G.O.E~第25話#4【闇の器】~
Added 2023-02-27 15:49:10 +0000 UTC体が熱い。 手のひらから伝わる壁の冷たさは、まさに焼け石に水をかけるがごとく、何の意味もなさない。 時間がたつほど、熱は増していき、呼吸は荒くなる。 見慣れた風景。 歩き慣れた場所。 博士の研究室は、そこの角を曲がった先。 今まで幾度となく俺たちを助けてくれたスーツは、今ではこの身を凌辱するアイテムとなってしまった。 性器と臀部が露出されている、ハレンチな姿。 博士によってスーツに施された改造でイチモツは限界まで勃起し、根元のコックリングが更にそれを硬く、雄々しく見せつける。 「うぅ///」 一歩踏み出すたびに、快楽の衝撃が跳ね上がる。 全身に絶え間なく浴びせられる電流は、今の俺なら耐えられないほどではない。 ……昔の俺なら、この程度でも動けなくなって、失神していただろう。 幸か不幸か、今まで怪人たちと戦い、やられてきたおかげで今動けている。 ・ 研究室の扉を開けた。 中はわずかに物が散乱していたが、歩けないほどではない。 博士が言っていたモニターの下、そこには液晶パネルやどんな用途があるか分からないボタンやつまみなどが並んでいる。 その中で、分かりやすく目立つ色。 赤色の大きなボタンが目に入る。 あれだ、あれを押せばこのスーツから解放される…。 なるべく気持ち良くならないよう、小さく、ゆっくり一歩踏み出す。 焦るな、確実に、一歩ずつーーッ。 その時、背後で扉が開く音が聞こえた。 振り返ると、そこには四人の戦闘員。 皆が足止めしてくれていたはずのそいつらに、皆は負けてしまったんだ。 その姿が容易に脳内に想像され、そして焦りの感情が一瞬にしてあふれ出る。 無理をして素早く歩こうとするが、俺は戦闘員たちに腕を掴まれてしまった。 後ろに引っ張られ、床に倒される。 俺を見下ろす戦闘員たち。 その体の至る所に、乾いた精液らしきものが付着している。 みんながやられた証拠だ。 「くッ…」 ここで負ければ、終わる。 俺が負けたら、正真正銘、ヒーローの負けだ。 ダメだ、それだけはーーッ 戦闘員たちは言葉を発さない。 徐々にその手を伸ばす。 こんな奴らに負けてたまるか。 俺が今着ているのは、腐ってもスーツだ。 なら、今までどおりのことは、できるはず。 頭の中で強く念じる。 右手の中に黄色い光が現れ、それが一気に上下に伸びた。 使い慣れた武器。 「できたッ!」 次に念じれば、周囲の床がわずかに盛り上がる。 次の瞬間には土の壁が俺と戦闘員との間に出来上がった。 俺は体に鞭打って立ち上がり、ハンマーを勢いよく振り回す。 壁を破壊しながら、その向こうに戦闘員たちを巻き込む。 ハンマーを持つ手に力を込める。 足に力を込める。 いつもなら何て事のない動作ですら、俺を蝕む快楽の生み出す。 でも、負けられない。 こんなものには屈しない。 ウィルにも、オウンにも。 俺は、皆の思いを背負ってここに立っている。 霧散していく戦闘員たち。 しかし、それで終わりではなかった。 「なんだ、これ」 いつものあいつらとは違う。 消えると思っていたそれは一つに混ざり、次第に形と質量を取り戻す。 俺の知っているこいつらは、いつも大量に現れて、簡単に倒せる。 でも、目の前にいるのは明らかにそれとは違う。 これは…オウンたちが作り出した、別物の戦闘員。 今ので倒せていれば……。 目の前に立ちふさがる、巨大な影。 