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サーナイトくんとの日常1

「サーナイトとユウトの小さな日々」  朝の陽光がカーテンの隙間からユウトの部屋に差し込む。木造の小さな家の中には、静かな空気が漂っていた。ユウトはベッドの中でまだ眠気に包まれ、まどろんでいた。時計の針は8時を少し過ぎたところ。普段ならもう起きている時間だが、昨日は遅くまで本を読んでいたせいで、目覚めが遅れてしまった。その静寂を破ったのは、突然の「ドンドン!」というドアを叩く音だった。 「ユウトー! 起きろよ、朝だぞ!」  聞き慣れた、ちょっと高めの声。少し生意気な響きを含んだその声に、ユウトは目をこすりながらベッドから体を起こした。 「ち、ちょっと待ってて」  ユウトが呟きながら玄関に向かうと、再びドアが勢いよく叩かれた。 「遅いぞ、ユウト! ボク待たされてるんだけど!」 「はいはい、今行くよ」  ユウトがドアを開けると、そこには美しいポケモンが居た。人間に近い容姿をしたポケモンで、頭部は緑色の髪の様なものがあり、足は白いロングドレスのような物に覆われている。胸部には胸 - 背中を貫通する赤色の特徴的な器官が存在する。赤い目がキラリと光り、ちょっと口を尖らせた表情でユウトを見上げている。ほうようポケモンサーナイト。そして、彼は♂であった。 「おはようサーナイト」  サーナイトは腕を組んで、ユウトがドアを開けるのが遅かったことに軽く文句を言うような態度を取っていた。 「お前さ、毎朝毎朝ボクのこと待たせるのやめてくれよ。ボク、ユウトに会うためにわざわざここまで来てんだからさ!」 「ごめんごめん、昨日ちょっと寝るのが遅くなって……。でも、サーナイト、朝から元気だね」  ユウトが穏やかに笑うと、サーナイトは「フン」と鼻を鳴らしてそっぽを向いた。でも、その頬が少し赤くなっているのがユウトにはバレバレだった。サーナイトはこういう時、強がる癖がある。生意気で快活な性格だけど、ユウトにはその裏にある優しさや照れがちゃんと見えている。 「まあいいよ。どーせお前、朝飯まだだろ? ボクが何か作ってやるからさ」 「えー?サーナイトが作るの?」  サーナイトはそう言うと、ユウトの返事も待たずにズカズカと家の中に入ってきた。まるで自分の家のように慣れた足取りでキッチンに向かう。ユウトは苦笑しながらその背中を見送った。  キッチンでは、サーナイトがエプロンを手に持ってユウトを見ていた。 「ユウト、これ貸せよ。ボク、料理するんだからさ」 「あ、エプロンなら僕が着けるよ。サーナイトは座ってて」 「お前、またボクが失敗すると思ってる?確かにタマゴ焦がしちまったけどさ」  サーナイトが目を吊り上げて抗議すると、ユウトは慌てて手を振った。 「そういう意味じゃないって。サーナイトがせっかく来てくれたんだから、ゆっくりしてほしいなって思っただけだよ」 「……ふーん。まあ、ユウトがそう言うなら仕方ねえな。じゃあ、お前がボクのために何か作れよ。ボク、腹減ってんだから」  サーナイトはそう言って、キッチンの小さなテーブルにどっかりと腰を下ろした。でも、その視線はユウトの動きをしっかり追っていて、手伝う気はないと言いつつも気になって仕方ない様子だった。 「なに食べたい?サーナイト」 「お前が作るやつならなんでも。別にフードでもいいんだぞ?」 「いや、作るよ」  ユウトは冷蔵庫を開けて、中にある材料を見ながら考える。卵、トマト、ちょっと残ったパン……。シンプルだけど、サーナイトが好きなオムレツなら作れそうだ。 「サーナイト、オムレツでいい?」 「おお、いいね! ユウトのオムレツ、結構好きだぞ。ちゃんとふわふわに作れよ!」 「了解。