その日、エクセリアはウェディングドレスを着て現れた。
「その格好は……!」
一瞬、王女の方のエクセリアかと思ったが、目の色と表情でわかる。闇に堕ちた方のエクセリアだ。
しかし純白のドレスを着ていると、その美しさに違いはない。
「昔いちど着たことがあるけれど、まだこんなものを取っておいたなんて。でも役に立ったわ。」
エクセリアはやや自嘲的に言う。
「結婚していたのか…!?」
「まさか。お父様に着させられただけですよ。縁談は破断になりました。」
「そうか……それは良かった。でも役に立つとは…?」
エクセリアは唇の端を上げる。
「あなた、まだ自分の立場をわかっていないの?」
エクセリアは強引に押し倒してくる。そしてドレスのスカートを上げて、下着をずらす。
身体が密着して既にがちがちになっていたそれを取り出し、エクセリアは自分の中に導き入れようとする。
「さあ、誓いなさい。私に永遠を仕えると。」
先日のことを思い出していた。
そうだ、自分はエクセリアに子供を作ることを提案した。その答えがこれだというのだ。子育てとは一時限りのものではない。それこそ残りの人生の全てを注ぐことになる。
一瞬、もうひとりのエクセリアの事を思い浮かべる。だがそれを打ち消した。
「ああ、誓うよ。エクセリア。」
「そう。」
そっけない返答のようだが、その声はとても心から嬉しそうだった。
ああ、こんな優しい表情もできるんだ。闇に堕ちてからは、刺々しい表情ばかり目にしていたが、芯は変わっていないことに安堵する。
そして同時に、ぬるりと包まれた温かいものに、股間が張り詰めた。
「これであなたは私のもの。……永遠にね。」
二人だけのウェディングは燃え上がる一夜になった。
願わくば、その生命が結ばれることを祈って。
ねこトトラ@猫虎屋
2022-10-01 01:15:46 +0000 UTC