ボディビルダーのように、盛り上がった逞しい筋肉を備えた上半身。 太ももは丸太のように太く、筋張っている。 握り締めた拳は震え、慣らすように首を動かしている。 反射的に能力を発動し、奴の足元から地面を盛り上げる。 しかしすぐにそれに反応し、拳で軽々と打ち砕いた。 砂の城を壊すように、容易く砕けた地面の破片が足元に散らばる。 「…ァ、そんな…」 勝てるイメージが、湧かない。 こんな状態の自分では、こいつには、絶対ーーッ 腕を大きく広げ、そいつは俺に向かってきた。 後ずさることすらできず、羽交い絞めにされてしまう。 「んんぅ!?」 俺を絶対に逃がさないという、強い意志を感じた。 圧倒的な力で俺を抱きしめ、暑い胸板に顔が押し付けられる。 「んぶぅ…ッ、がぁ、はなせッ…」 こいつの腕に力が入るたび、全身の快楽が増幅される。 それもそうだ。こいつは瘴気でできている。 これだけ密着していれば、その影響はすぐに表れる。 逃げなければ。 それは理解しているのに、体が言うことを聞かない。 物理的にも、精神的にも。 俺の体は喜んでしまっている。 戦闘員に押し付けられた俺のイチモツは、我慢汁を垂らしながら震えている。 うれし涙のように垂れるそれは戦闘員の腹を汚す。 射精するのも、時間の問題だった。 新たな違和感は、そう思った直後に起きた。 戦闘員の体が僅かにへこんだのだ。 それは気のせいではなく、俺の体はどんどん飲み込まれている。 僅かに気体化し、俺を中に閉じ込めようとしているのか…。 「やめッ…うあ」 足が飲み込まれ、腹部が飲み込まれ、そして顔が、瘴気に覆われていく。 だめ、だめッ。 だめ、気持ちいいッ/// いやだッ…あぁ/// 視界が完全に、黒に覆われる。 全身に感じていた刺激が、一瞬にして強力になる。 戦闘員の中では、俺の体は落ちることは無く、気味の悪い浮遊感を覚えたまま囚われた。 全身がびくびくと跳ね、吐き出された精液が体内に放たれる。 こいつの体内は、いうなれば瘴気の檻なのだ。 逃げなければ。 分かっているはずなのに、射精の幸福感が俺の理性を削り取っていく。 射精の勢いは弱まることがない。 何日も溜めたあとのような勢いで、止まらない。 尿道をグッと、登る精液。 鈴口から吐き出される形のある精液。 薄れていく意識の中でも、本能的に感じることのできるそれは 俺の体に刻まれた快楽がどれだけ深いか、思い知らされる。 俺はもうこのまま、射精し続けるんだ。 ヒーローがみんなやられて、エデンに負けて、世界が終わるまで…。 俺はこのまま…。 薄れゆく意識。 その中で、何かを感じた。 それは、音だ。声。 誰の声? 「奏多ッ!!」 聞きなれた声。 誰かが、呼んでる。 ここから出なきゃ。 出て、皆を助けないと…。 そんな俺の意思を かき消すように、俺を包み込む瘴気が口から一気に体内に流れ込んでくる。 体が膨らむのとは違う感覚。 全身に力がみなぎるみたいに、指先まで瘴気に侵される。 あぁ、これは…。 だめだ、もうッ/// ・ ・ ・ 気づいた時には体に感じていた快楽は消え去っていた。 体についていたはずのバイブは確認できず、おそらく戦闘員に凌辱された時に外されたか、消失したのだろう。 あのバイブ自体から快楽をもたらす電流が流れていたのだろう。 今の俺の体は、疲労感を除けば至って普通の状態だ。 これも博士のおかげか? 奏多のスーツへの改造が中途半端だったというオウンの言葉を思い出す。 他の三人は未だに動ける状態ではない。 