痕が残っても辛くないのかい?」 「私達雌は、より過酷な科目を選択し、生き残る為に付いた傷は、誇るべき勲章です」 「さっき処刑科目を観させて貰ったが、雌の首が落ちて死んでいた。学習だけなら、何も雌一人殺さなくても良いのではないか?」 「ああ、あれですか?実は私達も処刑科目受けていたのですよ。あの雌のおかげでギロチンの威力を知る事が出来ました。栄誉な事ではないですか?雌一匹の命で他の50匹の雌がギロチンの威力が目で見て確認できたのです」 「人身御供と云う事か。その・・・あの雌は担当官に殺されたのかい?」 「?―――いえ、自ら志願してギロチンに入りました。私達も志願し、結局抽選であの雌に決まりましたが」 「愚問だと思うが、君達は死ぬのが怖くないの?」 「自分が死んでも他の雌の糧に成れます。ですから死ぬ事を怖がって居られません」 「ああ、分かった。ありがとう」 「私達をお使いにならないのですか?」 「何度も言うようだが、僕は取材でここに来ているんだよ。ソレ目的じゃない」 「私達は貴方様の御気に召さないですか?」 そう言って自分達の薄いピンク色の陰唇をめくってみせる。 何だかさっきのパターンに似ているな。下手な事を言うと死んでしまいかねない。 「僕に抱いて欲しいのかい?」 「男性に使用してもらうのは、私達の存在理由なのです。どうかご使用ください。」 案内人が初めに言った「観るより体感した方が良く分かりますよ」という言葉の意味が良く分かった。 僕は突然走りだし、その場を後にした。 今度は『清掃施設』にやって来た。 少なくともインタビューで僕自身が巻き込まれる事はないだろうとの判断だ。 それにココで雌がどう活用されているのか記事にしてみたかった。 施設内は、染み一つ無い床に壁、意外と清潔な感じだ。 「見学の方ですね?伺っています。どうぞ、納得がいくまで御覧ください」 施設の男性職員に挨拶をして施設内を観て廻る。案内人は居ないが、代わりに施設の見取り図を貰った。 手始めに浄化棟に行く事にした。 浄化棟は汲取りした汚物を濾過する場所だと案内図には記されている。 僕が想像していた濾過装置はソコには無かった。 マウスプラグを装着した雌を上から垂れ下がったホースを口に接続し、そこから汚物を直接胃袋に流し込む。 それこそ腹がパンパンに膨れ、破裂しそうな位にだ。 注入が終わった雌は、マウスプラグに栓をしてカートで運ばれる。そして、直ぐに別の雌がホースに接続される。 カートで運ばれた雌は、別の部屋に移され、巨大な陳列棚に陳列され、腹が萎むのを待つ。 それの繰り返しなのだそうだ。 恐らく、あの雌達は肛門を縫って、排泄出来なくしてあるのだろう。大腸が満タンになった雌から、生き埋め処分されるのだそうだ。 そのまま汚物だけを埋めたのでは大腸菌による土壌汚染がある為、バクテリアによる分解も考慮しているらしい。 植林する際、堆肥として一緒にその雌を埋める庭師は多いらしい。 次は清掃施設のメインとも呼べる場所だ。 清掃施設は大勢の雌が収容され、全ての雌が舌で清掃活動を行うのだ。 壁や床は勿論、便器に至るまで全てを舌で行うのだ。 一つの部屋に腕を切り落とされた雌が鮨詰めになって収容されているのだ。 勿論この施設にはトイレというモノは存在しない。 全てココに居る雌で用を足すのだ。 ココでは仮設トイレとして公園やビーチ、建設現場など、幅広い場所に無料で貸しだしている。 勿論ビルの清掃や家の清掃等にも貸し出される。 ココの雌は喉を潰され喋る事が出来ない為、インタビューは諦めた。 次は『風俗営業』施設だ。 ここではその名の通り、様々な風俗を扱っている一大施設だ。 ソープランドの様なサービスは勿論、奉仕やSM、スカトロ・・・全ての性的サービスを提供する場所だ。 