ずっと空が灰色、というか、色という観点で見るならば灰色だけど、「いろ」はない、透明のかんじの空の下で、ずっと暖かく濡れる雨がしとしとと降り続いている。そんな冷えた空虚な場所に、雨が温度という概念を与えてくれているような感じがする。
そんな場所できみが「いつから自分はこんなところに居るんだろう」なんて思いはじめたあたりで、向こうのほうから、段々と黒い影が近づいてくる。重機のように大きい。這うようにズルズルとそっちに動いていくので、次点でそれがいきものだと認識する。
なんとなく気になってずっとそこで待っていると、段々はっきりしていくので姿がわかる。黒い、大きな、いきものの出来損ないみたいな体の化け物が、むちゃくちゃな場所から腕やら足やら見たことのない器官を生やして、ふしゅう、と湯気をそこかしこから吐きながら、ゆっくりゆっくり這ってくるのだ。巨大な化け物の山の上の方、八合目あたりの黒く乾いた山肌から、白い何かが垂れ下がっている。それはおなじみストピくんで、お腹の下あたりからどうやら化け物と癒着しているみたいだ。横向きに突き刺さったまま、ストピくんは手を振って、
「あっどうも、月刊くじら11月号へようこそ、まぁゆっくりみてってくださいな。」
というわけで11月号です。多忙につき今月は更新がなくてすみません。月刊はなんとか出せそうなので書いている次第です。それではよろしくお願いいたします。
※今月はちょっと文字数が多い気がするので休み休み読むことを推奨※
〈目次〉
・無軌道雑談
・今月の落書き
・なんたかをニコニコに投稿した。およびおまけ
・無軌道雑談
無軌道に話をします。何もテーマは考えていません。なぜかというと今月はリアル生活が忙しかったから。だからアレですよ、こちとら鯨の状態から陸に上がって、人体をもらって、元海洋生物用の役所で手続きして色々と戸籍などつくってるわけなんですけど、10月に色々な更新が必要だったんですね。例えば
・人間の体の更新料を払う手続き、また戸籍の維持の手続き
・人体との馴染みに不具合がないか確認する健康診断
・海の生き物を「人として」食べることを認めてもらうための宗教的儀式
などなど。この季節は大変なわけです。まあこの辺さぼってしまうと、太平洋に強制送還されてしまうわけで。そうなると本当に悲惨なんですよ。(これは魚類のひとたちに限ったことなんですけど)結構ある話で、長い陸上生活の中で、完全に陸の呼吸の仕方に慣れてしまったせいで、いざ海に帰ってくると「エラ呼吸がめちゃくちゃしんどい」らしいんです。人間の感覚で言うと、体の首元とかから冷水をじゅこ、じゅこ、と通すような行為が生命維持に必要なわけで。そりゃあ姿かたちは元の姿に戻っているんですけど、絶対通してはいけないところに、死を感じるくらい鋭利な冷や水を許すのが、怖くて怖くて仕方がないんですって。(だから陸から帰ってきたいきものたちは、大抵いつもそわそわしていたり、青魚でもさらに青い顔して震えていたりするんで、すぐそれとわかるんです。)
まあ自分はどっちにしろエラないんですけど、それと似たような感覚で、たぶん深いところとかに潜ったらメンタルがやられちゃうような気がするんですよね。寒さというか、「ここに居ちゃいけない」みたいなのを脳が考えてしまう気がする。
まあほかにも「陸に慣れる」ってことが及ぼす影響っていうのは非常に多くって、(他の生き物をそのままで捕食するのがなんとなく嫌な感じして拒食になったり、水の中で体がふやけちゃうのが怖くなって、水中からの逃避願望が出てしまったりする)そういう意味で、人体持ちでいるための手続きはどうしてもちゃんとやっとかないといけないわけなんですよ。どうか許してね。
さて、今月11/21はついに、京都で開催される即売会「コトノハーズフェスタ」が近づいているわけなんですが(一体なんだか分からない人もいるとは思うけど、緩やかな規模のコミケくらいの認識でおkです。)、私もサークル参加しますので、ぜひお手すきの方は色々ご対策の上で来ていただけると嬉しい、といった感じでございます。一応、BOOTHに出してるCDとよるりりステッカー単品(あと間に合えばなんかしらの何か)を持っていくつもりです。もしなんか空いてるときにCDやら紙やら持ってきてもらえれば、なんか描いたりできるかもしれないので、まあ期待せずに期待してください。あとでツイッターとかで告知します。
そんなわけで、約二年ぶりに京都に行くんですけど、ようやく鴨川のほとりとかをずっとあるいたり、あの街で単にぼーっとしたりできると思うと楽しみで仕方がないです。しょ~じき、観光名所に行くというよりは、関東と同じような住宅地とかに行って、「ああ家はどこでもこんな風に寄せ集まっているけど、電柱にはまぎれもなく京都ってかいてあるんだなあ」っていう感慨に浸りたい気持ちがあります。それからやっぱり街のつくりというか表情みたいなものはこっちとは違うとおもうので、そういうのもすごく食べときたいですね。あそうだ、なんか写真とか取ったらここに乗っけようかな。楽しみだなあ。
・今月の落書き
呆奈美ちゃん(じぶんのキャラクター)。
なんとはなしにのやつ
落書きは基本的に線がヘロヘロ。まあ落書きだしいいよね...
