旧姓三船美優の妊活性活
Added 2021-04-18 11:02:53 +0000 UTCカチッ…カチッ… マウスのクリック音が部屋に響く。ぎしぎしと軋む椅子に巨大な尻を無理矢理納めて、珍しく彼女がパソコンを触っている。 「……はぁ。やっぱり、こういうのはまだ……」 彼女――美優――が小さくため息をついて、カーソルを右上の×に持っていく。しかしクリックはしない。 彼女の伴侶、つまり旦那はまさに仕事中の時間だろう。 ディスプレイには、そんな昼下がりにはおおよそ似つかわしくない商品が並んでいた。 見るからに局部が隠せないであろう下着。むしろ率先して性器をまろび出すようなデザインは、男性を誘惑することに特化している。 「……やっぱり、少し痩せてから……」 美優はそう言いながら自分の腹に手を伸ばす。 ぶにゅう…… 片手ではつまめない程の贅肉が、そこに鎮座していた。パソコンデスクにあわやついてしまいそうな腹肉。ウエストサイズは100センチを優に超えて久しい。 今にも椅子から飛び出しそうなヒップは、最近ついに130cmを超えた。ぶくぶくと日毎に肉量を増している気さえする。 体中、それこそ下着で隠れる部分も曝け出す部分も全てが贅肉によって塗りつぶされた自身の体で、こんな煽情的なランジェリーを着用するのは、少しばかりまだ躊躇いがある。 「ああ、でも……」 下着の一覧からページを変える。そこには過激なフォントで『マンネリを防ぐセックスの誘い方!』『旦那を繋ぎ止める夜の営み特集!』などなど、美優の旦那が見たら心配し過ぎだと笑うような文言が躍っていた。 しかし、美優は真剣にその頭の痛くなるような記事を読んでいた。理由は単純である。 「赤ちゃん……やっぱり回数とか、なのかしら……」 誰にともなく呟く美優。子どもは天からの授かり物というが、二人の間には未だその兆しはなかった。 とはいえ、彼の仕事もあって週に一度の営みが殆ど。たまに週に二度ほどあるにしても回数自体はさほど多くはない。 だからこそ、性交の回数を増やすためにはどうしたらいいかと美優が考えた結果が、この下着だった。 自身の性的魅力を増すことが、そのまま性行為の増加やひいては子宝に繋がる、と。 カートに入った下着などの類を前に、もう何度も迷っていた。 「こういうの、あの人は好き……だといいな」 カチッ… クリック音がして、ページが変わる。先ほど見ていた、激しい文言が並ぶページ。 そこには、こんな文章もあった。 『マンネリ化は男と女の性欲のピークのせい!?』 美優は、もう何度も見たその文章を改めて眺める。 曰く、女性の性欲が高まるのはまさに今の年頃だと。曰く、男性の性欲が衰えるのと同時期だと。曰く、満足できないのは女性だけ、とも。 もちろん、半信半疑ではあった。けれど、思い当たる節がないわけでもない。 「満足……しているつもりだけれど…」 贅肉ばかりを孕んだ腹から、手は自然と下腹部へ向かう。通販で買った8Lのロングスカート。腰の少し下、腹肉が覆いかぶさり始めた下腹部……愛する夫にしか見せたことのない秘部。 「んん……」 スカートの上から、そこに手を伸ばす。体全身が火照るような感覚。旦那には見せたくはない痴態。時折、こうやって気を紛らわせたり……実際に触って慰めたり、美優自身も、自覚がないわけではなかった。 彼の性的興奮を煽りたいのは、子宝に恵まれたいだけではない。 美優自身が、もっと満足したいと、そう願っている部分も無いではなかった。 「やっぱり、買ってもいいかしら……」 再び、注文確定直前のページへ移る。紐のようなランジェリー、煽情的な肌着、そして、美優自信を慰める玩具。それらが入ったカートは、傍目には欲求不満の淫ら女のそれだった。こんな太った女性が、旦那のことを思いながら追加しているとは誰も思うまい。 「…はぁ、やっぱり決心が…。明日にしようかしら…」 そう言って指をマウスから外そうとした時だった。 机の上に置いてあったスマホが着信音を響かせる。 「っ…!」 驚いて、椅子から立ち上がりのしのしと重たい体を揺すってスマホを手にする。そこには、美優の最愛の人物の名前が表示されていた。 先ほどまでの迷いなんてものは即座に消え、まるで主人が帰ってきた時の大型犬のように明るい表情を浮かべる。尻尾と耳すら見えそうだ。 『美優、今大丈夫か?』 「は、はいっ…。あの、どうかしましたか…?」 『ああ。実は今日早く帰れそうでな。よかったらどこかで落ち合って一緒に外食でもしないか?』 夫婦なのだから特に名前を付ける必要もない外食。けれど今だ恋のさなかにある美優にとってそれはデートの誘いに等しい。 無論、彼女の頬は上気し、一もにもなく頷いた。 「はいっ…ぜひ…!」 『そうか。良かった。それじゃあ後でまた連絡するよ』 「はい、あの…お仕事頑張ってくださいね」 『ああ。ありがとう。じゃあまた』 傍から見れば夫婦の仲の良い会話にしか見えないそのやり取りも、美優にとっては睦言だ。彼女の心は踊り、すっかり悩んでいたことなど忘れている。 「ふふっ…少しおめかししちゃおうかな…」 そんな風に鼻歌を歌いそうな程上機嫌なままPCデスクに戻る。椅子がギシっと軋む。 そして、画面を見て美優の表情がみるみる変わっていく。 「あ、あれ……?」 画面には、注文完了の文字。驚いた拍子に、うっかりクリックしてしまったのだ。 