まだ書きかけ…
4/27(土)0時より、妄想研究所第24作目「君にささめく、塚松さん。 -じゃあ、マスク外して『ナマ』の声聞いてみる?-」が配信開始となりました。
こちらは、そんな「塚松さん」の制作秘話などを含めた解説ブログとなります。
舞台設定やキャラクター設定についての深堀りや、作品テーマを精査する上で使用されたレポートや論文などを紹介していきます。
(とはいえ、一気に全部を解説するのでは「考察」という今のニーズに合致しない。なるべく、考察できる余白を残すような提示をしたい。解説するのはあくまでも舞台設定の意図やその統計的事実や題材など。つまりは「どういう土台で作られたのか」というところ。抽象的なもの。塚松さんのキャラ設定を示すが「あの場面ではどういう気持ちだったのか」という正解までは示したくない。余白がない作品は押し付けがましいものになってしまうからね。でも、いくつかは見せたいね、きちんと意図のあるものなんだよとは表明したい)
コロナ禍→ポストコロナくらいの情勢化。マスクを外そうと思えばいつでも外せるけど、素顔を見せる気恥ずかしさからマスクをし続ける若者たちにスポットを当てています。
・年齢:
16歳(4月生まれ)
・性格:
声が小さいからいつも顔を近づけて話す塚松さん。
周りからは「無口な子」と評されているけど、実はとっても表情豊かだし、面白いことや楽しいことに余念がない好奇心旺盛なクラスメイト。
・言葉遣い:
口調ラフめ。目キラキラさせながら、
「なんで?」「どして」「どしたん?」
「なんなん、もー」「◯◯なんだが〜?」
「気持ちいん?」「◯◯せんでね?」
● 関東の女子高生はエセ関西弁を巧みに使うようです。
「なして?」「それな」「どや?」
「してもろて」「エグいて」
上記の口調は、エッチシーンでも使う。
普段とエッチでの言い方の違いを表現することでエモい。
・身長:
157cm
・サイズ:
B83/W57/H82
・容姿:
素朴な感じ。だけどその素朴さが可愛さを感じさせる。
表情は豊かなので大きく目を開いて微笑んでくれるけど、声が小さいので口は大きく開かれることはない。
緩いくせっ毛。変な感じで髪の毛がうねることがあるので、いつもヘアゴムを手首につけている。
・特徴
- 二人っきりでお話したいときとかは、「静かだから」という理由で放送室に勝手に入って話している。塚松さんは放送部。素顔を晒してからは、マスクを外して会話したいからと放送室に入り浸って一緒にお弁当とか食べたりする。
- 声が小さいから常に顔の近くで話す。だから、どこを切り取っても顔がアップ。
又、声がちいさいだけでなく目も悪いから、話しかけるときに近くに顔を寄せてじっと見るクセがある。
- 声が小さいから騒がしい場所じゃなくて静かな場所で話したい。なんか話したいこととかあると、あえて静かな場所でお話したいーって言う。
『声が小さい』と評されると、まるで「暗い」「無口」「無愛想」「おどおどしている」というふうなステレオタイプに分類されがちですが、塚松さんは単に声が小さいだけですので、表情豊かですし、よく笑いますし、冗談も言います。
暗い子というイメージはなく、むしろ明るい子です。
塚松さんと親しくない人には「静かな人」と勘違いしされていますが、親しい人の中では「すごく面白い人」と認知されています。
活発に、積極的に動きますから、音声作品という受け身の作品の中でもキャラクターがしっかりと立って、躍動感を持って存在することになります。
皆さんは「顔パンツ」という言葉をご存知でしょうか?
これは、“マスク”の喩えです。
現代人特有の「素顔を人前に晒すことは恥ずかしい」という感情を「顔のパンツ」という比喩で表現しています。
10代女性の61.4%がこの言葉に共感しているように、繊細な感情を持っている若者にとってマスクは単なる健康や衛生を守る道具ではなくなってきています。
[日本インフォメーション(2022)「~マスク生活が長期化した今を読み解く~ マスク着用の意識・行動調査」]
マスクはもはや顔の一部であり、素顔はプライベートな要素。
だから、素顔を隠してくれるマスクはまるで下着のようなアイテムになっているんだとか。
10代は身体的、精神的に大きな変化を経験する時期です。
自分の外見に対する意識が高まり、他人の目が気になる年頃。
マスクは、そんな彼女らにとって、自己の不安を和らげ、自信を持つための一助となっています。
マスクを着用する理由として「感染予防」(60.5%),「花粉対策」(38.5%)が1,2位ですが、「コンプレックスが隠れ気持ちが安定」(32.6%)が3位となっていることからも伺えます。
[ネクストレベル(2023)「マスク着用に関する意識調査!Z世代・ミレニアル世代の301名にアンケートしました」]
また、「今後もマスクを着け続けたい」という10代女性が世代・性別で最高値となる52.0%にまで及び、その理由として「かわいいから」「綺麗」「小顔に見える」「肌荒れを隠せる」が他世代より圧倒的多く占めているのも印象的です。
[日本インフォメーション(2022)「〜マスク生活はどこまで続く~ マスク着用の意識・行動調査」]
このように、コロナ禍ひいてはマスク社会は10代の若者にとって生活哲学を大きく変える出来事でした。
さて、そんな『コロナ禍』という苦境の中でも、きっと10代の子たちはめげずにこの時代でしか得られない幸せを感じているはずです。
不便で決して豊かとは言えず、毎年のように襲う大火に家財を失う苦難を味わっていた江戸の人々も、ただ空が青いことや四季折々の変化、時節に合わせたファッションや旬の食材を食べることなど「小さな幸せ」をたくさん感じて、貧しいながらも幸福に過ごしていたと言われています。
では、マスク社会ならではの幸福とはなんでしょう?