頑張るよ」  ユウトが卵を割り始めると、サーナイトはテーブルに肘をついて頬杖をつきながら見つめていた。時々「もっとこうしろよ」とか「油少なすぎねえか?」とか口を出すけど、ユウトは笑顔で「はいはい」と聞き流す。サーナイトの生意気な口調も、ユウトにとっては愛情の裏返しだとわかっていた。やがて、キッチンに卵の焼けるいい匂いが広がった。サーナイトの目がキラキラと輝き始める。 「うわ、めっちゃいい匂い! ユウト、やっぱお前料理上手いな」 「褒めてくれるのは嬉しいけど、まだ完成してないよ。もうちょっと待っててね」 「早くしろよー。ボク、腹ペコなんだから!」  サーナイトがそう言ってテーブルを軽く叩くと、ユウトは笑いながらフライパンを振った。 「よし、できたよ」  出来上がったオムレツとトーストをテーブルに並べると、サーナイトは我慢できなかったのか、すぐにフォークを手に取った。 「いただきまーす!」  勢いよくオムレツにフォークを刺し、一口食べたサーナイトの顔がパッと明るくなる。 「うまい! ユウト、最高だな!」 「良かった。サーナイトが喜んでくれるなら、作った甲斐があるよ」  ユウトも自分の分を手に持って、サーナイトの向かいに座った。二人は黙々と食べ始めたけど、時々目が合っては笑い合う。サーナイトは口いっぱいにオムレツを頬張りながら、ユウトに何か言いたそうにモゴモゴしていた。 「何? サーナイト、ちゃんと食べてから喋ってよ」 「んぐ……。ユウトさ、ボクのことちゃんと見ててくれよな。ボク、ユウトが大好きだからさ」  突然の告白に、ユウトは少し驚いてフォークを止めた。でも、サーナイトの真っ赤な目が真剣に自分を見つめているのを見て、優しく微笑んだ。 「うん、わかってるよ。僕もサーナイトが大好きだから、いつもそばにいてほしいな」 「……何だよ、それ。ユウト、恥ずかしいこと平気で言うなよ!」 「き、キミが言い出したんだろー?」  サーナイトは顔を真っ赤にしてそっぽを向いたけど、その声はどこか嬉しそうだった。ユウトはそんなサーナイトを見て、そっと笑った。  朝食が終わると、サーナイトはソファに寝転がってユウトを見上げた。 「なぁ、ユウト。今日は何する? ボク、どっか出掛けたい!」 「そうだね……。じゃあ、近くの森に散歩に行かない? サーナイト、木の実探すの好きだろ?」 「おお、いいね! ボク、ユウトと一緒に木の実見つけてやるよ。そんで、美味いヤツは全部ボクが食うからな!」 「えー、それじゃ僕の分がなくなっちゃうよ」 「冗談だよ、バーカ。ユウトの分もちゃんと取ってやるからさ」  サーナイトが笑いながら立ち上がると、ユウトも準備を始めた。二人は家を出て、森へと続く小道を歩き出す。サーナイトはユウトの手を握り、少し照れながらも「離すなよ」と呟いた。ユウトは優しく握り返して、頷いた。 「野性のポケモンには気をつけろよ?」 「うん、スプレーをしたから」 「それくせぇんだよなー」  ユウトの家から少し歩いたところにある森は、昼下がりの陽光に照らされて穏やかな雰囲気に包まれていた。木々の間を抜ける風が葉を揺らし、どこかで小鳥のさえずりが聞こえる。サーナイトとユウトは手をつないだまま、小道を歩いていた。 「なぁ、ユウト。この森、結構木の実あるよな。ボク、前にもここで美味いヤツ見つけたことあるんだぜ」  サーナイトが得意げに言うと、ユウトは笑顔で頷いた。 「そうだね。サーナイトの木の実探しの才能にはいつも驚かされるよ。今日はどれくらい見つけられるかな?」 「フフン、まかせとけよ! ボクのサイコキネシスがあれば、どんな高いところの木の実だって採ってやるからさ!」  サーナイトがそう言うと、目をキラリと光らせて周囲を見回し始めた。