脳の髄まで弄られて
Added 2020-03-20 15:20:59 +0000 UTCカランカランと乾いた音を立てながら、私、ソイル・シードリングの愛用している剣が転がる。 私はそれを霞む視界の隅に収めながら、岩の壁に凭れ掛かった。 クソッ……体に、力が入らない……。 ビリビリと痺れるような感覚が全身に走り、首から下の感覚がほとんど無い。 辛うじて壁に凭れ掛かる形で倒れることこそ無いものの、体が動かないこの状況ではほとんど変わらない。 強く歯ぎしりをしながら、私は目の前にいる敵を見つめた。 「うわぁ、すごい! まだ倒れないんだぁ……おねーさんホントに人間?」 クスクスと笑いながら聞いてくる“幼女”に、私は小さく舌打ちをする。 幼女……そう。幼女なのだ。 私をここまでボロボロにした敵は、見た目だけなら年端もいかぬ幼女だった。 しかし、あくまで見た目の年齢が幼女というだけで、その見た目はかなり異質だった。 一糸纏わぬ裸体を晒し、その肌は全身エメラルドグリーンをしていた。 背中程まである長い髪は肌より少し濃い色の緑色をしており、目は髪よりもさらに暗い色の緑色をしている。 全体的に緑色をしたその体には所々に植物の蔦のようなものを纏っており、頭には桃色の花を一輪咲かせている。 彼女はケルンという名前の、人型の植物魔物である。 その幼い見た目で人間を油断させて襲い掛かり、殺した人間を自分の肥料にしているという厄介な魔物だ。 私は城に直属の騎士団の騎士団長を務めており、此度はこの魔物の討伐依頼を受けて単独で潜入した。 見た目の幼さに驚きはしたが、油断せずに挑んだ。 だが……こうして、私は敗れた。 見た目の幼さどころでは無く、奴は単純に強かったのだ。 どうやら、奴の頭の花から生み出される花粉には麻痺属性の状態異常が伴っているようで、こうして動けなくなってしまっている。 壁に凭れ掛かる私に、彼女はクスクスと微笑みながらゆっくりと近づいてきた。 「クッ……殺せ……」 私は覚悟を決めて、そう答えた。 任務を遂行出来なかった上に、魔物の肥やしとなって死ぬ運命。 せめて、最後まで私が忠誠を誓う姫様の役に立って死にたかったが……こんな状況でそんな夢を語ったところで、所詮は夢物語だ。 殺すなら、さっさと殺してくれ。 そんな意思を込めて、私は目の前まで迫ってくる幼女を見つめた。 「え~? 殺さないよ」 しかし、私の予想に反して、奴はそんなことを宣い始めた。 予想外の言葉に、私は「何……?」と聞き返す。 すると、奴はクスクスと笑いながら続けた。 「殺すわけないじゃん。私の攻撃を喰らって未だに立っていられるなんて、おねーさんが初めてだよ? こんなに良い肉体を持った人を殺すなんて出来ないよ~」 やけに明るい声で言うケルンの言葉に、私は眉を顰めた。 殺さない、だと……? 奴等は、人を殺して肥やしにしているのでは無かったか……? 一人考えていた時、幼女の体に纏わりついている植物の蔦が、ウネウネと触手のように動き始めた。 それに驚いた次の瞬間には、触手がこちらに向かってきていた。 「……!?」 「だから、代わりに……私の種を増やす家来になってもらおうかなっ♡」 奴はそう言うと、体から生えた蔦を私の両耳に突っ込んだ。 突然のことに、私は驚く。 直後、耳の内側からクチュクチュと頭の中をかき回すような嫌な音が聴こえてきた。 「なッ……にをッ……!?」 「うーん……ここを、こうして……こうだっけ?」 ケルンの試すような声と共に、頭の中からグチュヂュッ! と一際大きい水音が聴こえ──ッ!? 「かッ……!?」 突然、目の前に閃光が走った。 かと思えば全身にビリビリと電流でも走ったかのような感覚があり、全身に力が入らなくなり、私はその場にへたり込んだ。 地面に腰を下ろした私は、必然的にケルンを見上げる形になる。 というか……何だ、これは……? 体が一切言うことを聞かない。 先程までは辛うじて首から上は動かせたが、今では話すどころか瞬き一つ出来ない。 それどころか、体の感覚が一切無くなってしまい、動かせないどころか感覚もほとんど無くなってしまっていた。 まるで、体が私のモノでは無くなってしまったかのような……。 「おっ! 上手く接続出来たみたいだね🎵 それじゃあまずは……」 ケルンの言葉が終わると同時に、またもや脳内からクチュクチュと嫌な音が聴こえてくる。 