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ジェニファー
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G.O.E~第19話【幻を愛して】~

耳鳴りが聞こえてしまうほどに、この沈黙は不快だった。 目の前で今まで見せたことのない神妙な顔をして、オウンは俺を見た。 「僕はしばらく出かけることにするよ」 「は?」 「機が熟すまで、僕は他のヒーロー達のところへ行くよ。搾り取れるだけ搾ったら、戻ってくる」 「ふざけるな。その間どうやって怪人を作るんだ」 「…仕方ないな」 オウンが右手を伸ばす。 そこから瘴気が溢れ出すと、それは真っ直ぐ俺に向かってきた。 なんてことはない。 瘴気は俺に吸収されていくだけだ。 「それで強いのが作れるようになるさ。まぁ、無理せず頑張って」 「おい、お前」 「じゃあねー」 それだけ言い残すと、オウンは瘴気の中へ姿を消した。 再びの沈黙。 ウィルはこめかみをひくつかせながら、内に秘めた瘴気を爆発させた。 * 賑やかで人が溢れるこの場所からは、大きな観覧車やジェットコースターのレールが見える。 周りには家族連れやカップル、もしくは友達同士で遊びに来ている人たちがいっぱいで、俺もそのうちの一人だった。 『奏多くん、遊園地行かない?』 育也君に誘われたのは、昨日の事だった。 部活も休みだったし、しばらく行ってなかったのもあってすぐに「行けるよ!」って返事した。 それで今待ち合わせ場所の遊園地の入り口に来てみたんだけど…。 「何で涼くんがいるの?」 「あ? 俺がいちゃ不満か?」 「いや…。てっきり育也君と二人きりだと思ってた」 「僕が誘ったんだ。蒼汰くんと蓮くんは予定があるらしくて」 「…そうなんだ。まぁ人が多いに越したことはないね」 「なんか癪に障るな」 「まぁまぁ、じゃあ入ろうよ」 * 休日ということもあってか遊園地の中はかなり人が多くて、一つの乗り物に乗るのもかなり時間がかかる。 待ち時間の間奏多くんや涼くんとおしゃべりはするんだけど…。 それにも限界がある。どうしても沈黙の時間が何回かできてしまう。 困って涼くんを見ると、眉間に皺を寄せて僕を見つめ返してくる。 奏多くんはそれには気づかず別のアトラクションを眺めている。 「ねえ育也君、次あれ乗ろうよ!」 「え? あぁ、いいよ。あれ乗ろうね」 もう一度涼くんを見ると、顎を動かして何かを僕に促している。 え、何? もっと奏多くんと話せってこと? それとも別の意味があるの? もう…分かんないよ。 ・ ・ ・ 事の始まりは昨日、偶然基地で涼くんと会った時だった。 「育也、お前もメンテ?」 「ううん。今日は別の用事でね。ちゃんとメンテ日に出せてるんだね今は」 「当たり前だろ。俺が遅れたことがあったか?」 「……あったでしょ」 その後もしばらく話をしていて、ふと僕は涼くんに聞いてみたくなったんだ。 元気のない人を励ますには、どうしたらいいかって。 最初は何のことか分からない顔をしていた涼くんだったけど、すぐに元気のない人が奏多くんのことだと気づいたらしい。 にやにやと笑みを浮かべながら顔を近づけてきて、僕の目をじっと覗き込む。 「なに、奏多のこと好きなのお前?」 「……好きじゃ、だめかな?」 「…まじかよ」 パッと顔を離した涼くんは、腕を組んでうーんと唸った。 「元気づけるねぇ。好きにしてみたらいいんじゃねえの」 「何したらいいか分からないから聞いてるんだけど」 「…そうだなぁ。どっか出かけてみればいいんじゃね?」 「出かける?」 「おぉ。ショッピングでも、どっか観光スポットでも…」 そこまで言うと、思いついたように宙を見上げ、再び僕に視線を向ける。 「好きならデートすりゃいいんだよ」 「え?」 「水族館、遊園地、景色の綺麗なとこ…。あげりゃきりがないけど、カップルで行きそうなとこにでも行って来いよ。んでそのまま告ってくればいいだろ」 「そんな簡単に…。そもそも励ましてあげたいだけで、別に告白するつもり何て」 「何言ってんだよ。人をおとしやすいのは弱ってる時なんだぜ?」 「そんな言い方しないであげてよ」 「まぁ今のは冗談だとして…。あいつの場合は賑やかな所にでも行って一緒に楽しめばいいんじゃね」 「なるほどね…」 ・ ・ ・ 「それで何で俺までついてこなきゃいけないんだよ」 奏多くんが先を歩き、僕と涼くんは二人並んで後を追いかける。 小声で耳打ちしてきた涼くんに、僕は困った顔を向けることしかできない。 