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G.O.E.〜番外編4〜【ハチャメチャ! 襲い来る淫乱魚人!】

「わぁ、海だぁ!」 人目も気にせず叫ぶと、奏多は一目散に走り出した。 躊躇なく海に踏み込むと、振り返って眩しい笑顔を俺たちに見せる。 「皆も早く来てよ!」 「待ってろ奏多!」 蒼汰が走り出し、育也が歩きながらそれに続く。 水しぶきを立てて、年甲斐もなくはしゃぐ蒼汰と奏多。 いや、楽しめるときに楽しむのが一番大切なのかもしれないな。 「お前は行かないのか?」 「嫌だよ。焼けちゃうもん」 パラソルの下、積みあがった荷物の横で体育座りで縮こまっているのは涼だ。 水は好きなのかと思ったが、どうやら日焼けするのが嫌らしい。 水泳部だったら今までに日焼けする場面何かいくらでもありそうなものだが。 「蓮が行って来いよ」 「俺はじゃんけんに負けて荷物番だ」 「俺が見といてやるよ」 「せっかく海に来たのに」 「焼けちゃうんだって」 「…水泳部だろ」 「関係ねぇ。嫌なもんは嫌なの」 羽織っている上着の袖を伸ばし、涼は携帯を弄り始める。 「そうか。まぁ無理強いはしないさ。俺はな」 辺りには他にも海水浴を楽しんでいる人たちがちらほら見える。 蒼汰曰く、この場所は穴場スポットらしく、人で混雑することはあまりないらしい。 知る人ぞ知る、というやつか。 ゆっくり夏気分を味わうには、最適な場所だといえるな。 「ねぇ!」 びしょぬれになった奏多が、駆け足で戻ってきた。 「涼くん何してんの!」 「ゲーム」 「何で海に来てゲームしてんの! ほら来てよ!」 「いーやだよ」 「ダメ、来て!」 奏多が涼の腕を掴み、体重を後ろにかけて思い切り引っ張る。 「ざけんな! 絶対行かない!」 「海だよ! 大丈夫焼けないよ!」 「なわけねえだろ!」 「ちょ、蒼汰くーん助けて!」 「任せろ!」 どこからどう見ても、涼に勝ち目はなかった。 奏多が右腕、蒼汰が左腕を掴む。 じりじりとパラソルの外へ引きずり出される涼。 とどめを刺したのは……。 「よっと」 「おわっ、おい、やめろ育也!」 育也に足をすくわれ、派手に転ぶ涼。 「ちょっと、暴れないでよ」 そのまま両足を持たれ、ぶらぶらと揺られる涼。 必死な形相で俺を見ると、珍しく助けを求める目を向けてきた。 「蓮!」 「…ったく」 俺は四人に近づき、右手を伸ばす。 涼が持っている携帯を預かり、三人に目を配る。 「連れてっていいぞ」 「だあぁ! お前ら覚えとけよ!」 手足を持ち上げられ、揺られながら海へと近づいていく涼。 さすがの涼でも、男三人がかりでは、どうすることもできないみたいだ。 「せーの!」 三人がタイミングをあわせて振り子のように大きく涼を動かすと、海へと勢いよく投げ飛ばした。 弾ける水しぶき。 煌めくそれらは、怪人と戦う日々を忘れさせてくれる。 俺たちはただの学生なんだと思い出させてくれた。 「待てこらぁ!」 「うわ、来んな!」 涼に追いかけまわされる奏多。 海の中で、膝のあたりまで浸かった状態で両者は必死に動き回っている。 それを眺める蒼汰と育也。 しかし、その隙を涼は見逃さなかった。 一瞬にして海の中に姿を消した次の瞬間、蒼汰が情けない声を出して同じく海の中に消えた。 すぐに顔を出し、苦しそうに呼吸する蒼汰の横で 涼は髪をかき上げて、先ほどとは違い涼し気な表情をしている。 「油断すんな蒼汰」 「くっそやりやがったな!」 蒼汰が掴みかかろうとするが、涼はまたもや海の中へ姿を消した。 こうなってしまっては蒼汰には分が悪いだろう。 何せ涼は、泳ぐのは大の得意なんだからな。 ・ 「はぁ、疲れた」 「お疲れ」 海の中から育也だけが戻ってきた。 ため息をついて俺の隣に腰を下ろすと、ぼーっと遊んでいる三人を眺め始めた。 「何か買ってこようか?」 「いいの? でも近くに海の家しかなかったと思うな」 「行ってくるさ」 「でもあの岩場を超えた所にあるんだよ?」 育也が指さしたのは、ごつごつと荒っぽく隆起した岩場。 確かにあれを超えるのは一苦労しそうだ。 「でも普通に車道のほうからいけばいいんじゃないか?」 「あっちからだと遠回りさせられるよ。さっき車に乗ってる時に見たから」 「そうか。仕方ないな」 座りっぱなしで固まっていた筋肉をほぐすように、ゆっくりと立ち上がり、岩場を眺める。 「あそこを超えて行ってくるよ」 「え、本当に? ついていこうか?」 「大丈夫だ。飲み物を買ってくるだけだからな。食べ物はあそこではしゃいでいる奴らに買いに行かせるとしよう」 「ごめんね、じゃあ甘えちゃうよ」 「あぁ」 適当な上着を羽織ってパラソルの下から出ると、改めて日差しの強さに目を細める。 サンダルをしっかりと踏みしめて、ほんの少しの一人旅へ向かった。 ・ 「あれ、蓮くんは?」 まだ30分もたっていないというのに、奏多くんはフルマラソンを走ったかの如く荒い呼吸をしていた。 それでもその顔には眩しい笑顔を浮かべている。 「あぁ、飲み物買いに行ってくれたんだ」 「え、近くにあったっけ?」 「あの岩場を超えた所に海の家があるんだよね」 「一人で行ったの?」 「そうなんだよ。飲み物だけって言ってたから大丈夫かと思って」 「俺も行ってくる!」 「ちょ、奏多くん、サンダル!」 あぁ、と声を漏らして奏多くんはすぐに戻ってきてサンダルをはくと、また一目散に駆け出して行った。 ・ ・ ・ ・ 岩場を超えると、そこにはさきほどとあまり変わらない光景が広がっていた。 違う点と言えばやはり海の家があるくらいで、それでいえばこっちの浜のほうが人で賑わっているように見える。 3人並んでいる列に並び、順番が来る間に飲み物のメニューを見る。 あまり海に来たことがないから感覚が分からないが、メニューにはラムネとペットボトルのお茶しかない。 