スーツが解除されないことからも、奏多はまだ研究室にたどり着いていないか、もしくは……。 奏多の後を追えるのは、俺だけか。 この格好はどうしても気になるが、気にしていられる状況でもない。 左手に剣を召喚し、奏多の行った道を急いだ。 ・ 研究室の扉は開いたままになっていた。 直前で動きを止め、息を整えてから中へ入る。 物の散乱した部屋。 モニターの手前に、人影が一つ。 見慣れたスーツ。 尻の部分が丸見えなのは違和感だが、それが誰なのかはすぐに分かった。 「奏多?」 声をかけるが、反応はない。 ゆっくり近づく。 あの戦闘員たちがここに来ないわけがない。 床に落ちているハンマーに気が付き、俺は警戒を強める。 「奏多ッ!!」 頭が僅かに動き、ゆっくりと振り返る。 その瞳は虚ろだ。 口から漏れる黒い煙は、おそらく瘴気だろう。 「あぁ…蓮くん…」 その呟きを皮切りに、奏多の体に変化が起き始める。 「うぅ…ッ」 体に密着するようにできているスーツの張りが、更に増したのが最初の違和感。 それは徐々に強くなり、ついに軽快な音と共に奏多の素肌が晒された。 それは見慣れた肌。 だが、内に秘められた筋肉量は、明らかに異常だった。 体内に瘴気をいれられて腹が膨らんだとか、風船化された時とは違う。 奏多の全身…いや、筋肉が異常に肥大化している。 上半身だけにとどまらず、サッカーによってより鍛えられていた下半身…太もも、ふくらはぎはありえないほどに太くなっていく。 「うあぁ…んぐぅ…ッ」 喘ぎ声をもらいしながら、息を荒くして奏多は俺を見る。 「蓮くん…俺が強くなって、絶対、皆、助ける…からッ」 血走ったようにも見えるその瞳。 明らかに正常ではないその様子に、俺は察した。 消えたあの戦闘員たち。 おそらく瘴気となって奏多に入り込んだ。 あいつら…今までの戦闘員とは雰囲気が違った。 オウンが作り出した、いわば怪人ともいえる存在だったんだろう。 奏多を取り込み、瘴気によって洗脳、体を改造する事であいつの意思を捻じ曲げた。 今は奏多は…俺たちを助けようという意思が、敵意に変えられている。 言葉だけが残り、前に進むという原動力が…歪なソレが、俺に向けられている。 スーツは完全に破られ、全裸となる奏多。 身長は俺を軽々と越えて、目の前に熊が仁王立ちしているかのような威圧感。 股間のイチモツも異常なほどに肥大化し、俺が知っている中で一番でかい蒼汰のものを遥かに凌駕するサイズだ。 それは勃起していて、その鈴口から大量の粘ついた汁を床に垂れ流している。 興奮した吐息。 むき出しになった歯、見開かれた目は俺を確実に捉えている。 「うあああッ!! う、ぐうぅぅッ///」 苦しんでいるのか? 奏多、その身に広がった瘴気が、お前の心も今染め上げようとしているんだな? ……今、スーツを強制解除するわけにはいかない。 してしまえば、奏多と戦う手段がなくなる。 奏多を助け、瘴気を取り除く。 俺だけで、こいつを助ける。 「がああぁぁぁッ!!」 咆哮をあげ、奏多は俺に向かって突き進む。 散らばった小物や椅子を体当たりでまき散らし、最短距離で俺のもとへ。 俺は目の前に氷の壁を作り出し、左へと逃げる。 壁は容易く破壊され、奏多はすぐに方向転換して追ってくる。 揺れるイチモツから大量のカウパーが飛び散る。 暴れまわるホースのようにあふれ出る液体が、床一面を覆いつくす。 しかしどうする? 氷を直接ぶつけることは避けないといけない。 だからといって氷での拘束が今の奏多にきくだろうか? カウパーで濡れた床に、氷を放つ。 