エレクトマン(中編) -石化戦闘員現る-
Added 2022-11-30 15:00:00 +0000 UTC-1-
「はあはあ、結構疲れたな。やはりいかに俺様といえど、これほどの量の液体に、我が力が十分発揮できる濃度の精液を混ぜるにはかなりしんどかったな。だが、これで準備は完了。明日には、絶望に染まるヒーローと戦闘員になりたいと望む男子たちの姿が目に浮かぶぞ。」
高校のプールサイド。
深夜、そこに立つ一人の戦闘員。
彼の仕掛けた罠とは一体・・・
-2-
「イッチ、ニー、サンシー」
俺は今、プールサイドで準備運動をしている。
スパッツ型の水着を着て、泳ぐ準備だ。
これから俺は、水泳の補習授業を受けないといけない。
昼間に戦闘員が活動すると、どうしても授業を抜けないといけない。
その結果、俺は体育の授業ばかりを4回も休む羽目になった。
だから、夏休みに行われる水泳の授業を休んだものために行われる補習授業に参加しているのだ。
内容は、どんな泳ぎ方でもいいから、休んだ授業一回に付き500m泳ぐこと。
制限時間は、朝昼と練習する水泳部がプールを使用しない昼休みの1時間以内。
とはいえ、夏休みでみんな予定もあるだろうからと、今日から毎日1週間、どの曜日でもいいから参加しろとのことらしい。
流石に俺も合計2000mも1時間で泳ぐのはキツいから、今日で1000m、明日も来て合計2000mを目指そうかなと考えている。
ちなみに今、俺の隣で中原も準備運動をしている。
彼は、野球の公式戦で授業を休んだため、その補習としてやってきているのだ。
「松崎、中原、中は涼しくて気持ちいいぞ。」
炎天下の元、熱いコンクリートの上で準備運動をしていると、一番手前のコースで泳ぐクラスメイトの水泳部員が、水をかけてくる。
確かに涼しくて気持ちいい。
早くプールに入りたい。
ピー、「水泳部集合。」
笛が鳴り、プールで泳いでいた水泳部員が全員プールサイドに上がる。
俺たちの高校の水泳部は、男子しかおらず、またこの時期は全員ブーメラン型の水着で泳いでいる。
なぜブーメラン型で泳ぐかというと、彼らは文化祭で、ウォーターボーイズのショーを披露する伝統がある。
その時に、ブーメラン型を履いて演技をするため、その時までに羞恥心をなくし、かつ見栄えの良い日焼け跡を残す必要があるのだ。
一夏、スパッツ型の水着を履いて泳ぐと、その後が残り、ウォーターボーイズのショーの見栄えが悪くなるので、彼らがスパッツ型の水着を履くのは、大会の時だけだという。
そんな彼らがプールサイドに上がったということは、午前の練習が終わったということだろう。
やっと泳げるぞ。
「整列、礼」
「ありがとうございました。」
バン、
「え?なんだ?」
彼らが並んで礼をした直後、彼らの履いていた水着が破裂し、弾け飛んだ。
それだけじゃなく、頭をあげ、その体がはっきり見えるようになると、そこには、全員勃起したちんこを晒していた。
しかも、そのちんこは、本来肌色だったり、黒ずんだりという色合いのはずが、皆白い。
ピンク色のはずの亀頭ですら、真っ白だ。
変な色になったちんこを慌てて触る部員たち。まるで石のように冷たく硬いという。
「ハハハ、どうやら上手くいったようだな。」
パニックになっている水泳部員と、そのちょっと離れたところでそれを見守る補習にやってきたさまざまなクラス学年の生徒たち。
俺たちがいるプールサイドとは反対側に戦闘員が現れた。
急に現れた戦闘員にパニックになり、だが驚きでみんな動けない。
俺たちの監督のためにいる先生が代表してその戦闘員に話しかける。
「一体どういうことだ?彼らに何をした?」
「気になるかい?気になるだろう。だから、教えてやろう。石化戦闘員である我が能力を。
俺の能力は、人間を石化させること。もともとそういう性癖を持って戦闘員になったから、生まれた能力らしい。
そんなわが精液を昨晩、このプールに注ぎ込んだ。結果、このプールの水に長時間漬け込むと、その人間を石にすることができるのさ。
だから、朝から泳いでいた水泳部員が、たった今石化したのさ。我が性癖に沿って、まずはその陰茎が勃起して石にね。さらにこれから彼らの石化は止まらない。なぜなら、その石化は、その人の性エネルギーに反応して起こるのだから。どんな人間でも生きている限り、性エネルギーはたまる。だって、生きる源なのだから。
君たちの高校生なら、数時間もあれば立派な石像の完成。
