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あいまり
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ハーメルンの笛が鳴る

『〇日未明、××県在住の女子中学生が行方不明。警察は、近辺で起こっている女性連続失踪事件との関連性を疑い――』 「……連続失踪事件、ねぇ……」  スマートフォンの画面に映し出されるネットニュースを眺めながら、梶山里美は小さく呟いた。  いつ頃からかは定かではないが、彼女の住んでいる地域で、女性の失踪が相次いだ。  女性、という表記をしているのは、その被害に遭った女性の年齢がバラバラだからだ。  最年少は年端も行かぬ小学生だったり、最年長になると四十代の人妻だったりする。  被害者の接点も全く無いうえに、性別以外の共通点も無いため、警察の捜査は難航していた。  里美の同級生も数名が行方不明になっているが、その数名や、他クラスの被害者にも目立つ接点は無い。  ――強いて言うなら……容姿が優れていること、かな……。  被害に遭った同級生の顔を思い出しながら、心の中で里美は呟く。  これは同級生に限ったことではなく、失踪した女性皆に言えることだった。  皆容姿に優れ、麗しい、綺麗な顔をしていた。  ――……ま、私には無縁な話だろうなー。  里美はそう考えながら、スマホを軽く放った。  とは言え、それでも自分の友人が被害に遭う可能性は捨てきれない為、情報が出ると目を通してしまう。  今日もこの事件のニュースを漁っていた為、気付けば時計は深夜二時を回っていた。  そろそろ寝ようかと、部屋の電気を切る為に立ち上がった時だった。 「―――――――――」  ……どこからか、笛の音がした。 「……何……? この音……」  里美はそう呟きながら、音の発信源を探るべく、耳を澄ます。  奇妙な笛の音は、外から聴こえているらしかった。 「……」  徐々に、里美の顔から表情が失せていく。  目から光が消えていき、徐々に虚ろな目になっていく。  体からも力が抜けていき、ダラン……と、両手が垂れ下がる。  ――……呼んでる……行かなくちゃ……。  思考力すらも失われ、そんなことしか考えられなくなる。  フラフラと歩き出した彼女は、部屋を出て、覚束ない足取りで廊下を進んでいく。  深夜二時ともなると、彼女以外の家族は全員眠っている。  そのため……彼女の異常に気付く人も、いなかった。  彼女は靴すら履かず、裸足のままで外に出た。  剥き出しの足の底に、アスファルトの地面が突き刺さる。  しかし、そんな痛みすら気にせず、彼女はフラフラと歩いて行った。 「――――――……フフッ、来たみたいだね」  そんな里美を見て、微笑む少女が一人。  茶色の髪に、緑色の目。  白塗りの、道化師のような化粧を施しており、その素顔を探ることは出来ない。  色とりどりの布で作られた、道化師のような服を着ている為、見た目だけなら完全にピエロだった。  彼女は奇妙な形の笛を片手に、虚ろな表情で立ち尽くす里美に近付き、その頬を撫でた。 「綺麗な顔だ。今まで攫った子達に比べるとちょっと素朴だけど、成長したらきっと美人になるね。……今からその時が楽しみだ」  微笑みながら言う道化の少女の言葉に、里美は答えない。  見知らぬ人間に頬を撫でられているにも関わらず、その虚ろな表情を崩すことは無かった。  その様子に、少女の嗜虐心は煽られる。 「フフッ……まずは味見と行こうか……」  小さく囁きながら、彼女は里美の顎をクイッと上げて、その唇に自分の唇を近づけ―― 「そこまでよッ!」  ――ようとしたところで、邪魔が入る。  それとほぼ同時に、銃声が鳴った。  乾いた音と共に射出された弾丸は、少女の持っていた奇妙な形の笛を弾き飛ばした。  