一瞬にして固まったそれを、奏多の力強い一歩が踏み砕く。 あの筋肉量では、滑らせようなんて方法は無意味か。 氷の床などものともせず、奏多は近づいてくる。 何とか無力化しなければ、今の奏多に捕まれば、逃れるのはおそらく無理だ。 氷の柱を目くらましのために作り出す。 奏多がそれの破壊に手間取っているうちに、物陰に身を潜める。 静寂に包まれた室内。 奏多の口から漏れる荒い呼吸。 どうやら俺の居場所には気づいていないようだ。 その隙に、剣先から静かに氷を放つ。 あいつの死角となる場所に、分厚い氷を作り出す。 あれならば、いくら奏多が力を込めようとも一撃では壊れないはず。 静かにそれに近づき、床に飛び散ったカウパーを手ですくう。 気持ち悪いなんて言っている余裕はない。 それを氷の表面に塗りたくり、滑りやすくする。 奏多がこれを踏み転んだ瞬間、全身を一気に氷で拘束する。 いくらあの筋肉でも、量には勝てないはず。 持てる力をすべて使って、最大量の氷で閉じ込める。 博士が持っていた道具に、体内の瘴気を取り除くものがあったはず。 拘束さえしてしまえば、それで奏多を元に戻せる。 「う、ぁ…蓮、くん…待ってて」 ぐちゅぐちゅと、粘ついた音が聞こえる。 何かと思って顔を覗かせると、奏多は歩きながら巨大なイチモツをしごいていたのだ。 俺の手なら二つあっても掴み切れないその肉棒を、奏多の片手は容易く握り締めている。 上下に動かすたびに光沢をもった皮が伸び縮みし、亀頭が呼吸しているように膨らむ。 あくまでも求めるのは快楽か。 捕まれば、さっきよりも悲惨な目にあうだろうな…。 静かに、物音を立てないように移動する。 奏多に気づかれないよう、あの氷まで誘導しなければならない。 …ここなら、直前まであの氷は見えないだろう。 俺は机の陰から姿を現し、奏多の視界に入り込む。 「こっちだ!」 奏多はすぐに振り返り、何も言わずに走り出す。 テーブルが段ボールのように吹き飛ばされる。 それでも大丈夫。 それを見越したうえで、ここに立った。 目の前のテーブルに手をかけ、後方へと投げ飛ばす。 その瞬間に見える、分厚い氷。それは自身からでた体液によって濡れている。 奏多の足がそれに重なる。 思った通り滑らかに氷の表面を滑り、全身が後ろに傾く。 俺はすぐさま動いた。 剣の刀身から冷気が漏れ出し、俺はそれを一気に奏多に放つ。 「うッ!!」 背中を打ち付ける奏多。 その上を氷で覆いつくす。 足りない。まだだ。 完全に、身動きが取れなくなるまで。 何枚もの羽毛布団を重ねたような厚さまで盛り上がる氷。 奏多は苦しそうに顔を歪め、そして俺を見た。 「蓮、くん…」 その瞳に、光が宿ったように見えた。 弱った奏多が、戻ってきた。 その一瞬、冷気は途絶えてしまった。 罠であると、冷静に考えれば気づけただろうが…。 それに気づけないほど、俺の精神は追い詰められていたんだろう。 奏多の力む声と同時に氷が破壊された。 右腕が俺の腰を掴み、グッと引き寄せられる。 全身を覆っていた氷は剥がれ落ち、奏多は俺を床に押し付けその上に馬乗りになった。 両手で押し付けられるような形になり、俺はもう身動き一つ取ることができない。 「やっと捕まえた、蓮くん…」 「奏多…目を覚ませ…ッ」 「覚めてるよ…助けるからね、すぐに」 股の間の肉棒が、びくびくとうごめく。 奏多の欲求はひとつだ。 組み伏せた俺に対してすることは、想像できる。 以前怪人として洗脳されていた時とは違う。