でも残念ながら、君たちが戦闘員になりたいって望めば、石像にならなくて済む。あなたたちに残された選択肢は、石になるか戦闘員になるかの二択なのさ。」
「いいや、まだ他にも選択肢があるさ。」
「おっと危ない。」
プールサイドで驚いて動かないみんなの目を盗んで更衣室に向かった俺は、そこでエレクトマンに変身した。
そして、飛び蹴りの姿勢で戦闘員に襲いかかったのだが、そんでのところで回避されてしまった。
「エレクトマン」と歓声が上がる。
「今日は早いな。エレクトマン。でも、あなたが来ても無駄。我が能力での石化は、いくらあなたでも解除はできない。」
「そんなことはない。我がエレクト光線なら、戦闘員による力を無効化できる。」
「ほう、それならやってみればいい。」
「ああ、やってやろうじゃないか。エレクト光線。」
金玉とちんこを持ち上げ、力を込める。
そこから照射される白い光を、ちんこを石像にされた水泳部員に向けた。
すると、始めこそ助かる喜んでいた彼らは、すぐに止めてくれと叫びだす。
咄嗟に止めて、何が起こったかみると、なんと彼らの石化は一切解けておらず、むしろ彼らのブーメラン型の水着にできた日焼けに沿って進行していたのだ。
「一体、なぜ?」
「エレクトマン。さっきの俺の説明にあった通り、あの石化は、その人間の性エネルギーに反応して起こる。おっと、あなたたちは性なる力と呼んでいたな。あなたのそのエレクト光線は、相手の持つ性なる力を力を高めて、我々戦闘員が注ぎ込んだ性なる力を打ち消すことで、我々が注入した戦闘員因子を消しているに過ぎない。
だけど、今回の我が能力による石化に必要なのは、元々その人自身が持つ性エネルギーなのさ。つまり、あなたのエレクト光線を浴びて、その人の持つ性なる力が高まれが、石化に必要な性エネルギーが増えるだけ。つまり、石化が進むだけということになるのさ。」
「そんな、俺の力では、彼らの石化は破れないと。」
「そいうことになるね。」
「く、ならせめて、これ以上の被害を出さないためにも、石化戦闘員、貴様をここで倒す。」
「そう来ると思って、こちらも用意しているのさ。」
プールを囲む塀の外側から、大量の戦闘員が飛び出し、プールサイドの外周を大量の戦闘員が覆ってしまった。
「我々は知っているのだ。エレクトマン、貴様の弱点を。貴様のエレクト光線は、大量のエネルギーを消費する。それを一発放てば、これだけの戦闘員を相手にする余裕はない。さあ、お前たち、エレクトマンをプールに落とすんだ。そして、彼も石像か戦闘員かの二択に堕としてやるんだ。ついでに、他の生徒たちもな。」
戦闘員たちが俺を目掛けて飛び込んで来る。
まずい。
そう思って、俺は咄嗟に飛び上がり、学校の校舎の屋上に飛び移る。
プールサイドでは、戦闘員たちが、補習に来ていた男子生徒たちを捕まえ、プールに落とし込む。
プールから出ようとする男子を戦闘員が蹴落とし、ちんこが石化するまでプールに漬け込むつもりなのだろう。
それだけではない。
他の戦闘員は、部活で来ている他の男子生徒を捕獲に動き出した。
このままでは被害がどんどん広がってしまう。
だが、今の俺にはどうしようもない。
もう戦う力もないし、ちんこを石にされた男子を助けることもない。
俺は、諦めて撤退の道を選ぶことにした。
-3-
「博士、早くしてくれよ。」
「まあ焦るでない。いかに儂でも、しばらく時間がかかる。それにお前さんの準備もまだ出来ておらん。儂が作っと、超強力精力剤を飲んでも、効果が出るまでまだしばらくかかる。落ち着いて待つんじゃ。」
俺は今、俺にこの力をくれた博士の研究室に来ている。
石化戦闘員を仮になんとかしても、石像になりかけている彼らを助けることは出来ない。
石像になりたくないから、自分から戦闘員になる、そんな運命はあんまりだ。
だから、博士になんとかしてもらおうとここにやってきたのだ。
状況を説明した当初の博士も、どうしようもないという反応ではあったが、俺がその時履いていた水着に、クラスメイトの水泳部員に冗談でかけられたプールの水が染み込んでいると話すと話は一変。
上手くいけば、中和剤を作れるかもという話になった。
そして、水着を渡し、1時間弱。
博士は急ピッチで作業を進めているのだ。
だが、俺は焦る。いや、焦らされるのである。
SNSでは、戦闘員の被害が報告される。
俺たちの通う学校付近で、戦闘員が暴れ、多くの男子を拉致し、プールに投げ込んでいるらしい。
それだけではない。
戦闘員自ら、犯行声明というか、状況の実況中継をし、絶望を煽っている。