「仕方ないでしょ…。僕一人じゃうまくできそうになくて」 「んだよお前意外とヘタレだな」 「そんなこと言わないで、協力してよ」 「お前が告白できるように?」 「ち、違うよ! 奏多くんを元気づけるために!」 「どうしたの二人とも?」 僕の大声に気づいて奏多くんが振り返る。 慌てて首を振って、何でもないと誤魔化した。 「そう。じゃあ次はあれ乗ろうよ!」 何とか誤魔化せたことに安心して思わずため息をつく。 「おいヘタレ、行くぞ」 「ヘタレ…です」 涼くんに肩を叩かれ、その後に僕は続いた。 * 未だ止まない喧騒で満たされる遊園地入り口前。 人であふれるその場所に、どこからか全身黒一色の男が何人も現れる。 周りの人々はそれを見ても楽しそうに笑うだけで、逃げようとはしない。 普通であれば異質なはずの戦闘員たちは、この遊園地の場所においては催しの一部であると認識されてしまっているようだった。 まとまって歩く戦闘員の間から、灰色のローブを身に纏った女が現れる。 遊園地の入り口で係員に止められると、女は不満そうに目を細めた。 「あの、チケットはお持ちですか?」 「はぁ? そんなのあるわけないでしょ」 「でしたらあちらでチケットの購入をお願いします。団体用のチケットもありますから…」 男性の係員がチケット売り場を指さす。 しかし女はそちらに向かうことはせず、右手を自らの口元に寄せると、優しく息を吐いた。 女の手のひらから細かい粒子が飛び散り、係員の顔に舞う。 少し目を細めた後、不思議そうに目をぱちぱちさせて女の隣の戦闘員を見る。 色白の係員の頬が少し赤くなっていく。 呼吸は早くなり、口が少し開いたままになっている。 「なんで由美がここに?」 女は隣の戦闘員に目配せすると、そいつは係員を抱きしめ地面に押し倒した。 「あぁ…ゆ、由美、駄目だよこんな所で…!」 周囲の人々がようやくおかしいことに気づき始める。 視線を一斉に向け始めるが、それは女が待ち望んでいたことでもあった。 「さぁ、ショータイムよ!」 女が両腕を広げ、空を見上げる。 その動きに合わせるように、大量の煌めく粒子が解き放たれた。 周囲にいる人々がその粒子を吸い込んでいく。 戦闘員と人々が途端に絡み合う。 時には複数人で絡み合い、幸せな雰囲気に包まれていたこの場所を 見るに堪えない淫らな場所へと変えていく。 子供に至っては無様に自らの股間を擦っているだけだ。 女は満足そうに微笑むと、残っている戦闘員を見る。 「私は遊園地全体に粒子をまき散らすために高い所へ行ってくるわ。あなた達は手当たり次第にエナジーを回収しなさい」 戦闘員が敬礼をし、それぞれ遊園地内へ侵入をしていく中、女は優雅に歩き始めた * いくつか乗り物に乗り、休憩していた僕たちを襲ったのは、怪人出現のあの感覚だった。 「嘘でしょ、こんな時に」 奏多くんがため息をついて立ち上がる。 僕と涼くんもすぐさま立ち上がり、辺りを見回すが、それらしき姿はない。 「とりあえず探すか。こんなに人がいるんだ。いればすぐに分かるはずだ。見つけたら他の奴らに連絡、いいな?」 「わかった」 涼くんの言葉に返事して、僕たちはそれぞれで怪人捜索に動き出す。 特に変わった様子の人たちは見当たらない。 戦闘員の姿もないし、本当に怪人がこんな所にいるんだろうか? ふと、空を見上げた。 何かキラキラしている砂のようなものが飛んでいるのが見えた。 さっきまでこんなものはなかったけど。 何かのイベントの最中なのか? 立ち止まって辺りを見渡していると、不意に誰かが僕の腕を掴んだ。 「え?」 視線を向ければそこに立っていたのは奏多くん。 「どうしたの?」 「こっち来て!」 強い力で引っ張られ、明らかに一般人は入ってはいけないであろうアトラクションの裏へ連れていかれる。 「ちょ、ダメだよ奏多くんここは!」 「いいから!」 僕の言葉に聞く耳を持たず、構わず進む奏多くん。 賑やかな声も遠くなってきたところでようやく立ち止まると、奏多くんは満面の笑みと共に振り返った。 「…どうしたの?」 「うん、その、二人きりになりたくて」 「え? それって…どういう事?」 「…もう、言わせないでよ…」 途端に声を小さくして、何故か目を伏せる奏多くん。 それにつられて視線を下げると、ある一点が目に飛び込んできた。 「か、奏多くん?」 履いているズボン。 その股間が、やけに膨らんでいることに気が付いた。 恥ずかしそうにちらっと僕を見て、笑う奏多くん。 ゆっくりと近づいてきて、僕はそれに抗う事が出来ずに後ずさる。 終いに壁に背中がぶつかり、逃げ道が無くなる。 