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G.O.E~第17話【君に望むもの】~

目が覚めた時、目の前にいたのはオウンだけではなかった。 その横には、黒いスーツに身を包んだ奴が一人。 右手には柄の長い黒のハンマーを持ち、俺に一瞥くれてすぐに目をそらした。 「やぁウィル! ようやくお目覚めだね!」 「誰のせいだと思ってる」 「まあまあ。君が寝ている間に、色々と面白いことが起こったんだ」 オウンの説明で、黒スーツはG.O.Eのヒーローであるガーディアンイエローであること。レッド、ブラック、グリーンを捕らえたことを教えられた。 「いやーよくやったと思うよ僕も!」 嬉々として笑うオウンに、何の反応も示さない元ヒーロー。 何がどうなってやがる…。 ライトとレフトでもなし得なかったことを、どうしてこんな奴が。 「あらら? なんか不満そうな顔じゃない?」 「油断はするなよ。痛い目にあうぞ」 「もう四人もこっちの手に堕ちてるんだよ? 油断もなにもないよ」 「……まぁいい。捕らえたヒーローはどこだ?」 「別の空間においてあるよ。瘴気で狂ってもうるさいしね」 人間は瘴気を浴びると、ただ快楽を求めるだけの猿になり果てる。 まあ確かに、ここにいて奇声を発せられても耳障りなだけだが。 俺は視線を再び元ヒーローに向けた。 瘴気に満ちたこの空間において平然としているということは、あいつも俺たちと近しい存在になっているということなのか。 今まで俺は瘴気を怪人強化のためにしか使ってこなかったが、人間に使うことで、味方にすることもできるのか。 「さあてイエローくん。最後の一人もつれてきてよ。怪人も一緒に連れて行くんだよ?」 「分かった」 オウンによって作られた瘴気のゲートに、元ヒーローは消えていった。 ・ ・ 「お前は何者だ?」 ライトやレフトとは明らかに違う。 こいつが内包する瘴気は、一怪人のそれを超えている。 見た目、声は俺そのもの。 「……言ったろ」 そいつは笑った。 勝ち誇ったような、嘲るような 「僕は君だ」 笑みで。 ** ゲートの先は、とある用水路だった。 左右に通路と水路が伸び、その先は暗闇に覆われている。 目の前の錆びた鉄扉を開けると、不快な音が空間中に響き渡る。 中には何もない。 腹が膨らんだ愚かなヒーローと、精液タンクを背負った怪人だけだ。 限界まで満たされていた精液も、今では4分の1ほどしかない。 失われたすべてが、この三人の腹の中に詰まっていると考えると 恐ろしさと同時に…笑いがこみあげてくる。 こいつらの口には切り離したチューブの先端がついているから、話すことは叶わない。 頬を無様に膨らませて、その腹に手を添えるだけ。 精液に含まれている瘴気によって、股間のイチモツはいきりたち、その先端から透明な汁をだらだらと垂れ流している。 「んぅッ!」 俺を見て、蒼汰くんが声を上げた。 ゆっくりと近づき、見下ろす。 「うほッ…かな…」 俺の名前を呼んだのか、その言葉はあいまいだ。 「気やすく呼ぶな」 元はといえば――。 お前が、俺から奪ったからだぞ。 『奏多!』 どうして、今、こいつが俺の名前を呼ぶ姿を思い出した? なんでこいつは、あんな笑顔で。 『奏多!』 傷ついた俺を心配するように覗き込む。 なんでそんなに真剣なんだ。 「やめろ」 「何をしている」 ハンマーを握る手に力がこもる。 怪人の声など聞こえず、俺は脳裏に走る映像に捕らわれていた。 『蓮!』 その名前を呼んだ蒼汰くんの隣には 欲しくて欲しくてたまらないあの人がいて どれだけ望んでも、もう手に入ることはなくて だから――。 俺はこいつが嫌いなんだ。 わがままな子供みたいに 俺は…好きなものを奪ったこいつが許せないだけなんだ。 「おい聞いているのか!」 「うるさいッ!!」 感情に身を任せ、反射的にハンマーを振り回した。 何かが当たったのを感じた それは壁に衝突し、何かが砕ける甲高い音が聞こえた。 