笛はそのまま、乾いた音を立てて地面を転がっていく。 「ッ……」  手から笛が離れたことに目を丸くしつつ、少女は動きを止め、ゆっくりと視線を上げる。  そして、その目を悪戯に細めた。 「これはこれは……可愛らしい来客のお出ましだ」 「警察です。貴方が連続失踪事件の犯人だったんですね」  警察手帳を見せながら言うのは、新人婦警の笛木花音だった。  警察学校を卒業し、警察官になったばかりの彼女は、若々しい見た目をしていた。  幼く見える童顔を歪めながら、彼女は道化の少女に銃口を向ける。  それを見て、少女は微笑んだ。 「警察官さん……嫌だなぁ、そんな怖い顔しないで下さいよ。ボク達はただここで少し恋人の戯れをしていただけですよ。失踪事件の犯人だなんて嫌だなぁ」 「証拠は集まっています。ここ一週間で行方不明になった少女全員と貴方が会っていたという目撃情報。何件かは写真や防犯カメラの映像などもあります。今、応援も呼んでいるところです。絶対に逃がしません。観念しなさい!」  花音の言葉に、少女はヒューと軽く口笛を吹いた。  それから、どこか不敵な笑みを浮かべ、ポケットに手を突っ込んだ。 「貴方の言う通り、確かにボクにはもう逃げ道は無い。……袋小路だ」 「だったら、今すぐ出頭して……」 「笛が……アレだけなら、ね!」  少女はそう言いながら、ポケットから素早く何かを取り出す。  突然の行動に、花音はすぐに拳銃を構える。  しかし、それより先に、少女はポケットから取り出した何かを咥えた。 「ピィ――――――ッ!」  直後、劈くようなホイッスルの音が辺りに響き渡った。 「……ッな……」  音を聴いた瞬間、花音の体がピシッと動かなくなる。  まるで石になってしまったかのように、体が言うことを聞かなくなった。  今すぐにでも少女を撃つべきだと、手に持った拳銃の引き金を引こうとする。  しかし、指先すら言うことを聞かず、彼女は拳銃を構えた体勢のままで立ち尽くした。 「何をしたんですかッ……!」 「フフッ……やっぱり、このホイッスルの即効性は抜群だなぁ。一時的にしか通用しないのと、体しか支配出来ないのが難点だけど……」 「はぐらかさないで下さいッ!」  お茶らけた様子で一人淡々と語る少女に、花音は拳銃を構えたまま叫ぶ。  それに、少女はヘラッと笑い、飄々とした態度のまま続けた。 「ま、別に君が気にする必要は無いさ。とりあえず、その場で気を付けー!」 「は? 何を……!」  何を言っているんですか。  そう聞くより先に、花音の体が動いた。  彼女の意志に反して、体はまるでロボットのような固い動きで、ピシッと直立不動の姿勢を取る。  その際に、手も指先まで真っ直ぐ伸びる。  持っていた拳銃がカランカランと乾いた音を立てて転がるのを見て、花音の表情は動揺に染まった。 「な……何を……」 「フフッ、掛かり具合はバッチリみたいだね。じゃあ……あそこに落ちてる笛を拾って来て?」  少女の言葉に、花音の体は勝手に歩き出す。  ぎこちない動きで落ちている笛に近付いた花音は、しゃがんでその笛を丁寧に両手で拾う。  それからゆっくりと立ち上がり、笛を持って少女の元に近付いて行く。 「フフッ……ありがとう、警察官さん?」  不敵な笑みを浮かべながら、少女はソッと笛を受け取る。  彼女の言葉に、花音は血が滲みそうな程に唇を噛みしめる。  目の前に現行犯の犯人がいて、手を伸ばせば今すぐにでも捕まえられる距離。  しかし、体は謎の力で言うことを聞かず、その犯人に従ってしまう始末。  そんな自分の無様さに、彼女はギリギリと歯ぎしりをした。 「それじゃあ、お礼にボクの笛の音を聴かせてあげるよ」 「……え?」  優しい口調で言う少女の言葉に、花音は聞き返す。  しかし、少女はそれに答える代わりに、笛にソッと口を付けた。  