遠い未来のことではなく、二度と訪れない「イマ」この瞬間を謳歌することに全力を注ぐ若者は、いったい何に「小さな幸せ」を見い出したのでしょう?
私は、「 素顔が見れること 」にあると思いました。
マスクを「顔パンツ」と比喩して素顔を恥部のように捉えているZ世代にとって、素顔が見れることは相手のプライベートを覗くことを意味します。
パンチラとかの「ラッキースケベ」に当たらずとも遠からずでしょう。
また、相手に素顔を晒すということは特別な信頼を意味するのみならず、相手との関係性の進展を望むような行為とも言えるはずです。
その証拠に、全世代の中で「相手がマスクを“着用していない”ほうがよい」と答えた割合が一番高かったのは男女ともに“10代”でした。対照的に20代女性の47.4%が「相手がマスクを“着用している”ほうが望ましい」と答えたのも印象的です。
[日本インフォメーション(2022)「~マスク生活が長期化した今を読み解く~ マスク着用の意識・行動調査」]
コロナ禍で青春を過ごした10代にとって「マスク着用の学校生活」は当たり前ですが、だからこそ本音を言えば相手の素顔を見たいと思っているわけです。
素顔を見れることって、スケベ心的にも、自尊心的にも満たされるイベントなんじゃないかなって思います。
本作のキャッチコピーである「じゃあ、マスク外して生の声聞いてみる?」にはこういった意図が込められています。
マスク社会によって、別の魅力も見い出されたと考えています。
特に大事になったのは、「目元」での感情表現と「声」にあると思います。
個人的な話ですが、私には推しの銀行員さんがいまして。彼女はコロナ前からの仲だったんですが、その時はまだ“推し”と呼ぶようなものでもありませんでした。
コロナ禍となってから対面で話す機会があり、マスクをつけた彼女の目元が、親身になって話すときはぱっちりと開いていて、共感するときは目を閉じてうんうんとうなずき、微笑むときにおたふくのようにニッコリと湾曲するのに気づきました。目元で感情を表現するのがとてもお上手な方でした。
また、声もいいんです。ゆっくりと聞き取りやすいテンポと発声で話してくれて、またこちらが話を遮るときもピタッと止めるような感じではなく、表現しにくいんですが、シームレスにこちらに主導権を譲ってくださるんです。ピタって止められるとこちらも「話を遮ってしまった」っていう罪悪感が生まれるんですよね。それを感じさせないのもすごいなと。
マスクなしで会話しているときは、銀行員さんの凄さに気づけていませんでした。マスク社会になったからこそ、銀行員さんの魅力に気づけたんです。
マスク社会になって不便になった人も多いと思います。人とコミュニケーションが取りにくくなったと感じる人はほとんどでしょう。
ですが、その中でも特筆して輝くような人が存在します。目元の印象の良い、そして声や話し方も良い人です。マスク社会はそれに気づかせてくれました。
塚松さんはそんな経緯から生まれたキャラクターです。
マスクをしていても魅力的に映る、まさに輝かしい人。
妄想研究所は、サークルコンセプトである「ないはずの記憶を作り出す。」を目指して“実在感”──「どれだけ現実に即したものにできるか?」を探求し続けております。
作品全体の“実在感“を高めるために立体音響、環境音・ルームトーン、反響音などの空間表現といった「音響設計」は非常に重要ですが、私は「キャラクターの造詣」がなにより大事であると考えています。
「キャラクターの造詣」とは、キャラクターの外見やバックボーン,性格などの設定もそうですが、一番大事なのは「キャラクター設計に応じた演技を収録すること」です。最終的な出力段であるここを疎かにしたら狙ったとおりの“実在感”、ひいては“記憶”や“体験”を生み出せません。
学園シリーズとしては、「“得られそう”で得られなかった体験をしよう。」がシリーズコンセプトです。そのためにも、自身の経験と相違がなるべく存在しないように(興ざめしてしまわないように)しています。現実に即した音作りの理由もこのためです。単に「いい音」を目指しているわけではない…!
