NokiMo
トモR-18
トモR-18

fanbox


守られるべきもの11(完結)

本当に限界ぎりぎりな、その時。 ドガシャアアアン!! って言う何かの壊れる派手な音がしたの。 わたしたちはそれに何より驚いて、音の方を見た。 え? うんち? びっくりのあまり、引っ込んじゃった感じ。 「ゆう!!」 「ゆうサンー!!」 壊れたのは入り口の壁ごとで。おとうさんとサカサが飛び込んできた! あ。おとうさんは壁をメキメキと破壊しながらだけど。 『のわあああ!!』 そりゃあ、びっくりもするよね、3人のお兄さん方。 ドラゴンと魔物が突如、建物を半壊させながら突入してきたんだから。 「お、おいたわしいお姿に……」 サカサが自分の身体(?)の中からタオルケットを取り出して。 わたしにそっとかけてくれた。 「あ。ありがとう……」 そんなわたしとサカサとは、まるで無関係っぽい。 ふしゅううううぅぅぅ、と言う鼻息が聞こえた。おとうさんだ。 見やると、いつもはやさしくまあるい目が、半月上になって。 要するに睨んでいて、その口元からはブレスの炎がチロチロしてる。 「ウチの娘と知っての所業か。まあいい。お前たちはたった今ここで死ぬ」 『ご、ごめんなさいー!』 腰を抜かしつつも、3人は手を取り励まし合いながら、どうにか逃走に成功したようだった。 ハダカなのにね……。 「追いますカ?」 「いや、今回は流そう。次は無いがな」 サカサとおとうさん。 わたしは安心してきたからか、やっぱりお手洗い行きたくなっちゃって。 ちょっと待っててね、と心で言いつつ、幸いにも壊れていなかったお手洗いに入った。ふう。 「大丈夫かい、ゆう?」 「ん? うん、へーき!」 あ。よくよく考えたらわたしも、全裸状態じゃんね。タオルケットを羽織っているとは言え。 なので一応、合わせ目をかき抱くようにしてお手洗いから出た。 「おとうさん、サカサ。ありがとう」 「ゆうサンー、本当に心配しまシタ」 「来るのが遅れてごめんな」 おとうさんの長い首がうなだれる。 「んーん。あ、どうしてここわかったの?」 「試験的に、AirTagを使わせてもらったんだ」 「はあぁ」 「だけど、肝心の探す方法がよくわからなくて……」 再びうなだれるおとうさん。 「王様、スマホ慣れていませんからネ……」 「でも、ありがとう。来てくれてなかったら、って」 わたしはちょっとだけ、ゾッとした。 「これまで以上に、ゆうのことをわたしも気をつけよう」 「ゆうサンの安全確保に、尽力しマス」 「わたしも。注意しなきゃなあ。人助けを」 それを聞いたおとうさんとサカサは、にっこり笑った。 「ゆうらしいよ、実に。おとうさんの誇りだ」 「まだ、守られる対象ではありマスが、サカサも同じ思いデス」 「えへへー」 なんか照れるね。 今回は、わたしの油断って言うか。んー、やっぱり油断かな。 あまりに簡単に信じちゃった、その結果。こんなことになっちゃって。 おとうさんとサカサの突入、で。わたしは救われたけど。 おんなじ被害が、他の子に及ばないとも限らないし。 うん、わたし。 やっぱり、人助けの道を貫き通していこう! それでこそ、でしょ? おしまい

守られるべきもの11(完結)

Related Creators