そして……笛を吹き鳴らす。  聞いたことないような、奇妙で、不可思議な感じの音色。 「えっ……ぁ……?」  その笛の音を聴いた瞬間、花音に変化が訪れた。  グワン……と脳髄が眩むような感覚がして、思考が遠退いて行く。  貧血に似た症状を覚えながら、花音は必死に意志の力で堪えようとする。  ――応援が来るまであともう少し……それまで、堪えなければ……。 「……へぇ、意外と強情だね」  意識が薄れそうになるのをギリギリのところで持ち堪える花音の姿に、少女は感心した様子で言った。  彼女は少し考えた後で、ペロリと舌なめずりをした。  それから、ゆっくりと花音に近付いた。 「な……何を……ッ!」  薄れかかった意志の光を絶やすものかと言わんばかりに、精一杯少女を睨みつけながら、花音は言う。  それに少女はほくそ笑み……花音の唇を奪った。 「んむぅっ!?」  突然のことに、花音は目を見開く。  少女はその間に花音の後頭部を手で掴み、その唇の隙間に舌を潜り込ませた。 「んんぅッ!?」  驚きからか、それとも別の理由からか、花音はビクビクと肩を震わせる。  しかし、少女はそれに動じず、彼女の口の中を舌で貪った。  舌を絡め取り、口内の至るところをくまなく舐めていく。  頬の裏側に始まり、歯の一本一本や、上顎も下顎も丁寧に舐め取っていく。  その度に花音は肩を震わせ、甘い声を漏らしてしまう。  ビクビクと肩を痙攣させる度に……彼女の目が霞んでいく。  笛の音による催眠が、少女からの濃厚な接吻により進んでいく。  意志の力も薄れていき、やがて……花音の目から、完全に光が失せる。 「ぷはぁっ……ふぅ……こんなものかな?」  花音を解放した少女は、そう言いながら口の端から垂れる唾液を拭いとる。  それに、花音は答えない。  虚ろな表情で、口から唾液をツー……と垂らしながら、少女を見つめていた。 「フフッ……それじゃあ、他の人達が来る前に、行こうか。ボクの住み家に」 「……はい……」 「承知しました……」  少女の言葉に、ずっと恍然と二人のやり取りを見つめていた里美と、少女の手に堕ちた花音が答える。  それに少女はほくそ笑み、笛を鳴らしながら歩き出す。  彼女を追って、二人も覚束ない足取りで付いて行く。  歪んだ三人のパレードは、夜の闇へと溶けていった。 <笛木花音視点>  ぴちゃ……ぴちゃ……。  どこからか、水の音がする。  水音が響く度に、私の体が震える。  口からは甘い声が漏れ、呼吸が荒くなり、吐息が溢れ出る。  気持ち良い。体が温かくて、水音が響く度に、その温もりがかき乱される。  でも……なんで、こんな状況になったんだっけ……?  僅かに残った――否、僅かに浮上した意識の中で、そんな風に考える。  確か……私の担当する地域で起こっていた連続失踪事件について調べていて……犯人を見つけて……それから……?  そもそも、なんで警察官になろうとしたんだっけ……?  私は……お父さんが、警察官で……カッコいいお父さんの姿に憧れて……警察官になろうと思った……。  お父さんみたいに、正義感に溢れて、悪い人をバンバン捕まえて皆を守る、カッコイイ警察官になりたかった。  そこで、ハッと私の意識が覚醒する。  なんで忘れていたんだ。私は今、連続失踪事件の犯人を捕まえようとしているところだったじゃないか。  それなのに、今は……。 「あぁんッ!?」  意識がハッキリした瞬間、股間部に甘い刺激が走った。  突然のことに驚きながらも、嬌声を上げてしまう。  何これ……よく分からないけど、すごく気持ち良い……。  突然の快感に、視界が明滅する。  チカチカと点滅するような感覚に動揺しつつも、私は、なんとか顔を上げた。 「あれ? 意識を取り戻したの? あの状態から? すごいねぇ」  すると、一人の少女が、そう言って笑った。  