茶熊学園の女生徒全員に義務付けられたカリキュラム・性行為実習。
シズクのような、明確なパートナーを持つ女性もまた、例外ではなかった。
これはあくまでも性風俗を扱うオファーための訓練であり、愛情を伴った行為ではない。故に浮気や不貞にはあたらない、というのが学園側の主張だった。
シズクは学園の方針を手放しで歓迎したわけではない。
むしろ許されざることだと思っていた。
エンジュの家、鬼退治の一族は絶滅寸前であり、シズクはその最後の二人のうちの一人であった。もうひとりの生き残り、イサミとの子をなすことは既に決定事項であり、安易な気持ちで他者が介在することは許されない。
未だイサミと直接関係を結んだわけではないが、二人の間には決して断つことのできぬ運命の絆があった。
だがシズクも処女というわけではない。
酩酊状態に陥っているときに、理性が失われ、何度か過ちが起きてしまったことはある。
その時はひどく後悔したものだ。
だからそこ、軽い気持ちでそのようなことはするまいと心に決めていたのだ。いくら茶熊学園の方針であったとしても。
「場合によっては……この刀で成敗いたしましょう。」
これから来る性行為実習の相手が、無理矢理行為に及ぼうとした場合、切り捨てる覚悟でいた。
「こ!こんにちは!!」
「あら……あなたは。」
ヨシュア・ラーナー。シズクが正座をして保健室のベッドで待ち構えていたところに、やってきたのは7歳も年下の少年だった。
同期に入学しているものの、クラスが隣だったため個人的に会話したことはあまりない。妹の方は時々相談に乗ったりもしたものだが……。
「ふつつつかものですが、よろしくおねがいします!!」
「……ふふっ」
つい笑いが溢れてしまう。張り詰めていた精神がほどけていく。
どんな野蛮な男が来るだろうと警戒していたが、なんだか拍子抜けしてしまった。隠し持っていた懐刀への力を緩める。
*
二人は裸でベッドに横になっていた。
ヨシュアがあんまり一生懸命なので、なんだか駄目だというのも可哀想な気がしたのだ。
それに……きちんと避妊をすれば問題ないだろう。
気持ちが傾いていく。空気に流されたわけではない。ただ少し興味があるだけだった。
半勃ち状態のヨシュアのそれは、可愛いという表現がふさわしい、年相応のサイズだった。
これなら入れても痛くないはず。もっとも、満足させてくれるかは微妙なところだけれども。とはいえ自分が気持ちよくなることが目的ではない。ヨシュアがイッてくれればそれでいい。
ヨシュアが自分のペースで動きやすいように、お尻を後ろに向けてベッドに手をついた。
「それじゃあ、いらっしゃい。」
「し、失礼します!」
ヨシュアのそれがぬるりと入ってくる。
その瞬間、熱い快感が背筋を駆け巡る。だがそれも一瞬で、ややあっけない感じがした。
久々の感触だ。むしろ、"シラフ"の状態でするのは初めてかもしれない。
これまでの体験では酩酊の補正があったためなのか、全てに飲み込まれるような快楽の波が押し寄せてきたものだ。しかし今は意識がクリアであり、冷静に感触を捉えることができる。
自分の中に突き立てられた肉棒は、やや小振りである。少年なのだからこんなものだろう。と考えていた。とりあえずヨシュアが気持ちよさそうに声を出してるから、それで満足だ。
「はう……っ」
余裕の気持ちでやり過ごすつもりだったのだが、明らかに感触が変わった。
みちみちと狭い肉の壁を押し拡げるように、太く、大きくなっていることがわかる。
「な、なんですか……これ、中で大きく……っ!」
「す、すみません!エイスと合成してから…こうなんです!」
ヨシュアの中には竜が住んでいる。そんな話をミレイユから聞いたことがあるが、こんな形で現れてくるものだとは知らなかった。
明らかに少年とは思えないサイズに大きくなっていき、これまで味わったことのない感覚が押し寄せてくる。酩酊していないぶん、よりクリアに、鮮明に快楽の渦が迫ってくる。
「そ…そこ、だめ……っ!」
肉壁が擦れる快感に加えて、お腹の底から突き上げられるような衝撃が伝わってきた。
子宮の入口のあるところ、ボルチオと呼ぶ場合もあるが、第二の性感帯とも言われる。
普通のサイズのペニスではなかなか届かないことが多いが、ヨシュアのそれは無遠慮にそこを突き上げてきた。
クリトリスの快感よりもずっと深く、身体の中心から熱くなってくる快感が沸き起こる。
「はあっ!あっ!あっ!」
気がつけばひどく淫らな声を上げる自分に気付いた。だが声を抑えることもできない。
こんなに翻弄されることになるとは、思ってもいなかった。
ただ今はこの気持ちいいところを突き上げてくる肉棒が愛おしい。
そして性行為がこんなに良いものだと知ってしまうのが恐ろしかった。この感触、また味わえるのだろうか。ヨシュアという特異体質の相手だからこその大きさであって、一般男性で同じように満足できるのだろうか。
快感で頭が真っ白になりながらも、そんなことをぐるぐる考えていた。
「はあ……ーっ!!」
*
絶頂を迎えた満足感でしばらくベッドに横になっていたが、ヨシュアが服を着ようとしているのを見て、それを止めた。
実習で義務付けられているのは一回だけだが、これを逃したら次は無いかもしれない。それなら今のうちに復習しておきたい。シズクは満面の笑顔を向けた。
「あの……、もう一回、しませんか?」
ねこトトラ@猫虎屋
2020-11-17 04:56:05 +0000 UTC