吹き飛ばしたのが怪人だと気づいたときにはもう手遅れで 割れたタンクから大量の精液が壁に、床に、飛び散っていた。 「あーあ、何やってるの」 扉の傍にオウンが立っていた。 今まで俺に見せていた飄々とした表情とは違う。 その冷たい視線は、射貫くように俺を見つめていた。 「わざとじゃないのはわかるよ。まだ洗脳がしっかり定着していないんだね」 そう話しながら、ゆっくりとオウンは近づいてくる。 「でもね。倒しちゃったらダメだよね。 せっかくのエナジーが、熟成できなかったじゃないか」 「……申し訳ありません」 「もうここはいいから。はやくブルーを連れてこい」 「わかりました」 ・ ・ 扉が閉まるのを見届けて、ため息をついた。 あの怪人に戦闘力を与えていなかったとはいえ、まさか一撃でやられてしまうとは。 「瘴気あげすぎたかなぁ」 「うぅ……ッ」 不意に聞こえたうめき声で、ここに来た目的を思い出した。 「でも、まあ……君たちのものがあるから別にいいか」 腹にたっぷりエナジーを詰めこんだヒーローが3人。 エナジーは普通に集めるよりも、ヒーローの体内で熟成させたほうが質が良い。 これはもう確認できている事実だ。 こいつらにエナジーを詰めてから一日近くがたった。 どれだけ熟成されたか、確認させてもらうとするよ。 「さぁ、気持ちよくなろうか」 両手から瘴気を生み出し、それは床に落ちて一気に広がっていく。 「ううんッ――」 抵抗できるわけもなく、三人は瘴気に覆われていく。 勃起していたイチモツは更に張り詰め、鈴口からは大量の汁があふれ出す。 すでに頭は快楽に染められたのか、腰を無様に動かし、その目は焦点があっていない。 どいつのものかは分からない、ひときわ大きい喘ぎ声のあと 三人のイチモツから勢いよくエナジーが噴き出した。 鼻孔に届く臭いはとても甘美で、こいつらの中にあるエナジーがどれだけ上質かを一瞬で理解した。 その腹の中にあるものすべて出し切ったら――。 我々の悲願が、成就する日も近い。 きっと――。 「……ん?」 イカ臭く、湿ったこの空間で、僕に向けられる視線。 両端にいる奴ら……確かブラックとグリーンだったか。 この二人はすでに理性を失っているように見えるが…… 真ん中のレッドだけは、体を震わせながらも僕を睨みつけていた。 「驚いたなぁ。君まだ意識を失ってないの?」 例えヒーローであっても、瘴気に覆われて意識を保つのは困難なはず。 ましてや僕自身から出るものは、普通の怪人よりも影響を強く受けるはず。 ……今までの戦いで、耐性がついたのか? それとも、元々快楽に強いほうなのかこいつは? 彼の足元にしゃがみ込み、首をかしげる。 股間にはいきりたったチンコ。 とめどなくエナジーを吐き出している。 他の2人と何も変わらない―― ・ ・ 「――いや、まさか」 床に精液だまりとして広がるエナジーを、指で掬い取ってなめた。 次に他の2人のモノもなめる。 「やっぱりね」 立ち上がり、もう一度レッドを見下ろす。 今の自分の姿がどれだけ哀れかは理解しているはずなのに その目から、光が消えることはない。 「僕って本当に、運が良いなぁ」 ** 談話室はとても静かだった。 別に特別騒がしい場所ではないけれど、俺1人でいるこの空間は…やけに静かで、寂しい。 「蓮くん」 物隙博士が神妙そうな面持ちで隣にやって来た。 「やっぱりみんなの居場所は分からないわ。GPSの反応は無し。何かしらの方法で特定を妨害されているか、この前みたいに特別な空間の中にいるかもしれないわね」 「そうですか」 分かりきっていたことだ。 今更聞いたところで、落ち込むこともない。 「…奏多くんが裏切ったっていうのは、本当なの?」 博士は恐る恐る、確認するように聞いた。 「…本当ですよ。俺は奏多に吹き飛ばされましたから」 「そんな…」 「でもあいつは操られているだけです。必ず取り戻してみせます」 「他のみんなも、変なことされてなきゃいいけど」 「…そうですね。