新たにちんこが石像になったものが出来上がると、戦闘員に拘束されて、その石になった勃起ちんこをネット中継する。
さらに、彼らの石化が進むと、どこがどう石像に変わったかも説明している。
だから、プールサイドにいた中原が、今や下半身が勃起して石像にされていることも知っているし、それよりも前にちんこが石化した水泳部員は、まだ石化していないのが腕と頭だけになっている。
もう彼らに残された時間は少ないのである。
石像になりたくなければ、そこにいる戦闘員に犯してくれと屈辱的なお願いをするしかないのである。
そして、どこで撮影していたのか、俺のエレクト光線で石化が進む動画も公開されていて、彼らの絶望を後押しする。
早くしないと、多くの男子が戦闘員になるという選択を選んでしまう。
「完成したぞ。」
焦ってあたりをうろうろしていた俺に、朗報が届く。
「本当か、博士。」
「ああ、これをプールに投げ込んで、そのプールに石になったものを浸からせれば、元に戻るはずじゃ。」
「わかった、博士。じゃあ、行ってくる。博士は疲れただろうから、ここでゆっくり休んでて。」
「ああ、任せたぞ。」
俺は、エレクトマンに変身し、学校に急ぎ、向かうのだった。
-4-
「くそ、俺はもう戦闘員になるしかないのか。」
「いやだー、戦闘員になんかなりたくない。」
「じゃあ、石像になってもいいのかよ?ずっとそのままなんだぜ。もし石になっても意識があったらどうする。この姿で見られて、触られて、恥ずかしすぎる。」
「だからって、ケツ掘られて、ゲイになんてなりたくない。」
石化の進行の際に、戦闘員に誘導され、立ったままの姿勢で、前を隠すことも出来ていないポーズで石像になっていった水泳部員は、あとは頭を残すだけ。
最後のチャンスなのである。
ちなみに、石像たちは、アナルだけは石化していない。
それは、彼らが望めば、いつでも戦闘員になれるという意味である。
だから、水泳部員たちは、戦闘員への道も選べるし、石像にもなってしまうという状況で悩む。
でも、そんな時に、
「信じようぜ。俺たちのヒーローを。エレクトマンを、な。」
と、すでに腕と頭以外が石像になった中原が声をかける。
その真っ直ぐな瞳が、彼らを勇気付ける。
だが、それでも、選ぶものはいる。
「いやだ。それでも俺は石像なんかはいやだ。頼む、俺を戦闘員にしてくれ。」
普段は凛々しい水泳部の部長が泣き叫びながら、戦闘員化を望む。
その言葉に笑いながら答えた戦闘員が、石像のアナルを掘り始めた。
そんな時だった。
「そこまでだ、戦闘員ども。」
プールサイドで続く悪夢の2択に終焉を告げるヒーローがやってきた。
「今更なんのようだ、エレクトマン。せめて我らを倒すか?彼ら石像たちの最後の希望である、我らを。」
「ああそうだとも。」
そう言って、戦闘員を一人ずつ倒すエレクトマン。
もちろん水泳部の部長を掘っている戦闘員もだ。
お尻のあたりが戦闘員出した黒いラバーで覆われている石像だけが文句を言っているが、他の部員は感謝の言葉を告げる。
「ありがとう、エレクトマン。戦闘員となって男として踏み躙られるくらいなら、このまま立派な勃起を晒した男らしい石像になった方がマシだ。」
「そうだそうだ。」
「ありがとう。」
感謝の言葉をいう、石像手前の男子たち。
そんな中、部長だけが、文句を言う。
「いやだ、俺は石像なんかになりたくない。俺は戦闘員にでもなってやる。早く来てくれ、戦闘員たち。俺を戦闘員にしてくれー。」
そう叫ぶ彼に対して、エレクトマンは、エレクト光線を放つ。
すると、その石像は、声を発することが出来なくなり、全身が完全な石像となった。
「よし、これで彼が戦闘員になることは無くなった。俺を信じて待っていてくれたみんな、ありがとう。今助ける。」
エレクトマンは、手に持ったボールをプールに投げ込んだ。
そしてまず、全身が石像になった部長をプールに落とす。
すると、プールの中に入った石像は、光り輝き、なんと元気な部長が出てきたのだった。
「嘘だろ?動ける、動けるぞー、やったー。」
「そう、これでみんな元に戻せる。自分で動けるものは、自分でプールに、そうでないものは俺がプールに入れるので、待っていてください。」
エレクトマンは、石像を丁寧に一体ずつプールに入れて行った。
全員が無事、その身が、そのちんこが、元に戻ったことを確認したエレクトマンは、
「みんな遅くなってすまない。これからも頑張るから、信じていてくれ。」
そう言って、高く跳び、去っていく。
その後ろには、感謝の声がいつまでも上がったのである。