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God of Death
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《天国に一番近い場所》 ~プロローグ~

 事の始まりは約1世紀前に遡る。 政府は少子化対策に伴い新たな法案を打ち出し満場一致で可決された。 『国民は一夫多妻とし、婦女子は30代までに、最低5人の子を産む事を義務とする』 この法案だけを見ればルーマニア革命の引き金にもなった共産党議員エレナ・チャウシェスクの悪政の一つであった・・・。しかし、人間の遺伝子問題は世界規模で深刻化した背景がそれを裏づけしていた。 この法律に派生を加えた法案も次々と可決されていった。 『最低出産数を満たない女子に対する強姦を罪としない』 『経済的に育児困難、その他の場合、国営施設にて子供の受け入れする』 『同法律は長期滞在外国人にも適用され、入国時に法律遵守の旨を通達する』 『同法律は初潮を迎え、且つ出産可能な状態から適応される』 『義務違反者には非国民として処罰される』 と、いった法案が乱立された。  現在、国の政策は見事に少子化問題を解決した。 とは言え、幾つかの問題も発覚し始めていた。 1つ目に、レイプの発生件数が激増し、父親が自分の子として認知しないと云ったケースが多く、施設入りの子供が後を絶たなくなったのだ。おまけに、初潮もない幼児すらレイプされる始末だ。 2つ目に、男子の出生率が極端に減少したことだ。男子5%に対し女子95%の割合だ。原因はまだ解明されていないが、仮説では男子の精子減少、遺伝子の進化、未知のウイルス、等と学会を賑わせている。 今現在、解決しなければならない最重要課題だ。  そして3つ目に、『1婦5子政策』によって改善されたかに見えた人口問題が半世紀経って、裏目に出てしまった。人口の爆発(主に女子)で3億人の規模となった国は食料問題も深刻となっていた。増加し続ける女子は、第4世代を向かえた今、推定1億人増といった結果が出ている。  そこで政府は国を挙げて『間引き政策』を大々的に打ち出した。 法案政策として『1婦5子政策』を一部分廃止し、更に婦女子に対する人権を剥奪した。 今や人権とは第2世代以降の男子にのみ許された特権であった。 国は手始めに、養護施設に居る女達を全て処分した。 具体的には山一つに竪穴を掘り、生き埋めにした。 経済面を考えて、女を解体し、店頭でその肉を豚肉として販売した。 もっと短絡的に手足を切り落とし、諸外国にダッチドールとして売ったりもした。 勿論国民の大半を占める女達は、その残忍な行為に黙って居なかった。 反政府運動として、一部の女達は武力で対抗しようとした。 結果は歴然としていた。 反乱軍はあっという間に捻じ伏せられた。 大半は銃殺され捕縛された者達は、激しい拷問の末、見せしめの為にギロチンによる公開処刑となった。 その生々しい映像はメディアを通じて国中に浸透し、女達を震撼させた。 それ以来、反政府運動を起こす者は居なくなった。 『間引き政策』によって新たな法案も生まれた。 『全ての雌は奴隷であり、また男の言に絶対服従とする。逆らえば死刑』 『第1世代、第2世代の雌にのみ、国に貢献した事により、特例として2等民の階級を認める』 法制定と共に国民には国民階級を設け、1等民は男性と同等。2等民は最低限の人権を有し、3等民は奴隷であり、支配される『物』とされ、大多数の女性は雌と呼ばれるカーストだ。 『全ての雌は1等民及び2等民の奴隷であり、雌の所有者は殺害・販売を罪には問わない』 女から雌とされた者達は、言い換えれば『物』もしくは『動物』と(第2世代を除き)同等となったなのだ。 やがて、この国は諸外国からこう呼ばれたようになった。 『天国に一番近い場所』と・・・

《天国に一番近い場所》 ~プロローグ~

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