自分より少し低い高さにあるつぶらな瞳が…輝きを含んで、僕を見る。 「俺…我慢できないよ」 「は? え、ど、どうしたの奏多くん?」 「どうもしてないよ。ただ…」 壁に手をついて、その体をゆっくりと近づける。 お互いの体が密着し、僕の股間に奏多くんの固いそれが当てられる。 「ちょ、ちょっと…こんな所で…」 「いいじゃん」 首筋に、奏多くんの唇が近づいてくる。 服の下から手が差し込まれ、それは迷わず乳首にその指先を当てる。 「ぁ…そこはッ」 吸い付かれ、乳首を弾かれ、股間をより強く押し付けてくる。 一気に体が火照り、自分の呼吸が急激に早くなるのが分かった。 呼吸をするたびに、どんどん興奮が高まっていく。 「気持ちいいでしょ?」 「…ぅ、うん…」 体の感度がどんどん上がっていく。 奏多くんの手で上半身を触られるたびに、快感で体が震える。 壁がなければきっと地面に座り込んでいたかもしれない。 それほど突然に押し寄せてくる快楽は強烈だった。 「どこが気持ちいいの?」 「あぁ…全部、気持ちいいよ…」 「そう? じゃあもっと気持ちよくしてあげようか?」 「…ぇ?」 奏多くんが顔を離し、手を抜く。 両肩に手をかけてわずかに力を込めると、僕の両ひざは容易く地面についた。 シャツを掴まれ、強引に脱がされる。 上裸になった僕の体を、まるで宝物にでも触れるかのように優しくなでる。 その微妙な感覚…くすぐったさを併せ持つそれは、先ほどの強烈なものとは違う感覚を与える。 奏多くんは目の前にしゃがむと、僕の体を押した。 思わず尻もちをついてしまうが、そんなことお構いなしで奏多くんは次に僕のベルトに手をかける。 「え、ちょ、待って…駄目だよそれはッ」 「いいから、誰も来ないよ大丈夫」 「でも怪人を探さないと…」 「涼くんが見つけたら行けばいいでしょ。その間は俺らだけで楽しもうよ」 「…奏多くん」 絶対奏多くんが言わないであろうセリフだと、頭では分かっていたんだ。 でも、体の内からあふれ出る快楽が僕の思考を鈍らせていた。 良いわけないのに、強引に自分を納得させて ここで奏多くんと淫らな行いをすることを選んだ。 * * * 育也と奏多と別れて、一人怪人を探していた俺はとある場所までやってきた。 目の前には観覧車がある。 今さっき気づいたけど、この遊園地全体に何か細かい砂のようなものが舞っている。 これが怪人の仕業なのか分からないが、粉を撒くとしたら高い所から。 しかもここの観覧車のゴンドラは少し窓が開けられる。 いくつかある候補の中でここが一番可能性のある場所だった。 観覧車の列に並びながら、上を見てゴンドラを一つずつ確認していく。 もう少しで一番上までたどり着くゴンドラ…その一つだけが窓が開いていた。 誰が乗っているのかまではさすがに見えないが、おそらく俺の順番が回ってくる頃には下に着くはずだ。 その時に怪人かどうか確認すればいい。 最近は人型の怪人も増えてきた。一般人の中に紛れ込むこともできるからな。 待っている間に携帯を確認する。 奏多と育也の二人からの連絡はない。 一応博士に連絡して、蒼汰と蓮にも来てもらうようには伝えてあるけど…嫌な予感がするぜ。 あの二人に何も起きてなきゃいいけどな。 ・ 列はどんどん進んでいき、俺が乗る番になった。 ちょうど目をつけていたゴンドラがやってくる。 中から降りてきたのは、灰色のローブを纏った女だった。 明らかに怪しいその見た目のそいつの腕を、俺はすれ違いざまに掴んだ。 「おいあんた」 「…なんでしょう?」 「ちょっと話を聞きたいんだけど」 「……ッ」 「え?」 女が何か呟いたが、声が小さすぎて聞こえない。 聞き返すと、女はまっすぐ俺を見て、にやりと笑った。 「ゴンドラに乗せろ!」 女が叫んだ直後、誰かが俺に体当たりしてそのまま強引にゴンドラに突っ込んだ。 係員は打合せしていたかのように扉を閉めて鍵をかける。 「おい!」 慌てて外を見るが、女は既に人ごみの中へ姿を消してしまっていた。 飛び降りるしかないか。 変身すれば多少高さがあっても平気なはずだ。 「へんしッーー」 変身しようと身構えた時に、目の前に座っている人物の顔が目に入った。 「…は? 何でお前がここに?」 「びっくりした?」 向かいの席に座っていたのは大学の同級生で同じ水泳部の健成だった。 「け、けんせい? どうして?」 「涼が見えたからつい」 「つい? それってどういうーーッ」 俺の言葉を待たず、健成は素早く俺の隣にやってきた。 思わず身構えたが、健成はそんな俺の体に優しく触れた。 