一瞬誰なのか分からなかったが、茶色の髪と緑色の目に、彼女が誰なのかをすぐに思い出す。 「貴方は……連続失踪事件の……」 「ボクのことよりも、自分の格好に気付くべきなんじゃないの?」  少女の言葉に、私はゆっくりと自分の格好を見下ろした。  直後、私は目を見開いた。 「なッ……何よこの恰好!?」 「あは、やっと気付いた~」  ヘラヘラと笑いながら言う少女を、私はキッと睨む。  何だこの恰好は。  着ていたはずの婦警服は脱がされ、私は一糸纏わぬ裸体を外気に晒す。  足は俗に言うM字開脚の状態で開かれ、外陰部を目の前の少女に見せびらかす。  咄嗟に足を閉じようとしたが、先程の快楽のせいで腰から下に力が入らず、ガクガクと震えるばかりだった。  仕方が無いので手を使って隠そうとして、私は両手を動かした。  ガチャンッ!  手で秘部を隠そうとした瞬間、両手が頭上で止まった。  手首に金属の輪がめり込むような感覚がして、鎖が軋むような音が私の鼓膜を震わす。 「何が……」  首を動かして、何とか頭上を見る。  するとそこでは、私の両手が手錠によって固定され、その手錠は別の鎖のようなものでベッドの縁に固定されていた。  何とか両手を動かそうとするも、ガチャガチャと鎖の軋む音だけが虚しく響く。  このまま続けても、私の手首に手錠痕が残るだけだと判断した私は両手を止め、改めて少女に視線を戻した。 「……私に何をしたの……?」 「え~? 全部説明しても良いの? 花音ちゃんがボクにメロメロになってあんなことやこんなことをした話……聞きたい?」  悪戯っぽく笑いながら言う少女の言葉に、私は背筋に寒気が走るような感触を覚えた。  この女……何者なんだ……?  飄々とした態度だが、現実として、私は彼女におかしくされて、こうして股を開いている。  一体何をしたのだろうか……と考えていると、少女は私の足の間から身を乗り出し、仰向けになっている私の顔を覗き込んでくる。 「わッ、ちょっ……」 「でも、花音ちゃんは可愛いし、初めてボクの術から脱した人だからなぁ……特別に、全部教えてあげるっ」  白い歯を見せて笑いながら言う少女に、私は「えっ?」と聞き返す。  すると、彼女は「よっこらせ」と体を起こし……私の秘部を擦り上げた。 「ひぅんッ!?」 「改めまして……ボクはメルン。花音ちゃんのご存知の通り、最近話題の連続失踪事件の犯人だよ」  淡々と語りながらも、彼女の手は私の陰部を責め立てる。  グチュグチュと淫靡な水音を立てながら、細く綺麗な指を艶めかしく動かし、私の体に的確に快楽を与えていく。  水音が響く度に私の体は跳ね、口からは甘い声が漏れ出す。  何とかメルンの話に集中したくても、秘部から走る甘い刺激に、頭の中が真っ白になってしまい話に集中出来なくなる。 「あんッ……んッ……ぁあッ……!」 「連続失踪事件を起こした理由は、単純に可愛い女の子を集めたかったから。最初は一人か二人でやめるつもりだったんだけど、やめられなくって……気付いたら凄いことになっちゃった。ごめんね?」 「あひぁッ!? あぁッ! あんッ! んッ……!」 「ボクが女の子を誘拐している方法は、ボクお手製の笛さ。ボクの血筋は、かの有名なハーメルンの笛吹きでね。“そういう系統”の笛を作るのは得意なのさ」 「あぁッ♡ んッ♡ んぁッ♡」 「で、笛を使って女の子達を攫っていたっていうのが、連続失踪事件の真相さ。まぁ、攫った女の子だけじゃなくて、事件を起こしやすいように手駒にした子もたくさんいるから、実際には分かってるよりも被害者? は多いんじゃない?」 「んぁぁッ♡ あッ♡ んッ♡」  メルンが話していることは、多分、とんでもないことなのだろう。  平常時に聞いていたら、私はきっと怒り狂い、彼女を殴り飛ばしていたかもしれない。  