かと思えば、突然どこからか「アー、アー」と抑揚の無い声が聴こえてきた。 誰の声かと思えば、それは……私の喉から発せられているものだった。 「ワ、タ、シ、ハ、ザ、コ、マ、ケ、イ、ヌ」 「フフッ、上手くいったみたい。ホラ、笑って笑って」 ケルンのそんな言葉と共に脳内からクチュクチュと音がして、勝手に口角が吊り上がって目が細められ、顔が勝手に笑みを浮かべさせられていた。 本当は腸が煮えくり返る程の怒りが込み上げてきていたが、それは声どころか表情に表すことすら許されない。 「本当はもっと遊んでいたいけど、お姉さんも退屈だろうし……サクッと弄っちゃうね~」 何を……? と思ったのも束の間、グヂュッと頭の中で音がした。 次の瞬間、「ひんッ!?」と情けない声が漏れ、目の前が真っ白になった。 「あっ、ちょっと刺激が強すぎたかなぁ? まぁ、すぐに楽になるよ」 そんな言葉と共に、またもやグヂュグヂュと頭の中から音がした。 音がする度に私の頭の中は真っ白に染まっていき、何も考えられなくなっていく。 口からは勝手に声が漏れ、体がピクピクと痙攣する。 あれ……? 何だこれ……? 今、何されてるんだっけ……? 確か、魔物と討伐に来てて……? グチュグチュッ! マモノ……? マモノってなに……? トウバツ……? グチュグチュッ! あぇ……? ここどこだっけ……? そもそも、わたしはだれ……? 「フフッ、良い顔になってきたね。下ごしらえはこんなものかなぁ……それじゃあ、仕上げをしていくよ~!」 グヂュグヂュッ! クチュッ! クチュッ! グチュグチュッ! グチュッ! 頭の中で音がする度に、私の中の何かが消えて、何かが作り変えられていくのが分かる。 良くないことが起こっているような気がするけど、今の私には何が消されたのかも、何が作り変えられているのかも理解することが分からない。 むしろ、私という生き物が何なのかも分からな── 「──……あッ♡」 プツンッと頭の中で何かが切れたような感覚と共に、私の中で何かが切り替わる。 次の瞬間、頭の中に様々な情報が流れ込んでくる。 まるで洪水のように流れ込んでくる膨大な情報が、すぐに私の脳に染み込んでいくのを感じる。 先程まで自分が何なのかも分からなかった私にとって、それはとても心地よいもので、すぐにその流れに身を任せた。 グチュグチュと頭の中から聴こえてくる音も、さっきまでは何だか不快だったような気もするが、今では私が何者であったかを教えてくれる心地よい音のように感じていた。 「はいっ、おしまいっ」 しかし、そんな言葉と共に、耳から蔦が引き抜かれてしまう。 途端に何だかもの寂しいような感覚がして、私は「ぁぅ……」と小さく声を漏らした。 すると、目の前にいるご主人様は、そんな私を見てクスクスと笑った。 「あれ、どうしたの? 何か言いたいことでもある?」 「さっきの、あたま……クチュクチュって、するやつ……もっと、ほしいです……」 私の懇願に、ご主人様は「うーん……どうしよっかな~」と言いながら、これ見よがしに私に見せつけるように蔦を目の前でゆっくりと揺らしてくる。 それに、私はついその蔦の動きに見惚れてしまい、それ以上の言葉を続けられなくなる。 ご主人様はそんな私を見てクスクスと笑い、続けた。 「じゃあ、自分が何の為に生まれた何者なのか教えて?」 「ッ……! はいッ! 私、ソイル・シードリングは、ご主人様の種の苗床となり、繁殖の為の媒介となる為に生まれましたッ! 私はご主人様の下僕であり所有物ですッ!」 「はい、よく言えました♡」 ご主人様は満面の笑みで言うと、再度私の両耳に蔦を突っ込んだ。 直後、またもやグチュグチュと心地よい音が聴こえ、頭の中が真っ白に染まっていく。 「あッ♡ はへッ♡ あはッ♡ はひぃッ♡」 「フフッ、本当に気持ちよさそう♡」 「はひ……ッ♡ きもひぃぃれすぅ……♡」 私の返答に、ご主人様は満足そうに笑みを浮かべながら、私の脳をグチュグチュと弄ってくれる。 頭の中でご主人様の蔦が蠢く度に、私はビクビクと体を震わせて快感を享受する。 「じゃあ、ついでにソイルちゃんの脳味噌の中に種を植えこんでおいてあげるよ。