ティナのリクエストにより指名されたセツナがAV撮影のためにやってきた。
スタッフとの打ち合わせでいそいそと準備を進めており、その様子をティナとブラッドが眺めている。
「ほんとに連れてきちゃったんだ。セツナさんって、あまりそういうこと好きなタイプじゃないと思ってましたけど……。」
「おうよ。さすがに説得するのはちょっと骨が折れたがな。でもまあ、これでイチコロよ」
ブラッドがポケットから麻雀牌を取り出す。おおかた賭けマージャンでもしたのだろう。そこでブラッドがイカサマを使ったことも想像に難くない。伊達にカジノで働いていたわけではない。
しかし謎だったのは、セツナだけでなくトワもまた、一緒に準備に加わっていたことだ。ティナは、トワほど奥手で貞潔そうな女性をあまり知らないのでびっくりする。
「で、二人いるのはどうして?」
「敗者復活のチャンスってね。ここであんたが勝てたらセツナのAV出演はチャラ。負けたら仲良くAV共演ってね。」
「それをトワさんに持ちかけたんだ…。」
「ま、せっかくなら多いほうがいいだろう。」
*
AV撮影は二人まとめて行われ、四人の男優が入れ代わり立ち代わりで二人を犯し続けた。
ふたりとも処女だったが、式神の力で痛覚をほぼカットできるらしく、あまり痛がっている様子はない。
しかし完全に二人の世界に入っているという感じで、男たちは花園の中に立ち入ることができず蚊帳の外である。誰に犯されているかも、中に出されたかも関心が無いようで、ただひたすら二人で愛し続けていた。
結局、四人の男優がそれぞれの膣内に一回ずつ射精して撮影が終わったが、終わった後も二人はその世界に入ったままだった。
そんな二人をティナはカメラに収め続けた。
「どうだった?二人は撮ってみた感想は。」
「うーん、なんか羨ましいなぁ。本当に仲がいいんだなーと思いました。」
「ティナもレズセに興味があるのか?今度セッティングしてやろうか。」
「それはちょっと無理…!」
「なんだ、女の子に興味があるわけじゃないのか。」
「美人だなーとか、可愛いなーとは思いますけど、でもやっぱりえっちするなら男の人がいいです。」
「そんなもんか。」
「でも、私、あんまり親友とかできたことないから、ちょっと羨ましいなーって」
「おいおい、俺たちがいるだろう!」
「うーん、おじさんはおじさんだし、ファルファラさんもどちらかというと保護者というか……。」
「ニィさんは?」
「あれは変態不審者ですね。」
「ひでー」
*
ティナは撤収後もずっと暗い顔をしていた。
「ちょっと悪い事しちゃったかなぁ。私があんなこと言い出さなければ、二人を巻き込むことなかったのに。」
「なーに、気にすることないさ」
「でも……」
「喜べ、二人共専属AV女優の契約をしてくれたぞ」
「ええーっ!本当ですか」
「そうそう、人は快楽には逆らえない。ただきっかけが欲しいだけなのさ。」
「そういうものかなぁ」
「それに、結構な額の謝礼も渡したしな。普通のバイトじゃなかなか手にできない金額だ。あれでサモンカード買うって言ってたぞ。」
「へー」
ティナの顔に少し笑顔が戻る。そういえば撮影に夢中でお昼まだ何も食べていなかった。
お腹がぐーっとなる。
「よし、メシでも食いに行くか。今日は好きなだけ食べていいぞ」
「いいんですか、容赦はしませんよ」
ティナはこう見えてかなりの大食である。
「あとついでに、お前の親友も探してこよう。」
ブラッドがにやりと笑う。
「親友って…そんな簡単なものじゃないですから。それにどうせえっちなの撮るんでしょ。」
「それは違いない」
二人は笑いながら定食屋に入っていった。