クラスのパリピでゲラの子に話しかけたら『スンっ……』と態度を変えられたことはありません?
でも中には、他の子に対してと同じように笑顔で「どした?」と接してもらえたり。
人は時として、キャラを変えて振る舞うことがありますよね。
思えば自分も、いつも所属してるグループ以外では無言で虚空を見つめて質問されたらクールぶって淡々と話したり、所属してるグループ内でも相手によっては「おちゃらけキャラ」や「聞き専」、「下ネタキャラ」になったりしていました。
特に、感性がまだ成熟していない10代は人とのコミュニケーションスキルが乏しく、「キャラ変」で補おうとしがちです。
自ら望んだわけじゃないのに「アホキャラ」を押し付けられて、悔しいと思いながらもピエロを演じていた学生時代を思い出します……悔じい゛。今でも苦虫を噛み潰して歯をギリギリとさせてしまう。
現代っ子を表現する上で大事なのは、人格(キャラ)の多面性にあります。
2014年に行われた「あなたはいくつの自分を持っていますか?」という調査において、18~29歳女性は平均して2.7個の自分を使い分けていると答えていました。
[マンダム(2014)「女性の変身行動・変身願望に関する意識調査」]
またこちらの高校生を対象に行われた調査では、複数のキャラを演じていると答えた割合は73.7%、平均して3.02個のキャラを演じ分けていると回答されました。
[村井史香 ・仲真紀子・加藤弘通(2017)「青年期における“キャラ”と自己形成-高校生は“キャラ”をどうとらえているのか?-」]
さらには「日常において何人のキャラを使い分けているか」という質問において、高校生女子は平均6.6人のキャラを使い分けていると回答されました。
[電通総研(2015)「若者まるわかり調査 2015」]
中高生は特定の相手(親しい友人や単なるクラスメイト、先生や親など)や、自分の属するグループ(学校、家族、部活、クラス、友人グループ、SNS)に応じて話し方・言動や見た目を含むキャラをカジュアルに使い分けていることがわかります。
塚松さんにもいくつも「キャラ(顔)」が存在します。
1.先生に対する「怯え」キャラ
2.友人に対する「破天荒」キャラ
3.クラス全体に対する「大人しい」キャラ
4.主人公(彼)に対する「いじられ負けん気」キャラ
5.放送部としてマイク越しに話しているときの「真剣」キャラ
6.動画撮影のときの「良い子ちゃん」キャラ
これらのキャラを覗き見ることで、いかにして主人公に対する態度が自然であり、塚松さんとしての本性を垣間見れるのかがわかるはずです。
そしてまた、自然な態度で感情表現豊かに振る舞ってくれている塚松さんのキャラ(顔)により特別感を抱けるはずです。
本作は、
・青春時代をコロナ禍で過ごしたコロナ世代の方
・「マスク生活を強いられた環境で学校生活を送っていたらどういう萌えがあるだろう?」というのを体験してみたい方
こういった方々にきっと共感いただけるストーリーとなっております。
過去をネガティブに捉えてしまっては、それを言い訳にしてしまう。そうすると、過去の出来事は前に進むためのきっかけにならない。
だからポジティブでいたい。ネガティブな世の中だからこそ、家で一人、眠りにつくときくらいはポジティブでいたい。
で、爽やかな朝を迎えたい。
そのためにも、ポジティブな印象を持てるような明るい子、表情豊かで元気が出てくるような子。でも、眠りを妨げず、リラックスできるような囁きをしてくれる。そういう子にしたかった。
森下・福井・岡本・豊島・小川(2020)では「音楽行動(聴取・演奏)が人の共感性を促進することも明らかになってきた。音楽による社会性(共感性,利他性)の促進の背景には…」(p.60)
このことより、音声作品というのが鑑賞より体験に寄っているものだとわかる。
不便の中でこそ見つかる便益のこと。「手間をかけることで愛着が生まれていく。苦労があるほうが体験として残りやすい」
正確に言えば違うけど、マスク社会になったからこそ「声の魅力に気づけた」とかかな?
マスクで聞き取りにくい、耳を澄まそうとする、表情や感情を読もうとする。
だからこそ、声が魅力的な人、感情表現をうまく乗せられる人が好ましく感じる。
ぽてとまっしゃー
2024-05-18 19:29:36 +0000 UTCmikiya
2024-04-30 18:00:08 +0000 UTCashiyachan
2024-04-26 16:58:52 +0000 UTCやくた
2024-04-24 08:39:20 +0000 UTC