そうしたら、遠くにいても私の命令が伝えられるよ♡」 「はへッ……♡ ありがとぉ……♡ ございますぅ……♡」 「どうやったら種を繁殖できるかもちゃんと教えてあげるから、頑張ってね♡」 ご主人様の言葉を理解すると同時に、グヂュグヂュッ! と頭の中で蔦が激しく蠢く。 途端に私の体中に強烈な快感が走り、私は嬌声を上げて絶頂した。 --- 一通りご主人様に脳味噌を弄り回して貰った後、私はご主人様の種を繁殖させる為、城へと向かった。 ご主人様曰く、どうやら私はご主人様のモノとなる前は、この城の騎士団で騎士団長を務めていたらしい。 一応ご主人様が知識としてその時の記憶を戻してくれたが、今の私には所詮それはあくまで知識でしか無く、あまり実感は湧かなかった。 とは言え、いざとなったらご主人様が私の脳内にある種を介して指示を出してくれるらしいので、私は安心して城に向かった。 私が城に着いた頃にはすでに日も落ち、すっかり暗くなっていた。 だけど、ご主人様曰く、暗い方がむしろ好都合らしい。 私は騎士団長として多くの人から慕われていたようで、城に着くと何の疑いも無く中に入れてもらえた。 ひとまず私は記憶とご主人様の言葉を頼りに、種を繁殖させるべく、この国の姫の部屋に向かった。 部屋の扉を開けると、遅い時間だから姫はすでに眠っているようで、ベッドからは安らかな寝息が聴こえてきていた。 扉を閉めると室内は完全な闇に包み込まれたが、私の目は暗視が効くのでそこまで問題は無かった。 足音を忍ばせてベッドに近づくと、そこにはご主人様よりは年上くらいの、少女が一人眠っていた。 ──そういえば、ソイルちゃんは私の所有物になる前はその子に忠誠を誓っていたみたいだけど、大丈夫なの? すると、脳内からご主人様の声が聴こえてきた。 声がする度に、私の中にご主人様がいるようで嬉しくなってしまう。 それにしても……大丈夫、とは? ──だから、姫ちゃんを手に掛けることに抵抗とかは無いのかな~って。 何を今更、そんなことを……。 この少女に忠誠を誓ったのは、あくまでご主人様のモノになる前の遠い過去のこと。 今はもう、私の身も心もご主人様のモノですから、ご主人様の命令であれば躊躇する理由などございません。 ──……フフッ、その言葉が聞けて嬉しいよ。それじゃあ、私が教えた通りにするんだよ。 了解しました、と内心で答えると、脳内からのご主人様の気配は途絶える。 その感覚に物寂しさを覚えるが、私の脳はすでにご主人様の好きなように改造して貰えたという事実がある。 私はすぐに気を取り直し、脳内でご主人様の種が発芽したことによって生まれた蔦を、両耳から出す。 「んッ……あッ……」 頭の中でズルズルと何かが這いずり回り、両耳から何かが出ていくような感覚に、私は僅かに声を漏らした。 すぐに、両耳から植物の蔦が生え、ウネウネと動き回り始める。 まずは第一段階完了、か……。 内心で呟いた私は、すぐにベッドに手をつき、ベッドで眠る姫に蔦を近づけた。 「んッ……?」 すると、ベッドで眠っていた姫が僅かに声を漏らした。 予想外の出来事に、私はベッドに手をついた体勢のまま固まってしまう。 その間に姫は目を覚まし、キョトンとしたような表情で私を見た。 「……誰……ですの……? 耳から出ている物は……?」 ──気付かれる前に口を塞ぐんだッ! 頭の奥から響くその声を聞いた途端、私の中で何かが切り替わる。 すぐさま私は彼女に覆いかぶさり、その口を自分の唇で塞いだ。 「んんぅッ……!?」 突然の接吻に驚いたのか、彼女は僅かに驚きの声を上げながら目を見開く。 私はそんなこと気にせずに、抵抗出来ないように彼女の肩を掴み、すぐに口の中に舌をねじ込んだ。 すると、中に柔らかい物体があることに気付いたので、私はすぐにそれを舌で絡めとる。 「んんぅッ……んんッ……んッ……」 突然の接吻に姫は驚いた様子だったが、徐々に抵抗は弱まっていく。 強張っていた体からは力が抜け、見開いていた目はトロンと蕩けていく。 最初は呻くような声だったのが、徐々に媚びるような甘い声に変わっていく。 ……そろそろ大丈夫かな? 内心で呟いた私は、すぐに耳から生やした蔦を姫の耳に近づけ、両耳にねじ込んでいく。 「んんんぅッ!?」 すると、姫が目を見開いて声を上げた。 気にせず、私はご主人様に言われた通りに奥に蔦を進め、その先にあった柔らかい肉壁にねじ込んだ。 