この世界での人間の平均寿命は30歳前後と言われている。
戦争や魔物の襲来、そして医療の未発達により、多くの人達が中年を迎える前にその生を終える。
そのため成人年齢は15歳で、成人を迎えた女の子は遅かれ早かれ子育てというステップに上がることが期待される。
先の大規模な異変により人口は減少の一途を辿っており、みな次の世代を担う子どもたちが生まれてくることを願っているのだ。
茶熊学園には最も妊娠しやすい年齢である十代後半の女の子が数多く集まっており、彼女たちには多くの期待がかけられている。
心身ともに健康で能力の高い冒険家の血を引く子供が生まれてくれば、未来は明るいだろう。
そのため彼女たちに計画的に子育てをしてもらうためのいくつかのカリキュラムがある。その代表となるのが性行為実習である。
保健体育の一環として行われるその実習では、くじをひいた相手と必ずセックスしなければならない。
それが嫌いな相手であってもだ。
ただし基本的には避妊具をつけることになっており、望まない相手の子を孕むことはない。
そのような実習を繰り返すことによって、この人の子なら産んでもいいという相手を見つけたときに、本当の意味での子作りのステップに進んでもらうのだ。
リルテットが最近まで生活していたトシン島やバンズ島では医療体制も整っており、平均寿命は50歳前後になっている。そして倫理観がある程度発達しているため、こういった風習にはあまり馴染みがなかった。
「それじゃ、よろしくね~、リルテットちゃん」
「……じろじろ見ないでよ。」
「ハハハ、これからえっちする仲じゃないか~。もっと気楽にいこうよ。リラックス、リラックス~」
男はリルテットの嫌いな、うざい陽キャタイプだった。こんな男とするなんて虫唾が走るが、くじで決まった以上は逃げることはできない。
「…さっさと終わらせてよ。」
「そんなに焦らなくていいからさ、ゆっくり気持ちよくなっていこ?」
「…触らないで」
べたべたと気安く身体に触れてくる男に、強めに拒絶の意志を見せる。だが全く男はひるまなかった。
「く……」
水着越しに男の舌が大切なところを這い回ると、ぞわりと背筋に寒気がはしる。どうしてそんなところを舐められるのかわからない。だがそこをしつこくなぶられると、身体のほうが勝手に準備をしようとする。
「それじゃこんなところかな」
たっぷり15分はねぶり倒されたところで、男のほうが立ち上がった。その股間には禍々しいものがそそり立っている。
「このままでいいよね」
「いいわけないでしょう」
用意してあった避妊具をつけさせる。生でするのはあくまでも二人の合意があったときに限る。当然リルテットはそんなことを許すはずがない。
「しょうがないな~。ま、次は生でしようよ」
まわりの学生を見ると、生でしているペアが結構いる。その顔は心底気持ちよさそうで、幸福に満ちていた。
自分はあのようにはなりたくないと思う。
「それじゃいくよ」
「くっ……!」
ゴムの付いたそれが、ずらした水着の隙間を押しのけて入ってくる。丁寧に愛撫されていたので、あまり抵抗なくぬるりと入ってきた。この実習期間が始まる前までは、誰のものも受け入れたことのなかった聖域だった。
今ではこうして嫌いな男のものでも難なく受け入れるようになってしまっている。
「ん……は……っ!」
「いいね!よく締まる!素敵だよ、リルテットちゃん」
「…うるさい!」
保健の先生によると、女の子は一度えっちした相手を本能的に好きになりやすいという。
だが自分はそうなるまいと心に決めていた。
「(フェネ……ッカ!)」
地元にいる親友の顔を思い浮かべて、この困難を乗り越えようと思った。
自分は知らない男と交わって淫らに喘ぐような人間にはなりたくない。
目を閉じると友人の笑顔が浮かんでくる。
だがそれをかき消すようにして、激しいピストンの快楽が全身を覆い尽くそうとしていた。