少ないと感じた俺の感覚ははたしておかしいのか、どうか。 「いらっしゃい」 「ラムネ四つ、お茶一つ」 「あいよ」 店主がクーラーボックスから飲み物を取り出し、水滴をタオルで拭き始める。 その時だった。 どこからか男の叫び声が聞こえたような気がした。 店主を待っている間に振り返ると、それが気のせいではないことに気づいた。 海の中から、細長い何かが飛び出し、若い男の体に巻き付き宙へ持ち上げていた。 「なんだ?」 瞬く間に、いくつもの触手が海から現れ、無差別に男たちに襲いかかる。 「おいおい、なんだありゃ」 海の中の光景を呆然と眺める店主。 逃げ惑う人々の歓声が、空しく砂浜に響く。 「早く逃げろ」 「え、でも兄ちゃんは?」 「いいから早く行け!」 「わ、わかったよ」 店主がようやく離れていく。 いざ変身しようと身構えたが、俺は大事な事を忘れていた。 この水着の下に、競パンははいていない。 「しまった…ッ」 まさか怪人が出るとは思いもしなかったし、こんなに近づくまで怪人の反応を感じ取れないとは。 競パンは荷物の中だ。 今から取りに行っていては、襲われている人たちは手遅れになってしまう。 「くそ、やるしかない!」 サンダルを脱ぎ捨て走り出し、逃げる人々の波に逆らい海へと向かう。 足に絡みつこうとする触手を蹴り上げると、驚いたようにビクッと震えて海の中へ戻っていく。 他の男たちへつきまとう触手を次から次へ叩き、蹴り、海へと追い返す。 今の俺にできることは時間を稼ぐことだけ。 あの四人がこっちの状況に気づいてくれれば……。 既に捕まってしまっていた男たちが、砂浜の上に放り出される。 何かされたのか、全員が一様に体を痙攣させている。 だが俺からは距離があり、何をされたのかまでは視認できない。 そんなことよりも、問題は触手の方だった。 男たちを放し自由になったそれらは海の中へ一斉に戻っていく。 水面が大きく盛り上がり、そこから何かがゆっくりと姿を現す。 「あれは……タコか?」 海中から現れたのは、わずかに人型をしていると認識できたタコのような怪人だった。 というのも、手足は大量の触手に覆われていて、僅かな部分しか見えないからだ。 「ぷふぁ…お前だな俺の邪魔をしてたのは?」 うごめく触手が砂浜を這うようにその活動範囲を広げる。 少しずつだが、俺のもとへにじり寄ってくる。 「くッ…」 「お前は良い匂いがする。逃がした奴らの分まで、沢山産んでもらうとしよう」 「産む?」 「おりゃっぁぁ!!」 怪人の奇声と共に、触手が一気に動き出した。 幸いそれぞれに硬さはなく、スーツを着ていなくても弾き返せる。 だが、問題はその数だった。 タコの足は八本のはずだろ。なんでこいつはこんなに触手が大量にあるんだ。 一本が足に絡みついた。 すぐに振りほどくが、新たな触手が同じ足、そして両腕と腰を締め付ける。 「ぐあっ」 「捕まえた!」 体勢を崩した一瞬を逃さず、四肢と全身を触手が覆う。 「ふしゅぅ…」 気味の悪い吐息を漏らしながら、怪人はゆっくりと俺に近づいてくる。 俺を捕らえている触手が離れていく。 しかし動きを制限するために、手足と胸の計五本は未だ巻き付いたままだ。 「何をする気だ?」 脳裏に浮かぶのは先ほどの痙攣する若い男たちの姿。 一体何をされたらあぁなるんだ? 相手はタコの怪人。 それに、さっき「産む」という言葉を言っていた。 「さぁ、抵抗はするなよ」 怪人の頭の横に、一つの触手が浮かび上がる。 触手の中身がぼこぼこと盛り上がり、不気味に蠢く。 あぁ…俺の想像はきっと当たってしまっている。 触手は穴の開いた先端を俺に向け、口めがけて近づいてくる。 「やめろ…ッ」 一度先端を閉じて、硬く真一文字に結んだ口の隙間に強引に突っ込む。 少し入ったところで再び先端を開き、そのまま俺の口を強引に押し開いた。 「がぁッ」 「安心しろ。苦しいのは一瞬だ。すぐに気持ち良さが勝つ」 そうだ。 倒れている男たちが痙攣していたのは、苦しさからではなかった。 膨らんだ腹。 盛り上がった水着の股間。 全員が一様に、でこぼこに膨らんだ腹に手を添えて、呻き声を漏らしながら砂の上で苦しんでいる。 その体のエナジーを、腹の中の”ナニカ”に吸い取られているのだろう。 夏だからこそ、その体の変化は顕著に見える。 タコの生態を考えれば、そのナニカはすぐに分かった。 彼らはこの怪人によって産卵されたんだ。 「んんぅッ!?」 口の中に、丸い何かが粘ついた液体と共に吐き出され、 それが潤滑油となり俺の食道を通って、体の中へ産み落とされる。 その行為は一回で終わることはなく、産卵という名の通りいくつもの卵を触手の中からひねり出していく。 「んごぉッ…」 どれだけ吐き気を催そうとも、触手が抜かれることはない。 むしろ全身に徐々に広がる得体のしれない快感が、その不快感をかき消していく。 「ほぅら、気持ちよくなってきただろ?」 俺の平らだった腹が、歪に膨らんでいく。 更にその向こう、青い水着の一点が急速に盛り上がり始める。 あぁ、くそ……。 こんな状況で感じてしまう自分の体が恨めしい。 俺の体内に卵が産みつけられる度に、股間のイチモツはびくびくと震えその身を硬くする。 俺がもう抵抗できなくなったことを理解したのか、体に巻き付いていた触手が解かれ、俺は砂浜に尻もちをついた。 重さに負けて両手を後ろにつくが、すぐに耐えきれず背中をついてしまった。 腹部に感じる重さからくる苦しさ、口を塞がれている苦しさ。 この二つを同時に味わっているというのに、俺の頭はそれを認識できなくなってきている。 それもこれも、俺の体を蝕む疼くような情動のせいだ。 自分のイチモツの先端が既に濡れているのは、水着に触れるその感触で分かった。 「んッ! んぷッ!?」 