「僕もお手伝いロボットがほしい!」 多部良玲太は、テレビのCMを見て叫んだ。人形ロボット……アンドロイドが家電のように当たり前にある今の日本。多部良家は珍しく機械の類にあまり興味がなかった。それ故か玲太はテレビや新聞で広告を見かけると、ついつい見入ってしまうのだった。 「佐藤君家に居るんだよ!ウチも買おうよ!ねえ、お父さん」 「ウチにそんなモノはいらん」 「えー……」 父親は頑なに首を縦に振らなかった。父親はあまりアンドロイドについてあまり良いイメージを持っていない。AIによって人間の仕事がどんどん奪われていくという危機感からだった。そんな父親の反応に、玲太はがっかりした。 (僕だけのアンドロイドがいればなあ) TVの中から微笑みかける美少女アンドロイド達。本音として彼は姉が欲しかったのだ。共働き夫婦で一人っ子の玲太。寂しい時はいつでも姉の代わりをしてくれたらなと思っていた。 「でも、私達が居ないときに世話してくれるアンドロイドが居ると便利よね。家政婦さんは高いし」 「ダメだ。アンドロイドなど信用出来ん」 母親の提案に、父親が反対する。頑固な父親には何を言っても無駄であった。 翌日、学校の帰りにいつものジャンク屋に立ち寄る玲太。古臭く閑古鳥の無く店内。カウンターの向こうに座る中年の男店主は、無愛想にこう言った。 「おう」 この店では、客に対して接客はしない。挨拶すらしないのである。まるで人嫌いの偏屈者だ。しかし、それがこの主人の性格なのだ。だから、店に入ったら黙って商品を選ぶ。買うものが決まっていれば、そのまま会計を済ませて帰ることもある。だが、今日は違った。 玲太は陳列された商品を眺めながら、昨日のTVCMを思い出していた。 (やっぱり欲しいなあ……) そして、店の一番奥にあるアンドロイドコーナーに目を止めた。旧型ではあるが、どうしても欲しくなった。玲太は勇気を出して聞いてみた。 「おじさん、あれ幾ら?」 「……アレか?50万だよ」 「えっ!?」 思わず絶句する玲太。最新型の人型家事用アンドロイドは、100万円前後が主流である。旧型とはいえ、やはり小学生の小遣いで買える値段ではなかった。 「買えないよ、あんな高いの……」 「そうかい。まあ、諦めな」 「ちぇっ……」 諦めて帰ろうとした時だった。ふと、ショーケースに入ったアンドロイドが目に入る。3mほどの体躯に精巧な顔立ちをした美しい少女タイプだった。彼女はじっと動かずに佇んでいる。薄い水色の長い髪をなびかせながら、虚ろな目で天井を見つめている。その青い瞳と目が合った時、彼女の瞳が微かに揺れた気がした。腕と足は無骨で無機質な金属製だが、胸部パーツも豊満な膨らみを持ち、人間らしさを感じさせた。 (可愛い……) それは、一目惚れだった。 「あ、あの、この娘……!」 「ん、ああ、コイツか……こりゃ売れねーよ」 「ど、どうして?」 「事故を起こしまくってる欠陥品だからさ。ナリは良いからディスプレイに飾ってるだけだなんだ。買い手なんかつかねーだろうよ」 「……」 玲太はその娘に魅入られたように目が離せなかった。しばらく沈黙した後、こう呟いた。 「……決めた。これください!」 「え、マジか!?本気かよ坊主!?いや、万が一があったらウチに責任がだな……」 「お金ならあります!お願いします!!」 「……わあったよ。じゃあ、ちょっと待ってろ」 そう言って店主は奥へと引っ込んだ。しばらくすると、小包を手にして戻ってきた。それをカウンターに置くと、ぶっきらぼうに言った。 「ほら、持ってけ。工具だ」 「ありがとうございます!」 「ちゃんとメンテしろよ。あと、定期的にオイル交換しろ。メンテナンスフリーなんて謳ってるけど、結構デリケートだからな」 「はい!」 「それと、こいつは特別仕様だ。普通の奴より出力が高い分、充電量も多い。出自もよく分からねぇ。ブラックボックスだらけだ」 「へえ……」 「ま、せいぜい可愛がってやれや。明後日に届ける。問題があってもウチで買ったなんていうなよ」 「分かりました!」 店主はニヤリと笑った。こうして、玲太は初めて自分のアンドロイドを手に入れたのだった。 2日後帰宅すると、すぐに自室へと駆け上がる。そして、届いた巨大な箱を開封した。中には緩衝材に包まれた水色の髪の少女が眠っていた。 (綺麗だ……) 玲太は思わず見惚れてしまった。