その生意気で快活な口調に、ユウトはいつものように優しく微笑む。サーナイトの手を軽く握り直しながら、二人は森の奥へと進んでいった。やがて、サーナイトが立ち止まり、木の上を指さした。 「おい、ユウト! あそこ見てみろよ。あの赤いヤツ、絶対美味そうだぜ!」  見上げると、確かに木の高い枝に鮮やかな赤い木の実がいくつもぶら下がっていた。ユウトが首を伸ばして見ても、手が届く高さではない。普通なら梯子でも持ってこないと採れそうにない場所だ。 「うわ、本当だ。美味しそうだね」 「よーし、まかせろ!」  サーナイトはそう言って、ユウトの手を離すと一歩前に出た。そして、両腕を軽く広げ、目を閉じて集中し始めた。すると、サーナイトの体がほのかに青白い光に包まれ、その周囲の空気が微かに揺れた。 「サイコキネシス!」  サーナイトが叫ぶと同時に、木の上の赤い木の実がふわりと浮かび上がった。まるで目に見えない手で摘み取られたかのように、木の実がゆっくりと空中を漂いながらサーナイトの前に降りてくる。ユウトはその様子を見て、思わず「おおー」と感嘆の声を漏らした。 「すごいよ、サーナイト! やっぱり頼りになるな」 「フン、当たり前だろ! ほら、これ食ってみなよ」  サーナイトは得意げに笑いながら、採ったばかりの木の実をユウトに差し出した。ユウトがそれを受け取って一口かじると、甘酸っぱい果汁が口の中に広がった。 「うん、美味しい! サーナイト、ナイスチョイスだよ」 「だろ? ボクの目は確かだからな! でもさ、ユウト、ボクにも一口くれよ。採ったのはボクなんだからさ」  サーナイトが少し拗ねたように言うので、ユウトは笑って木の実を半分に割って渡した。サーナイトはそれを嬉しそうに頬張り、「うまい!」と叫んだ。  木の実探しが楽しくなってきた二人は、さらに森の奥へと進んだ。今度はサーナイトが別の木に目を付けた。そこには黄色い小さな木の実が枝の隙間に隠れるように実っていた。 「ユウト、あそこにもいい感じのヤツがあるぞ。でも、ちょっと見づらいな……。まあいいや、サイコキネシスで引っ張り出してやる!」  サーナイトはそう言うと、目を細めて木の実に意識を集中させると、サーナイトの赤い目が一瞬鋭く光った。すると、枝の間から黄色い木の実がポロリと飛び出し、サーナイトの手に収まった。 「よし、完璧!」 「うん、すごいよ。サーナイトの力って本当に便利だね」 「フフン、そうだろ? ユウトのために使ってやるんだから、感謝しろよな!」  サーナイトが得意げに胸を張ると、ユウトは優しく頭を撫でた。サーナイトは一瞬 「ひゃ!?」  と驚いた顔をしたけど、すぐに照れ隠しでユウトの手を軽く払いのけた。 「お、お前さ、ボクを子供扱いすんなって何度も言ってるだろ!」 「ごめんごめん。でも、サーナイトが可愛いからついね」 「 バカッユウト、恥ずかしいこと言うなよ、ばか……」  サーナイトの顔が真っ赤になると、ユウトは笑いながら、 「ごめんごめん」  と謝った。でも、サーナイトのそんな反応がユウトには愛おしくて仕方なかった。 「そろそろ休もーぜ?」  木の実をいくつか採ったところで、二人は森の中の小さな開けた場所で休憩することにした。ユウトが地面に座ると、サーナイトは迷わずその隣にぴったりと寄り添って座った。 「なぁ、ユウト。こうやってお前と一緒にいるの、結構好きだぞ」 「僕もだよ。サーナイトと一緒だと、毎日が楽しいから」 「……ふーん。ユウトってさ、ホントに優しいよな」  サーナイトが少し照れながら言うと、ユウトはそっとその手を握った。 「うん、約束だよ。僕もサーナイトが大好きだから、ずっと一緒にいたいな」  二人は採った木の実を分け合いながら、森の静かな時間を楽しんだ。