「これくらいでいいかなぁ」 喉奥まで突っ込まれていた触手が勢いよく抜き出される。 俺にとっては待ち望んでいた状況のはずなのに、不快感の原因の一つが消えてしまうと余計に気持ちのいい感覚が俺の体を支配していく。 「うあぁッ!?」 膨らんでいた腹に感じた違和感。 両手を添えて、恐る恐る見てみればそれは僅かにだが、俺の体の中で蠢いていた。 産みつけられた卵一つ一つの胎動が、肌を通じて見て取れる。 「あぁッ……そんなッ」 「質の良い最高級の卵を産んでくれよ?」 怪人が俺を見下ろし、にやりと口元を歪めると、その隙間から粘ついた液体が砂へと落ちる。 うねるように俺の足元まで伸びた触手が、裾の隙間から侵入してくる。 俺の腰元からその先端を見せると、フックのように水着にひっかけてずり下ろし始めた。 勃起したイチモツに一瞬止められるが、力任せに水着を引っ張る触手。 イチモツはぶるんとその頭を上下させ、淫靡な汁を飛び散らせる。 「うはッ…」 「俺の粘液を摂取すれば気持ちよくなるんだ。大丈夫。産むときの苦しみさえ、快楽に置き換わるさ」 触手が割れ物にでも触れるように、そっと俺のイチモツに根元から絡みついていく。 ちゅぱちゅぱと軽快な音を鳴らしながら、吸盤をくっつけて遊んでいるように見える。 しかし情けないことに俺はその行動で腰をがくがくと震わせてしまっていた。 いまや俺の肉棒はビンビンにアンテナを張り巡らせた状態に近い。 どんな感触、衝撃でさえも、快楽に変換し感じ取ってしまう。 「さて、俺はお前たちが産むまでの間に、他の奴らにも植え付けてくるとするか」 「ま、待て!」 言葉で足掻いてみても、それが何の意味も持たないことは自分がよく分かっていた。 それでも、ヒーローという性分で足掻かずにはいれられない。 イチモツに巻き付いていた吸盤が派手な音を立てて離れた。 「うッ……ぐあぁッ…!」 腹部に一瞬の衝撃が走り、僅かに膨らんだのが分かった。 卵が産みつけられていた時の感覚とは違う。 腹がミチミチと音を鳴らす。 ゆっくりと、確かに、でこぼこの腹が膨らんでいく。 ……体内にある卵のサイズが大きくなっているんだ。 自分の体であるはずのそれを、俺はまるで別の生き物かのように見てしまう。 いや、実際に中には違う生き物がいる。 「うぅ……くそッ…何で、気持ちいいんだ…」 そんな考えをかき消すように、股間の昂ぶりが一層強くなる。 あぁ、どこから産まれるんだ? 俺の中にあるこいつらは、いったいどこから…? そんな不安も、次第にかき消されていく。 黒板消しで消された文字のように、僅かにその存在を感じさせながらも、快感がすべてを塗りつぶしていく。。 自分の体がどうなってしまうのかという恐怖はすぐになくなってしまう。 気持ちいい…。 何も考えられない。 ただ、卵の成長のために俺の体を捧げる。 それしか考えられなくなってしまった。 ・ ・ ・ ・ 岩場が思ったよりゴツゴツして荒れていて、もう30分は歩いているような気がしてくる。 いや、実際にはそんなに歩いていないんだけどさ。 あまりにも先に進めないもどかしさが時間感覚を狂わせていた。 「にしても、蓮くんどんだけのスピードでここ行ったんだ?」 すぐに追いつけるもんだと思ったのに、蓮くんの背中どころか人ひとり見つけることができない。 てか絶対ここ人が通る道じゃないよ。 遠目に見えるけど、皆車道の方を歩いてるもん。 しまったなぁ。 車道を走ったほうがまだ早かったかもしれない。 そんな後悔を抱きながら歩いていた俺の視界に、何かが映り込んだ。 それは小さな光、懐中電灯のような何かだった。 「なんだあれ?」 何故かその光から目が離せなくなった。 あれが何か確認しなきゃ。 そんな決意にも似た思いが、俺の中に広がる。 腐っても俺はヒーローだ。 普通の人たちよりは運動神経だって格段に良い。 その気を出せば、こんな岩場軽々と飛ぶように行ける。 目立つから普段はしないけど、ここには人の目もないし 何よりあの光の正体を確かめたいという強い衝動が俺をかきたてた。 その光は水面に浮かぶように存在していた。 俺はゆっくりとそれに近づき、屈んで注視する。 瞬間、それはストロボのように強烈な光を発した――。 * 光を見た奏多が動かなくなった。 魂が抜けたみたいに、虚ろな目を海面に向けたまま。 その視線の先から、ゆっくりと何かが姿を現す。 横に大きく広がった顔、額の先からは細い管のようなものが伸び、先端には小さな粒がついており、僅かな発光を繰り返している。 その顔の見た目は、いわゆるアンコウのようだった。 「へへへ、捕まえたぜ」 岩場に昇り、奏多を観察する怪人。 何かに気づいたのか、スッと背を伸ばした。 「立て」 奏多が言われた通りに立ち上がる。 怪人は股間に顔を近づけると、身震いして大きなため息を漏らした。 「なんだこのエナジーは…。普通の人間じゃないな。まさか、これがヒーローか?」 顎に手を添え、確かめるように何度か頷く。 「話によれば、こいつらには不思議な力があるんだったよな」 思案する怪人。 どこからか叫び声のようなものが聞こえてくる。 「始まったか」 怪人は声の方に顔を向け、にやりと笑う。 「おいお前」 奏多が怪人を見る。 「お前の力を使って、逃げてくる男たちを足止めしろ」 「分かりました」 すると、間もなくして大勢の男たちが岩場へとやってきた。 普通なら通ろうとは思わない場所なのだが、それほどまでに彼らは追い詰められていたのだ。 しかし、その先にもう道はない。 奏多が能力を用いて岩場を変形させた。 見上げるほどの巨大な岩壁を作り出し、男たちの退路を断つ。 それがまさか目の前に立つ少年の仕業だとは思わない彼らは、慌ててきた道を戻ろうとするが、もう手遅れだった。 「ざんねーん。逃げられないよぉ」 甘ったるいような声をだして、彼らの前に立っていたのはクラゲのような姿をした怪人だった。 