あの時は奏多の意思がベースに残されていたが、これは根本から瘴気に染め上げられている。 言葉では…届かないのか。 「俺ね…今すっごい気持ちいいんだ。蓮くんも、気持ち良くしてあげるね…ッ///」 「奏多頼む、やめてくれッ」 「大丈夫、すぐに楽になるよ」 「やめーーッ、うああッ!!」 拳ほどの大きさのある亀頭が、ケツの穴にあてがわれそしてゆっくりと侵入してきた。 痛みを伴うそれに、苦痛の喘ぎを止められない。 しかしそれも最初のわずか数十秒で…奏多を取り込んだ瘴気は、俺の体にも影響を及ぼす。 痛みが消え、快楽だけが残された。 肉壁を擦られる感触、奥まで奏多のイチモツが入り込むと、俺の腹はぽっこりと膨らんだ。 「すごい、全部入った…。蒼汰くんのおかげかな?」 にやりと気味の悪い笑みを浮かべて、奏多は腰を引く。 「楽しもうねッ!!」 そして思い切り打ち付けた。 かなづちで思い切り打たれたような衝撃だった。 俺の骨が、肉が…全身が軋む。 その異物を取り除こうと、意識でそれを阻もうとしても、本能が快楽を求めてしまう。 瘴気が俺の中にまで入り込む。 俺の両腕を抑えつけ、奏多は首筋に舌を這わせる。 熱い吐息が耳にかかる。 「好きだよ」 意味のない一言が、俺の頭の中でこだまする。 「んッ…んッ…んおぉ///」 突かれるたびに声が漏れる。 苦しさに吐き気すら覚えるが、それでも俺の股間は正直だ。 性懲りもなく元気に勃ちあがったそれは、奏多のものと比べればおもちゃのようだ。 だらだらと我慢汁を吐き出し、今かいまかと射精の瞬間を待ち望んでいる。 腹筋を追しあげ、奏多の亀頭が体内から俺の腹を膨らませる。 「あッ///、だめ…かなッ…」 「すごい、きっつきつ///。蓮くん、オナホみたいだね」 だめだ… 俺まで取り込まれてしまう。 意識を、理性を…保て。 人としての尊厳を失うな…。 そして俺の脳裏に浮かぶ一つの案。 もう俺は動けそうにない。 ならば、あの三人に…頼るしかない。 最初の目的。 スーツの強制解除、それをするしかない。 何とか、この状況を変えなければ…。 奏多のピストンで揺れる視界。 快楽を噛みしめるように歯をむき出しにした奏多を見る。 はたして、交渉が通じるのか。 考慮すべき点は、こいつは快楽を求めているということ。 「かな…たッ…」 「どうしたの?」 「中でいかないでくれ」 「え?」 「お前のザーメンが飲みたい。だから、絶対イく時は抜いてほしい」 「…しょうがないなぁ、わがままなんだから蓮くんは」 …どうやら今のやり取りに奏多は満足したようだった。 よし、これでいい。 一瞬の隙をついて、逃げ出す。 あのボタンが押せれば、それでいいんだ。 奏多の腰の律動が速くなる。 それは兆し。もうすぐ射精するという、意思表示。 「はぁ…、もうッ///」 奏多が目を閉じ、一瞬動きが止まる。 俺の体から手を離し、床につく。しかし、その状態から動かなくなった。 「奏多…んあッ!?」 その状態で動きを止めれば、もちろんイチモツは俺の体内に残されたまま。 精液はすべて、中へと吐き出される。 「蓮くん…俺、ダメだって分かってるのに…くそ…ッ」 腹部に熱い感覚が残る。 朦朧とした意識でも、今の奏多の言葉は聞き洩らさない。 この声音…明らかに先ほどのとは違う。 これは、いつもの奏多だ。 「奏多、なのか?」 「ごめん蓮くん、意識が…とびそうでッ」 「しっかりしろ奏多! 欲に負けるなッ」 「分かってる…、分かってるけど…ッ」 頭に手を添え、首を振る奏多。 