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【手記】TRPGキャラクター資本論

TRPGにおけるPC(プレイヤーキャラクター)は、ゲーム内で用意されたパーツを組み合わせて組み立てるプラモデルのような存在ではない。

多分にプレイヤー本人の考えや個性、創造性などが発揮されて生み出されるものだ。


TRPGはある種、一次創作物であるTRPGシステムをベースに二次創作が行われ続けている、二次創作を前提としたゲームであると言えるが、その実態は一般的な「二次創作」と呼ばれるもの……キャラクターをそのまま流用したもの……とは異なっている。


簡単に言えば、TRPGを遊ぶために作ったキャラクターは、一次創作的でもあるということだ。

もちろん、システムごとに用意されている背景世界設定やデータ、イメージソースなどを使って作っている場合は、それらについての著作権が発生するので完全な一次創作ではないのだが、たとえば『クトゥルフ神話TRPG』などでは顕著にその傾向が薄い。なにせ背景世界設定の「クトゥルフ神話」についてはほとんど著作権が切れているし、そもそもキャラクター設定に背景世界設定などを利用している例が極めて少ないからだ。



TRPGを遊ぶ人たちの集まり……いわゆるTRPG市場において、もっとも多く蓄積されている資産、資源、鉱脈とは何かと言われれば、僕はその「キャラクター」たちだと思っている。

そこには膨大な、物語や創造性、魅力、体験、思い出などが蓄積されている。



この莫大な資産を利用しない手はない。

新作TRPGが出る時、多くは前提となる世界設定がガッツリと変わってしまい、蓄積されたこれらの資産がまるっきり使えなくなってしまうのだが、これは非常に勿体ない。

たとえばスターシステム……つまり同じ名前・同じ外見・同じ性格だけれど背景設定に合わせてチューンしなおされたキャラクターたちで遊べるのであれば、一部資産が流用できる。

さらに言えば、チューンなどせずに元々のキャラをそのまま他のゲームに持っていける……つまり限りなくPCのコンバートがラクチンなシステムがあって、まるで「隣町に遊びに行く」ような気軽さで別のゲームに参加できるのであれば、そこに魅力的な物語(シナリオ)が転がっていれば遊びに行こうという気持ちにもなるだろう。



TRPGの枠をこえても、このキャラクター資本は流用できる。

たとえば小説・漫画・アニメ・ドラマ……多くの創作に、TRPGのキャラクター資本は流用できるはずなのだ。

愛着のあるキャラクター、TRPGを遊ぶ上で魅力的に育ったキャラクターたちが主役の物語を、別の媒体で創作に利用していいはずだ。

もちろん、TRPGシステムが持つ著作物を利用している場合、その部分はオミットする必要があるが……逆に言えば、それらをオミットしたキャラクターをも「二次創作だ」と言い張るのにはさすがに無理がある。プレイヤーという個人が持つ創造性を軽視した発言だ。そんな契約を迫られるTRPGを積極的に遊びたい人などいるはずもないだろう。

逆に、それらを積極的に推奨する流れが生まれれば、TRPGが創作者たちにとっての大きな金鉱……遊べて楽しくてさらに創作が生まれる魅力的なツールとしての可能性を広げていくかもしれない。



僕たちが次に作るのは、そういうツールとなると思います。

まだまだ未知数でずっこける可能性も高いのですが、投資価値はあるなと思って一生懸命がんばっています。

(あ、これまだ表ではナイショね)






※ちなみに今回「キャラクター」について語ったのと似たような事が、実はユーザーメイドシナリオにもある程度言えると思っているんですが、こっちはだいぶややこしいので割愛します。

【手記】TRPGキャラクター資本論

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