ジェルのように柔らかな体、半透明なそれから伸びる不規則な長さの触手。 「さあ、皆に一人ずつ、あげるからねぇ」 クラゲ怪人の体が震えだす。 頭のてっぺんに切れ込みが入り、間髪入れずに左右に大きく体が裂けた。 それは細胞分裂のように、1から2へ。2から4へと増殖していく。 「化け物…」 呟いた青年へ、分裂したクラゲ怪人が飛びかかる。 「うわぁ、やめろ! やめて!」 青年を一瞬にして自らの体で包み込むと、繭のように変形した。 首から下を閉じ込められた青年が口を大きく開き、悶える。 繭となった怪人の内側から、細く伸びる無数の糸のようなもの。 それが青年の全身に付着していた。 「なに…これ、あぁ…ッ!?」 青年の体が膨らみ始める。 いや、正確には腫れあがっているといった方が正しい。 青年が身に着けていた水着が溶かされていき、その中に隠されていたイチモツにも無数の糸がその先端をくっつける。 案の定、そこも赤く腫れあがっていく。 「きも…ッ、気持ちいいぃッ!?」 無様な言葉の後、極太に膨れ上がった彼のイチモツから白濁液が飛び出した。 他に逃げてきた男たちも全員、分裂したクラゲたちに捕らえられ 最初の彼と同様に全身が赤く腫れていく。 それを何の感情も持たず見下ろしている奏多の隣に、アンコウ怪人が立ち、クラゲ怪人がやってくる。 「そいつは?」 「さっき捕まえた。驚くなよ。こいつヒーローだった」 「まじでぇ? ということは、他にもいるのかなぁ?」 「かもな。こことそっちの浜はお前とタコに任せる。俺はイカの方に行くぜ」 「分かったよぉ。ところで、その子はどうするの?」 「ん、あぁ…」 怪人が目の前で会話しているというのに、ただ立ち尽くす奏多。 「もういらん。お前がやってくれ」 「かしこまりぃ」 またもや分裂するクラゲ怪人。 生み出されたもう一人は、すぐさま奏多を包み込んだ。 最初は何の反応も示さない奏多だったが、水着が溶かされ、全身が一気に腫れあがったタイミングで意識を取り戻した。 「うああぁッッ!?」 ビクッと体を震わせて、叫ぶ奏多。 パンプアップしたように膨張した体、勃起したイチモツは普段のサイズを超え、500mlのボトル程にまで大きくなっていた。 「な、なんだこれぇ…ッ」 「残念だったな。お前もエナジーを沢山吐き出してくれよ」 「か、怪人!? なんでここにッ…ぐあぁ…ッ!」 状況を飲み込めない奏多。 しかしそんな彼に落ち着く時間など与えられない。 「あんまり動かないほうがいいよぉ。君たちの体は僕の毒糸でとぉっても敏感になってるからね」 奏多はそれを聞き、自分の体を見下ろす。 今はまだクラゲの柔らかな体に包まれているからそんなに感じないが、解放されて、岩場の荒れた肌に直接触れてしまえば…一体どうなってしまう? 嫌な予感が奏多の脳裏に走る。 しかし怪人たちはそんなことなどつゆ知らず、催し物が終わったかのようにそそくさと離れていった。 「待てッ! んへぇッ…!? あぁ…いっちゃうぅ……」 止まらない射精。 動いたり話したりすれば、たったそれだけの動きを全身は敏感に感じ取り、イチモツから射精してしまうのだ。 「くそぉ……ッ」 止まらない射精。 奏多は気持ち良さに顔を歪めながら、岩場から動くことができなくなった。 ・ ・ ・ ・ ・ 「あれ、はぁ…はぁ…育也たちいなくね?」 「はぁ…本当だ。あいつら…どこ行った?」 海の中で半ばムキになって争っていた蒼汰と涼が、息も絶え絶えに自分たちの状況を理解したのは、育也が岩場へ姿を消してすぐの事だった。 「くそ。口ん中がしょっぺえ」 「涼がムキになるから」 「ムキになったのは蒼汰だろ」 「いやそっち……駄目だ、やめようこれ」 「……だな」 とりあえず海を出よう、と意見を合致させた二人。 蒼汰が先に海を出たが、何故か涼は腰まで浸かったままだった。 「涼?」 涼は目を見開いて、蒼汰を見つめている。 「どした?」 「何かが…ケツの中に…」 涼が呟いた直後、彼の背後から何本もの白い触手が現れた。 身構えた蒼汰にすぐさま絡みつくと、全身を締め上げて宙に浮かび上がらせた。 「な、なんだよこれ!?」 体の自由を奪われた蒼汰には、海の中で突っ立っている涼を見ることしかできない。 そんな涼は、口を開けたまま。 どこか呆けたような表情で、小さく喘ぎ声を漏らしている。 「涼、どうしたんだよ!」 「ぁ…駄目、ケツは駄目なんだ…ッ」 「おい、しっかりしろ!」 「無駄無駄ぁ…こいつの体内に直接俺の体液をぶっ放してやった。もう頭はいかれちまってるさ」 海中から頭を出したソレは、下品に笑った。 白く大きい頭に、二つの小さな黒い目がくっついている。 見た目はイカのようだが、首から下がどうなっているかまでは把握できない。 「お前…怪人か!?」 「だったらどうした。お前はそこで見てな」 怪人の周囲から無数の触手が溢れるように空へと伸びた。 ようやく事態に気づいた人々が逃げ惑うが、もう遅い。 触手は見境なく…正確には男だけに狙いを絞って全速力で突き進む。 「やめろ! くそ、卑怯だぞ!」 「何が卑怯だ? やり方なんて何でもいいんだよ」 蒼汰を縛る触手に、更に力が込められる。 「うあぁッ!」 「お前、自分が置かれてる状況を忘れてなイカぁ?」 「え、あ…何だこれッ」 蒼汰を巻き取る触手の吸盤から何かが噴き出した。 滑らかな液体が全身を覆っていく。 「うっぷッ! やめろ、うあッ」 液体を浴びながら、蒼汰は先ほどの怪人の言葉を思い出していた。 『こいつの体内に直接俺の体液をぶっ放してやった。もう頭はいかれちまってるさ』 体液…吸盤から吹き出ているこれがそうだとしたら…。 蒼汰が感じた一抹の不安は、すぐにその正体を現す。 肌の表面に液体を浴びたはずなのに、その内側が急激に熱くなり始めた。 