ジェットコースターのような感情の上下を味わいながら、美優は大きくため息をつきページを閉じた。しょうがない、受け取り次第どこかに隠そう。そんなことを思いながら。 ピンポーン。 インターホンが鳴る。美優がビクッと肩を震わせる。そして、しまったと言う顔を浮かべた。 「ん、なんだろ。俺が出ようか?」 「いっいえ…!大丈夫ですっ…!」 つい慌てた声が出た美優を、彼はやや不思議そうな顔をしつつ、「そうか」と返した。 恐らく、この間注文してしまった物だろう。よりにもよって、彼の居る時間に来るとは…。 二人で映画を見ていたゆったりとした時間が、一瞬で緊迫したものに変わる。 とりあえず、下着という言い訳をしようと、そう考えながら美優は玄関を開ける。 「こちらにハンコを、…お願いします」 ドアを開けて出てきた巨体に、配達員の男性が一瞬驚いた顔をした。それもそのはずだ。体重100kgを超えた女性など普段は滅多に出会うものではない。 「よいしょっ…ありがとうございます…」 しかし、美優はその視線に気づけるほど冷静ではなかった。そそくさと印鑑を押して段ボールを受け取る。ラベルは衣類となっているが、少々重い。 少し驚いた様子の配達員が一礼をして、ドアが閉まる。殆ど同じくして、彼がリビングから顔を覗かせた。 「なんだった?」 「あっ、えっと…私の下着とか、です」 「あ、ああ。そうか、それは俺じゃなくて美優が受け取って正解だったな」 恥ずかし気に言う美優に、彼も一瞬面食らった顔をした。美優の体型にあう物は市販ではなかなか見つけられないので通販に頼ることも間々あるし、それを見ているわけだけれど、いざ構えていない時に下着と直接的な言葉を聞くと、少々ドキッとする。 「あ、あの…向こうでちょっと開けてきますね…」 「ああ、わかった」 寝室を指さした美優に、彼は頷いてリビングへと戻る。美優は、段ボールを腹と胸で抱えながら寝室へ向かった。一先ず安心と、その顔には書いてあるようだった。 「よいしょっ…」 ベッドサイドのテーブルに段ボールを置き、ダブルサイズのベッドに腰を下ろす。そろそろ、買い替えようかと言い続けてもう随分経った。 封を剥がし、中身を確認する。 「あぁ……やっぱり……」 まず目に入ったのは、下着だった。しかし、普通の下着ではない。美優の思っていた通り、いやそれ以上に卑猥な物だった。 胸の部分は殆ど布がなく、乳首どころか乳輪まで完全に曝け出すだろう。紐のような物は、もはや布と呼べるかすら怪しい。 ショーツの方も相当である。一見は、少し派手な下着に見えなくもないが、秘部を覆う布には切れ込みが入っており、指で簡単に開くようになっている。後ろは、尻の肉を覆いこそすれ、大事な部分を隠すほどの面積はなく、美優が着れば殆ど紐だ。 他にも、一応下着の体裁を保っているがヒラヒラとした素材ですぐ向こうが透けそうな薄さしかないもの、布の面積が極々少ないビキニの様なもの、体を覆う一枚のベビードールの様なものも入っている。 どれも美優が買おうかどうか悩んでカートに入れていたものだ。サイズがどれも一番大きい物である点まで、身に覚えがしっかりとある。 「どうしましょう……とりあえず、下着はしまって…」 まるで成人誌を隠す少年のように、美優は隠し場所を思案しながら段ボールを更に覗く。するとそこには、またしても身に覚えがあるものがあった。 「あ、これも…」 下の方に入っていたのは、薄いピンク色の小さな物。コードとスイッチがセットになっているそれは、紛れもなくローターと呼ばれる物だった。 「こ、これは……えっと、どこへ…」 衝動的にカートに入れたまま、結局(結果的ではあるが)購入してしまった性玩具を、美優はどうするべきかと逡巡していた。 コンコンっ 「っ!」 「美優?大丈夫か?」 体感時間は僅かしかなかったが、実時間ではニ十分以上経過していた。映画を一時停止したまま待っていた彼も、少しばかりおかしいと思って部屋をノックしたのだが、それが却って災いした。 「あっ、いえっ、なんでも…きゃっ…!」 美優が慌てて段ボールを片付けようとしたが、手がぶつかりサイドテーブルから段ボールが綺麗に落下する。軽い音がした。しかし確実な落下音。思わず彼が扉を開けてしまう程には大きな音がした。 「美優っ、大丈夫か?」 「あっ…」 しまった、と分かりやすく表情に出す美優。彼の足元には、段ボールから転がったローター。美優のすぐ側には、ビニールに入ったままのセクシーな下着。状況こそ飲み込めないが、何を美優が買ったかは一目瞭然だ。 「あ、えー…すまない、急に入って」 「い、いえ……」 お互い、気恥ずかしそうに顔を逸らす。夫婦であり、仲も良好なのだからそういう行為だってしているはずなのに、いざ目の前に広がるグッズに目をやるとどこか据わりが悪い。 「あっ、これは…そのっ…まだ買うつもりじゃなかったんですけど…間違えて…」 言わなくてもよい事を、混乱のさなかに漏らしてしまう美優。 「あー…そ、そうか。…そのうち買うつもりでは、あったんだな、はは」 言わなくてもよい事を、混乱のさなかに漏らしてしまう旦那。ある意味、似たもの夫婦であった。 「あ、え、えっと……その……はい……」 消え入りそうな声で頷く妻が、なんだか妙に愛おしい。というよりも、美優がこんな風に積極的でいることが、酷くそそる。 彼が、足元のローターを拾い、段ボールをサイドテーブルに戻しながら美優の傍に近づく。 