ここではコレといったコースなどは無い。雌の人数と使う部屋、時間で料金が決定される。 ここでは雌1匹500イェン均一で、容姿、年齢、体型等の指定は出来ない。 スタンダード部屋はタダ。SM部屋は道具込みで500イェン。拷問部屋は道具込みで1000イェン。 処刑部屋は道具込みで2000イェン。となっている。 貸し切り時間は、1時間500イェンで加算方式。それぞれの料金を合わせて支払う仕組みだ。 例えば、雌2匹で、SM部屋を借り、2時間居たとすると、(500×2)+500+1000=2500イェンとなる。 それだけ払えば、時間内に雌を好きなように出来るのである。云ってみればレンタル奴隷の感覚だ。 政府の施設ではあるが、殆ど高級ホテルのようなビル建造物なのだ。 僕はこの取材で、経費として5000イェンを持たされている・・・今こそ使うべきかと、逡巡した。 『いいか、新人?経費が出るなら使うに越した事はないぞ。身銭を切るのはバカのする事だ』 僕は、入社した頃に付いて歩いた先輩の言葉を思い出し、結局僕は、客として入り、取材をする事にした。(もちろん施設側に取材許可を予め執ってある) 建物内は案の定、豪華なホテルを思わせる内装になっていた。 ロビー中央に輝く巨大なシャンデリア、その下にはちょっとした噴水に照明が反射し、黒と白の大理石で出来た床と壁。 とにかく豪華だ。 僕はフロントに行った。 「いらっしゃいませ。どのコースを御希望でしょうか?」 僕はメニューを受付に伝え、経費を使い切った。(勿論編集部宛の領収書も忘れない) 僕のコースは、処刑部屋を選んだ。他の部屋はなんとなく想像できたから、取材と云う面でコレにした。 時間は2時間だ。それだけあれば色々と聞きだせるだろうと判断したからだ。 雌は4匹にした。本音では沢山の奴隷達と話をしたかったのだが、経費が持たない為だ。バランスとしても妥当だろう。 エレベーターを上り、受付嬢の案内で、部屋に通された。 「こちらで御待ちください。直ぐに奴隷が来ますので・・・」 そう言って受付嬢は去っていく。 部屋に入ってまず目に飛び込んだのは、間仕切りを利用したギロチン台だった。 次に大きな機械が目に止まった。パッと見は水槽の様な機械だが、部屋にある蛇口からは遠い場所に固定されている。使い方の記述も、説明書もなにも無い。 僕は部屋の中を物色していると、雌が4人『失礼します』と言って入って来た。 「本日はご利用ありがとう御座います」 と言ってから頭を下げる奴隷達。 「ああ、心配しないでいい。僕は取材に来ただけだから、プレイはしない代りに僕の質問に答えてくれ」 「はい?」 僕は一脚しかない椅子に腰掛けると、裸の奴隷達にくつろぐ様に支持した。 奴隷達は、コンクリート打ちっ放しの床に、正座で僕の前に座る。 こうして改めて見ると何から聞こうか迷ってしまう。手始めに奴隷達の写真を1枚撮った。僕はボイスレコーダーを廻して上目使いに僕を見る雌奴隷達に自己紹介をした。 「僕はジン。雑誌の記事を書く仕事でここに来たんだ。君達の名前は?」 「申し訳ありません。私達に名前はありません」 「え?何で?」 「私達は家畜と一緒ですから・・・いつ肉塊になるか、分からない身ですので・・・」 「そうか、そうだったね。呼び名とかは?」 「大体番号です。私はR1004523です」 「物凄く呼びにくいな・・・じゃあ僕が付けてあげよう。時間内なら君達は僕の物だろ?」 「はい。仰る通りです」 「じゃあ、そっちから『ハル』『ナツ』『アキ』『フユ』にしよう。短絡的で悪いけど・・・」 「あ、ありがとう御座います!」 奴隷達は心底嬉しそうだ。 「冥土の土産が出来ました!何と御礼をしたら良いのか・・・」 「!・・・僕は君達を殺す気は無いよ」 「え?