「くっそぉ…体がぁ……」 「へへッ、嬉しいだろ? お前の連れと一緒に気持ちよくしてやるよ」 腰までつかっていた涼の体が、触手によって持ち上げられる。 水着はいつの間にか脱ぎ去られており、そのケツに一本の触手が突っ込まれているのがよく見えた。 「あはぁ……すっげぇ…」 涼の体に更に触手がまとわりつき、力の抜けた体を空中で固定する。 大きく膨らみ亀頭を天に向けるイチモツだけが、異様にビクビクと動いている。 「気持ちいぃ……もっと動かしてぇ…」 「涼…駄目だってッ、しっかり…しろッ」 「お前まだ話す気力があるのかよ」 蒼汰の水着も触手によって脱がされる。 現れるのは怒張した巨大な彼の肉棒。 パクパクと鈴口を開かせ、そこからあふれ出る透明な汁。 時折思い出したように硬くなった肉を震わせ、それに合わせて蒼汰の口から甘美な声が漏れる。 「やめろよ…ッ」 「やめないね。お前らからは良い匂いがする。絶対にエナジーはもらうぜ」 全裸になってしまった蒼汰と涼は向かい合わせになる。 お互いの裸体は見慣れたものだが、こんな状況ではどうにも目のやり場に困るものだ。 蒼汰の太ももを這うように触手がゆっくりと進み、その先端が肉の間に隠された菊穴にたどりつく。 「あぁ、やめろ、何する気だよッ!」 「あ? 突っ込むに決まってんだろ。うるさい口だな」 「おごぉッ!?」 蒼汰のケツに触手が頭を突っ込むのと同時に、口の中にまで別の触手が強引に入り込んだ。 瞬間、感じるのは濡れていく口とケツの内側。 一瞬にして蒼汰の目から光が失われ、間の抜けた表情になる。 それに反して、イチモツはガソリンを注ぎ込まれて、狂ったように猛々しく蠢き始める。 小さな触手がソレに絡みつき、体液を噴き出しながら滑らかに動いていく。 「ぁぁッ…ダメだ、絶対ダメぇ…ッ」 歯を食いしばって堪える蒼汰。 首の筋肉が筋張って、汗か怪人の体液か分からない何かがそこを伝う。 しかし体液の効果は思ったよりも強力だったようだ。 「うへぇ……ッ」 間抜けな声の後、蒼汰のイチモツから精液が迸った。 「うぅ……」 「まだまだ出せるだろ。え?」 「ぅん……やだ、いやだッ」 言葉に反してその体は艶やかに煌めく。 怪人の体液が陽の光を反射して、鍛えられた肉体をいやらしく染め上げる。 蒼汰の表情も相まって、その様はヒーローからは程遠いものになっていた。 「もっと動かしてぇ…おねがいぃ」 涼の情けない呟きが、蒼汰の理性を打ち崩していく……。 * 奏多くんが岩場に消えていくのを見送った後 僕は自分の中の不安を無視することができなくなった。 それは大層なものじゃない。 子供が転んでしまわないか、道に迷ってしまわないか、みたいな。 傍から見ればしょうもないことかもしれないんだけど。 心配しすぎていてもたってもいられなくなったんだ。 付き合いたてっていうのもあったのかもしれない。 今の僕はとても彼に対して過保護になっていたのだ。 荒れた岩場を慎重に進んでいると、地響きと共に轟音が前方から聞こえてきた。 巨大な壁がどこからともなく現れ、そこから叫び声のようなもの聞こえた気がした。 今のが奏多くんの声かは分からないが、あんな事ができるのは彼の能力以外にはないだろう。 サンダルではどうにも歩きづらいし、かといって競パンを取りに行くのも時間がかかる。 ひとまず様子を見に行って奏多くんを確認することが先決だと思い、まよわず先に進むことにした。 道は創られた壁のせいで防がれていたが、端の方を見れば人が一人通れるくらいの幅があった。 海に落ちないようにそこを渡り、壁の向こう側へたどり着く。 そこには、僕の想像していなかった異様な光景が広がっていた。 何人もの男の人たちが岩場に倒れ、全裸でもだえ苦しんでいた。 その体は赤く腫れあがっており、異様に巨大化した性器はグロテスクだった。 「…奏多くんッ」 それは奏多くんも同じだった。 首から下が膨れ上がっており、喘ぐように声を漏らして僕に視線を向ける。 「い、育也くん…」 「大丈夫、この体何が…」 彼に触れようと手を伸ばす。 「ダメ!」 その言葉を聞くよりも早く、僕が触れる方が早かった。 「あぁぁッ!?」 素っ頓狂な声を上げたかと思った瞬間、肥大化した奏多くんの肉棒から、大量の精液が噴き出した。 「え…どうして」 「ダメッ、触っちゃ、ダメッ…すごく…敏感にッ、なってる」 「わ、分かったよ」 怪人の仕業なのは間違いない。 じゃあそいつはどこに行った? 僕が壁に気づいてここに来るまでそんなに時間はかけなかったはずだ。 その間にこれだけの人を捕まえるなんて…一体どんな能力なんだ。 「い…いくッ」 「え、何?」 名前を呼ばれ顔を近づける。 声を出すことすら、刺激に直結してしまうのだろう。 今の奏多くんは普通の声すら出すことができない。 「うし…ろ、にげッ」 慌てて振り返った。 全身から水を垂らしながら、半透明の何かがそこに立っていた。 「あッ」 「お前も捕まえたぁ」 状況を理解する間もなく、僕は何かに包み込まれてしまった。 「うわっ」 見た目通りの柔らかな感触。 まるで水に包まれているような優しい感覚とは裏腹に、何か小さなものが僕の肌に触れる。 「何をッ…」 こそばゆい感覚が全身に走る。 僕を包むモノの内側から伸びる細い何か。 僕の体は一瞬にして、奏多くんのように赤く膨らみ始めた。 「うわぁッ…なにをッ」 下半身の感覚が変わり、思わず目を向ける。 来ていたはずの水着がいつの間にか溶けてなくなり、股間部分にも大量の糸のようなものがまとわりつく。 「あはぁッ…!」 全身がむずがゆく…というよりは、パンパンに何かを詰められて破裂寸前なほどに、極限状態の感度。 少しでも触れてしまえば爆発してしまいそうな、そんな危うい体。 奏多くんが僕に触れられただけで射精してしまったのもこれで納得できた。 