そして、美優の隣――卑猥な下着が広がっていない方――に腰を下ろした。 「あー……俺は、良いと思うぞ。そういうの…美優に似合うよ」 「そ、そうでしょうか……みっともなく、ないですか…?」 「そんなことないよ。全然」 「……本当ですか?」 「ああ、もちろん。奥さんがこういうの着てくれたら男は喜ぶって」 「………見て、みたいですか…?」 やや下から、上目遣いで尋ねる美優の目には、ハッキリと期待があった。まだ真昼間ではあるが、それは裏を返せば時間がある事の証明でもある。 「……見たい」 彼は、絞り出すようにそう呟いた。美優の頬が上気していく。何を口走っているのか自覚した時には、手遅れだった。 「あ、えっと……じゃあ……その……カーテンを…」 「あ、ああ…そうだな」 昼間で、日差しが入って気持ちの良い室内の明かりが、カーテンを閉めたことによって少しばかり薄暗くなる。この後、この部屋で行われる淫らな行為を、二人は否が応でも意識してしまう。 「あ…、シャワー…。先に、浴びた方がいいでしょうか…」 「…いや、いいよ。…そのままで」 カーテンを閉めて、すぐ側に戻ってきた夫が、妻の体を抱き寄せる。 贅肉が溢れる体に、彼の腕が埋まる。汗をかいているのは、暑さと、恥ずかしさと、体型ゆえと。 「あ、その…臭いませんか?」 「大丈夫、美優はいつもいい匂いだから」 彼はそう言って美優の首筋に鼻を埋める。しかし、100kgを超えて久しい肥満体だ。いくら清潔にしているとはいえ、汗の臭いもする。それをいい匂いとあっさり言えてしまうのは、好いた者の強みだ。 「そう、ですか…よかった…」 安堵した様子の美優。その首筋に鼻をあてがいながら、彼の手が徐々に下へ降りる。段々になった背中を撫で、通り過ぎ、巨大な尻肉を撫でまわす。スキンシップと言うにはあまりに猥褻な動きは、世界でただ一人、彼だけの特権だ。 脂肪を纏った美優の体が更にじんわりと汗をかいてくる。着ているニットが汗ばんできた気がする。特に、彼と触れている部分や、贅肉の谷間に埋まった布地に、汗が染み込んでいく気さえする。 「あっ……」 触り方が、彼が求めている時のソレだと理解すると、美優の体の奥には熱が灯る。 「あの……これは…」 しかし、今の目的はあくまで届いた下着を見せる事である。辛うじてそれを思い出した彼女は控えめにそう告げる。 彼が、「ああ、そうだった」と笑う。 「あー……出てた方がいいか?」 そういう彼だったが、その目はギラギラと滾り、今にも美優を押し倒したいと語っていた。そして、それがそのまま、美優の感情も反映している。 「い、いえ…その、あなたさえよければ……ここで…」 「あ、ああ……じゃあ、そうさせてもらうよ」 彼がそう言って、固唾を飲む。 美優が、ニットに手をかけた。ゆっくりと汗ばんだそれを脱いでいく。 ぼろんっ… 大きな胸が、野暮ったいブラと共にまろびでる。とても可愛らしさともセクシーさとも無縁の、ただ大きいだけのブラ。 そして、スカートに乗っかる腹肉もまたあらわになる。だらしなく熟れた肉に、汗が滴っている。段腹の間に汗が溜まり、時折下へ流れる。 ニットの中に籠っていた美優の体臭が解放され、部屋中に充満していくのが、美優自身にもわかった。 「っ…!そ、その…やっぱり、先にシャワーを…」 「いや……いいよ、そのままが良い」 「そ……貴方が、そう言うのでしたら…」 彼の言葉に、美優が首肯するのはごく自然な事だった。なにせ、彼に抱いてもらうためだけに全て行ったのだから。 ベッドから立ち上がり、今度はスカートに手をかける。膝下まで隠していたデニム地のスカートは、張り詰めていたホックを外しただけでは床に落ちない。大きな尻から外すように少し身じろぎをして、ようやく床についた。 その間、垂れ下がった腹や大きな胸がゆさゆさ揺れている。そして彼の視線は、そちらに釘付けであった。 「……どうか、しましたか?」 「え、ああ…いや……その……セクシーだなと」 「あっ……そ、そんな……あまり、見ないでいただけると…」 突発的にこんな事態になってしまったので、美優の中でもまだ恥が大きい。とはいえ、このあと更に恥ずかしい姿を晒すのだから、何を今更ではある。 スカートの支えを失い、一層前にせり出したように見える腹肉を逸らせ、太い振袖のぶら下がった腕を後ろに回し、ブラのホックを外す。パチッという小さい音がして、美優の胸が緩み、少し垂れさがる。 ブラの中に閉じこもっていた匂いが広がる。汗の匂いと、少し乳臭いような甘い匂い。 ブラを床に落とし、そのまま屈んでショーツも下ろす。ブラと同じように、美優の巨尻を包むことにその役割をまっとうすべく、デザイン性などまったくないそれは、しかし汗ともう一つの分泌液で湿っているせいで、どんな下着より性的だった。 太い足を這うように少しづつ下ろしていく。何も、見せつける為ではない。肉が引っかかるのと、美優の腹肉が邪魔で美優自身が屈みづらいせいだった。 そのせいで、ブラすら外され、乳首まであらわになった爆乳が左右にゆらゆらと揺れている。 彼が、生唾を飲み込んだ。 やがて、よたよたとしながらも両足を抜き取る。完全に、生まれたままの姿の美優になった。――もっとも、大量の贅肉をまとってはいるわけだが。 年齢と、肉質のせいで垂れさがった腹肉で、秘部はほとんど見えない。ただ、そこから一層強烈な匂いが部屋中に漂っているのは、夫婦揃って感じていた。 