ですが・・・」 「言ったろ?取材だって」 奴隷達は顔を見合わせ、戸惑っている。 「そりゃ、こんな部屋だから覚悟はしていただろうけど、僕は君らの話を聞きたいだけだよ」 「はぁ・・・でも、一度待機室を出た雌は、再び戻っては来ません。ですからどの道、私達は処分されるのです」 僕は自分の判断に愕然とした。 恐らく各部屋用の奴隷を、各待機所に置いておくのだろう。だから、僕の判断どうこうではなく、この少女達は『死』を決定付けられているのだろう。 奴隷達もそれを理解している節がある。 「ああ・・・分かった。つまり、君らは・・・死ぬのが仕事という事か?」 「はい!その通りです」 爽やかに僕の憶測を肯定するハル。 「そうだとしても、もっと生きたいと思わないのか?」 「・・・」 黙り込む少女達。そこまで難しい質問だったかと、僕は思い直してしまう。 「あ、あの・・・生きている以上必ず死にますよね? 余り上手に言えませんが、私達『雌奴隷』にとっては、『死ぬ』は『生きる』のと同じに思っています」 アキが、たどたどしく僕の質問に答えはじめた。 「あー・・・つまり、生と死は一緒だと?」 「はい。死ぬのが早い遅いはありますが、私達は男性の為に、この身を使って頂く事が、生きるという事で・・・」 「『雌奴隷は生き死によりも、男性の為に成れれば良い』と教育施設で調教されていますから」 アキの言葉にナツも言葉を重ねる。 「そうではなくて、将来の事とか、やりたい事とか、なりたいモノとか。もっと個人的な意見を聞かせてよ」 「そう言ったものはありません。数時間後には肉の塊になっていますし・・・」 夢も希望もない現実をフユは言う。 「あ!私はあります」 「へえ、聞かせてよ」 僕は目を輝かせてナツの言葉を促す。 「私は、最も残酷な殺され方をしたいです!」 僕のテンションは一気に下落した。 「あっ、私も『時間をかけて嬲り殺し』にされたいです」 「私は少しずつ潰されるのが良いですね」 ナツの言葉にハル、アキ、フユが同乗し始めた。 僕は質問を変える事にした。 「ああ。君らの希望は分かった。 質問を変えよう・・・君等は同じ雌奴隷を殺せるのか?仲間だった者を・・・」 「はい。何の躊躇もなく殺せます。同じ雌奴隷ならば尚更容赦できません」 「あー、そうだな、例えばハルがナツを殺すとして、殺されるナツは納得できるのか?」 ナツは逡巡してから 「納得ではありませんが、お客様さえ喜んでくれるのでしたら、誰に殺されても同じだと思っています」 まるで他人事の様にそう言った。 この少女達には、死の観念が極端に薄く、生き方よりも死に方を選ぶのだと、感じざるを負えなかった。 おっと、そうこうしている内に、もう時間が後少ししかない事に気づいた。 「ところで、この部屋の器具で、使い方の分からない物があるのだが、さっき気になったコレはなんだい?」 僕はそう言って水槽の様な機械を指差す。 「ああ、コレですか・・・コレはこうして・・・」 と言ってフユが水槽の中に自ら入った。手足をたたんで仰向けの姿勢で、綺麗な秘唇が丸見えだ。少し窮屈そうに水槽内に収まった。 僕はその光景を写真に撮っていると、アキが機械を操作する。すると、水槽の上の天井が迫下がっていく。 「まさか、コレって・・・」 「雌専用のプレス機です。私位なら3センチ位まで圧縮出来ます。あ、圧縮後の写真もお願いしますね」 「ちょ!ちょと・・・!」 僕の静止の言葉とは裏腹に、プレス機の透明な板越しにフユがそう言ってから、降下する天板の圧力に押し潰されてゆく。停止スイッチといったモノはないらしい。 僕の網膜にはフユの嬉しそうな笑顔が焼きついたまま、部屋に骨の砕ける音と、何かがブチュっと潰れる音が響く。 「コレの凄い所は、体液を集めて取り出せるのですよ。