今のこの状態では、僅かな筋肉の動きさえ快楽として感じ取ってしまう。 つまり…もう、動くことができなくなってしまった。 「自分からのこのこ来るなんてぇ、あなた危険知らずねぇ」 「怪人が…何でッ」 思わず来れた言葉は、快感となって全身を駆け巡る。 「うぐッ…!?」 歯を食いしばって衝撃に耐えたが、僅かに間に合わなかった。 自分の肉棒の先から、少量のどろどろとした白い液体がこぼれ出した。 「いくや…くんッ」 僕を包んでいた何かが溶けるように消えていく。 すると、再び海の中から先ほどと同じ半透明の何かが姿を現した。 それはクラゲのような姿をしていた。 僕たちを見下ろして体を震わせ、それはまるで喜んでいるようにも見えた。 「おぉ、クラゲ。大量だな」 僕らが遊んでいた浜とは反対の方角から、タコのような見た目をした怪人がやってきた。 「そうでしょう? 私頑張りましてぇ」 「ふむ。じゃあこいつらにも産みつけるとするか」 あっちから来たってことは、蓮くんも巻き込まれたのか? この状況を考えると、やられてしまった可能性が高い。 「お任せしますぅ」 「まだ逃げ遅れている奴がいるかもしれん。この辺りを探しておけ」 「かしこまりぃ」 クラゲ怪人が軽い身のこなしで離れていく。 「さあお前ら、おやつの時間だぞぉ」 怪人の体から伸びる足…いや、触手に近い。 先端が裂け、ぼこぼこと膨らみ始める。 「うんごぉッ……!?」 口に容赦なく突っ込まれたそれが、不気味に胎動する。 触手を膨らませている何かがゆっくりと僕の口に向かって移動してくる。 首を振り、それを拒絶しようとしてもすぐにそれは叶わなくなる。 そんなことをすれば、極度に敏感になった僕の体は勢いよく精を吐き出してしまうからだ。 こうなってしまっては、僕はこの状況をただ受け入れることしかできなかった。 口の中に粘ついた液体を感じたかと思うと、丸い小さな何かが舌の上に落ちた。それはそのまま喉奥へと落ち、次々に大量の何かが口に放出される。 「ううんッ!?」 苦しさに身をよじれば、それは快楽となって僕を襲う。 どれだけ自分のイチモツからザーメンを吐き出しても、怪人は僕に対する仕打ちを止めない。 体内に溜まる何かで腹が異様に膨れ上がり、肌がでこぼこになっていく。 止まらない射精。感じている吐き気や不快感はそれにかき消され、次第に僕の頭は何も考えられなくなっていく。 「育也君ッ、やめて!」 叫ぶ奏多くんにも伸ばされる触手。 僕の姿を見て、咄嗟に腕で口元を抑えた。 射精することすら気にせず、しっかりと口を塞いでいる。 「あぁ? 口を隠すなよ。もう……汚いからあんまりこっちからはいれたくないんだけど」 「んがぁッ!?」 口を塞いでいた奏多くんが、両手を放して大声で叫んだ。 空いていた穴……お尻の方から怪人は触手を突っ込んでいたのだ。 全身を痙攣させて、途切れ途切れに喘ぐ。 下腹部の方から膨張が始まったかと思うと、一気に腹は大きくなって歪な形を作り始めた。 腹の膨張、荒れた岩肌、全身に絶え間なく走る衝撃。 今の僕たちを射精に導くには、十分すぎる要素がそろっていた。 止まらない。 どれだけ喘いでも、どれだけ力を抜いてみようとしても 股間から吹き出る白濁液はいつまでも飛び出して止まらない。 触手が体から抜かれてしまえば、いよいよ全身に与えられるのは快感だけ。 痛いほどに張り詰めて、粘液なのか精液なのか…ごちゃ混ぜになったもので股間部分は汚れてしまっている。 恐る恐る指先で腹に触れてみれば、それは生きているみたいに蠢いていた。 これは…卵なのか? 胎動を感じるたびに、僕たちのイチモツは反射的に精を吐き出す。 「んんぅッ!! く、苦しいぃッ!?」 奏多くんが突然腹を両手で抑えて悶え始めた。 射精の衝撃すらかき消すほどの何かを、その身で受けているというのか。 「かな…たッ」 「で、でるぅ……出ちゃうぅッ」 断末魔にも似た叫びだった。 直後、奏多くんの股の間から大量の白い何かが産み落とされた。 卵の量に比例して、射精の勢いとザーメンの量が増えていく。 白目をむいて、顔を引きつらせてその身を快楽で震わせる。 「うぅッ……がはッ…」 「おいおい、人間のエナジーを吸収したらこんなすぐに産卵させれるようになるのかよ。すげえな」 その怪人の口ぶりからして、既に犠牲者がいることが分かった。 「しかしお前より後に産みつけたのに、この日焼けしたガキが先ってことはそれぞれで何らかの差があるんだな」 怪人が一人納得している時に、ついに僕の体にもその時が来た。 卵の胎動がより一層強くなり、揺れにも似た衝撃が腹部から発生する。 イチモツが震える。 ケツの穴がひくひくとうごめき、そこから異物を出そうと収縮を繰り返す。 「あぁッ……ダメだ、我慢できないッ」 放屁にも似た下品な音と共に、卵が排出される。 案の定射精は止まらない。 腹の奥底から卵をひねり出す度に、強烈な射精欲が沸き上がり、すぐに実行される。 卵に自分の精液がふりかかり、それは吸収されていく。 「おぁぁッ……」 まずい。 頭が真っ白だ。 何も考えられない。 全身の感度が上がっているせいで、卵の排出行為が想像以上に最高級の快楽をもたらした。 壊れた蛇口のようにとろとろと精液を垂れ流し、情けなくビクッと震えるチンコ。 それでも硬さを失うことはなく、再びその身に熱を蓄え始める。 「さてと、最初に産み付けたやつらもそろそろ頃合いだろうな。また産み付けてやるから待ってろよ」 またあれをされるのか。 ダメだ…この体じゃ抵抗ができない。 かといって、それを嫌だと思わない自分もいる。 思考がピンク色に染め上げられていく。 このまま産卵行為を繰り返すことを、望む自分がいる。 平らになった腹を撫で、またその感触で射精する。 視界がまどろむ。 空が歪み、周りの音が聞こえなくなる。 