「そう硬くなるなよ」 「いや、別に硬くなんて……」 お互いの太ももがぶつかり、健成は更に押し付けてくる。 俺の顔をじっと見つめ、ゆっくりと近づいてきて… 何故か俺はそれを見て、つばを飲み込んだ。 確実に、俺は興奮していた。 この密室の中、健成とこんなにも至近距離で二人きりでいることに。 「どうした?」 俺の太ももに健成の手が置かれる。 それは何度か足を撫でて、そのまま股間へと動かされる。 器用にベルトを外していくその行動に抵抗することはせず、俺はただ見ているだけだった。 あぁ、俺は期待していたんだ。 これから健成に何をされるのか。 さっきまで怪人を探していたのに、俺はどうしてこんな所で…。 「ほら、脱いでよ。手伝うから」 「…ぇ」 健成がズボンに手をかけ、パンツごと下ろしていく。 冷たい感触で興奮が少し冷めたのも束の間、健成は指をすぐさま俺のケツの割れ目に走らせた。 「おい…ッ」 「もうちょっといじりやすくしてよ。ほら、お尻見せて」 「なんで……ここで…」 口ではそう言いながらも、俺の体は素直にその言葉に従ってしまう。 穴を弄りやすいように体をずらし、健成はそれを見て笑顔になる。 「ありがとう」 そう言って俺の菊穴に触れる指先。 もう一方の手で俺の勃起したイチモツに触れる。 困った事に俺のちんこはケツを触られただけで、だらだらに我慢汁を垂らしてしまう。 例え相手が誰であっても、俺の体は素直に反応してしまう。 それがなおさら健成とくれば……もうこれは避けられない。 「あぁ……いれてくれよ」 「え? もういいの?」 健成の言葉に、コクコクと頷く。 こいつにこんな恥ずかしい姿を見せる時が来るなんて、思ってもいなかった。 だけど、あぁ…なんでこんなにも気持ちいいんだ。 俺のこいつに対する気持ちは普段隠しているから、だからこんなあり得ない状況が俺の興奮を一気に高めていく。 ……そう、あり得ない状況なのに 今の俺の頭はそれを理解することすらできなかった。 「しかしお前、肌白いなぁ」 指を三本、俺の穴につっこみながら、俺の全身をくまなく撫でる健成。 「水泳やってるのに…なぁ、涼?」 はにかむ健成。 普段見慣れているその顔は、今では興奮を高める材料にしかならない。 与えられる快楽に満足できなくって身をよじると、健成は俺のイチモツをしごき始めた。 「あッ…気持ちいッ…」 「こんな姿見たら…俺も興奮してきちゃったよ。ほら」 俺の右手を持ち、健成の股間へと運ばれる。 いつの間にか硬くなっていたものがそこには収まっており、触れた感触だけでその興奮度合いが分かった。 「あぁ…かったい…な」 「だろ? これでどうしてほしい?」 分かってるくせに。 俺のこの姿を見て、やることは一つだろうによ…。 「いれてよぉ…健成の固いソレ、俺のケツにいれてぇ…」 「ふふ、どうしようかな?」 「んんぅ…お願いぃ…」 「そうだなぁ…」 健成は俺の手をどかすと、立ち上がってズボンを脱ぎ始める。 動くたびに揺れるゴンドラだが、今はそんな事より健成の股間のイチモツをぶっこんでもらうことの方が優先だ。 パンツを下ろし、現れたイチモツ。 長さは普通くらいだが、その太さは今まで見た誰よりも分厚い。 「あぁ…すっげぇ、太い…」 かなり使い込まれているのだろう。 黒ずんだそれは今の俺にはあまりにも魅力的すぎるイチモツだった。 早く入れてほしい。 それをいれてもらえるならなんだってする! そう口にしたくても、あまりの快感に口がうまく動かない。 情けない喘ぎ声を漏らすだけ。 健成は片膝をイスにつくと、俺の頭を掴んで股間まで力を込めて持っていった。 俺はされるがままそれに従い、すぐさま健成のイチモツを加え込む。 口を限界まで開けなければ咥えきれないぶっといちんこ。 上目づかいで健成を見れば、気持ちよさそうに目を閉じていた。 あぁ…気持ちよくなってくれてる。 このまま気持ちよくすれば、俺の穴にも、いれてくれる。 俺の動きは自然と速くなっていた。 舌で亀頭をなめまわし、緩急をつけて、自分の持つテクニックを全て健成にぶつける。 「すっげぇ…何でこんなにうまいんだよぉ…」 「んふッ…んふッ…」 じゅぼじゅぼと汚い音がゴンドラ中に響く。 よだれが椅子へと垂れ、健成の腰が僅かに動き始める。 もう少しだ。 健成の乳首に触れ、更にフェラの吸い付きを強くする。 硬くそそり立つ乳首。 よだれと健成の我慢汁が混ざった淫液が椅子へと落ちる。 気づけば俺のイチモツの先っちょからも透明なネットリとした汁が床へ零れ落ちている。 自分のケツの穴がひくひくしているのが分かる。 待ちきれない。 