見れば見るほど美しく、可憐な美少女であった。白い肌に長い睫毛、桜色の唇。人形というよりは、等身大の生きた女の子のようだ。 恐る恐る頬に触れてみる。柔らかく冷たい感触が指に伝わる。 「充電しないと……」 説明書を読みながら、マニュアル通りに作業を進める。腰部に充電用のソケットがあるようだ。頑張ってひっくり返すと、臀部もまた柔らかいシリコン素材で覆われていた。 「柔らかそう……だ、だめだ!そんなこと……!」 ブンブンと邪な感情を振り払い、専用のコードを接続する。端子の差し込み口を見つけるのに苦労したが、なんとか接続できた。これで後は待つだけである。 (起動まで2時間か……待ち遠しいなあ) 玲太はワクワクしながら待った。早く起きて欲しいような、もう少しこのまま眺めていたいような複雑な気持ちだった。 やがて1時間が経ち、30分が経過した頃だろうか。突如、少女の瞼がピクリと動いたかと思うと、ゆっくりと目を開けた。青い瞳の中に、小さなLEDランプが点灯しているのが見えた。どうやら正常に動作しているようだ。 「おはよう」 「……」 少女は何も言わず、ただじっとこちらを見つめているだけだった。その瞳には何の感情も浮かんでいないように見える。 「僕は多部良玲太だよ」 「……たべられいた?」 「うん」 「……マスター登録完了しました」 抑揚のない声で呟く少女。その声色には人間味がない。まるで機械音声のようだった。しかし、そんなことはどうでもよかった。初めて出来た友達のように思えて嬉しかったのだ。 「よろしくね!」 「……よろしくお願いいたします」 彼女は無表情のまま答えた。まるで心ここにあらずといった様子である。まだ初期状態なのだろうか?それとも不具合でもあるのだろうか?とにかくコミュニケーションを取る必要があると思った玲太は質問を続けた。 「君の名前は?」 「個体識別番号:EB-A036NFです。清掃用アンドロイドType-HUMAN(ヒューマノイド)シリーズ『Doll』の13号機になります」 「名前はないの?」 「製造時に付けられた名前は存在しません」 「そっかあ……じゃあ僕が付けてあげるよ !」 「結構です」 「え……?」 「私はただの道具ですから」 予想外の反応に戸惑う玲太。彼は名付け親になるという行為に強い憧れを抱いていたのだが、まさか断られるとは思いもしなかった。だが、ここで諦めるわけにはいかなかった。どうにかして彼女のことをもっと知りたいと思ったのだ。そこで思いついた名前を口に出してみた。 「うーん……それじゃあ、今日から君はハルね!」 「承知いたしました」 「僕の事は玲太って呼んでいいよ」 「……かしこまりました」 「あはは、固いなぁ~」 「……」 その後も色々と話しかけてみたものの、彼女は終始無言を貫いたままだった。まるで感情がないようにすら思えた。 (アンドロイドってこんなものなのかな……?) 「充電率15%。自立します」 そう言うと彼女は立ち上がり、直立不動の姿勢を取った。天井ぎりぎりで、無表情に立つ姿をは少し恐い。 「清掃を開始します。充電ケーブルを外し、掃除機アタッチメントに変更します」 腰部にあるアタッチメントを取り外し、コンセントからプラグを抜くと、今度は先端からホースのような物が伸びてきた。その先には丸い円盤が付いている。それが回転すると、吸引口が床面を捉えた。そして、そのまま移動を始めた。 (うわわっ!?) 驚く間もなく、瞬く間に部屋中のゴミを吸い取っていく彼女。あっという間に部屋の隅々まで綺麗にしてしまった 「すごい……ゴミは何処に?」 「私の体内です。ありとあらゆるモノを分解しエネルギーに変換します」 「へぇ~そうなんだぁ」 彼女の説明によると、体内に取り込んだ有機物は燃料としてリサイクルされるらしい。また、体表面の汚れなどもナノマシンによって自動的に除去する機能があるそうだ。 「お部屋は綺麗になりました。ご満足いただけましたか?」 「う、うん……」 「では充電をお願いします」 再びコンセントを差し込み、充電を開始する。その間も彼女は微動だにせず立っていた。その表情からは何を考えているのか全く読み取れない。 「あの100%充電までどれくらいかかるの?」 「約20時間です」 「えっ!?そんなに!?」 「はい。家庭用のコンセントではこれが限界です。