キュアは散々な目に遭った後でも、大好きな人と一緒に過ごせるだけでそれがすべて吹っ飛ぶような気がした。
渚でビーチボールを投げ合ったり、ビーチバレーをしたり、さっきまでの地獄が嘘のような楽しい時間。
そんな夢のような時間が訪れていた。
「あ……」
しかし唐突に現実に引き戻される。太股に感じるどろりとした感触。膣内にたくさん出されてしまった白濁がこぼれ落ちてくるのがわかる。
「ごめん、ちょっとお花摘みに行ってくる、ね。」
彼に一言断りを入れて、慌ててトイレに駆け込む。
トイレと同じ棟に併設されている簡易シャワールームを見て、そちらを浴びることにする。
早く綺麗に洗い流してしまわなければ。この暗雲に曇った心とともに。
また出てこないように、シャワーをあて、指を入れて掻き出していく。ぬるぬるとしたものがどんどん溢れてきて、どれだけ膣内に出されてしまったのかを思い知る。
「ううう……」
意志の弱い自分が情けない。あの時もっときっぱりと断っていれば、こんなことにはならなかったのかもしれないのに。
「綺麗にするの、手伝ってあげようか?」
「……!!」
気づかなかった。いつの間にか真後ろに男が立っていた。シャワールームには鍵をかけたはずだったのに。
「どうして………あう…っ!!」
男に脱いだ水着の下の方を奪い取られる。もう一方の手には鍵が握られていた。
「本当は盗撮だけで済ませる予定だったんだが、君があんまり魅力的でね。
さっきまで奴らとAV撮ってたんだ、このくらいいいだろ」
男はこの棟の管理をしているバイトだった。脱衣所やシャワールームに隠しカメラなどを仕掛けて収集するのが趣味だったが、キュアを見て我慢できなくなったらしい。
「返してください……!」
「へへへ、それは君の態度次第かな。」
早く戻らないといけない。あんまり遅くなると"彼"が不審に思うだろう。どのみち逃げ出そうにも、水着を取られてしまっているので逃げられない。
「……早く、済ませて。」
それを同意の意味に取ったのか、男は無理やり壁にキュアを押し付け、そのまま背後から自分のモノを押し込んだ。
「あう……うっ!」
再び訪れる悪夢のような時間。
だが先刻の男たちに出された精液が潤滑油となって、何の抵抗もなくぬるりと奥まで入ってしまった。痛みもない。
「全部、掻き出してやるよ!」
男は背後から激しいピストンでその中をかき回した。
「はぁん…っ!はあっ!はあっ!」
無駄な抵抗をするのを諦めて、なすがままにされる。そのほうが早く終わると思ったからだ。すぐにでもこれを終わらせて、彼のもとに帰りたい。
「いい声で鳴くじゃないか。"彼"にも聞こえるかもな。」
「……ッ!!」
そうだ、この壁の向こうには彼がいるかもしれない。遅いことを不安に思って、迎えに来てしまうかもしれない。そんなとき自分の嬌声が聞こえてきたらどう思うだろう。きっとひどく幻滅するはずだ。
慌てて口を噤んで声を押し殺す。
「いい子だ。まあ俺も色々とバレるとまずいんでな。
…でもいきなり締め付けが強くなったぞ。見つかるかもしれないと思って興奮してるんだろ。」
「そんなこと……っ!」
否定したかった。だが痛みとは違う感覚が全身を支配しているのは事実だった。
止めどない快楽の波が背筋を駆け巡る。
「早く……終わらせて…!」
そう、こんなことは早く終わらせて、彼のもとに帰らないといけない。
気がつけばお尻を突き出して、自分の方からも腰を後ろに打ち付けることで、相互のピストン効果を生み出していた。
肉のぶつかり合うパンパンという音が、狭いシャワールームに響き渡る。
「んんんーーっ!!」
そしてその前後運動がピークに達したときに、びゅくびゅくと熱いものが注ぎ込まれるのを感じた。その熱さに快楽の最高潮を迎えてしまう。
「はあ…はあ……」
男が膣内からペニスを抜き取ると、どろりとした白濁の感触がまたこぼれ落ちる。
せっかく綺麗にしたのに、これではまた逆戻りだ。もう一度洗い落とさなくては……。
「へへ、いいものが撮れたぜ。約束通り、水着は返してやるよ。」
気がつくと足元にはカメラが置かれていた。足元だけではない。このシャワールームにはいくつものレンズが光っている。
また痴態を撮られてしまった。
「このビデオをばらされたくなければ、…わかってるな。」
こくりとうなずく。
今は一刻も早く彼のもとに戻りたい。
しかし最後の約束は守られることはなく、彼の盗撮コレクションがマニア向けAVとして後に世に出回ることは、まだ知る由もなかった。