あいつらもすぐに助け出してやらないと」 「…まぁ、場所の手がかりがないから私たち困ってるんだけどね」 博士が困ったように笑う。 俺も、無理に笑い返した。 笑っていられないこんな状況。 それでも笑わなきゃやってられない。 G.O.E創立以来初のことだ。 1つの支部のヒーローがほとんど捕まり、しかもそのうち1人は操られているときた。 こんな絶望的な状況、俺1人でどうしろっていうんだ? 「私ラボに行ってくるわ。じっとしててもどうにもならないし」 「…よろしくお願いします」 「うん。蓮くんも、あまり気にしすぎちゃダメよ。いつでも出動できるように、準備しててね」 「はい」 博士は手を振ると、踵を返して部屋を出て行った。 また1人になると、やけに静寂が嫌に感じた。 いつもなら、奏多や蒼汰が喚いている横で課題をやってたりしていたが… もう あの日常は戻ってこないのか? 育也、涼、奏多、蒼汰は ーー帰ってこないのか? ・ そんな時、ふと脳裏に浮かんだのは 別れ際の奏多の言葉。 『ーーそんな蓮くんが欲しいんじゃない』 あの言葉の意味は、なんなんだ? 俺が欲しい? あれは、最後の一人として欲しいという意味だったのか… それとも、違う意味だとすると… まさか…そんなはず、ない。 そんな素振り、今まで一度だって… 「そんなわけーーッ」 その瞬間、聞いたこともないような地響きが空間中に轟いた。 壁も床も、空気さえも揺らすほどに強烈な衝撃。 非常警報が鳴り響き、談話室を赤いライトが照らす。 『侵入者発生! 侵入者発生!』 無機質な警告。 ブツっとノイズが走ったかと思うと、物隙博士の声に切り替わった。 『蓮くん! 奏多くんよ!』 …そうか、そっちから来たってわけか。 俺に、奏多を攻撃できるか? あいつの声を聞いただけで何もできなくなった俺が、あいつに勝てるのか? 恐怖とか、そういう感情じゃない。 奏多は俺にとって弟みたいな存在だ。 そいつを傷つけようとする行為は、あってはならないこと。 ……けど、戦うしかない。 ✳︎✳︎ G.O.Eの基地はどこの支部もそうだが出入り口はいくつもある。 その扉はすべて大きな鉄で作られており、並大抵の力では破壊することができない。 だが今その扉には巨大な穴が開いている。 突き出た大地が扉を突き破り、花弁のように鉄が切り裂かれている。 それの前に立つ、黒いスーツに身を包んだ奏多は 俺を見るとにやりと笑った。 「やぁ蓮くん」 「奏多・・・」 「蓮くんを捕まえれば、コンプリート。いさぎよく捕まってくれるとーー」 スーツと同じく黒く染まったハンマーを振りかぶり、走り出す。 「助かるんだけど」 地面に勢いよく打ち付けると同時に、鈍い音が響く。 床にいくつもの亀裂が走り、鋭利な切っ先を持つ地面が俺に向かって迫ってくる。 左手を下に向け、剣先を床に触れさせる。 発生した冷気が一気に爆発し、同じように剣山となって奏多に向かって突き進む。 大地と氷。 ぶつかりあい、砕け、氷の破片は光に照らされてまばらに輝く。 奏多は動きを止めず、迂回してまっすぐ俺に向かってくる。 「やっぱり強いね蓮くんは!」 軽々とハンマーを弄ぶように振り回し、俺に向かって不規則な攻撃を仕掛けてくる。 ーーくそッ さらけ出されたその顔は、やはり奏多で。 声も、動き方も、何もかもが 俺の知っている奏多そのもの。 「どうしたの蓮くんッ?」 ・・・俺の名前を呼ばないでくれ 「反撃しないと、俺に殺されちゃうよ?」 『蓮、くん』 奏多の声で、そう呼ばれるたびに さっきまであったはずの戦意は 一瞬にして、消え去った。 ・ 「奏多!」 俺の声に奏多は動きを止めた。 笑みを浮かべながら、首をかしげる。 「何?」 「・・・頼む。蒼汰たちを、返してくれ」 「・・・・は?」 「俺たちは・・・仲間だろ。頼む、お前も、戻ってきてくれ」 奏多は俺の言葉を聞いて呆然としていた。 しかし、すぐにまた笑みを浮かべる。 「呆れた! 僕が倒せないから、情に訴えるわけ? 失望したよ蓮くん。そんなに弱い人だったなんて」 「・・・俺は強くなんかない。