それで、残るのは絞りカスだけに出来ます」 アキが嬉しそうに説明している横で、フユが見る間に薄く圧縮されている。 機械の下に置いてあったバケツにチュー!っと血液や体液が流れ出して薄汚いバケツを満たしてゆく。 僕は呆然と突っ立っていると、ハルが顔を覗き込できた。 「どうかされましたか?」 「ああ、いや・・・」 「ご不満そうですね。では、こう云うのはどうでしょうか?」 そう言ってハルは別の機械を作動させた。 少し高い所にホッパーがあり、そこにハルは脚を突っ込むと、引き込まれるように、ハルの身体がホッパーに呑み込まれた。途端にけたたましい音が機械から響いたと思うと、機械の下の排出口から挽肉が出てきた。 「なっ!」 「こっちは雌用のミンチ機です。コレも体液と挽肉を分離できますよ」 アキがこれまた嬉しそうに補足した。 僕の足元には無言の内に変わり果てたハルが排出口の床に肉塊を積み上げていく。 「なんで!何で君らはそんなに命を粗末にするんだ!?」 「?・・・もし貴方様が、私達を放って置いても処分はされます。ですから、せめて貴方様の取材に協力させて頂きました」 確かにアキの言う事には説得力がある。 仮に僕がこの奴隷達を殺さなかったとしても、この施設で即処分されるのだろう。僕はそれを止めさせる事は出来ない。 僕にはこの子達の命を救う事は絶対に出来ない。ならばこの子達の命を糧に自分の仕事を真っ当する事しか出来ないのだ。 アキの言う事は全面的に正しいので、僕は腹を決め、この仕事の為に少女の命を使う事にした。 「ホントに、君達雌奴隷には驚かされるよ」 「失礼とは思いますが、貴方様は雌奴隷に対して、お優し過ぎるのではないかと思います」 「ああ、僕は甘すぎるのだろうね。今後改善していこうと思うよ」 アキは圧縮を終えたフユをプレス機から出した。フユの身体は厚さ3センチの肉の板に姿を変えていた。 僕は圧縮されたフユの残骸を写真に収めた。 そして、挽肉になったハルの残骸を撮ると、ナツがその挽肉を手に取り、口に運び咀嚼し始めた。その光景もファインダーに納める。 「次はどれを使いますか?」 「任せる。ギロチン以外は全部未知の器具だ」 「はい。かしこまりました」 アキがナツに「あれをやろう」と合図すると、ナツは自分の左腕をナイフで深く刺す。その傷にアキは錠剤のような物を捩じ込んだ。同じ様に太股にして、残った右腕はアキがやった。仕上げに卵の様な物をナツに飲ませ、準備が完了したようだ。 ナツは離れた場所に立ち、アキは僕に離れる様にナツから遠ざけた。僕はその様子を写真に収める。 「カメラの準備はいいですか?では、参ります」 アキがスイッチを入れると、笑顔で立って居たナツの左腕が爆散して、吹き飛んだ腕は壁に当たり、一面を鮮血で染めて落ちる。 アキのスイッチで右腕も吹き飛んだ。 それでもナツの笑顔は綻ばない 僕は連続シャターでその様子を写真に収める。 アキのスイッチで両足が一度に吹き飛んだ。 ナツは爆発の衝撃で派手に壁に叩きつけられて床に転がる。 次のスイッチで仰向けに転がっているナツの胴体が爆散して、辺りに血煙と内臓をブチ撒けた。 爆発の衝撃でナツの頭が僕の足元に転がって来た。 見ると、ナツの表情は他の牝同様、満面の笑みを湛えている。 僕は事の逐一を写真に収める事に成功した。 「如何でしたか?」 「教育施設で学習したのだろう?」 「はい。コレは特別な技術が不要なので得意にしていた技です」 そう言ってナツの生首を拾い上げて、アキはソレと同じ表情で僕に笑い掛けた。 「では、最後に御見せするのはコレです」 ホースを引っ張ってきたアキはソレを自分の肛門に挿入していく、それが終わるともう一本を同じ要領で膣に挿入して、抜けないようにガムテープで固定すると、機械を作動させた。 