この極悪なちんこをぶち込んでもらうことが、待ちきれないんだ。 「あぁ…いれていい?」 「ぷはぁ…」 口を離し、酸素をすぐさま取り込む。 呼吸を整えてから、健成を見上げた。 「いいぜ」 俺がそう言うと、すぐさま笑顔になって健成は立ち上がった。 俺の両足を持ち、体勢を整える。 正常位の形をとり、ちんぐり返しさせてケツの穴をじっくりと眺めている。 「うわぁ…すっごいひくひくしてるじゃん」 「ちょ…そんな見んなよ…」 「なんで? こんなにエッチなのに?」 「…うん」 「ほら、いれるよ。見てて?」 言われた通り、視線を下に向ける。 健成のちんこがゆっくりと俺の尻に近づいてくる。 時折ぴくりと跳ねるその亀頭が、ようやく穴に触れる。 ぐりぐりと、擦りつけるように腰を動かし 入らないように腰を突き出しすぐに引く。 「焦らすなって…!」 「ごめんごめん、あまりにも可愛くてさ」 「何言って…あぁッ!」 俺の言葉の途中で、突然健成はそのイチモツをぶっこんできた。 いきなり広げられたその穴が痛みを感じることはもうない。 代わりに、全身に走る異様な快感。 何度も感じたこの感覚。 病みつきになるこの感覚。 俺がこの衝動に魅せられてどれくらいの月日がたったのか。 いつまでも衰えることなく、ケツの快感は俺を気持ちよくしてくれる。 目の前で…好きな奴が…気持ちよさそうに腰を振っている。 なんて最高なシチュエーションなんだ。 こんな幸せな事が…あっていいのかよ。 「あ、あ、あ…」 「すごい、すっごい…止まんないよッ!!」 健成の腰の動きが速くなる。 突く衝撃がどんどん大きくなる。 俺たちから漏れる喘ぎ声、熱気がこの空間を満たす。 揺れるゴンドラ。 昂る快楽。視界が揺れと興奮でぼやけている。 一瞬、俺はこんな所で何をしているんだろうと冷静になるが そんな冷めた思考は健成の腰使いによってすぐさま淫らなものへと引き戻される。 「俺だけを見てよ」 窓に手をついて、顔を近づけてくる健成。 息の荒い、汗ばんだそんな顔を見ていると、もう何もかもがどうでもよくなってくる。 怪人も、育也と奏多も…。 今俺とこいつで気持ちよくなれるなら、どうだっていい。 「ねぇ、立って」 ちんこを抜いて、健成は俺の手を掴む。 強引に立たされると、俺の体の向きを変えて、背後から体を密着してきた。 ケツの割れ目にまっすぐ伸びる健成のイチモツ。 一瞬離れたかと思うと、それは迷いなく俺の穴に侵入してきた。 「おぉ…あはッ…」 「ほら、外見てごらんよ」 その言葉通りに、窓の外を見る。 ゴンドラはちょうど、観覧車の頂点に到達するところだった。 眼下には遊園地を楽しんでいる普通の人々がいる。 なのに俺はゴンドラの中で、男とセックスをしている。 「皆から見えちゃうかもよ」 「あぁ…だめ…」 「だめ? 興奮するでしょ」 「ぅぅん…」 「素直じゃないな、ほんとに」 突きあげられる腰。 強い衝撃に思わず声が漏れる。 そのまま扉までじりじりと進み、俺の体がガラスドアに押し付けられる。 顔も、乳首も、ちんこまでもが、ガラスになっている扉に張り付けられる。 「やばい、きもちいいッ! あぁ、健成ッ…」 ガラスに押し付けられるちんこは、まるで床オナをしているかのような感覚になり、乳首にはちょうど良い刺激が与えられる。 背後からの快楽とガラスから伝わる冷たさがミックスされ、俺の体を内側から快感で満たしていく。 このまま、このまま時が止まればいいのに。 一生ここでこいつとセックスをしていたい。 そんな夢を見てしまう。 「あはぁッ…で、でちゃう…」 「え?」 俺の漏らした言葉を聞き逃さない健成。 「ダメだよ。まだそんなにやってないでしょ」 「でも…我慢できないぃ…」 「だめ我慢して。じゃないと俺抜いちゃうよ」 「ううん…! 無理だよぉ…」 「いいから!」 より一層激しくなる健成の腰使い。 その言葉とは裏腹に、俺をイカせようととどめを刺しに来る。 「だめ、だめぇ…そんな激しくしちゃぁッ!」 「えぇ? 何?」 聞こえているくせに。 俺の言葉を無視してその勢いが弱まることはない。 ガラスに押し付けられる俺のイチモツが微かに膨らむ。 駄目だ、我慢できるわけがない。 もう…無理だッ! 「あぁ、無理、イクッ!!!」 竿を駆け上がる圧迫感。 次の瞬間にその鈴口から白濁液が噴き出した。 ガラスに何度も飛び散るそれは びちゃびちゃと音を立てて、蝕むように広がっていく。 「あぁ…あッ…」 止まらない射精。 勢いは徐々に衰え始めるが、健成の固いイチモツをケツの中に感じるとそれだけで射精に勢いがつく。 