お前が思ってるよりも、俺は弱くて・・・脆い」 奏多はそう呟いた俺を見て、ゆっくりと笑みを消した。 その表情は 苛立っているようにも、悔しがっているようにも・・・悲しんでいるようにも、見えた。 「・・・じゃあ、俺のものになって」 「え?」 「俺のものになってくれたら、皆を返してあげる」 「・・・そうか」 今の俺には、何ができただろうか? 奏多を倒すことは・・・正直難しくはない。 瘴気で強化されているとはいえ、どれだけこいつと一緒に戦ってきたことか。 でも、俺はその選択をすることはない。 ・・・あぁ。 俺は、お前には絶対勝てないな。 「奏多、好きにしてくれ」 変身を解き、元の姿に戻る。 奏多はその様子を見て少し驚いているように見えたが、すぐに表情を緩めた。 手に持っていたハンマーを床に落とし、俺に向かってゆっくりと近づいてくる。 俺の前に立ち、見上げてくるつぶらな瞳。 腹部に強い衝撃が走り、思わず膝をついた。 強化された力、スーツを着ていない俺には重すぎる一撃だった。 「うッ・・・」 俺の髪を右手で鷲掴みにし、グッと引っ張られる。 その先には、奏多の股間があった。 「ほら」 「うぅッ」 腕の力と、そして奏多自ら股間を擦りつけてくることで 俺の顔には大きな圧がかかる。 「・・・ずっと、こうしたかった」 股間から顔を離され、俺は思わず奏多を見た。 その顔は、意地悪く笑っている。 「蓮くんを、僕の好きにできるんだ」 目の前にある奏多のイチモツは、スーツ越しでも分かるくらい膨らみ、長く伸びている。 今奏多がその身に感じている興奮度が、浮かび上がる脈で分かる。 俺を手に入れたことが・・・そんなに嬉しいのか? 「このスーツ便利なんだ。瘴気でできてるからさ。 好きな部分だけ、解除することもできる。こんな風に」 窮屈に閉じ込められていたイチモツ。 それを覆っていたものが一瞬にして消え去り、勢いよく飛び出した。 迸っていた汁が、俺の顔に飛び散る。 その様子を見て奏多は更に興奮したようで 目の前のイチモツは嬉しそうに2、3度跳ねた。 「あぁ・・・このままイキそうだよ蓮くん」 掠れた笑い声を漏らしながら、左手で軽く自分のを擦る。 「でも安心して。こんなに楽しい時間、すぐに終わらせるわけないから」 まさか、奏多とこんな風に見つめ合う日が来るなんて・・・思いもしなかった。 「口開けてよ」 その言葉に従わずにいると、左手で俺の口をグッと掴む。 少しできたスペースに強引に亀頭をねじ込み、俺は仕方なくそれを受け入れた。 熱い肉棒が喉の奥まで差し込まれ、すぐに抜かれる。 また差し込まれ、抜かれる。 奏多は自ら腰を動かし、俺の口穴を何十回も突く。 「おごッ・・・おほッ・・・んッ」 「蓮くんのくちマンコ・・・気持ちいいぃ」 奏多の口から漏れる吐息には、まるで本人の感情が込められているようで その表情も相まって、奏多はとても艶美に見えた。 「・・・あぁ駄目だ。我慢できない」 出し入れされるスピードが、速くなる。 「蓮くんッ・・・いくよ」 満足げに笑って、俺を見下ろす奏多。 次の瞬間、舌で脈動を感じ すぐに熱いものが口の中に放たれた。 何回も、何回も熱い液が口内のチンコから飛び出してくる。 「あぁ・・・あぁッ・・・あ」 腰に迸る快楽に身を任せ、吐き出す度に奏多は声を漏らす。 精液の出が収まってきたころ、奏多は俺の髪を引っ張り股間から引き離した。 奏多のイチモツの鈴口と俺の口を、一本の粘液が繋ぐ。 だらーと垂れ、大きな曲線を描くそれはしまいに途切れ、それに続くように俺の口から奏多の吐き出した精液が零れ落ちた。 ボタッ、という音が聞こえてきそうなほどそれは濃く重く 奏多の精力の強さを物語っている。 「安心して、まだまだ出せるよ俺。瘴気のおかげで精力が段違いみたいでさ。まぁ元々強かったけど。高校生だしね」 「・・・そんなこと、聞きたくない」 そんな奏多の一面は、知りたくない。 「何で? 俺のこと嫌い?」 そんなわけない。 「蓮くんは、俺のこと好きじゃない?」 