「……えっと…脱ぎ、おわりました…」 「ああ……うん…」 普段から、この寝室で見ているはずなのに、まだ昼間でカーテンの隙間から日差しが入っていることも相まって、ひどくインモラルな気分になる。 「え、えっと……どれが…お好きですか…?」 全裸のまま、肉々しい腕で胸と秘部を隠そうとしながら美優がそう尋ねる。言っている事と、やっている事の微妙な食い違いは、二人とも気付かない。 ベッドの上に無造作に並べられた、凡そ下着の機能を果たさなそうな下着に、美優が視線をやった。 彼もまた、同じように目をやる。その、男を誘うような下着を、美優が着けている姿を想像するだけで、昂るものがある。 「あー……そう、だな……」 彼の視線が、布面積の少ないビキニのような下着に向かう。ほとんど隠す用途を果たさなそうなそれは、体裁としての下着でしかない。 言い淀んだ彼の視線に気付かないほど、美優と彼の結婚生活は短くはない。 「…これ、ですね…?」 「あ、ああ……。うん」 美優が手に取って確認をする。彼がただ頷く。それが合図だ。 安っぽいビニールの包装を開ける。美優がそのランジェリーを取り出す。想像以上に小さい。改めてこれが普通の下着ではないと実感する。 「そ、それじゃあ……着けますね…?」 最後に、決意を込めて美優がそう言った。彼は、生唾を飲むだけだ。 紐にほんのわずかに布がついただけのいわゆる、マイクロビキニのような下着。太ったことで大きくなってしまった乳輪が隠れるかどうかすら怪しい。 「よいしょっ……んっ……」 紐を、背中で結ぼうと手を背中に回す。お腹を前へとせり出させ、肉で阻害されながら何度が勢いをつけて。 けれど、汗が飛び、腹肉が揺れるばかりでなかなか結べない。肉で太くなった指で、背中の脂肪に食い込んでしまう紐を結ぶのは、一苦労だった。 「……結ぼうか?」 「あっ…えっと……その……お願い、できますか…?」 この体型だ。たまにファスナーを上げてもらったりという事はあったが、下着をつけてもらうのは、ほとんど初めてだった。当然、恥ずかしい。けれど美優と彼の間にやめると言う選択肢は存在しない。 彼が、美優の背中に回る。美優の手から紐を受け取り、少しだけ強く引っ張る。 「んっ…」 「あ、ああ…すまない。痛いか?」 「いえ……その、少し、くすぐったくて」 「ああ……そ、そうか」 少し体をよじらせながら、腕をあげ、彼が紐を結ぶのを待つ美優。 既に汗で濡れている肌は、少しばかり滑る。彼がもたつくのも、無理はなかった。 「あの…大丈夫ですか?」 「あ、ああ……。ちょっと、紐が短くて」 「あ……そ、その……もしかしたら、サイズが少し、小さいのかも……一番大きいのを買ったんですけれど…」 アダルト用品でもあるため、サイズの上限も普段の野暮ったい下着よりずっと小さい。美優の脂肪と贅肉で膨らんだ乳肉に対しては、少しばかり小さいのも無理なかった。 「そ、そうか……」 美優の贅肉を、締め付けるように紐を結んでいる彼が、言葉を飲んだ。紐の先端が、脂肪に食い込みながら、脂と汗で濡れる。それをなんとか四苦八苦して、結ぶ。絞るように美優の乳肉に食い込み、小さい布がぴったりと貼りついて既に汗によって濡れている。 「んんっ……ど、どうですか?」 「ああ……うん、大丈夫」 一応、ブラの体裁は保てた。と言っても、乳にも背中にも肩の脂肪にまで食い込んだ紐と、汗で濡れ透けはじめ、乳首を辛うじて隠す程度の布切れでしかないが。 恥ずかしそうに身をよじりながらショーツの方も手に取った。こちらも、同じように前側だけ小さく布があるだけで尻を隠すことなど出来ない紐だった。 「よいしょっ……んっ……ふぅっ」 腰の横で紐を結ぶ。しかし、脇腹の贅肉で手元は完全に隠れる上、太い指ではなかなか苦労する。 つい、息が漏れる。 100キロを優に超える肥満体型の女が、目の前の旦那を誘惑する為だけに卑猥な下着に四苦八苦する様は、傍から見れば滑稽だが彼にとっては興奮する材料足りえた。 「ふっ…んんっ……」 息を止めて紐を引っ張り、なんとかウエストの一番細い所で結ぶ。それでも100センチを超えて久しい胴回りは、紐が食い込んでいる。 食い込んでいるおかげで、贅肉にひっかかりズレ落ちることは無そうだ。反対側も同じようにいきみながら結ぶ。顔を赤くして、ぽたぽたと汗を落とす姿は、おおよそセクシーには程遠い。 「んっ…っふぅ…お、お待たせしました…」 息を切らせ、ギチギチと尻肉に紐を食い込ませながら、美優は漸くその卑猥な下着を着け終わった。紐みたいな一対のはずなのに、これほど着用に時間が掛かったのはひとえに、美優の体についた脂肪や贅肉が商品の――或いは一般人の――範囲外だからに他ならない。 「どう、でしょうか……」 締め付けるような紐と、薄い布切れだけをまとった美優が、遠慮がちにそう尋ねる。よほど恥ずかしいのか、見せるための下着なのにどこか隠そうともじもじしている。 しかし、隠そうにもそもそも下半身は弛んだ腹肉のエプロンで着けているのかも分からないほどで、脇腹を持ち上げなければ全裸と言われても納得だろう。 上半身も、ほとんどが紐で、布面積が狭いため乳輪までもあらわになっている。乳首は一応隠れて入るが、それでも布の薄さのせいで立っている事は明らかだ。 「あー……うん、すごい……セクシーだよ」 言葉を選びつつも、本心をそのまま告げる。