ガラスに付着した精液はだんだんと下に落ちていく。 幸せな人たちが乗るはずのこのゴンドラを、俺から出たザーメンが汚していく。 この背徳感が…萎えかけた性欲を繋ぎとめていた。 がくがくと震える腰、崩れ落ちないように何とか足に力を込めていると、健成が突然耳元で囁いた。 「今度は俺が気持ちよくなるよ」 耳たぶを甘噛みされ、腰がゆっくりと動き始める。 再びガラスに押し付けられた俺は、自分の精液をローション代わりにして今度は腰を動かしてさっきとは違う快感を味わう。 「一緒に気持ちよくなろうな」 「うん…ッ!」 止められない。 今この瞬間は、俺たちだけの世界だった。 * * * 目の前で起きていることが、現実だとは思えなかった。 けれど、この身に感じているこの感覚は紛れもなく本物だった。 「気持ちいぃ?」 いきりたった僕のちんこを、奏多くんは笑顔でしゃぶっている。 気持ち良さだけじゃなく、奏多くんにしゃぶられているというこの状況が僕をこの場に留めている。 君にこんな事をされたら、抵抗することなんてやめてしまうんだ。 気持ちいいだけじゃなく、君が好きな人だから…。 だから与えられる快楽を素直に享受してしまう。 「あ、奏多くッ…駄目ッ」 「え、いっちゃう?」 言葉が紡げず、何度か頷く。 すると奏多くんは顔を離して立ち上がり、ズボンを脱ぎ始めた。 「じゃあ俺の事気持ちよくして」 ずりさげられたそこには見慣れたイチモツ。 けれどそれはいつでも僕を興奮させる。 この感覚はいつまでたっても消えることはない。 見慣れてはいるはずなのに、その股間のモノをみるとどうしてもドキッとしてしまう。 喜んではいけないのに、見えると興奮してしまう自分がいる。 もうこれはどうしようもないことなんだ。 「ほら、しゃぶって」 「うん…」 亀頭をついばみ、少しずつ咥えていく。 竿の半分まで口に含むと、奏多くんは突然腰を突き出してきた。 「んんぅッ!?」 「あはッ、ごめんね。ほら頑張ってしゃぶって!」 腰を一定のリズムで動かし始める。 僕は何とかそのリズムに遅れないように顔を動かす。 「いいね、上手だよ」 腰に両手を当て、目を閉じて顔を上に向ける奏多くん。 僕は上目づかいでそれを確認して、彼のケツに両手を添えた。 激しくなる勢い。 時折むせながら、それでも何とか硬いイチモツに食らいついていく。 顎をよだれが濡らし、それが顎先から雫となって落ちる。 僕のちんこはずっと勃起したまま、射精直前の状態のまま、血管を浮かび上がらせて無様に透明な汁を漏らしている。 たまらず右手で自分のものをしごき始める。 いかない様に力加減を調整し、奏多くんのモノを舐めているというこの状況をおかずに右手の動きを速めていく。 奏多くんはそれに気づいたのか、突然体を離すと目の前でしゃがんで僕の目をまっすぐ見つめてきた。 「いきたい?」 「…ううん」 「え、そうなの?」 「まだ…奏多くんと気持ちよくなりたい」 僕のその言葉に、奏多くんがにやりと笑う。 「いいね。じゃあ…」 僕の首に腕を回す奏多くん。がに股で、イチモツの上にそのお尻を持ってくる。 「入れたい?」 そう聞いてくる彼は、普段から想像できないほどにいやらしく笑っている。 そんな顔をみて、我慢できるはずもなかった。 「うん…うん、いれたい」 「…いいよ、いれてあげる」 ゆっくりと腰を下ろしていく奏多くん。 ぴったりと自分のイチモツの先っちょがケツの穴に当たり、ずぶっと飲み込んでいく。 どんどん飲み込まれる自分のちんこ。 根元までそのケツの穴で加え込むと、奏多くんは盛大に息を漏らした。 「あぁ…すっごいぃ…」 自分で腰を上下に動かし始める奏多くん。 僕はされるがまま、目の前の淫らな彼をただ眺める。 彼を好きだという気持ちにやましいものは含まれていないのに。 こんな状況になると下品な気持ちしか溢れてこない。 自分にはそんなに性欲なんかないと思っていたけれど 奏多くんのこんな姿を前にすると、嘘みたいに興奮して、エッチな事がしたくなる。 いつ人が来てもおかしくないこんな場所で、やっていいことではないのに。 奏多くんを止めない。 気持ちよさそうによがる彼を見たいから、そして自分も気持ちよくなりたいから。 奏多くんを後ろに押し倒し、地面に両手をつく。 驚いて僕を見る彼の顔を見て、思わず笑みを浮かべた。 「ちょ、どうしたの?」 「僕が動いてあげるよ。奏多くんを気持ちよくしてあげる」 「え、あ…ちょ、あぁッ!」 腰を動かす。 奏多くんの気持ちいい所を探しながら、彼の吸い付いてくる肉壁を突いていく。 「あ…あ…んあッ!」 