それくらいにはとんでもないことのはずなのに、私は怒るどころか、彼女の愛撫によって嬌声を上げていた。  しかし、その事実すら、今の私には快感を煽るスパイスにしかならなかった。  背徳感が快楽へと変わり、私の体を愛撫する。  秘部を指がこすり上げる度に、頭の中が真っ白になり、体が震える。  最早少女の愛撫に喘ぐことしか出来なくなっていた頃に、ようやくメルンは私の陰部から手を離した。 「ま、これが世間を騒がせた行方不明事件の真実ってわけだね。ここまでは……良いかな?」 「……はぁ……♡ はぁ……♡」  メルンの言葉に、私は答えられない。  頭がふわふわして……何も、考えられない。  なんとなく、頭のどこかで、今回の事件についてはある程度理解した。  しかし……感情が追いつかない。  連続失踪事件の犯人を目の前にしている上に、失踪者以外にも彼女の毒牙に掛かった者がいるという発言。  今すぐに怒り狂ってもおかしくない場面であるにも関わらず、私は……快感に甘んじることしか出来なかった。  怒るどころか、彼女の愛撫に喘いでしまう。  心のどこかに、目の前にいる少女を愛おしいと思う感情が生まれていることを、朧気な意識の中で感じる。  そんな私に気付いているのか否か、メルンは続けた。 「上手くやってるつもりだったんだけど、まさかボクだって確定出来る程に証拠が集められてるとは思わなかったなぁ……頑張ったね」 「……♡」  メルンに褒められた瞬間、秘部がジュンッと熱くなるのを感じた。  褒められた♡ 嬉しい♡  キュンキュンと胸が高鳴り、悦びの感情が湧き上がって来る。  彼女は続けた。 「ボクが女の子を誘拐するのはね、可愛い女の子が好きだからなんだ。顔の整った綺麗な可愛い女の子を、すぐ愛でられる距離に置いておく。……ボクのモノにする。まぁ、美少女コレクターとでも言えば良いのかな?」  言いながら、メルンは私の太腿の内側を優しく撫でた。  指先が触れるか否かという、まるで真綿で撫でられたような感触に、私は「んんッ♡」と小さく声を漏らした。  そんな私に、彼女はクスッと小さく笑い、続けた。 「じゃあ、誘拐しなかったけど手駒にしている女の子達は何かって話なんだけど……ボクはね、可愛い女の子の次に、能力がある女の子も好きなのさ。けど、顔がイマイチな子が多いからね……ひとまず手中に収めて、誘拐の時のお手伝いをしてもらっているんだよ」  言いながら、彼女は優しく私を愛撫していく。  太腿を撫でていた手は、ゆっくりと上がってくる。  秘部を通り過ぎた手は、鼠径部、側腹部、臍部、と、私の体をなぞりつつ、上がって来る。  ツツー……と上がってきた手は、私の乳房をなぞるように撫ぜ、そして……私の頬に当たる。  散々快感に喘がされた私の顔は、優しく頬に手を添えられ、半強引にメルンの方に向けられる。  肩で息をしながらメルンを見つめていると、彼女は私を見て、小さく笑った。 「だからね……ボクは君を、凄く気に入っているのさ」 「……あッ♡」  ビクン、と、腰が跳ねる。  私の反応を無視して、彼女はさらに続けた。 「君は素晴らしいよ。ボクの証拠を集める手際も、あの時ボクに立ち向かった度胸も、警察官としては優秀過ぎる。……しかも、警察手帳を見た感じ、まだ新人だろう? それであれほどの能力を持っているなんて……きっと、ボクなんかに関わらなければ、将来は歴史に名を残す程の凄い警察になっていたんじゃない?」 「あッ♡ ぁあッ♡」 「オマケに、顔も良い……凄く可愛い、ボク好みの顔をしているよ。だから……ボクの傀儡になるんだ」  傀儡、という聞き慣れない単語に、私の動きは一瞬止まる。  一度彼女の言葉を整理しようと、ほんの僅かに残った理性を、必死に動かそうとする。  なんとか乱れた思考を纏められそうになった時だった。 