「・・・そんな訳ないだろ。お前は俺にとって、弟ーー」 「それじゃ嫌なんだ!」 俺の言葉を遮り、奏多が叫んだ。 まるで、俺が言うことが分かっているようだった。 「俺は・・・俺は弟になりたいんじゃない」 あぁ・・・やっぱり、そうなんだな。 「俺は、蓮くんの一番大切な人になりたいんだ。蓮くんに愛されたいんだ」 俺の髪を掴んでいた右手が離れる。 奏多は荒れた呼吸を整えるように、つばを飲み込んで、深く息を吸い込む。 「俺はこんなに蓮くんのことを愛してる。蓮くんは?」 「・・・・・・」 「何で何も言わないの?」 奏多。 お前の気持ちは嬉しいよ。 でもな・・・。 俺はそれに応えることはできないよ。 「・・・蓮くんと繋がれば、僕のこの想いも届くかな?」 胸を蹴られ、俺は自分の体を支えることができず後ろに倒れた。 奏多の視線は、俺の顔を見て、そして下がっていく。 俺の股間の辺りで止め、にやりと笑った。 「脱いでよ。分かるよね?」 「・・・・・・あぁ」 「よかった。蓮くんはバカじゃないもんね」 俺は言われた通りベルトを外し、履いていたものすべてを脱ぎ去る。 「上もだよ」 そう言われ、仕方なくシャツを脱ぐ。 生まれたままの姿になった俺を見て、奏多は声を出して笑った。 「ははッ! 蓮くん、やっぱり良い体してるね! 見てよほら、また興奮してきちゃった、俺」 奏多がしゃがみ、自分の股の間を指さす。 そこにあるイチモツは、さっき射精したとは思えないほどにギンギンにそそり立っていた。 「蓮くんは興奮しない? 俺のこの姿、エロくない?」 場違いなほどに、子供のように無邪気に笑う奏多。 瘴気の影響なのか、それとも元々持ち合わせていた狂気性なのか、今はどちらか理解することは難しい。 「チューしようよ。チュー」 そう言って顔を近づける。 俺の唇にゆっくりと重ね合わせ、すぐさま舌先をいれてこようとする。 俺はそれを素直に受け入れる。 「うん・・・んッ・・・んぷッ」 口の中をされるがままに蹂躙される。 奏多の荒れる吐息を、間近で感じる。 俺とキスをするだけで、そんなに興奮するか? そんなに嬉しいか? 今の俺と・・・キスをして。 奏多のイチモツは、時折びくっとその身を揺らす。 床にまっすぐ垂れるガマン汁。 イチモツはテカテカと濡れ、亀頭には光沢がある。 今まで奏多の裸をじっと見たことはなかったが・・・ 股間に限った話ではないけれど・・・最初に出会った頃より、成長したんだな。 奏多はぷはっと息を漏らして顔を離すと、口元のよだれを拭って俺の股間を見た。 残念ながら、奏多の期待通りにはなっていない。 「・・・しょうがないな。俺も同じ姿になればいいかな?」 そう言うと、奏多を包んでいるスーツが揺らぎ始める。 張り詰めていたそれが霧散すると、宙に漂わずに俺の方に向かってきた。 俺の体にそれが触れ、至る所から快感が迸る。 腕に、足に、首に、唇に・・・。 乳首に、イチモツ。 全身に与えられた快楽は、一瞬に俺の股間に硬い棒を作り上げた。 「あ、やっと蓮くんも勃ってくれた! 嬉しいなぁ」 「奏多・・・頼む、正気に戻ってくれ・・・ッ」 「・・・何言ってんの? 俺はずっと正気だよ」 俺の上にまたがり、チンコ同士を擦り合わせる。 「あぁ・・・」 「あッ、奏多ーーッ」 瘴気の効果はこの体で嫌というほど味わってきた。 俺のこの興奮は・・・もう止められない。 俺のイチモツは、体に入り込んだ瘴気が詰め込まれたかのように それはパンパンに膨らんでいく。 「あぁッ」 あふれ出るガマン汁が、抑えられない。 ついには俺の口からも、嫌らしい声が漏れ始める。 奏多と俺の喘ぎ声が、静かな空間に広がっていく。 二人の腹筋が淫らな汁で汚れ、快感はより高まっていく。 奏多は上から降りると、俺の股を広げ、強く引き寄せた。 ケツの間に奏多の硬い肉棒が触れ、割れ目を赤黒い亀頭が上下する。 「いれるよ? 俺を感じてね蓮くん」 俺の尻穴は、奏多のイチモツをいとも簡単に飲み込む。 そのことに奏多は驚いたのか、嘲るように笑った。 