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月刊くじら 7月号

ああ夏が来てしまう。心臓も湿気を含んでおり重い。おそらく心臓を地面に引きずったらザリザリザザリと情けなく地面を擦りながら、おでんの巾着みたいに雨が漏れ出していくんだろうなと思いながら今月も備忘録

〈目次〉

・銭湯が好き、楽しみ方

・今月の落書き(ほぼない)

・よるりり作業完了したよ・他

・銭湯が好き、楽しみ方

 例えば食べることを楽しめないときがある、脳と体がうまく接続されずにラグが発生するときがある。言葉が柔軟さを欠いてしまい、ノートに何も書けずに変な汗しか出力されないときがある。そういう、あらゆる楽しみ方をおれの体から奪い取っていくようなデバフが発生した場合、最終メンテナンス場として、旅行(いけなくてかなしい)と、それから銭湯がある。

 その多くが古くから地域に根付いてきたものである銭湯は、それぞれ色々な工夫を凝らして、物の価値がどんどん消え失せていく世の中で自分たちの場所を守っている。飲み物やグッズなどのサービスに力をいれたり、リノベーションでまったく現代的な内装にしたり、箱庭なんかを作ってみたり、互助会を作って活性化を図ったり、あるいはそのどれでもなく、古い形のまま、懐かしい空気で施設内を満たしていたり。それぞれの方針によって色んな顔を見せる銭湯が好きだし、それこそ、そういった人間の活動をすべて包括する建物の中に、生活する生物の一つとして内在している状況が好きだ。(思うに、電ǂ鯨としての意識を手放して、ただ生きている人たちのなかに紛れ込んでいるときに、一番休息を感じているのかもしれない。)

 それで、最近毎回やる楽しみ方が、銭湯の外の世界を、湯なんかに浸かりながらずっと考える、というものだ。本当に飽きない。

 例えば、浴場っていう一つの小さな箱の外は、想像上の京都の飲み屋街(町の外は真っ暗で踏むと落ちて消えて死ぬ)で、自分は出口のないがやがやした街にでて、ああもうどこにも行けないなあなんて、心臓のあたりをキュッと掴んで苦しみながら、近いはずなのに手の届かないくらい遠くに行った雑踏の底で途方に暮れられるかもしれない。

 また例えば、浴場内の古い換気扇から想起して、外は死にかけの夕暮れみたいな鈍い色をした坂道の工業街で、上にも下にも煙突や換気扇、すえた匂いが充満していて、ぼくはすす除けの帽子をかぶって、土なんかどこにも見えない、レンガと油と黒ずみに紛れた道を寂しく帰れるのかもしれない。雨が降っているとなおよい。水たまりはてらてら、洗剤みたいな虹色で光っていて…

 そういうことばかりする。それから、湯につかり過ぎてかえって重くなった体をリモコン操作でもするみたいに無理くり引き回しながら、ちっちゃいタオルを番台さんに返して、さっきまで想っていた街に帰れるように、銭湯出入り口の引き戸を引くけど、結局見知った通りがあるだけで、泣きそうになりながら帰る。

 帰ったら、落差で一層疲れて参ってしまいながら、たぶんまた行くんだろうなあ、なと思う。(ちなみに心の方はそれでもいちおう、ちゃんとメンテナンスが済んでおり、次の日にはまた少しだけ動けるようになっている。)

 そんなわけで銭湯がすき。でもいつかは、本当に知らない、雨のざあざあ降る街の銭湯に行きたい。

・今月の落書き(ほぼない)

 今月は作業が長引いたのでそっちにリソースを使ったのと、参っていたのでほぼない(ノート見たらなんか苦しんでる感じの妄言ばかりが書き連ねてあった)。のだけれど、なんとなしに一枚二枚描いただけのものを貼っておきます。


魔導のこども。なんの魔導かしらない。


魔導のこども2。サイズ感が変。手は機械。

・よるりり作業完了したよ・他

 完了したよ。ほぼ全部。

 思ったよりかかってしまいました。6月をフルに使ってしまった。録音、散逸したデータの収集、再Mixとかが特に曲者でした。なんだかんだで、先月挙げた直すものリストに加えて、yoakeもとるりりもさみしいひとも直すことになってしまってきつかった…。(あと、DLコンテンツの曲は自分で歌うつもりだったんですけど、結局誰かUTAUに歌ってもらおうと思いました。これだけまだ済んでいない)

 あとジャケットを人に依頼する予定だったのだけど、結局歌詞カードも手書きにしたしジャケ裏も描いたので、表だけ頼んだらなんか浮くなあという話になって、協議の結果、自分で描くことにしました。


上がラフ、下が本描き(タイトルとかまだつけていない状態)。下はTwitterにあげたけど、一応ラフとの比較用に再掲。


 なんだかんだ絵を描くのって苦手だなあと思いながら、色んな人のアドバイスをもらってなんとか形になりました。

 その他制作途中のやつを二枚載せるので、現物を楽しみにしててください。


内側ジャケラフ


前ジャケットを描き下ろしてくれたしかさんに敬意をこめて、オマージュ的なやつ下書き。

 結局凝ってしまったので、妹と「CD付きのちょっとした冊子だねハハ」って笑いました。まあでも、個人的には良いものになったなと思ってます。先月の目標値だった、「欲しいぞ」ってなる感じのコンテンツにすることは、たぶんできた。現物が来るのが楽しみ。

 今後もちゃんとした告知で言うと思うけど、もしよければ最初は通しで聴いてみることをおすすめします。一応そういう風に曲を繋げて作ってみたもんでして、姉妹ちゃんの旅した世界をなんとなく追体験できるかも(別に世界線が同じ、とかじゃないんだけど、流れ的な話で)。まあ続報を楽しみにしててください。

 今三曲くらい並行で作っている(前途中で終わってしまったやつも含め)。全部動画自分でやると本当に気力が持たないので、頼んでみてもいいかもしれない。その方がなんか創作してる人たちの大きな流れに飛び込める気がする。あと妹に文字入れ頼もうかな、とも思っている。前までは全部一人でできるのがすごいことだと思っていたけど、なんかもうこだわらなくてもいいか、なんて考え始めた。そういうわけでいまはまた歌詞をカタカタ打ったりさらさら書いたり落ち込んだりしている。早く世に出せたらいいね。

 ただ最近なんか不可視の巨大重力に圧し潰され殺されていてかなり重みを感じている。皆様におかれましてはそういう時どうしているんでしょうかね。まあなんか楽しいこととか気がまぎれることとかあったら教えてくれると助かります。

おまけ

こういうふうにおまけを出してると、ここなんかグリコの小さい箱とか、笛ラムネのおもちゃ部分みたいだなと思う。ここは駄菓子屋だ!ポテトフライ食おうよみんな。

セーブポイントの曲です。各々寒い場所とか、ふよふよする光が幻視できそうな場所で聴いてください。30秒の曲なんだけど、4ループ付けといたので2分くらいゆっくりしてください。もし長いのあったほうが良かったら貼りますんで言ってください。


セーブポイント

そんなわけで、今回の更新はここで終わりです。いつもありがとう。なんか、こう、最近コンテンツよりも、制作者側に対してお金を払う文化が育ってきている感じがしているので、それこそこんな風に色々頂いているのはすごくありがたいことなのだなあと思います。ほんとうに助かっております。それでもって、無理はしないようにおねがいします。みんなも今月健やかに生きてくださいね。ではまた

                               がんばるぞ~

\オー/

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Comments

ありがとう

心の底から楽しみです

ありがとうございます


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