美優の当初の目的は達成されているのだが、もはや二人とも、そんな話は忘れて早く体を重ねたいと思うばかりである。 「はぁ、よかった……」 安堵の息を漏らした美優。その拍子に紐が少し緩んだ。 「ひゃっ…!」 慌てて、腰の紐に手を伸ばす美優だが、結果的に胸や腹肉を強調するように前かがみになってしまう。 「だ、大丈夫か…」 「え、ええ……あっ……」 そして美優は視線を下げたことで見てしまう。彼のジーンズが膨らんでいることに。今日は何も、こうやって恥ずかしい思いをするために着ているわけではない。 この後、彼と交わるために、こんな格好をしているのだ。 「……その……どうですか…?」 「ああ、だから、すごいセクシーだと…」 「あっ、いえ。そう言う事ではなくて……その……シたくなったり、しないでしょうか…」 「……正直、凄く」 「そう、ですか…。…よかった。…あの、いいですよ……?」 下着に身を包んだまま、ベッドに腰かけた美優。今選ばなかった下着類をベッドサイドの段ボールに入れる。 汗だくで、既に自分でも昂っているのが分かる。 彼が、頷いてシャツとジーンズを乱雑に脱ぎ捨てた。トランクスが既に山を作っていて、彼の性器がすでに臨戦態勢であると告げる。 美優が、仰向けに寝転がる。胸の薄い布が引っ張られる。肉がだらしなく垂れ、下着の紐を殆ど隠す。 「んっ…やっぱり、ちょっと…きついですね…」 食い込む紐がくすぐったいのか、少し身じろぎをするのが、却って彼を誘っているようにしか見えない。 薄い布一枚で足を開き、彼を待ち侘びる美優の姿は、普段の穏やかで控えめな様子からは随分と乖離している。 彼がベッドに乗り、美優の体を眺める。 なだらかだが、脂肪の段が出来ている腹も、紐が食い込んでいる腰周りも、胸も、そして香る汗の匂いも、そそる。 美優の体に手を伸ばした。まずは、辛うじて紐で抑え込まれているだけの巨乳に。 肥えた脂肪でふくらみ、だらしない印象のある胸。手で触れると、ハリはなく、むにゅむにゅと沈み込む。 「んっ…」 甘い息を美優が漏らした。薄っぺらな布が持ち上がる。一番気持ち良いところはココだと主張するように。これでは、下着としてはむしろ不適だ。 布越しに、美優の胸の頂点を指でなぞる。 「んんひっ……っはぁ…な……」 「…どうした?」 「い、いえ……その……いつもより、気持ちいい気がして…」 「…案外、これの感触かもな」 少しザラつく布の感触が、却って敏感になっている部分を刺激する。 ほとんど全裸と言ってもおかしくない格好の美優。その乳首を指の腹でなぞる。時折、胸肉に指を沈ませ、布と素肌の境界線を爪の先で軽く触れる。 その度に、美優が甘い声を漏らす。 「はぁ…♡んんっ♡っふぅ…♡」 汗で完全に濡れ、ぐっしょりとした下着。美優がよじる度に紐が食い込む。 その紐によって段差が出来ている胸周りの贅肉にも指を這わせる。 「…キツそうだ。痛くないか?」 「っはぁ…はぃ。その……少し、引っ張られる感じが…気持ちよくって…♡」 「…こうかな」 美優の言葉に当てられて、みちみちと肉を締め付ける紐を軽く指で引く。 ハムかチャーシューのように胸のあたりの肉が締め付けられ、だらしない乳肉が潰れる。 「んんっ…♡」 倒錯的な締め付けに、美優の声が漏れる。だらしなく太った体が敏感なのは、もうずっとだ。 少し引っ張っているだけなのに、跡が出来そうなほど絞られているのは、ひとえに贅肉の柔らかさと量のせいだった。 彼の手が、紐から離れ下へ向かう。 美優の段々な腹を撫でる。汗でべっとりと濡れている。 「確かに…ちょっと増えたかもな」 「わ、わかりますか…?その、気を付けては、いるんですけど…」 「気にしなくていいさ。俺は好きだ」 五指で腹肉を掴み、ゆさゆさと揺らす。小さな布地が乗った胸がだゆんだゆんとだらしなく揺れ、下着はズレる。 「あっ……やっぱり、少し小さいですね…」 「そうかもな、こっちもだいぶキツそうだ…」 彼はそう言うと美優の段々な腹肉から手を放し、腹肉で隠れている下腹部へ手を伸ばした。メートル級の太ももは、足を開いてもなお美優の下腹部を埋め尽くす。贅肉でみっちりと埋まったそこに、既に下着としては濡れ切っている。更に、脂肪で押されたせいか、性器に貼りつくように細くなり、ほとんど紐同然だ。 「もう、結構濡れてるな」 「んんっ♡」 その紐のような下着を指でなぞる。美優の体にゾクゾクとした快感が流れ、甘い声が漏れる。 「その、下着が小さくて…食い込んでしまうので……」 「…興奮するか?」 「…………はぃ♡」 体を締め付ける紐のような下着に、彼の視覚だけでなく美優の体までもがそそられている。 今にも弾けてしまいそうなほど、美優の腰周りの肉に食い込んだ下着は、当然のように秘部にまで侵食する。美優の体が、この下着の適正サイズより遥かに肥えているせいなのだが、二人ともそんな事はどうでもよかった。 足を更に大きく開くと、より一層食い込みがキツくなり、薄い布地は性器を隠すことすらできなくなった。あまり手入れの行き届いていない陰毛は、腹肉が邪魔で処理できていない証明だ。 紐のように細い下着からはみ出した性器がヒクヒクと蠢く。さほど動いていないと言うのにシーツには美優の汗でシミができ、秘部からは汗と性の混ざった匂いが部屋中に広がっている。 まだ日も高い内から、彼の性器を今か今かと待つ美優の姿は、その足を大きく開いた姿勢と言い、まったく秘部を隠せない下着と言い、荒い息と共に上下する腹肉と言い、だらしなさの極地ですらある。 