一枚絵としていい感じ(当社比)になれば大満足。
これなんかめちゃくちゃ気に入ってる。地面はこの子だから踏めるけど、人とかだと普通に液体なので沈んでしまう。ある日急に、信頼してたこの生き物に振り落とされて「え、え、嘘、???」みたいになっても面白いな。少なくとも創作の世界では。ああそうだ、そのままくぷりと沈んでいく中でこっちのことなんて意識もしないその生き物の後ろ姿を見てしまうんだね。少なくとも創作の世界では!!!!!!!
・なんたかをニコニコに投稿した。およびおまけ
実は自分にとってこれは結構大きなイベントだったりした。「これで解呪」みたいなツイットをしたが、ほんとうにそういう作業だった。まあこの曲自体がどういう曲かっていうのは、ほぼ2021/1/18の記事「くらがりシティで暮らした。」で端的に言っていしまっているので省略するとして、これでニコニコにちゃんと帰ってこれたというか、雑踏の中に帰ってきたような感じがする(別にようつべがどうこうとかではなく、たんに心の内部処理的な話)。
ちなみにうpする際に、動画をほんの少し変えた。具体的には琴葉姉妹?の顔をネタばらしした。当時、琴葉姉妹を本編に出すのが異様に怖くて仕方がなかったので、偽物にしている。もっと色々な理由も多分考えていたけど、今は思い出せない。ストピくんもきりたんも途中で封殺されてしまうし、タクトはとっくに折れている。おまけに姉妹も出て来ない。空虚で重い空間で時間だけが進んでいくね…久しぶりに聴いたら思った以上に虚しさの厚塗りだなと思って感慨にひたっちゃった。
さて、あの曲について、ここで改めて音楽的観点から少し話をすると、あのころ終止とか2-5進行(まあ音楽にはそういう用語があるんです。)がこれまためちゃくちゃ怖かったので、意図的にコードをいじくっている。終わりそうなところでわざと上げたり、行きそうなところを避けたり。とはいっても、個人的には「あそこも、そこも、実質同じ役割のコードでしょ」とか思っているし、多少内声をいじっても同じコードだと捉えているので、総括してそこそこ単純明快な進行だなとも思う。これは音楽理論の履修を半端に終わらせてしまったせいかもしれない。(しかしね、あれは「ある観点での正解」を提示する理論に過ぎないので、あえて全部は履修せず、うんうん寄り道しながら作っていくのもまた正解かもしれないよ)
編曲に関しては、実はめちゃくちゃ書いたり消したりしたので、めちゃくちゃバージョンがある。以前も没ファイルをあげたけど、まだある。なぜならこれ書いた時期完全に音楽の作り方が分からなかったから。他の楽器どう入れたらいいかもわかんないまま書いていたし、曲展開も必要以上に考えすぎてしまって、「これは遅すぎる」とか「メリハリがなあ」とかになり、無数の展開を葬った。そういうわけで、今回のおまけはその没ファイル。正直同じ曲で引っ張るの申し訳ないところはあるんだけど(もうくらがりの没は三回目)、前述のように忙しかったり、人に渡す曲なのでここに出せなかったりとあるので、許してほしい。
これはついったにあげたやつ(一部)。
これはその時点よりちょっと後のやつ(イントロのシンセはこの時点でなぜか消えている。きっとなんか意図があったんだろう)。ちなみにこの展開をボツにした理由は、Aメロの展開が遅すぎて見捨てられてしまう、と思ったから。今考えるとそんなに神経質にならなくってもいいのに、と思う。小サビ普通にスリリングですきだしロマンチック感もある気がする。主観的にはね。
あとこれはこの時点での歌詞(書き途中だけど)
実は二人の顛末が反対になっている。より「きみ」をなにか概念みたいなものとしてとらえている(音楽それ自体だとか、創作とか生活とか)。これを没にした理由はやっぱり、希望を持った歌詞を書くには状況が合わなさ過ぎたからなんだと思う。置いていかれた状態の方が、最終的にしっくり来てしまった。あと当時は「抽象的すぎるかな」と思ったから。でも多分今は多少気にしなくなったので、このくらいのモヤは普通に書く気がする。まあ音楽の解釈なんて、どうやったって作者は半分以下の答えしか提示できないんだから、残りは聴く方が自身の形に合わせて作ってくれるよ。きっとね。わたしはそういう形がすき。
というわけでね、今回はこんな感じです。すこし文字数が膨れてしまったが、更新の少なさに反比例していると思ってください。読むのに重かったらごめんね。最近脳用のオイルを差したおかげですごい良くなってきているので、調子のいい日は、何の話でも風船みたいに膨らませることができて楽しい。11月は色々できるかなあ。イベントとかあるとはいえ、多少は時間が作れるはずなんだけど。
あ、あとこれ本当にやるか分からないんだけど、FANBOXのコンテンツとして、10~20分くらい何かについて(たまに人を呼んで)話すミニラジオみたいなことを今日思いついたんだけどどうだろう。いいかな。(やるとしたら「はりきれ」プラン以上にする可能性がある)えどうだろう、あんまそういうのアレかな。私には判別できないのでしばらく悩むことにしますね。特段思うこととかあったらコメントでもマシュマロでもいいので言ってくれ。
それでは、皆様におかれましては、こたつなどを準備して、秋の大サビを楽しんでください。これからたぶんオケが豪華になる最後のサビだから。たくさん息を吸い込んでおくといいと思います。
繰り返しにはなりますが、いつもご支援ありがとう。余裕のない方はもう全然見たいときだけほんわかしてくれればいいのでね(余裕のある人も全然それやっていいです)。無理せず。ありがとうほんとうに。
それでは
Matter.....
(matterって言葉大分意味が広いね)