レクトはカメラマンである。
当初は報道関係で働いていたが、忙しすぎて学業と両立できないので、最近はヴィンセントの下で時々カメラを担いでいる。
今日は常夏の島でティナのAV撮影があった。
プライベートビーチで撮影する。
用意された三人の男優が入れ代わり立ち代わりでティナと交わった。男優は一度射精するとどうしても動きが鈍くなるが、女優は何度でもイくことができるのでむしろピーク状態を維持したほうが良いものが撮りやすい。
ティナの幼い膣内にびゅくびゅくと精が注がれると、すかさず男優がローテーションして、クールダウンの間を与えない。
撮影は90分にわたって続き、それぞれに二回ずつ出されたところでカチンコ板が切られた。
撮影が終わるとティナが泳ぎたいと言い出した。
あれだけ運動した後なのに、そのバイタリティには驚かされる。
さすがに女の子一人で行動するのはまだ危ないので、保護者兼用心棒としてレクトもビーチに同行することになった。
「んー!とっても綺麗なビーチ!一杯汗かいちゃったし、パーッと泳いできちゃいます!」
さっきまで何人もの男に中出しされて淫らに喘いでいたとは思えない、爽やかな笑顔だった。
レクトはそんなティナを頼もしいと思いながらも、ふと疑問をぶつけてみることにする。
「あのさ、聞きにくいんだけど、ティナちゃんってどうしてAV女優なんてやってるのかな。」
「本当に聞きにくいこと聞くんですね。」
「ごめん……」
「うーん、特に…。おじさんにすすめられたからかな。他にやりたいこともなかったし。」
「世界を救うほどの力を持っているんだから、他にもっといい仕事もあると思うけどなぁ。ティナちゃんは」
ティナは静かに拳を握る。
「この力、あんまり使わないようにしてるんですよ。戦闘だとついつい使っちゃいますからね。身の丈を越えた力を使い続けて、それに呑み込まれていった人たちを何人見てきましたし…」
「そうなんだ……。」
やや神妙な顔をしていたティナが、少しおどけた顔になる。
「それに、えっちはわりと好きですから」
「ええー!?」
「えっちが嫌いな女の子はいないと思いますよ。みんな恥ずかしがって表に出さないけど。」
「そういうものかな……」
「そういうものなんです。私は正直に生きることに決めました。
あ、でも口でするのは嫌いですよ。」
「ははは、ティナちゃん、露骨に嫌な顔するよね……口でするとき。」
レクトは苦笑いした。
「じゃあ私も聞いちゃいますけど、レクトさんって童貞ですよね」
レクトはびくっと肩を揺らす。
「ええー!いや、その……。うん…。わかっちゃうかな。」
「わかりますよー。撮ってるとき、食い入るように見てますし」
「ご、ごめん。」
「リネアさんとか、キアラさんとかいるのに。」
「ええっ……、いや…二人はその。二人共とても大事な人だから。」
「ふーん、二人共、なんですね。」
ティナはにやりと笑った。
レクトも反撃する。
「ティナちゃんは好きな人とかいないの?」
「いないです。」
「即答だね。」
「いたらこんな仕事してないですよ。
あ、そうだ。なんなら私が筆おろししてあげましょうか?」
「ぶは……なんてこと言うんだ。」
「なーんて、嘘ですよ。期待しましたか?
私は、仕事以外ではえっちしないことにしてるんです。」
「そ、そうなんだ。」
「そこはちゃんと分けろって言われてますからね。おじさんにも。
だから撮影の日には久々にえっちできるし結構楽しんでるんですよ。」
「ふーむ、なるほどね…」
「そうそう、今度、童貞筆おろし企画を撮るみたいなんですよ。レクトさん、男優やりますか?それならえっちしてあげられますよ。」
「そ…それは…。って、できるわけないじゃないか!」
「ふふ、一瞬迷いましたね~」
「仕事がこういうの撮ることだってのもリネアやキアラには秘密にしてるのに、男優なんかやってしまったら、二人になんと言われるか……」
「あくまでも二人なんですね~。
でも二人とも美人だし結構アクティブだから、放っておいたら他に取られちゃいますよ。」
「彼女たちがそう望むなら…仕方ないことさ」
「ほんっと煮えきらないですよねー。そこはがつんと、俺の女にする!とか言えばいいのに。」
「だよね…。僕も頑張らないとなぁ…。」
*
「好きな人かぁ……。私も作ろうかな。
そういう普通の青春もいいかな、なーんてちょっと思っちゃった。」
思い浮かぶ顔といえば、飛行島の主くらいしかいない。
おじさん共は家族なので対象外だし、他に思い当たる相手がいない。
あの人も別に好きではないけれど、何度か守られているうちに頼もしいな、とは思っていた。特に黒髪に覚醒した後はとても格好良い。
知らない人とのえっちは、身体は満たされるけど、心はぽかんと空いたままだ。そういうところまで埋めてくれる人がいたら、たぶん素敵な体験ができるんだと思う。
ビーチで一人ばじゃばしゃと泳ぎながら、ティナはそんなことを考えていた。