ふと横に目を向ければ、奏多くんの顔が一瞬だけ見えた。 よだれをたらし、アへ顔を僕に向けて自分の体を撫でて射精を繰り返していた。 ずるいよ奏多くん…僕だって気持ちよくなりたいんだ。 彼の行動を真似して、自分の体を撫でまくる。 どこに触れてもそれは最高な一撃へと昇華される。 イチモツがザーメンを吐き出す。 真夏の空の下、僕たちは快楽の海に溺れてしまった。 ・ ・ ・ ・ 無数の触手にからめとられた俺と涼は、向かい合わせの体勢で宙で固定されていた。 足をМ字に開かれ、お互いの尻穴が丸見えの状態で、勃起したイチモツを見せつける。 「涼ぉ……頼む、正気にぃ…」 尻穴が丸見えと言っても、穴が直接見えているわけではない。 そこは既に触手によって埋められており、吸盤から出される体液を潤滑油に長時間ほぐされ続けていた。 普段使わない俺ですら、徐々に気持ち良さを感じてきてしまう。 この怪人の体液のせいで、感度がいつもよりも高くなってしまっているせいだ。 「あぁ…もっと激しくぅ…」 涼は俺の声など聞こえていないのか、間抜けな笑みを浮かべて空を眺めているだけ。 俺のイチモツには小さな触手が絡みついているが、涼のモノにはない。 それもそうあ。 涼はケツを弄られるだけで射精できるんだ。 もう何度も、ケツの快感だけで涼は果てていた。 「よぉ調子はどうだイカ野郎」 「なんだアンコウ。何しに来た」 「手伝いに来てやったんだろうが」 「いらねえぜそんなの」 「そう固いこと言うなよ」 アンコウ、と呼ばれた怪人が俺の視界に映り込む。 額から伸びる触覚、その横に広がった顔からは確かにアンコウの要素が感じ取れる。 俺たちを見ると、嫌らしい笑みを浮かべた。 「おやおや、こいつらもまさか…」 「何の話だ」 「いや別に。それにしてもこいつ、まだ意識があるようだが?」 「うーん、なかなかしぶといんだそいつ」 「ふん、さすがってところか」 アンコウが俺の顔を覗き込む。 「さっきお前のお仲間も倒してきたところだ。もう諦めな」 「なん…だとッ」 他の三人もやられたのか? そんな、じゃあどうすれば……。 「怖いよな? でも安心しろ。気持ち良いことだけ考えられるようにしてやる」 「ど、どういうーー」 触覚の先の粒が、僅かに点滅し始めたかと思うと、いきなり強い光を発した。 なんだ? 急に、考えることが億劫になる。 視界が点滅し、この身が快楽だけで支配される。 「お前たちは淫らな言葉を言い合う。触手にその身を侵されながらな」 アンコウの怪人の言葉が、いつまでも脳内でリフレインされる。 淫らな言葉…言い合う…俺と、涼で。 「…ぁ…涼、お前、すごく…エッチだなぁ…」 俺の口から漏れた言葉に反応して、涼がようやくこっちを見た。 にやついたその顔で、口の端から垂れるよだれをぺろりと舐めた。 「蒼汰ぁ…お前だって、何でそんなにでかいチンコがギンギンなんだよ」 その言葉につられて思わず視線を下ろす。 言葉通り、俺のイチモツは極限まで昂っている。 止めどなく我慢汁を漏らし続け、今か今かとザーメンを吐き出すタイミングを伺っている。 「お前もケツ弄られるの好きになったか? 気持ちいいよなぁ?」 「あぁ…すっごい気持ちいいよぉ…癖になりそうだ」 触手の動きがより激しくなり、更に体の奥へと突き進んでくる。 「うぁぁ…ッ!?」 「すげぇッ、もっと来てくれぇッ!!」 体に巻き付く触手から更に体液が噴き出して、俺たちの体を濡らしていく。 湧き上がる性欲。 俺たちの中でぐつぐつと煮えたぎる熱い情動が、体温を急激に高めていく。 「きもちいいッ!? 体の中が溶けちまいそうだぁッ!」 「うああッ…チンコが、チンコが爆発しそうだ…ッ!?」 蒼汰の巨大なイチモツに巻き付く触手が上下に動き始める。 押し出されるようにして我慢汁が、続けざまに粘ついた白濁液が宙へ飛び出した。 勢いの強いそれは涼のイチモツに飛び散り、その様子を甘えた声を漏らして愛おしそうに見つめている二人。 「すっげぇ飛んだじゃん……あぁ俺もいきたくなってきたぁ…」 「イこうぜ涼、気持ちよくなろう?」 「うん、しごいて、俺のもしごいてぇッ」 駄々をこねる子供のように、体を揺らす涼。 それに合わせて股間のイチモツがぶらぶらと揺れる。 ゆっくりと触手がそれに巻き付くと、優しく上下にこき始めた。 「ぁぁ…あぁ…いっちゃうッ」 歯を食いしばって、情けなく声を漏らす涼。 次の瞬間にはイチモツの鈴口からザーメンがはじけ飛んだ。 「あぁすごい…どろどろしてる涼のザーメン」 さすがに先ほどの俺の勢いほどではなかったが、目線の高さまでそれは飛び上がった。 「まだまだ出せるぞ、うぁぁ…もっとぉ…ッ」 「俺も…もっとケツん中弄ってくれぇッ!!」 全身にまとわりつく触手の動きが激しくなる。 吸盤が肌に吸い付き、ちゅぱちゅぱと軽い音を立てて、性感帯を刺激しまくる。 肉棒をしごく触手も例外なく激しく動き、それにあわせてケツの触手が縦横無尽に暴れまわる。 「なんだこれぇ…!? やべッ…」 「良いだろ蒼汰? もっと気持ちよくなれるぞッ」 何故か誇らし気な顔を見せて、笑う涼。 ビュルル、と音が聞こえてきそうなほど豪快に精液を吐き出す。 もうかなりの量を吐き出しているというのに、涼の金玉は未だにパンパンに張り詰めている。 かくいう俺だって、もう何回射精したか分からないのに金玉は未だ重量を感じさせるほどに垂れている。 痛いほど勃起したイチモツが、ひくひくと動く。 亀頭が膨らみ、間髪入れず精液が漏れ出す。 「頭がぁ…バカになるぅ…ダメだ、気持ちいいよぉ……ッ」 「すげぇ…すげぇ…俺、いっちゃうぅ…!?」 射精して気だるさを感じているこのタイミングで、俺たちは何故か触手から解放された。 海と浜の境界で落とされたので、僅かに水しぶきが散る。 横になって動かない涼に、俺は迷うことなくはいずり寄った。 