サーナイトのサイコキネシスで採った木の実は、ただの果物以上の意味を持っていた。それは二人の絆を繋ぐ、小さな宝物だった。  森での木の実探しを終えたサーナイトとユウトは、採った木の実を小さなバスケットに詰めて家路についていた。夕陽が木々の間から差し込み、二人の影を長く地面に伸ばしている。サーナイトはユウトの手を握ったまま、鼻歌を歌いながら軽快に歩いていた。 「なぁ、ユウト。今日の木の実、結構いい収穫だったよな。ボクのサイコキネシスとねんりき、完璧だっただろ?」 「うん、本当にすごかったよ。サーナイトのおかげでこんなにたくさん採れたんだから」 ユウトが笑顔で答えると、サーナイトは 「フフン」  と得意げに胸を張った。でも、その表情がふと柔らかくなり、ユウトをちらりと見上げた。 「でもさ、ユウト。ボク、こうやってお前と一緒にいると、やっぱ楽しいよ。お前と過ごす時間って、ボクにとって一番大事なんだぜ」 「僕もだよ。サーナイトと一緒だと、何でも楽しくなるから」  ユウトがふと思いついたように立ち止まった。 「ねえ、サーナイト。ちょっと話があるんだけど」 「ん? 何だよ、ユウト。急に真面目な顔すんなよ」  サーナイトが少し警戒したようにユウトを見ると、ユウトは穏やかに微笑んだ。 「いや、大したことじゃないよ。たださ、サーナイトって、いつも僕の家で過ごすために『ちいさくなる』使ってるよね?」 「……ああ、そうだな。ボク、本当はもっとデカいからさ。仕方ねえから小さくなってやってんだよ」  サーナイトがそう言って肩をすくめると、ユウトは少し考え込むように目を細めた。 「うん、確かに僕の家は狭いから、そうしてもらってるのは助かってるんだけど……。でもさ、そろそろ『ちいさくなる』を解除して、本来の姿で過ごしてもいいんじゃないかなって思うんだ」 「いいの?でもさ……」  サーナイトが目を丸くして驚くと、ユウトは笑いながら頷いた。 「うん、サーナイトが無理して小さくなってるの、僕のためにってわかってるから嬉しいんだけど、やっぱりサーナイトには自然な姿でいてほしいなって」 「ふーん。まーいいけど……でもさ、お前ん家じゃ狭すぎて無理じゃねえか?ボク、多分3m以上あるぜ?」  サーナイトの指摘に、ユウトは少し考えてから提案した。 「そうだね……。じゃあさ、今日は僕がサーナイトの住処に行って一緒に過ごさない? そっちなら、サーナイトが本来の姿でも全然平気だろ?」 「いいなそれ!ボクの住処なら広いし、お前 が来てくれるなら最高だぜ!」 サーナイトが目を輝かせて言うと、ユウトは笑顔で頷いた。  サーナイトの住処は森のさらに奥、大きな洞窟のような場所だった。自然に囲まれたその場所は、サーナイトが自由に過ごすのにぴったりで、ユウトも何度か訪れたことがあった。 「なぁ、ユウト。ボクの住処、結構気に入ってるだろ?」 「うん、広くて気持ちいい場所だよね」 「フフン、そうだろ! じゃあ、早速行くぞ。『ちいさくなる』を解除するぜ」  サーナイトがそう叫ぶと、その体が一瞬光に包まれた。次の瞬間、小さな体がみるみるうちに大きくなり、ユウトの目の前で3mほどの巨大なサーナイトが現れた。緑と白の体が夕陽に映え、赤い目がユウトを見下ろしている。迫力はあるけど、ユウトにはその姿がどこか懐かしく、愛おしく感じられた。 「うわっ、でっかくなったね! サーナイト」 「どうだよ! これがボク本来の姿だぜ。結構カッコいいだろ?」  サーナイトが得意げに言うと、ユウトは笑いながら見上げた。 「うん、カッコいいよ。大きいサーナイトも、やっぱりサーナイトだね」 「……何だよ、ユウト。照れるようなこと言うなって!」  サーナイトが顔を赤くしてそっぽを向くと、ユウトは洞窟の入り口に近づいた。 「じゃあ、中に入ろうか。