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全くの素人が情熱で絵師にもなった話

題名の通りです。

あくまでデッサンだの色彩能力などは小手先の技術でしかありません。勿論それらも絵が上手くなるには必要な要素ですが、故に決まりやルールに捉われたりしてしまう危険性も持ち合わせています。

大事なのは自分が何に拘るか、何を相手に伝えたいかです。

それを体現した人がいます。

尾形乾山です。

誰やねん!という人に説明しておくと、江戸時代に活躍した絵師兼陶芸家です。

【天才兄弟の弟:尾形乾山】

俵屋宗達らを祖とし、尾形光琳らが発展させた美術工芸の流派を琳派と呼びます。尾形乾山は尾形光琳の5歳下の弟です。

乾山は琳派の中では陶芸家として有名ですが、絵師としては全くの素人でした。しかしそれが基本やルールに縛られない自由な作品を作っていくルーツにもなりました。

基本事項としては

兄の尾形光琳は絵師

弟の尾形乾山は陶芸家

として名を馳せています。

尾形乾山が陶器を作り、尾形光琳がそれに絵を描いて販売するという兄弟合作も見られましたが、乾山も様々な陶器に自分の絵を描いています。

【乾山が描きたかった世界】

乾山が本格的に絵を勉強し始めたのは70歳からです。

乾山が陶磁に描いた絵に込めた物、それは自分が生まれ育った京都の町人文化の姿でした。それはそれまで豪華絢爛、きらびやかな作品が主流であった陶磁には無かった世界観でした。

乾山は若い時に書や和歌にも通じており、文学的な世界観も陶磁に描いています。

また、当時中国やポルトガルから来た文化や風習までも絵に取り込み、乾山独自の陶磁を作成し、それらの作品は乾山焼と呼ばれるまでになります。

このような自由で幅広い乾山の作品は、後代にも強い影響力を与えました。

我々も基本やルールは大事ですが、乾山の作品を見ていると、それに捉われない自由で自分独自の世界観を持つことが大事であると気付かされますね。


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