「すんなり入ったね。普段からやりまくってーーッ」 何故かそこで奏多は言葉を止めた。 そして、何事もなかったかのように 突然その股間を強く打ち付けた。 「ぐちょぐちょにしてあげるよ。俺のチンコでね!」 「あッ・・・奏多ッ、やめッ、あぁッ」 パンパンと、小気味のよい音がやけに大きく聞こえる。 俺の体にその身を重ね、上半身に何度も口づけしていく。 ついばむように、時には強く吸い付き、 俺の体に奏多の痕跡を残していく。 ・・・至る所に。俺の気持ちをかき消すように。 「・・・あッ」 乳首をなめられて、思わず声が漏れてしまった。 奏多は上目遣いで俺を見て、にやりと笑った。 その体勢のまま、奏多はひと際高く腰を持ち上げ そして勢いよく打ち付ける。 そのいきりたった肉棒を打ち付けられる度、呼応するように俺の肉棒がびくんと揺れる。 奏多は腹でそれを感じ取ったのか、クククっと笑いをかみ殺した。 「ほら、蓮くんのこれも喜んでる! そんなに気持ちいい?」 奏多は俺の目をじっと見ていたが、返事がないのを理解するとすぐに目をそらして腰を動かすのに集中し始めた。 ・ 本当は気づいているんだろう? だけど お前はそれを無視して、自分の気持ちを表現しているんだよな? ・・・俺がやるべきことは、きっとお前に伝えることなんだ。 俺の気持ちを そして、今のお前の状況を。 きっとそれが、お前を救う一本の糸になる。 ・ 打ち付ける腰の動きが段々遅く、弱くなり、奏多は俺の胸に視線を落とす。 俺は息を整えながら、奏多を見る。 その表情は、痛々しいほどに・・・悲しそうだった。 「俺は・・・こんなに蓮くんが好きなのに」 噛みしめるように、はっきりと呟く奏多。 その目がじわっと潤み始める。 「俺のほうが知り合ったのは早かった。俺のほうが長く一緒に戦ってた。そのはずなのに・・・」 ・・・それが、お前の本当の気持ちだろ? 「なんであいつなんだよ。どうして俺じゃないんだ」 声を震わせて、俺にその顔を見せたくないのかすぐに顔を伏せた。 しかし、小さな雫が俺の胸に落ちる。 それはとめどなく、落ち続ける。 「分かってるよ。こんなやり方で蓮くんを手に入れたって、意味がないことぐらい」 奏多はそう言って、鼻で笑う。 「まぁ・・・手に入れることすらできなかったけど」 顔を上げる奏多。 「分かってる。俺は・・・ただ嫉妬してただけなんだ。蒼汰くんに」 頬を伝う涙は、奏多の中にたまっている負の感情を一緒に流し去る。 俺は、今お前に辛いことをさせてるよな。 「・・・ごめん、奏多」 「どうして蓮くんが謝るの? 全部・・・全部俺が悪いのに」 「気づけなかった俺が悪い。お前の気持ちに気づけていれば、お前を今泣かせたりはしなかったのに」 深く息を吸い込みながら、天井を見上げる奏多。 震える吐息、奏多は笑ったようだった。 「・・・蓮くんは、いつでも優しいね。俺は・・・そんな所が好きだった」 手の甲で涙をぬぐい、俺を見る奏多。 「俺はそれを伝えなかった・・・勇気が出なくて。でも、蒼汰くんは好きって伝えた」 笑った。 俺と出会って、何度目の笑顔だろうか。 その笑顔は、今まで一番悲しく、今までで一番清々しく見えた。 「ありがとう蓮くん。好きにさせてくれて」 目では見えないが、奏多の内から何か禍々しいものが消えていくのを感じた。 洗脳は・・・解けた。 奏多は笑いながら、涙を流す。 その姿を見て、俺も思わず笑った。 ただ・・・。 「奏多?」 「・・・何?」 「抜いて・・・くれるか?」 そう言われ、奏多は体を起こし真下を見ると、次に俺を見た。 「ーーッ! ごめん!」 慌てて俺から離れた奏多は、床に散乱している服を拾い集める。 傍から見ればおかしな状況だというのに 何故だろう、こんなに嬉しいのは。 ・・・そりゃそうか。 俺は・・・失われた日常をほんの少しだけだけど・・・取り戻せたんだから。


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