ひと際声の高くなった場所を重点的に攻めると、股間でそそりたつ若い男根が一瞬膨らむ。 「そこがいいんだね」 角度をつけて、快感のポイントを突く。 腰の動きに緩急をつけて、快感に波を作る。 「あぁ…なにこれぇ…」 奏多くんは口を半開きにし、情けない笑みを浮かべて宙を見つめている。 視点の合わないだらしないその目が、奏多くんの感じている快楽を僕に教えてくれる。 僕が彼を気持ちよくしてあげているんだと思うと、興奮を感じると同時に腰の動きがどんどん速くなっていった。 体を起こし、奏多くんの両乳首をつまむ。 一瞬高い声を漏らし、何かをこらえるように奏多くんは地面に爪を立てる。 「あぁ、きもちいッ…なんで、こんなにぃ…!!」 「もっと気持ちよくしてあげるよ!」 奏多くんのために、奏多くんのためなら…ッ! 迸る気持ちを、自分のちんこに込めて思い切り打ち付ける。 夢中で腰を振る自分の限界が近いことも知らず、ただがむしゃらに動き続ける。 「んあッ…!」 何か違和感を感じた。 それでもすぐには気づけず腰を動かし続けていて、突然大きな快感が自分の股間から全身に広がり始めた。 「あぁッ…あぁ!」 僕は…イってしまったんだ。 止まらない。奏多くんの中で出しちゃいけないって思ってはいるのに、この快感には逆らえず、腰をわずかに動かしながら精液を吐き出し続ける。 「あったかい…すごい出てるぅ…」 奏多くんの呟きが耳に届く。 恥ずかしいその言葉が、僕の興奮をさらに高めてしまう。 出す度に震える自分のイチモツ。 ようやく精液を出し切り抜いてみると、萎えるかと思われたそれは硬さを誇示したままだった。 「ごめん、中にーー」 そう言うよりも早く、奏多くんは起き上がると僕を押し倒して上に跨った。 「うわ…ッ!」 「まだまだ元気じゃん」 白く汚れがついた僕のイチモツを掴み、ゆっくりとその上に腰をおろしていく奏多くん。 「まだ終わらせないよ」 笑うその笑顔にどこか違和感を感じながらも、僕は彼に身を委ねることにした。 いいよね、別に。 だって、好きな人とやってるんだもん。 こんなこと、もう二度とないかもしれないから。 だから、せめて今だけはーー。 * まどろんでいた僕の視界。 何とか理解したのは、奏多くんが吹き飛ばされたという事だけ。 何が起きたのか分からずそのままでいると、目の前に青いスーツを着た誰かが現れた。それが蓮くんだと気づくのに、数秒かかってしまった。 「蓮…くん?」 「育也、大丈夫か?」 何が大丈夫なの? 僕はただ…奏多くんとセックスをしていただけだよ…。 揺れる視界で、奏多くんに目をやる。 しかしそこにいたのは戦闘員だった。 「え?」 どういうこと? 僕が今まで愛し合っていたのは、奏多くんじゃない? 「戦えるか?」 蓮くんが緑色の競パンを僕に差し出す。 思考停止した頭でできたのは、とりあえずそれを受け取り履くこと。 蓮くんに支えられながら立ち上がり、表へ出るとそこにはあり得ない光景が広がっていた。 人々が…戦闘員たちと一心不乱に交尾をしていた。 男性も、女性も、年齢関係なく誰しもが淫らに交わりあっている。 ふと視線を向けた先に、先ほどまで自分とセックスをしていたはずの奏多くんの姿を見つけた。 彼は戦闘員に掘られていた。 気持ちよさそうに自分のイチモツをしごきながら。 「これは…一体」 「怪人の能力だ。特殊な粒子を使って幻覚を見せているらしい」 「幻覚?」 今まで僕が見ていた奏多くんは…幻? あれは、あれは…戦闘員だった…。 じゃあ今、奏多くんは、誰とセックスをしているんだろう。 僕が愛し合っていたと思っていた彼は、今…誰に抱かれているんだろう。 それははたして…僕なんだろうか? ・ 「育也? 平気か?」 「……うん」 呆然としていた。 射精直後のけだるい感覚何て比にもならないほどに、全身に力が入らなかった。 どこからか爆発音が聞こえて、炎の中から蒼汰くんが姿を見せた。 しかしその動きはどこかおかしい。 「くそ、離れろ! やめろ!」 めちゃくちゃに剣を振り回し、暴れる蒼汰くん。 「あのバカ!」 おそらく敵の幻覚を見ているんだろう。 蓮くんが走って彼の元へ向かった。 「はははッ! いいざまねヒーローがッ!!」 高笑いし叫んだのは、灰色のローブを着た女。 そいつがこの幻覚の元凶だとすぐに分かった。 すると何故だろう。 一瞬にして思考がクリアになって、自分がなすべきことを理解した。 「…変身」 呟くと全身が緑色のスーツに包まれる。 心の中で念じれば右手に拳銃が召喚される。 何の言葉も発さず、怪人に銃口を向ける。 