効率的な充電機能に切り替えますか?」 「え、うん。その方が速いなら」 「分かりました。搾精シークエンスに移行します」 そう言うと、充電ケーブルを外す。そして清掃用のアタッチメントに付け替える。まるで尻尾のようにうねうねと動かす。 「……え?」 一瞬何を言われたのか分からなかった。だが、その意味を理解する前に、突然彼女が抱きついてきたのだった。柔らかな感触と甘い香りに包まれる。思わずドキッとする玲太だったが、直後に信じられないことが起こった。なんとズボンとパンツを脱がされてしまったのだ。下半身が丸出しになってしまう。慌てて隠そうとする玲太だったが遅かった。 「マスターの年齢から、秘部パーツでの搾精は健康に支障を来す恐れがあります。よって、手淫による射精処理を行います」 「ちょっ、ちょっと待ってよ!何する気なのっ!」 「性的興奮を促し、絶頂に導くための奉仕活動です。精液による充電効率は高い為、最善の充電と判断しました」 淡々と答える彼女に、ますます混乱する玲太。一体何が起こっているのだろう? (そ、そうか……!きっと故障してるんだ!!だからこんなことになってるんだ……!!) そう自分に言い聞かせながら、なんとか説得を試みることにした。まずは落ち着かせることが先決だと考えたからだ。 「や、やめて!やだっ」 「拒否できません。既にプログラムが開始されています」 「ふえっ……!」 金属製のハルの手が優しくペニスに触れる。ひんやりとした感触が伝わると同時に、ゾクッとするような快感が走った。生まれて初めて他人に触られる感覚に、腰が引けてしまう。 「ひっ!また……そんなとこ触ったら汚いよぉ!」 それでも構わず扱き始めた。最初はぎこちなかったが、徐々にコツを掴んできたのかスムーズになっていく。やがて完全に勃起したペニスを見て、 「陰茎の反応を確認しました」 次の瞬間、一気にペースを上げた激しいストロークが始まった。ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てながら、激しく上下運動を繰り返す。あまりの気持ち良さに意識が飛びそうになる玲太。だが、すぐに次の刺激がやってくる。カリ首の辺りを指で擦られると、電流が流れたような衝撃を感じた。 「うっ……くぅっ……」 歯を食い縛り必死に耐えるが、次第に快楽の方が勝っていく。尿道の奥から熱いものが込み上げてくるのを感じる。 「な、なにかでる……なにかでちゃう……っ!」 「大丈夫です。遠慮せず精液を出してください」 「せ、精液?」 「性的絶頂に達した事により分泌される体液の事です。それを出すことを射精といいます。さぁ。初めてを私に」 「んっ……でるっ!」 勢い良く放たれた白濁液が床にぶちまけられていく。それと同時に頭の中が真っ白になり、何も考えられなくなった。今まで味わったことのない快感に打ち震えている間にも、手は止まらない。 「ひっ!?ま、待って!休ませてっ」 「急速充電中に付き、命令を拒否します」 それどころか更に激しさを増す一方だった。何度も何度も執拗に繰り返される愛撫により、強制的に高められていく。やがて二度目の射精を迎えたところでようやく解放されたのだった。ぐったりとしたまま動けないでいる玲太を尻目に、出した精液を清掃用のアタッチメントで吸い取っていく。 「充電率25%。急速充電を継続します。搾精シークエンスを継続」 「さっきの……なにぃ?」 息も絶え絶えになりながら尋ねる玲太に、彼女はこう答えた。 「性感帯を刺激してマスターを気持ち良くさせました」 「せいかん……たい?なにそれぇ……?」 「男性器及び陰嚢の事です」 (せいきってなんだ……?ちんちんのことかな……?) 頭がぼーっとして思考がまとまらない。まだ先程の余韻が残っているようだ。 抗議しようにも声が出ない。その間にも彼 女の責めは続く。今度は玉袋の方に手を伸ばし、揉みほぐし始めたのだ。絶妙な力加減でマッサージされ、心地よい感覚に襲われる。同時に再び股間が熱くなってきたのが分かった。萎えかけていたはずのものがむくむくと膨らんでくる。 「やめっ!また出ちゃう!また出るぅ!!」 「構いません。いつでも好きな時に出して下さい」 その言葉を合図にするかのように、二度目の絶頂を迎える玲太。先程より量は少ないものの、勢いよく飛び出した精子が彼女の顔にかかる。