サーナイトの住処でゆっくり過ごすの、楽しみだよ」  サーナイトの住処の中は、驚くほど広々としていた。天井が高く、3mのサーナイトが立っても余裕がある。壁には苔が生え、地面には柔らかい草が敷き詰められていて、自然の温もりが感じられた。サーナイトは大きな体でどっしりと座り、ユウトはその横に腰を下ろした。 「なぁ、ユウト。お前さ、ボクがこんなデカくても平気なのか?」 「平気だよ。サーナイトはサーナイトだし、大きさが変わっても僕には同じだよ」 「……怖くない?」 「ぜんぜん!むしろすき!」 「お前、ボクのことからかってない?」  サーナイトが笑いながら木の実を受け取ると、二人は夕陽が差し込む洞窟の中で木の実を食べ始めた。サーナイトの大きな手が木の実をつまむ姿は、迫力はあるが愛らしい。ユウトはその様子を眺める 「なぁ、ユウト。これからもずっと一緒にいてくれよな」 「うん、もちろん。サーナイトがどんな姿でも、僕はずっとそばにいるよ」  洞窟に響く二人の笑い声は、森の静寂に優しく溶け込んでいった  サーナイトの住処で過ごす時間は、穏やかで楽しいものだった。夕陽が洞窟の入り口から差し込み、サーナイトとユウトは採ってきた木の実を次から次へと頬張っていた。サーナイトの大きな手が器用に木の実をつまみ、豪快に口に放り込む様子に、ユウトは笑いを堪えきれなかった。 「なぁ、ユウト。この赤いヤツ、めっちゃ甘いな! お前ももっと食えよ」 「うん、美味しいよね。でも、サーナイト、結構食べてるね。もう半分くらいなくなっちゃってるよ」 「フフン、ボクはおっきいんだから、これくらい食うのは当たり前だろ! お前も食べないとおっきくなれないぜ?」  サーナイトが得意げに言うと、ユウトも負けじと木の実を手に取った。二人は笑い合いながら、まるで競争でもするかのように食べ続けた。 「うま……ぅ」  だが、しばらくすると、サーナイトが急にモジモジし始めた。大きな体を少し縮こませ、赤い目でチラチラとユウトを見ている。 「どうしたの、サーナイト?」 「……いや、な、なんでもねー」  サーナイトが言葉を濁すと、ユウトは首をかしげた。でも、サーナイトの落ち着かない様子を見て、ふと気づいた。 「もしかして、木の実食べすぎておしっこしたくなった?」 「う、うるさいな!」  サーナイトが顔を真っ赤にして叫ぶと、ユウトは慌てて手を振った。 「ごめんごめん」 「……チッ、まあ、そうだよ。木の実食いすぎたせいだな。ちょっと行ってくるから、お前はここで待ってろよ」  サーナイトが立ち上がって洞窟の外に出ようとすると、ユウトが急に立ち上がってその大きな手を掴んだ。 「待って、サーナイト。一人で行くの?」 「何だよ、ユウト。ボクがトイレ行くのにまでついてくる気かー?」 「いや、そういうわけじゃないけど……。せっかく一緒にいるんだから、連れションってやつだよ」 「連れション!? 」  サーナイトが目を丸くして驚くけど、ユウトの真剣な顔を見て、少し照れながら笑った。 「……まあ、お前がそう言うならいいけどさ。変なヤツだな、ユウトって」  二人は洞窟を出て、近くの草むらへと向かった。サーナイトの大きな体が森の中を進むと、木々が少し揺れるほどの存在感だった。ユウトはその後ろをついていく形で歩き、サーナイトの背中を見ながら微笑んでいた。草むらに着くと、サーナイトは少し周囲を見回してユウトに言った。 「なぁ、ユウト。ここでいいよな? お前、少し離れててくれよ」 「うん、わかった。でも、すぐ近くにいるからね」  ユウトが少し離れて木の陰に立つと、サーナイトは深呼吸をしてからスカートのような下半身の装甲をそっとめくった。すると、そこから現れたのは、サーナイトの巨大な体格に相応しい、驚くほど立派な肉棒だった。