そんな美優の姿に、彼の性器は完全に臨戦態勢だった。一度、美優から手を放し下着を脱いだ。 「あっ…♡」 「…どうした?」 「いっいえ…その……いつもより、大きい気がして…」 「……いつもより、美優がその…そそるからな」 「…嬉しいです…」 美優柔らかく微笑んで、彼を誘うように自身の手を秘部へと向ける。 下着越し――ほとんど紐のようで、もはや「越し」と言うのかも怪しい――に性器に手を宛がう。腹肉と胸が腕で圧迫され、山脈を作る。 「……どうぞ♡」 妻からの誘いに、断るはずも無かった。 美優に覆いかぶさるように膝立ちになり、下着の腰紐を解く。それだけで、締め付けられた脂肪が解放され、少し肉が揺れた。 「…紐、あとになるかもな」 既に少し紐の跡がついた脂肪を撫でると、美優がくすぐったそうに首を竦める。 「ひゃっ…!…もう、くすぐったいですよ」 「ああ、ごめん。それじゃあ、脱がすよ」 反対の腰の紐も解く。結ぶのには苦労したのに、簡単にほどけてしまった。紐が垂れ、美優の秘部は前張り同様の隠れ方しかしていない。 ぐしょぐしょのそれを、まるで子どものオムツを変えるようにはがす。しかし、そこに在るのは幼さやあどけなさとはかけ離れた、卑猥に蠢く性器だ。 軽く下着をはがしただけなのに、彼の手には美優の性器から溢れた体液がべっとりとついている。少し匂う。 「…俺もだけど、美優も興奮してるんだな」 「…はい…その…あまり、見ないでいただけると…」 指の間に糸がかかるほど粘ついた体液を、彼はニ、三度弄り、軽くシーツで拭った。元より、今日はいい天気だ。洗濯日和だし、シーツも洗濯してしまおうと思った。 彼が美優に覆いかぶさる。横幅も体の厚みも美優の方が圧倒的に大きいのに、こうやって覆いかぶされると彼の中の雄の部分を確かに感じる。 「んっ…♡」 彼のモノが、美優の秘所に触れる。普段より堅く大きい気がして、美優は甘い声を漏らした。 ずちゅっ…… 粘液の溢れる性器に、彼の性器が飲み込まれる。食事のときよりも、ずっと旺盛なようにさえ見える。 「んんっはぁ…♡」 久しぶりではないはずなのに、たった布切れ一枚をつけたで美優は普段よりもずっと興奮していた。 「っはぁ……すごい…♡」 「…動くぞ」 「っっ…!…はい♡♡」 彼が小さくそう告げて、美優が頷く。覆いかぶさったまま、ゆっくりと彼が体を動かす。 「っはぁ…♡んんっ……んぁっ♡」 一度突いただけで、美優の全身の贅肉が重たそうにゆさっと揺れる。 まだ辛うじて胸に乗っていた薄い布切れ、その紐が美優の脂肪に揉まれて緩み、あっさりとほどける。 「あっ…♡」 美優が一瞬声を上げた。支えを失った布切れは、美優の乳がぶるんぶるんと跳ねるのに合わせてどんどんとずり落ちていく。 ぐっちゅっっぐっちゅっっ… べっちん…ぶるんっ… 水音と肉の揺れる音が響き、あっさりと薄い布切れがベッドに落ち、美優は一糸まとわぬ姿になる。既に乳頭は硬くなり、だらしなく広がった胸の谷間には汗だまりが出来ている。 彼はそこへ、なんの躊躇いもなく吸い付いた。 「ふぁぁっ♡♡んんっっふっぅ♡♡」 甘ったるい声で鳴きながら、美優が体を跳ねさせる。 汗ばんで垂れた乳肉を彼が吸う。じゅるるぅっ、と卑猥な音を立てて。 「ひっぅっ…♡♡っふっぅ…♡」 目をつむり、快感に耐えるように息を漏らす。ぶよぶよと膨らんだ腹肉が、美優が痙攣するたびにゆさっと重たく揺れる。 「っんひっ!ああっ…♡♡んんんっ…♡」 彼のモノが美優の奥をさらに激しく突く。 体中から汗が噴き出して、ベッドに飛び散る。荒い呼吸を繰り返しながら体全体を揺すって彼の性器を求める。 汗の溜まった腹肉を揺らして、太く弛んだ足を広げて、だらしない胸を吸われるのすら快感でしかない。 髪の毛は汗で貼りつき、太ったことで荒くなった呼吸はあまりにもみっともない。けれども、そんな事は考えられない程、彼を受け入れるのに必死だった。 「っはあ…」 「あっ♡」 彼が咥えていた乳から口を離す。美優が甘い声を上げた。 「っはぁ……美優、そろそろ…」 「っ♡はっはぃ…♡♡たくさん…お願いしますっ…んっ♡」 美優が一も二もなく頷き、彼を求めるように手を広げた。振袖のような脂肪がついた二の腕が揺れて、脇から汗の臭いが漂ってくる。 それすらも興奮材料にしかなりえない。そう思いながら彼は美優の体に自分の体を深く重ねた。布一枚程の隙間もないくらい密着する。 必然、彼の性器が更に美優の奥に、最奥に届く。 脂肪を孕んだだらしない腹肉の奥で、自分の性器が今まさに別のモノを孕まされる。そんな予感が美優の脳をさらに刺激する。 「っあ♡んんっ♡♡♡んあっ♡♡」 ぐじゅっぐじゅっ…! さらに激しく、粘度の高い水音がして、美優が思わず体を縮める。彼の体が美優の贅肉に埋まり、全身がぶよぶよの肉布団に包まれる。 「っはぁ…っはっ…!」 「ああっ…♡んぅっおく…♡♡すごいっ…!」 ほとんど言葉にならない喘ぎ声をあげながら、美優が目を瞑り体を震わせる。 「んあ゛っ♡♡♡っふぅう♡♡っくぅ♡イッ…♡♡」 だぶんっだぶんっと全身の肉を揺らして、彼が動く衝撃を吸収しながら快楽に耐えようとするが、それにも限界はある。 「っはぁ…美優っ…もうっ…でる…!」 彼が荒い息を吐き、美優にそう告げる。美優が大きく頷いた。 