肉壁の隙間を縫うように蔦を進めていくと、姫の頭からクチュクチュと聞き覚えのある音がした。 「ぷはぁっ……」 「ぁ……ぁ……」 ある程度蔦を進ませたところで私は口を離し、目の前にいる姫に視線を落とした。 彼女は目を見開き、白目を剥かんばかりに黒目が上瞼に隠れかけていた。 口からは涎を垂らし、何やら奇怪な声を上げている。 ピクピクと体が小刻みに痙攣し、股間部からはショワァァァと音を立てて生ぬるい液体が噴き出していた。 ──おぉ~! 初めてにしては良く出来たね! すると、頭の中からそんな声がした。 かと思えば、突然頭の奥が痺れるような快感が走り、私は「んひぃッ♡」と声を上げた。 「ぁぁ……♡ 有難きお言葉……♡ ありがとうございます……♡」 ──フフッ、ご褒美を気に入ってもらえたようで嬉しいよ。それじゃあ、これから私の言う通りにお姫様の脳味噌を弄ってね? 「はぃ……♡ かしこ、まりました……♡」 まだ頭がフワフワして心地よい感覚が残っていたが、私はすぐに耳から生えた蔦を姫の頭の中で操り、ご主人様に言われた通りに弄る。 どこをどんな風に弄っているか等分からないが、ご主人様曰く、私のようにご主人様の為に働く下僕にするのだとか。 もし失敗しても廃人になるのみで、下僕としては使えなくなるが種の苗床にはなるのでそこまで問題は無いらしい。 とは言え、私は少しでもご主人様の役に立ちたかったので、成功するように一生懸命姫の脳を弄り頭に種を植え付けた。 ──うんうん🎵 良い感じ🎵 それじゃあ、そろそろ蔦を抜いてあげて? 「はい。かしこまりました」 ご主人様の言葉に頷き、私は姫の耳から蔦を引き抜いた。 すると、姫は「んぁ……」と小さく声を漏らし、ビクリと体を痙攣させた。 「……それじゃあ、自分が何の為に生まれた何者なのか、言いなさい」 私がそう命令すると、姫はピクリと体を震わせ、すぐにベッドから下りて直立した。 「はい。私、ティエラ・ラント・セミーリャは、ご主人様であるケルン様の種の苗床となり、繁殖の為の媒介となる為に生まれました。私はご主人様の下僕であり所有物です」 ──フフッ、どうやら成功したみたいだね。 姫の宣言を私越しに聞いたご主人様は、満足そうに言った。 それに、私は「そうですね」と答える。 「ティエラ姫は城の使用人達からも国民からも慕われているので、きっと種の繁殖の役に立って下さいますよ」 「少しでもご主人様の力になれるよう、最大限尽力するつもりです」 ──それはそれは……楽しみにしているよ。ティエラ姫。 「ご主人様の期待に応えられるよう、精一杯頑張ります」 ご主人様の言葉に、姫はそう言って貴族式のお辞儀をした。 私越しにそれを見たご主人様は、満足そうな反応を示した。 ──けど、そんなにも優秀な姫様を堕としてくれたソイルちゃんも流石だよ。君も、この調子でジャンジャン仲間を増やしていってね。 「はい。かしこまりました」 ──フフッ、良い返事だ。それじゃあ、君にはもっとご褒美を上げよう。 その言葉を認識するよりも前に、頭を中心に強烈な快楽が全身に走った。 雷にでも撃たれたかのような快楽に、私は嬌声を上げながら体を震わせ、秘部を愛液で濡らす。 腰から力が抜け、私はベッドの上でへたり込んだ。 「はぁーッ……♡ はぁーッ……♡ ごひゅ、ぃんひゃまぁ……♡ きもひぃれふぅ……♡ きもひよくひてくらはって……♡ ありがとぉ、ございまひゅぅ……♡」 ──ちゃんと礼が言えて、良い子だね♡ でも、まだ物足りないだろう? ティエラ姫。 「はい。何でしょうか」 ご主人様に名前を呼ばれ、姫は答える。 すると、ご主人様は続けた。 ──君は目の前にいるソイルちゃんの手によって、私の所有物に生まれ変わることが出来たんだよね? 「はい。そうです」 ──それじゃあ、君は生まれ変わらせてもらったお礼として、ソイルちゃんに感謝を伝える義務がある。……この通り、ソイルちゃんは気持ちよくしてもらうことが大好きだからね。君の手で、存分に気持ちよくしてあげて。 「かしこまりました」 淡々とした口調で言うと、姫はベッドに乗り上げ、私の体を押し倒してくる。 ご主人様のご褒美の余韻に浸っていた私にそれを避けることなど出来ず、されるがままにベッドに押し倒された。 ただ甘い呼吸を繰り返しながら姫の顔を見つめていると、彼女は何も言わずに私の唇を奪った。