ユウトは木の陰からそれをチラリと見て、思わず息を呑んだ。 「うわぁ……真っ白で綺麗なちんちん……」  サーナイトは気づかず、目を閉じて力を込めると、次の瞬間、滝のような勢いでおしっこが地面に叩きつけられた。その量と迫力は、草むらが一瞬にして濡れてしまうほどだった。ユウトはその光景に目を奪われ、心臓がドキドキと高鳴るのを感じた。サーナイトの自然体で力強い姿に、なぜか興奮が抑えきれなかった。 「み、見るなよー?は、恥ずかしいだろ!」  サーナイトが途中で気づいて慌てて振り返ると、ユウトは顔を赤くして首を振った。 「ご、ごめん! つい……すごくて、見ちゃったんだ」 「ば、ばか!へんたいっ!」  サーナイトが慌ててスカートを戻そうとするけど、おしっこが終わるまではどうしようもなく、そのままユウトに文句を言いながら続けた。ようやくおしっこが終わり、サーナイトがホッとしたように息をつくと、ユウトが木の陰から出てきた。そして、サーナイトの大きな体を見上げながら、突然その肉棒に抱きついた。 「や、やめろよ?あん……き、汚いだろ!?」  サーナイトが驚いて叫ぶけど、ユウトは顔を赤らめながらも真剣な目で言った。 「サーナイト、すごいよ。こんな大きい姿でも、全部サーナイトなんだなって……。僕、興奮しちゃって、つい抱きつきたくなったんだ」 「……お、お前さ、マジで変態かよ! 恥ずかしいこと平気で言うなって!」  サーナイトが顔を真っ赤にしてユウトを軽く突き放そうとするけど、その力は弱々しくて、本気で嫌がってるわけじゃないことがユウトにもわかった。ユウトはサーナイトの大きな肉棒にしがみついたまま、少しだけ見つめた。そして、ふと思いついたように、その表面をそっと撫でてみた。 「ひゃ!?んうっ♡ユウト……なにを……」  サーナイトの声が一気に高くなり、体がビクッと震えた。ユウトはその反応に驚きつつも、サーナイトの気持ちを確かめるように優しく手を動かし続けた。 「ユ、ユウト♡……ひぅ……やめ♡」  サーナイトが慌てて言葉を続けようとするけど、ユウトの手の動きに声が途切れた。巨大な体が少し震え、サーナイトの赤い目が困惑と何か別の感情で揺れている。ユウトはサーナイトの反応を見ながら、もっと優しく、でも少し大胆に手を動かした。サーナイトの肉棒はユウトの小さな手には収まりきらないほど大きく、それでもユウトは愛情を込めて触れ続けた。 「……も、もっと……触って……」  サーナイトの声が小さくなり、抵抗する力が弱まった。ユウトはその言葉に微笑んで、サーナイトの気持ちに応えるように手を少し速めた。すると、サーナイトの体が一瞬硬直し、次の瞬間、大きな息とともに力が抜けた。 「うわっ……ボク……でちゃう……ふあぁ♡」  サーナイトの声が途切れると同時に、その巨大な肉棒から白い液体が勢いよく飛び出した。彼の体格にふさわしい量と勢いで、草むらにドバッと落ち、地面を濡らした。サーナイトは息を荒くしながら、顔を真っ赤にしてユウトを見下ろした。 「……ユウト、 ボク、こんなの初めて……うぅ」 「ご、ごめん、サーナイト。でも、僕、サーナイトが気持ちよくなってくれるなら嬉しいよ」 「気持ちよかった……はっ!ば、バカ!」  ユウトがそう言って笑うと、サーナイトは照れ隠しにそっぽを向いた。でも、その大きな手がユウトの頭をそっと撫でてきた。 「……お前ってホントに変なヤツだな。まあ、ボクもお前が大好きだから、許してやるよ……今回はな」  二人はしばらく草むらで黙ったままだった。サーナイトは少し気まずそうにスカートを整え、ユウトはサーナイトの大きな体を見上げながら微笑んでいた。夕陽が森を赤く染める中、二人の間に流れる空気はどこか温かく、親密だった。 「なぁ、ユウト。