すぐさま引き金を引くと、弾丸はまっすぐに怪人の肩に直撃した。 「うああッ! な、なんだ」 僕の姿を捉えた怪人が、何かしようと体をよじる。 しかし自由は与えない。 間髪入れず引き金を引く。銃口を向けながら、怪人に近づいていく。 放たれる弾丸はすべて直撃する。 怪人は悶えるだけで、動くことができない。 地面に倒れる怪人は、恐怖に染まった目で僕を見上げる。 情けなく地を這うその姿を見ても、何も感じない。 「くそ、やめろ…頼む」 「…は?」 引き金を引く。 「うあッ! やめッ…」 また引き金を引く。 何度も、何度も引き金を引く。 そのたびに怪人が叫ぶ。 自分が何をしているのあまり理解はしていなかった。 ただ怒りに身を任せて、怪人を蹂躙しているのだけは理解していた。 そう、僕は怒っていたんだ。 こいつに対して。 あんな幻を見せたこいつに。 僕に希望を見せたこいつに。 許せなかった。 だから撃ち続けた。 「……おい、育也」 再び聞こえた蓮くんの声。 「もう終わった」 その言葉で地面を見てみると、既に怪人は灰と化して消えてなくなっていた。 「……ぁ」 言葉を続けられなかった。 全身から力が抜けて、崩れ落ちるように地面に座り込んだ。 「おい、大丈夫か?」 「…うん。僕は平気だから、他の人たちを…」 もう何も考えたくなかった。 誰の存在も、感じたくなかった。 * * * * * 気づけばいつの間にか僕は談話室にいた。 手元にはいつ取ったのか分からないコーヒーがあって、でも周りには誰もいない。 あの後自分が何をしていたのか、よく覚えていない。 確か被害に遭った人たちを基地に運んだと思う。 観覧車の中で戦闘員と二人きりだった涼くんを見つけたのも、何となく覚えてる。 でもその後は…。 いや、どうでもいい。 もうどうでもいいんだ。 何時間僕はここにいるんだ? それともまだ何分かだけ? あぁ分からない。 口に運んだコーヒーは、ぬるくなっていた。 扉が開く音が聞こえた。 足音が近づいていた。けれど、目を向ける気にはなれなかった。 僕の背後まで近づいてきた誰か。 聞こえた声で、僕の心臓が高鳴った。 「育也君?」 なんとか、ゆっくり振り返ると…そこに立っていたのは奏多くんだった。 「隣、座っていい?」 「……あ、うん」 奏多くんは座っても、何かを話すわけではなかった。 二人並んで座るだけ。そんな時間がしばらく続く。 その沈黙を破ったのは、奏多くんだ。 「あの…涼くんから聞いたんだけど」 また心臓が高鳴った。 「今日遊園地に連れて行ってくれたのって、俺を元気づけようとしてくれたからなんでしょ?」 奏多くんを見ることはできなかった。 恥ずかしくて、情けなくて、自分は年上なのに…って、余計なことが頭を巡る。 「……でも、台無しになっちゃった」 「…うん、そうだね」 ”でもね” 奏多くんのその言葉を聞いて、僕は思わず彼を見た。 視線がぶつかった。 奏多くんは笑っていた。 「俺、それ聞いてすっごい嬉しかったよ。ありがとう、育也くん」 「……ううん。僕は何も……」 目線をそらした。 本当は自分がどうしたかったのか思い出したんだ。 遊園地での一日が無事に終わっていれば、どこかで言える勇気が出れば、伝えようと思っていたことを。 「……奏多くん」 「…ん?」 顔を上げると、奏多くんはまだ僕を見ていた。 その顔をずっと見ていると、あんなに伝えるのにドキドキしていたあの言葉が、すんなりと口からこぼれた。 「…僕、奏多くんのことが好きなんだ」 「……」 「ごめんね、気にしないで。なんか、今、伝えたくなってさ」 「ううん」 言っちゃった。 これで、もう終わりかな。 なんて落ち込んでいると、僕の手に奏多くんが手を重ねた。 思わず彼を見ると、恥ずかしそうにはにかんでいた。 「その…もし育也君がいいなら、俺でも」 「…え?」 「俺のこと、好きなんでしょ?」 「うん」 「俺も…好きになっちゃった」 今、なんて言った? 僕の事が好き? 「今、何てーー」 聞こうとした瞬間、僕の唇に重なった奏多くんのソレ。 すぐに顔を離した彼は立ち上がると、僕を後ろから抱きしめると、耳元に顔を寄せた。 「恥ずかしいじゃん…何回も言わせないでよ」 「…ごめん」 目を合わせて、見つめ合った。 そして、もう一度キスをした。

Comments

今回はもうちょい上ですかね? あんまり意識はしてなかったですけど。

ジェニファー

今回の怪人も20歳前後の外見ですか?

ロンニシ


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