「涼…いいよなぁ?」 「おぉ、早くしろよッ!」 誰が言うよりも早く、俺は涼の口にむしゃぼりついた。 お互いの舌を絡ませ、腰を押し付け合い、怪人の体液で濡れた体をまさぐりあう。 十分に尻穴がほぐされているのは嫌というほど見ていたから分かっている。 俺は一瞬腰を引き、イチモツの先っぽを涼のケツにあてがうと、躊躇なくそこへぶち込んだ。 「おぉぉ……ッ!?」 「あっはぁ…すげぇトロトロぉ……ッ」 暖かい肉壁を竿で感じ、俺は腰を動かし始める。 俺の首に手を回し強引に引き寄せると、 そのまま熱いキスを交わして、涼は器用に腰をくねらせ始めた。 俺には…蓮がいるのに。 やめられない。 この腰が止められない。 「何で涼のナカはこんなにトロットロなんだよぉ……」 「いっつも一人で弄ってるからだよ…気持ちいいだろぉ?」 「すっげ気持ちいいよ…ッ、あぁ…」 「今は蓮なんか忘れて、俺でいっぱい気持ちよくなろうぜ?」 「わかったよ、お前のケツマン突きまくってめちゃくちゃにしてやるからなッ」 「あぁ、俺のケツマンぐちゃぐちゃにしてぇ…ッ!」 押し寄せる波を浴びながら、大声で喘ぐ涼。 俺たちはこの開放的な空間で、ありのままに交尾することしか考えられなくなった。 ・ ・ ・ ・ どれだけの時間がたったのか、意識が朦朧としていて考えることはできなかった。 両手を添えた膨らんだ腹は、先ほどよりも大きくなっているような気がして、相変わらず不気味に蠢いていた。 砂を踏む音が聞こえ、何とかそっちに視線を向ければ、タコ怪人がこちらにやってくるところだった。 「よぉ元気か?」 返事などできるわけもなく、視線を逸らすことが精一杯できる反抗だった。 「んだよ連れねえな。まあいい。そろそろ産む時間だぜ」 それを聞いて、血の気が引いた。 確かに動きが活発になっていた。 だが、もうその時が来てしまうなんて。 「ぁ…嫌だッ」 「そんなこと言っても、もう遅いんだよ」 怪人が屈んで俺を見下ろす。 途端に強烈な便意にも似た感覚が下半身を襲う。 それが本当に便意でないことは分かる。 出してはいけないと必死にケツに力を込めるが、それを持続するには俺はあまりにも無力だった。 「うはぁ…」 堪えようと腹に手を置いたが、むしろその感触は逆効果だった。 ぶりり、と汚い音と一緒に大量の卵が砂の上に吐き出されていく。 「うんおぉ……ッ」 不思議な事に勃起したイチモツが、喜んでいるみたいに何度も跳ねて、しまいにはザーメンを吐き出した。 腰が震え、それでも卵はケツの穴から出続ける。 全身の筋肉に力が入らず、俺は身に起きている出来事に身を委ねることしかできない。 腹が元通りになり、最後の卵を吐き出したところで 俺はようやく息を吐き出し、そして呼吸することができた。 「…ぁ…がッ」 掠れた声が自分の口から漏れて、視界がまどろむ。 「いっぱい出たなぁ。よしよし、もう一回産み付けてやるぞ」 「…ぃ、いや…やめてぇ」 また触手が俺の口元に近づく。 先端が分裂し、卵を俺に産み付けようと…ゆっくりと…。 * 爆音を認識した瞬間、目の前の触手がかき消された。 気づいたときには怪人の姿さえ跡形もなくなくなっていた。 「……ぁッ」 何が起きたのか分からない俺の視界に、見慣れたモノが映り込む。 「だいじょーー、蓮くんーー」 太陽に照らされて輝く頭が、俺の気持ちに安心感を芽生えさせる。 繋ぎとめていた意識を、俺は容易く手放した。 ・ ・ ・ ・ 理性を手放してしまった蒼汰と涼。 その周囲には無数の触手と、他の犠牲者である男たちが倒れている。 その地獄とかした砂浜に、一人の男が足を踏み入れた。 「ん?」 イカ怪人が足音の方を見る。 真夏だというのに、そこにはスーツのようなきっちりした格好の男が立っていた。 「年食った男のエナジーに用はないんだけど」 その言葉を聞いて、男がほくそ笑む。 「私こそ君に用などない。ただ、その二人を返してもらえればいい」 男が指さしたのは、アへ顔で快楽に身を委ねる蒼汰と涼。 しかし怪人がその言葉に頷くことはなかった。 「返すわけないだろうが。こいつらは良質なエナジーを持ってる。限界まで搾り取ってやるんだ」 「そうか。残念だな」 男が首の骨を鳴らし、手首を揺らす。 ウォーミングアップするように、何度か跳ねる。 「彼らの上官として、私は君を倒す。悪いね」 「何言ってんだくそじじぃーー」 怪人が言い終わるより早く、男の体から黒い波動のようなものが放たれた。 砂浜で蠢く触手が容易く切断され、怪人がひるむ。 逃げることすらできず、怪人の頭部は一刀両断された。 「ふむ……鈍ってはいないな」 夏の砂浜には不釣り合いな男……大山支部長は、にやりと笑って見せた。 * その後、奏多と育也を手にかけたクラゲ怪人、アンコウ怪人も物隙博士によって倒され、五人と他の被害者たちはG.O.Eの施設へと運び込まれ、今回の事件は終息を迎えた。 全員が安静にベッドで過ごす中、蒼汰だけは奇妙な感覚を覚えていた。 ケツを弄られることを、不快には思わなかった自分がいた。 かといってそれ自体を望んでいるわけではない。 だが、確かにあの出来事は蒼汰に新たなきっかけを植え付けていた。 硬く勃起した男根に手を添えて、ため息をもらす蒼汰。 新たな扉を開きかけたというのは、彼だけの秘密だった。

Comments

もっといっぱい使ってあげたいキャラでした笑 似たようなのどこかでまた出しますかねー笑

ジェニファー

アンコウの能力が色々とオイシイですねwあっさり操られて敵の手助けをしてしまう奏多君、弱点弄られて即堕ちからの、一緒に洗脳され蒼汰君と交わってしまう涼君の件に興奮しました!

めーぷる


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