「そういや沙耶ちゃんのいる所ってSMクラブだったよね」
「そうですよ。性格に似合わず女王様やってます」
「そうだったよね。取材の時、こんなお淑やかな子がSMの女王様なの?って正直びっくりしたもん」
「メイクと衣装で、それらしく見えるみたいですよ。ただ性格が地味なので慣れるまで結構かかりました」
「なるほどねぇ。罵られたい…踏まれたい…とか、そんなお客様なんでしょ?」
「そうですね。普段はたぶん、とてもお堅いお仕事の方が多いみたいで、なんというか、チップの額にビックリしたりしますよ」
「そうなんだ。
あ?何も確認せずにヌード撮ってるけど、お店はヌードで良かったの?」
「ええ、今度お店のサイトで特集記事載せるとかで、目隠しは入るんですけど撮ってきなさい、って言われました」
「それにしても沙耶ちゃんのバストは見事だね。形が抜群に綺麗だし、大きいし、その…なんというかSMじゃなくてグラビアで十分有名になれたんじゃないの?
「わたし顔出しするのがイヤで、それに今の昼間のOLの仕事、結構好きなんです」
「偉いなあ、地に足が付いてるね。親御さんの教育が良かったのかな」
「いえいえ、うちは…ちょっと問題ありの家庭だったんで、早く自立したかったし、それにお金が必要だったんで」
「そかそか。いろいろ事情があるみたいね。これ以上は聞かないよ」
「慶吾さんて、彼女さんいらっしゃいますよね?」
「いいや今はいないよ。もう4年くらい特定の彼女はいないよ」
「そうなんですか?彼女さんは作らないんですか?」
「ほら、俺 安定した仕事でもないし、帰りも休みも不規則だからね。彼女が欲しいってあまり思わなくなっちゃった」
「そうなんですか。じゃあ今度、慶吾さんに私の悩みを聞いてもらおうかな」
「深刻な話?」
「いえいえ、そういうんじゃないです。その…大人の男の人に聞いてみたい事があって…」
「分かった、それじゃ近いうちに飲みでもいって聞こうか」
「はい、是非!」
沙耶のパッと明るい笑顔を見て、慶吾は内心驚いていた。
//この子、こんな可愛い表情で笑えるんだ…//