「はいっ♡くださいっ…♡♡私のっ…ナカに♡♡」 普段の大人しい様子からは想像もできないほどに淫らな表情を浮かべ、ふぅふぅと荒い息を放ちながら彼の体を更に強く抱く。 太くみちみちした腕と、だらしなく膨らんだ足と、過剰なほどの腹肉で、彼の体を完全にからめとる姿は、ほとんど捕食だ。 彼がそんな美優の体に思い切り自身の体を沈めた。 どくっ……どびゅぅっ…… 「っはあぁぁ……♡♡んんんっ……♡♡♡」 彼の精子が、美優の子宮目がめけて放射され、美優が甘い声と共に体を揺らす。 「んんっ…っはぁぁ…っふぅぅ…ぁつい……♡♡」 下腹部にまで味覚があるかのように彼の、どくっどくっと溢れる精液を味わう。 普段は落ち着いた彼が、美優の体に自身の体を埋めて荒い声をあげながら精子を吐き出している様は、美優の心を充足させるのに充分だった。 (すごい…でてる…♡♡熱くて…気持ちいい……♡♡) どぷっ……どぷっ……と自身の膣内に彼の精子が満たされていく感覚に、美優は恍惚の表情を浮かべる。 (……でも……少し……) それと同時に、自身の中に物足りなさを覚えるのも、事実だった。 「……はぁ……っはぁ…………美優?」 「っは……はい……?」 荒い呼吸をしながらも、美優の表情に気付いた彼は不思議そうな顔をする。 「どうか、したか……?」 「いっいえ……ふぅ……その……とてもっ…ふぅ……気持ちよくて……」 誤魔化すようにそういう美優だが、彼も長い付き合いだ。それくらいで誤魔化されはしない。 体を起こし、美優に手を差し伸ばす。美優がその手を取る。無論、100kgを優に超える美優の体重を持ち上げることなど出来ないが、美優が起き上がる手助けくらいにはなる。 美優が体を起こす。既に布切れはベッドに落ち、汗だくでぶよぶよの体を隠すものは何もない。開いた足の間にある汗や精子で無惨な姿になった薄い布切れを、彼が引き抜く。ほとんど紐のような構造が幸いして、美優の下敷きになっていたにもかかわらずあっさりと抜けた。 「ふぅ……あっ……その、ふぅぅ……あまり…見ないで…」 自身の秘部から溢れた愛液や、彼が吐き出した精子、そして大量の汗を吸い、面積のわりに重たいそれは、酷い悪臭を放っている。もっとも、美優の体も、この部屋も、同じような淫臭が漂っているのだが。 恥ずかし気に視線を送る美優。彼は、そんな美優の体を少し抱き寄せた。下着をベッドの上に放る。 「……その、なんだ。俺には分からないけど…美優がしたい事があるなら、言っていいんだぞ?」 「あ……い、いえ……その………………赤ちゃんが…………欲しくて…………」 消え入りそうな美優の声に、彼は酷く珍妙な顔をする。今すぐ、この愛しい妻を押し倒してもう一度思い切り精を吐き出したいという気持ちと、美優の突然の言葉に混乱する気持ちとで、リアクションに困る。 彼の反応に、美優が顔を赤らめる。子どもが欲しいと言うのは簡単だが、この状況でそれを告げることはすなわち、もっとシたいという事に他ならない。 「その……もっと、して欲しいと言ったら……どう思いますか……♡」 そういう美優の顔には、確かに性の色があった。彼が、生唾を飲み込む。 一度精子を吐き出した性器が、再び少し硬くなるのを感じる。 美優が、それを見て薄く笑みを浮かべた。とても普段の美優とは思えない、淫靡な笑みを。 「……今度は、私が……動きますから……♡」 自分のことを抱きしめる彼に、ゆっくりと体重をかける。いくら男女とはいえ、体重差は二倍近くある。 普通の女性ならば、可愛く押し倒そうとしているだけに済んだかもしれないが、100kgを優に超え、150kgの大台が見え始めてきた美優がそうすると、彼の体は耐えきれずベッドに仰向けになる。 「っ……美優……?」 重たい美優の体に抑えられては、いかに成人男性と言えど動けなかった。だらしなく贅肉で膨らんだ腹が、汗でてかてかと光りながら、彼の体にのしかかる。 「……良い、ですか……?」 一応美優にも、旦那に伺い立てる理性は残っている。とはいえ、この場で美優の誘いを断る理由は毛頭なかった。 「…ああ、美優が満足するまで、いいよ」 「……良かった♡」 舌なめずりをしそうな美優の表情に、彼は一瞬だけ、しまったと思った。 「ん……♡♡」 タガが外れた美優の唇が、彼の唇を貪る。可愛らしい口づけではなく、ほとんど食べるように。 「んふっ……♡んれぇ……♡♡」 全体重をかけていないとはいえ、普通の成人女性の二倍を超える美優の体重に、旦那は思わず小さなうめき声を上げた。 ハッとして、美優が口を離す。 「あっ……その、重いですよね…♡」 自分の体で愛する旦那を押しつぶしかけた事に、申し訳なさそうな顔をする。しかし、唇が唾液で濡れ、汗まみれな体でそんな表情をしても、おかしいだけだ。 何より、表情も口調も申し訳なさそうだと言うのに、その目は爛々と輝いているし、重いと分かっていつつ、自分の体重を更に少しかけている。 「っ……大丈夫」 彼が息を漏らす。美優の体は完全に彼の上に乗っていた。 「……そう、ですか……良かった……それじゃあ、挿入れますね…♡」 少し硬さを取り戻した彼の性器を、美優は手で支え自身の膣へ導く。 「んっ…ふっぅ…♡…ぃしょっ…んんっ……♡♡」 普通体型の女性ならば、そこまで手間取らない行為だ。けれど、メートル越えの腹肉が邪魔で、なかなか上手く挿入っていかない。 ゆっさゆっさと腹肉を揺らし、持ち上げてかき分け、漸く挿入した時には、汗を更に流していた。 