「何をするんだ?」 「コレは『雌風船』です。今、私のお腹に空気が注入されています。もうじき喋れなくなると思いますが、私が破裂する所をカメラに収めてください・・・」 瞬く間にアキの腹が膨れていく。今にも破裂しそうな程膨らんだ腹を抱え、満面の笑みを僕に投げかけた時、ボンっという音と共にアキの腹は破裂して、辺りに血煙と内臓をブチ撒けた。 ガクリと倒れたアキに駆け寄った。 まだ息がある。 「はあ、はあ・・・ど、どうでしたか?良い記事が書けそうですか?」 「ああ、君達のお陰だ」 「それは、良かったです。最後に頼みがあります・・・」 「何だ、言ってみろ?」 「私の頭を踏んで・・・強く踏み躙って下さい・・・」 「それが望みなら・・・」 「お願い致します」 僕は言われた様にアキの頭を踏み躙った。 「・・・ああ・・・しあわせ・・・で、す」 アキはホントに幸せそうな笑顔を湛え、息を引き取った。 僕は殺人事件現場のような室内を、写真に撮って部屋を出た。 部屋を出ると、全裸に首輪だけの牝奴隷を6人程廊下の壁際に並ばせ、2等民女性の従業員(一応公務員)が待ち構えていた。 「お楽しみ頂けましたでしょうか?」 ニコニコと愛想良く僕に問い掛けてきた。恐らく部屋の後始末の為に態々待機していたのだろう。 「楽しむ・・・っていうか。その・・・」 「おや?当施設の奴隷にご不満な点がありましたでしょうか?」 従業員の口ぶりに後ろに並んだ牝奴隷達の顔が蒼褪める。 「いや。そうではないが・・・従順過ぎやしないか?」 「なるほど・・・申し訳ありませんでした。次回御利用の時に前もって、生意気な牝を御注文下さいませ。そういった御注文に課金項目はありませんのでお気軽にお申し付け下さいませ」 従業員が恭しく頭を下げると、奴隷達も続いて頭を下げた。 「あー・・・そういった意味ではなくて・・・いや、忘れてくれ。ところで君達は?」 「はい。お部屋の掃除で御座います」 「もし良ければ、掃除の様子を見たい、写真を撮りたいのだが構わないか?」 「確か取材でいらしたお方ですね?それでしたら御自由にどうぞ」 そう言うと再び血生臭い部屋に招き入れられた。 部屋に入ると、牝奴隷達はテキパキと清掃作業に取り掛かった。 やはりそれは『清掃』と言うよりも『後始末』であった。 アキとナツの亡骸はハル同様全てミンチ機に掛けられ、コンビーフ状態の肉を奴隷達は貪り食い、壁や床に飛び散った血潮も、清掃施設で見た牝の様に、丁寧に舌で舐めとっていく。 僕の頭は真っ白になりつつも、シャッターを切る音だけが鳴り響いていた。 その後、僕の書いた記事は我社の経済週刊誌でドキュメンタリーコラムの連載を開始。 読者アンケートも僕の記事はかなりの好評を得て、僕の名前はスナッフライター(殺人記者)として世間に売れたが、汚名とは裏腹に、不思議と僕の書く残酷表現が厚い人気を博して読者を獲得していった。 そして、テレビメディア(ケーブルテレビ)も続々と牝タレントを起用し、残酷的な番組を展開。高視聴率を獲得し、多くのスポンサーを得ている。 僕のした仕事は間違っていたのかもしれない。 世間に影響を与えたが為に、どこの家庭でも本やテレビの真似をして、娯楽の一環で3等民の需要を増やし、それに比例して牝の死亡率が極端に跳ね上がった。 そして、タイアップCMの影響かも知れないが、ジェノサイド社の製品は飛ぶように売れ、施設での牝購入代金は高騰した。 あらゆる面で今までのバランスを崩壊させてしまっていた。 ソレが良いか悪いかは僕には判断出来ない・・・だが、次のコラムの題材はこれに決めようと思う。仕事半分だが、この問題は僕なりに突き詰めていきたいと本気で思う。 第3章 ~生命の出水~ 終わり