お前さ、ボクのことホントに全部受け入れてくれるんだな」 「うん、もちろん。サーナイトがどんな姿でも、どんな反応でも、僕には全部大事だよ」 「……ありがとな」 サーナイトが笑いながら言うと、ユウトも笑ってその大きな手に自分の手を重ねた。 「サーナイトが気持ちよさそうで良かったよ。これからもずっと一緒だからさ、こういうこともたまにはいいよね」 「何!? たまにはって、お前、またやる気か!?」  サーナイトが慌てて叫ぶと、ユウトは笑いながら首を振った。 「冗談だよ。でも、サーナイトが嫌じゃなかったら、またね」 「……バカ。嫌な訳じゃねーよ」  サーナイトが照れながら呟くと、二人は笑い合って洞窟に戻った。サーナイトの大きな姿とユウトの純粋な愛情が、また一つ新しい形で絆を深めていた。  ユウトがサーナイトの住処から帰った後、洞窟には静寂が戻っていた。夕陽が完全に沈み、森の夜が訪れる中、サーナイトは大きな体で地面に座ったまま、ぼんやりとユウトの去った方向を見つめていた。 「……ユウトのヤツ、ホントに変なヤツだな。あんなことされて、ボク、まだドキドキしてんだからさ」  サーナイトは顔を赤くして呟き、大きな手を自分の胸に当てた。ユウトに触れられた感触と、その後の解放感が頭から離れない。体が熱く疼き、興奮が収まるどころか、むしろ増していくようだった。 「チッ、何だよこれ……。落ち着かねえし、腹も減ってきたぞ。木の実じゃ足りねえ感じだな」  サーナイトが立ち上がり、空腹と興奮を抑えきれずにつぶやいた。ユウトとの時間が心地よかった分、その不在が妙な苛立ちを生んでいた。ふと、サーナイトの赤い目が鋭く光り、アイデアが浮かんだ。 「そうだ、またどっかの街に行って虫ケラ共を食ってやるか!」  サーナイトはそう言うと、両手を広げて力を集中させた。次の瞬間、その体が青白い光に包まれ、洞窟から消え去った。  サーナイトがテレポートした先は、森から遠く離れた小さなタウンだった。夜の街は明かりに照らされ、人々が家路についたり、店で食事を楽しんだりしている穏やかな光景が広がっていた。しかし、その平穏は一瞬にして破られた。 「フフン、ここでいいか。さて……もっとデカくなってやる!」  サーナイトが不敵に笑うと、その体が再び光に包まれた。今度は「キョダイマックス」の力を使い、3mだった体がさらに巨大化し始めた。地面が揺れ、建物が影に飲み込まれるほどの大きさに成長したサーナイトは、優に50mを超える巨体となった。 「あはは!なんだよこのちっぽけなタウン!お前ら人間なんて、オレから見りゃ虫ケラみてえだな!」  サーナイトの声が轟き、街中に響き渡った。人々は突然現れた巨大な存在にパニックを起こし、悲鳴を上げて逃げ惑い始めた。サーナイトはそれを冷ややかに見下ろし、生意気な笑みを浮かべた。 「逃げても無駄だよ、虫ケラ共。ボク、腹ペコなんだからさ。サイコキネシス!」  サーナイトが手を振ると、数十人の人間が一瞬にして空中に浮かび上がった。サイコキネシスの力で操られた人々は、サーナイトの巨大な顔の前に引き寄せられ、恐怖に震えながら叫んだ。 「やめてください! 食べないで! お願いします!」 「助けて! 誰か!」  懇願する声が響くけど、サーナイトはそれを無視して口を開けた。巨大な口の中が露わになり、人々はさらに絶望的な叫びを上げた。 「いただきまぁす♡あーん」 ぐぱあああお♡  サーナイトは浮かべていた人間たちを次々と口に放り込んだ。巨大な舌が動き、小さな体をじっくりと舐め回す。サーナイトの赤い目が満足そうに細まり、口元に歪んだ笑みが浮かんだ。 「虫ケラ共ってさ、美味いだけが取り柄だな♡ もっと味わってやるよ」  くちゅくちゅ……じゅるるる♡  サーナイトはそう言いながら、口の中の人間をゆっくりと楽しむように舌で転がした。