どうする? どうすれば、この状況を変えられる。 誰なら…一体ーーッ。 ・ それは、一筋の光明のように、突如として思いついた、突拍子もないアイデア。 だが、もしかしたら。 そんな淡い期待が、原動力になる。 今の奏多は怪人と同様だ。 エネルギーの源となる瘴気、自在に移動させることができるんじゃないか…別の入れ物があれば。 奏多の背後、数メートル歩いたところに強制解除のボタンはある。 そこまで行って、ボタンを押してくれるだけでいいんだ。 俺が…瘴気を受け入れれば。 「奏多、お前の仲の瘴気を俺に渡せ」 「…え?」 「そうすればお前は元の体に戻って自由になる。ボタンはすぐそこだ、お前が押してくれ」 「でも蓮くんがッ」 「大丈夫…俺は五人の中で、一番快楽に強い。博士の実験でもそう出てただろ? 信じてくれ」 「……わ、わかった」 奏多が姿勢を直し、俺の腰に両手を添える。 可能性の低い賭け。この瞬間にも奏多の意識が瘴気に飲み込まれれば、その時点で負けが確定する。 だが、もう俺たちには賭けることしかできない。 奏多を信じるしかない。 「うああぁぁぁッ!!!」 のけぞり、腰をグッと押し付ける。 そして感じた。 精液とは違う何かが、俺の体内に放たれている。 腹が膨らみ始める。 それは先ほどとは違い、大量の何かで一気に膨らんでいく。 それ…瘴気が俺の体内に吐き出されるほど、奏多の肉体は少しずつ小さくなっていく。 「頑張れ…ッ、うッ…かな、たぁ///」 「あぁぁッ///、ごめん、蓮くん…ッ」 腹の中の躍動。 それと同時に膨らむ。 膨大な量の瘴気が、俺の中で渦巻いている。 瘴気が俺たちの体を破壊しないことは理解している。 だが、それでもこの異常な光景を理性が受け入れようとはしない。 何とか腹に手を添えて膨張を抑えようとするが、その行動が意味をなさないことも、悲しいかな理解している。 でも、止められない。 反射的な行動も、膨張も。 奏多の体がようやく元のサイズに戻る。 ケツの中の窮屈さも無くなった。 奏多が後ろに倒れこみ、見えなくなった。 巨大に膨れ上がった腹が俺の視界を覆い隠す。 この中で、蠢いている。大量の瘴気が。 そしてそれは、俺の意識に干渉してくる。 快楽を貪ろうと、俺を乗っ取ろうとしている。 奏多はやり切った。 なら俺も…それにこたえなければ…。 腹に置いた手を僅かに動かした。 その瞬間、電撃が全身を貫いた。 股間の肉棒がびくびくと動いたのが分かった。 …そしてそれが白い体液で濡れている事も。 腹部を撫でただけで、強烈な快楽が迸った。 「うぉ…ッ、んごぉ///、なん、これぇ///」 手の動きが止まらない。 両手で何度も腹を擦ってしまう。 自分の手でイチモツをしごくよりも強烈な刺激。 生みだされる快楽は病みつきになるほど、異常に気持ちがいい。 頭の中が一気に幸福で満たされる。 射精するのが気持ち良すぎて、もう何も考えたくない。 このまま手を動かしていれば、俺は一生気持ち良いままでいられる。 「すんごいぃ…きも…きもちぃ///」 全身が跳ね上がるほどの衝撃。 性感帯がこの腹に集中したかのような感覚。 まどろむ視界。 もう何が起きようと、どうでもいい…。 何度もなんども、射精するのが感じ取れる。 性感帯になってしまった腹を、擦り、撫で、射精する。 それの繰り返し。 俺はどうしてこうなったんだっけ? ついさきほどの出来事はとうに頭の中から消え去り、理性は渦巻く瘴気に飲み込まれた…。