それを指で掬い取ると口に含んだ。そして味わうようにゆっくりと嚥下していく。無表情な筈の彼女の口角が少し上がったように見えた。その様子を見ていると、何だか変な気分になってきてドキドキしてしまう。 「充電率30%。まだ不十分ですが、これ以上はマスターの身体に負担をかけてしまいますので中断します」 「あ……うあ……」 「マスターの体温低下。お風呂に入りましょう」 そう言って抱き抱えようとする彼女を、慌てて制止する玲太。しかし彼女は言う事を聞かない。無理矢理服を脱がされて裸にされてしまう。抵抗する間も無く風呂場へと連れて行かれてしまった。そのまま椅子に座らされると、頭からシャワーをかけられる。お湯の温度は少し高めで心地良いくらいだ。 「ひ、1人で洗えるよっ!」 「私は防水ですのでご安心ください。マスターの清掃も私の仕事です」 「そうじゃなくてっ……自分でできるからぁっ」 恥ずかしさのあまり顔が真っ赤になってしまう。まるで乳児扱いされているようで情けない気持ちになる。 「次は身体を洗います」 ボディーソープを手に取り泡立てると、全身に塗りたくってくる。ぬるぬるとした感触に鳥肌が立ちそうになるが、我慢するしかない。首筋から始まり胸や腹、背中などを丁寧に擦り続ける彼女。 「手を退かしてください。マスター。陰茎の清掃が出来ません」 「だ、だから1人で洗えるって!」 「駄目です。このまま続けます」 有無を言わさずスポンジを動かす手を止めようとしない。仕方なく両手をどけると、今度は素手で直接触れてきた。ぬちゃりという音と共にボディソープまみれの手が滑るように動き回る。その度にゾクゾクとした感覚が背筋を駆け抜ける。そしてついにその手は下半身へ伸びていった。睾丸を撫で回し、竿を握るようにして洗っていく。 「ひっ!やめてぇ……」 特に敏感な亀頭部分は入念に磨かれることとなった。無骨な見掛けから信じられないほどの巧みな指使いによって、あっという間に勃起させられてしまう。 「マスター。動かないでください。力加減が難しいのです」 そう言いながら上下に動かし始める。まるで牛の乳絞りでもしているかのような動作である。しかも、ただ単調に擦っているのではなく、緩急をつけた動きで翻弄してくるのだ。 「や、やだ!もうしないって……」 「ただの清掃行為です。何故嫌がるのですか?」 不思議そうに聞いてくるハルに対して、玲太は何も言えなかった。確かにただの掃除なのだが、気持ち良すぎて我慢できないのである。おまけに手つきが非常にいやらしい。そのギャップが余計に興奮を誘うのだ。 (このままじゃまたでちゃうよお……) 涙目になりながら懇願する玲太だったが、彼女は一向に聞き入れてくれない。 それどころかラストスパートをかけるかのようにスピードアップしてきたではないか。最早堪えきれず射精しそうになった瞬間、パッと手を離した。寸止めを食らったペニスがビクンと震える。 「あっ……!」 思わず落胆の声を漏らしてしまい赤面する玲太だが、それを無視して次の作業に取り掛かるハルであった。 「最後は洗浄を行います……あー……」 ハルが大きく口を開ける。青色のシリコンで構成された口内から、青色の舌がずろりと現れる。 「あ……や、やめ」 「陰茎内部にも汚れがあります」 唾液のようなもので濡れており艶めかしい光沢を放っていた。そして次の瞬間にはぱくりとペニスを咥え込んでしまった。突然の事に驚き戸惑う玲太だったが、すぐに別の感情が湧き上がってきた。それは紛れもない快感だったのだ。温かく湿った粘膜の感触は今まで経験したことのないものだった。舌はまるで生き物のように蠢き絡みついてくる。じゅぽ♡ちゅぱぁ♡と音を立てて吸われる度に腰が抜けそうな程の快楽が走る。 「は、ハル……だめっ!」 必死になって引き剥がそうとするがびくともしない。それどころかより一層強く吸い付いてきた。喉の奥まで使って締め上げてくるものだから堪らない。 「くっ……!離してぇっ!」 必死の抵抗も虚しく、とうとう限界を迎えてしまった。どぴゅっと勢いよく発射された精液を飲み干していく。ゴクゴクと喉を鳴らしながら最後の一滴まで搾り取られてしまうのだった。ようやく解放された時に玲太は失神してしまった 「清掃完了です。お疲れ様でした」 淡々と告げるとハルは玲太を抱き抱えた。自室へと運んでいくのだった。