「――――――」  笛の音がして、その思考は霧散した。 「あぁ……♡」 「―――……フフッ……考えたらダメだよ」  奇妙な形の笛から口を離しながら、少女はそう言って微笑む。  彼女の言葉に、私は荒い呼吸を繰り返しながら、ぼんやりと虚空を眺めた。  かんがえたら……だめ……♡ 「――――――」  再度、笛の音が響く。  その笛の音は私の脳髄を揺らし、思考を撒き散らしていく。  私は甘い声を漏らしながら、その音に身を委ねる。  考えたらダメ。思考を止める。何も考えたらダメ。この音だけを聴くの。 「―――――――――」 「―――――――――」 「―――――――――」  ……あぁ……♡ いいおと……♡  あたまのなかまっしろになって……♡ ずっときいてたくなる♡  なんか、あたまふわふわして、きもちいい♡ 「―――――……」  しばらく笛を吹いていたメルンは、私の顔を見て、ゆっくりと笛から口を離した。  気持ち良い音が止んだことが悲しくて、つい「ぅぁ……」と、小さく声を漏らしてしまう。  すると、そんな私を見て、メルンは優しく微笑み……私の頭を撫でた。 「大丈夫だよ。ボクの言うことが聞けたら、また聴かせてあげるからね」 「ぁ……ほんと……?」 「うん。だから……ボクの傀儡になるんだ」  その言葉に、フッ……と、頭の中のスイッチのようなものが切り替わるのを感じた。  メルンは私に顔を近付け、続けた。 「君はこれから、ボクの操り人形になるんだ。ボクの言うことに従って、ボクの命令だけを聞く。……今、君が気持ち良いのは、誰のおかげだい?」 「あなたの……おかげ……です……♡」 「そう。ボクのおかげ。君が今気持ち良いのはボクのおかげだ。ここまで気持ち良くしてくれた人が……君に間違ったことを言うわけないだろう?」 「……ぁぁ……♡ そっかぁ……♡」 「フフッ……だから、君はボクの言うことに何でも従う。命令に従うことは、気持ちの良いこと。言うことを聞いてくれたら、またこうして、気持ち良くしてあげる。だから……ボクのモノになって?」  真っ直ぐに至近距離で目を見つめられながら、彼女は言う。  最早、私の頭の中に、彼女の誘いを断るなどという選択肢は無かった。  私は頷きながら、「はいっ♡」と頷いた。 「あなたのモノになります♡ かいらいになりますっ♡ だから、きもちよくしてくらはい♡」 「フフッ、良い子だね。大丈夫。すぐに気持ち良くしてあげるから……安心して♡」  少女のそんな声がしたのと、秘部から強い快感が走ったのは、ほとんど同時だった。  突然のことに、私は「あぁぁッ♡」と声を漏らした。 「ほら、イっちゃえ♡」 「あぁぁッ♡ いくっ♡ いくぅぅぅっ!♡」  彼女に言われる間でもなく、私はすぐに絶頂した。  体がビクンビクンと震え、頭の中が真っ白に染まっていく。  徐々に体から力が抜け、快感に震えるだけの人形と化してしまう。  私はベッドに体を預け、ガクガクと体を震わせた。  その時、カチャン、と乾いた音を立てて、頭上で固定されていた両手が開放されたのが分かった。 「……これからよろしくね? お人形さん♡」  耳元でそう囁かれ……頬にキスをされる。  それだけで、とてつもない幸福感が込み上げてきた。  私は甘い声を漏らし、ガクガクと腰を震わせた。  これからこの極上の快楽を永遠に感じられるのかと思うと、すでにグジュグジュに濡れた秘部が、さらに熱くなった。

Comments

ハーメルンの笛吹きと催眠良いですね。キスとか。 侵されるカノン良いですね*(^o^)/*覚醒する所も素敵*(^o^)/* 操り人形に堕ちる所も良いですね*(^o^)/*

masami_yuri7


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