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https://nakedpeak.booth.pm/items/4935216
「藪こぎ」という言葉がある。
登山において、道のない藪やぶの中をかき分けて進む行為のことだ。
足が地面につかず不安定。先の見通しもきかず、ルートが繋がっているのかどうか、そもそも自分が今どこにいるのかの判断も難しい。木の枝などに傷つけられ、服はボロボロ、肌も傷まみれになる……。
『狂気山脈 ネイキッド・ピーク』の完成を目指す本プロジェクトの現状を素直に表現すると、「ずっと藪こぎをしている」ような状態である。
本書の末尾にも記載がある通り、パイロット・フィルムを公開して1年弱が経った現在でも、まだ本編制作の目処が立っていない。やばい。思っていた以上にこの山でかい。元より険しい道程であることは覚悟して挑んだが、ここまでとは。
パイロット・フィルム完成までも相当大変だったが、今はそれ以上だ。
ベースキャンプから偵察に出ては、ルートが繋がっていなくて引き返すを何度も何度も繰り返している。
なにせ、前例がないプロジェクトだ。ルート図どころか踏み跡の無い山を登っているようなものなのだ。せめて見通しがきく稜線まで出られれば……。
本当であれば、ここで次に向けた明るい報告を皆さまに提供したかった。
それができず、不甲斐ない。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
でも、それでもめげず歩みを止めずにいられているのは、ひとえに応援して下さっている皆さまのお陰に他ならない。改めて、心より感謝を申し上げたい。
本書は、我々の過去の足跡を皆さまに見ていただくためのものだ。
後に続く誰かにとっての道標となればこれ以上嬉しいことはない。
――だがしかし、私自身はまだ過去を振り返る気にはなれない。
目指す山頂は遥か先なのだ。
絶対に登りきると決めた山だ。
待ってろよ、山屋の意地を見せてやる。
2023年11月2日 まだら牛