「ふぅっ…♡すごい…♡いつもより、っふぅ…奥に来ているみたいで……♡♡」 自身の体重のせいで、いつもよりも奥深くに彼のが届く感覚がある。美優が甘い声を漏らしながら体を揺する。汗を飛び散らし、既に一度充分精子を飲み込んだはずなのに、満足できないと全身で訴える。 「っはぁ♡♡すごいっ…いつもっ…より、すごくっ…♡♡…っふぅ…♡♡」 体重ゆえか、快感ゆえか、ずしんと体を揺らす度に甘く濁った声を漏らし、息を吐く。はぁはぁと荒い息を漏らしながらも、その動きを止めることは無い。 「っふぁ♡♡んっぶふっぅ♡♡んんっ…♡♡っふぅぅ♡♡」 ずしんっ……ぶるんっ…… 美優が跳ねるたびに、先ほどとは違う重たい音がして、体中の贅肉がゆっさゆっさと激しく揺れる。それに混ざって、ぐっじゅ…ぐっじゅ…と激しい水音が響く。 未だ緩やかに増加し続ける美優の体重を受けて、300kgまで耐えられるはずのベッドがギシギシと音を立てる。 「っは……っくっぅ……」 「あっ…♡♡重いっ♡ですよねっ♡♡すみませんっ♡♡でも、ガマンっ♡できなくって♡♡♡♡」 溜まっていた何かを吐き出すように、美優はそう言いながらも重たい体を持ち上げて腰を打ち付ける。巨大な腹肉がぶるんぶるんと揺れて、彼の体にぶつかり間抜けな音を立てる。 「はぁ…♡♡んっふ…♡♡っふぅぅ…♡♡♡」 もちろん、これほど太っている体を必死に揺らしているのだから、長続きはしない。少しずつ贅肉の揺れは小さくなり、美優の体が前に倒れ、再び彼を押しつぶすように覆いかぶさる。 ほとんど抱き着くように彼の体を自身の贅肉で埋め、体中から汗の臭いをまき散らしながらも、下半身だけは必死に揺らす。 「っふうぅ…♡♡あぁっ…♡♡……んんぅ♡♡」 彼のすぐ目の前で、だらしない顔で重たいメートル越えの尻を振りながら性を貪る美優は、まさしく淫靡な女でしかなかった。 重たい感触も、汗でぬるぬるとした贅肉も、悪臭とよんで差し支えない汗や性の臭いも、およそ良い物ではない。不快な物である。 ただ、それが美優からのもの――愛すべき妻のもの――であるならば、話は別だった。 どれだけみっともなく、だらしがなく、淫らで無様であろうと、それすら愛おしい。 唯一、彼が自由に動かせる両手を、美優の背中に回した。段々になった背中の贅肉まで汗でぐっしょりと濡れている。 構わず、美優のことを抱き寄せる。完全に密着し、潰されそうだ。 それだけ奥に、彼のモノが挿入る。 「っぁはぁ♡♡♡♡…んっっぅぅぅ♡♡イッ…ぅぅぅ♡♡♡♡」 ほとんど言葉にならない声で、美優が嬌声をあげる。巨体が、がくっ…!がくっ…!と震えて、彼を締め付ける。 「ぁぁぁ♡♡♡♡イッ♡♡♡♡んんんんっっっっ♡♡♡♡♡♡」 全身を奮わせて、美優が絶頂する。 まだ満腹の美優の子宮に、どくっどくっと再び濃厚な精子が追加される。 「っはぁぁぁぁ♡♡♡♡んん~~~~♡♡♡♡♡♡」 100kg越えの体を何度も震わせて、彼の精子を一滴たりとも逃すまいとイきながらも体を押し付ける。 長く、一瞬のようでもある射精が続き、彼が美優の体重に窒息しそうになってようやく、美優の体がのっそりと起き上がる。 「っはぁぁぁぁ…♡♡♡ふぅ…んっ…ふぅぅ…♡……とても、ふぅ…溜まって、はぁ、らしたんですね…♡」 息も荒く、絶え絶えではあるが、美優は満足げにそう言った。 一方彼は、疲弊しきった様子で頷いた。 「……ああ、うん。……凄かった」 気持ちよかったのも勿論そうだが、それ以上に、美優の態度や体重が、である。 「……シャワー、ふぅ、浴びなくちゃいけませんね」 呼吸を整えながら、美優がそう言って彼の横に寝転がる。汗染みが新たに広がるが、今更だ。 自分の倍は体重のありそうな妻の体がどいて、彼は漸く息を吐いた。 「……ああ、そうだな」 そう言いながらも、どちらもなかなか起き上がれなかった。披露と、満足感と、腰の痛みと、色んな物のせいである。 「…あっ♡」 「どう、した?」 「いえ、その…少し……垂れてきてしまって。それが、その、気持ちよくて…」 「…………赤ちゃん、出来てると良いな」 当初の予定では、それが目的だった。もっとも、途中からお互いに完全に性欲を吐き出し合っていたが。 「そう、ですね……」 美優の返事は、少しばかり歯切れが悪い。彼は、その真意を過不足なく汲み取って、美優の体に自身の体を埋めるように抱きしめる。 べたべたとした汗をかき、開いた足の間からは白い物が溢れている美優の体は、お世辞にも綺麗とは言えないが、それも気にしない。 「……でも、もうちょっと、こういう時間も欲しい…かもな」 「っ……そう、ですね……ふふっ」 美優が、体を横に向け、彼と向き合う。贅肉が重力に従ってベッドに垂れる。美優の太い足と、彼の足が絡み合う。 子どもが遊ぶように、美優の体を彼の手がぶよぶよと揺らす。 「んっ…くすぐったい…」 「はは、すまない」 そう言いながらも、彼の手が動きを止めることは無い。お互い密着し合いながら、何をするでもなく全身余すところなく触れあっていく。 彼よりずっと表面積の多い美優の体、贅肉の隙間、汗だまり、尻肉の間まで、ありとあらゆるところを。 「…………あの」 美優が、控えめに口を開く。 「ん?」 「……その……もう、一度……いいですか…♡」 「…………上になるのは、無しな」 流石に、もう一度この体重を抱えたらきっと明日は立てないと、彼は密かに思った。