悲鳴が徐々に小さくなり、サーナイトの喉を滑り落ちていく音が夜の街に響いた。  ごっくん!  サーナイトは数十人を飲み込んだ後、満足そうに腹をさすった。 「フフン、まあまあだな。ユウトと食う木の実の方が美味いけどさ、たまにはこういうのも悪くねえぜ」  ゲェフ♡と軽くゲップを吐き出した。  夜の街に突然現れた巨大な影。それは、50mを超えるキョダイマックス化したサーナイトだった。街に住む人々にとって、その存在はまるで悪夢そのものだった。タカシという若い男も、その夜、友人と夕食を終えて帰路についていたところだった。 「何だ、あれ!?」  タカシが空を見上げた瞬間、地面が揺れ、サーナイトの轟くような声が響き渡った。 「あはは!なんだよ、とこのちっぽけなタウン! お前ら人間なんて、オレから見りゃ虫ケラみてえだな!」  その声に、タカシの心臓が凍りついた。周囲では人々が悲鳴を上げて逃げ惑い、車がクラクションを鳴らして混乱が広がっていた。タカシも逃げようと走り出したが、次の瞬間、体がふわりと浮き上がった。 「うわっ! 何!?」  タカシの体が地面から離れ、仲間たちと共に空中に吊り上げられた。見上げると、サーナイトの赤い目が冷たく輝き、巨大な手がこちらを操るように動いていた。サイコキネシスの力で、タカシたちはサーナイトの顔の前に引き寄せられた。 「やめてください! 何!? 何する気だよ!」  タカシが叫ぶと、周囲の人々も声を揃えて懇願した。若い女性が震えながら手を合わせ、若い女の子が泣き叫ぶ。だが、サーナイトはそんな声に耳を貸さず、不敵な笑みを浮かべた。 「いただきまぁす♡あーん♡」  その言葉と共に、タカシたちの体がサーナイトの巨大な口へと放り込まれた。タカシは必死に抵抗しようとしたが、サイコキネシスの力に抗う術はなかった。視界が暗くなり、次の瞬間、湿った熱気が体を包んだ。 「ひぃいい!?」  サーナイトの口の中は、想像を絶する世界だった。巨大な舌がぬるりと動き、タカシの体を絡め取った。息苦しいほどの湿気と、唾液の粘り気のある感触が全身を覆う。タカシは周囲を見回そうとしたが、暗闇の中で他の人々の叫び声しか聞こえない。 「助けて! 嫌だ! 出して!」  誰かの声が響くが、すぐにサーナイトの舌がそれを押し潰すように動いた。タカシは必死に手足をバタつかせたが、巨大な舌に巻き込まれ、転がされるように動かされた。サーナイトの声が外から響いてくる。 「虫ケラ共ってさ、美味いだけが取り柄だな♡ もっと味わってやるよ」  その言葉に、タカシの心が絶望に染まった。サーナイトの舌がじっくりと体を舐め回し、まるで味を確かめるように何度も転がされる。唾液が服に染み込み、息をするのも辛いほどの圧迫感が襲った。他の人々の声も、次第に小さくなっていく。 「やめてくれ……頼む……」  タカシが呟いた瞬間、舌が一気に動き、体が喉の方へと滑り落ちた。暗闇の中、サーナイトの喉がゴクリと音を立て、タカシの意識はそこで途切れた。  サーナイトの口の中で、タカシ以外の者たちも次々と同じ運命を辿った。ある者は舌に絡め取られ、ある者は歯の間で押し潰され、そして喉へと消えていった。サーナイトにとってはただの「虫ケラ」でしかなかった彼らだが、それぞれに家族や友人がいたはずだ。 「フフン、まあまあだな。ユウトと食う木の実の方が美味いけどさ、たまにはこういうのも悪くねえぜ」  サーナイトの言葉が、タカシたちの存在を軽くあしらうものだった。彼らにとっての悪夢は、サーナイトにとっては単なる腹ごしらえの一瞬でしかなかった。


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