「クリスちゃんッッ!!!!!」
「雪音ッ!!」
キャロル・マールス・ディーンハイム率いるオートスコアラー達によって臍に異物を埋め込まれ完膚なきまで痛めつけられた雪音クリス。
そんな瀕死の彼女の元に駆け付けた他のシンフォギア装者たち。
「う…酷い…!」
クリスの惨状を見て口を押えながら絶句するマリア。
「ク、クリス先輩のおヘソ…どうなってるデスか!?」
「え、あ、あれって…おヘソなの?」
切歌と調が口にしたのは、特に一番目を引くクリスの腹部中央から伸びる奇怪な物体…
鋼糸魔弦によってボンレスハムのようにきつく締め上げられた彼女の臍であった。
「フ、来たかシンフォギア共…見ての通りこの雪音クリスは完全に"壊して"やったぞ」
クリスの臍に巻き付いた鋼線を握ったままシンフォギア装者達を見据えるキャロル。
そして手にした鋼線を引っ張り上げた瞬間、
「ぎゃああアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!????????へ、ヘソガァあああアアアアアアアアアッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!」
クリスの口から上がる悲痛な叫び。
同時に弦がきつく食い込んだ臍から血が噴き出す。
「雪音ッ!?」
「それ以上はやめろォッ!!」
いてもたってもいられず、真っ先にキャロルに向かっていく立花響と風鳴翼。
「ならばッ!!」
突然手にしていた鋼線を解き放つキャロル。
すると一瞬で無数の鋼線が彼女たちのいる空間に張り巡らされた。
「こ、これはッ!?」
自分達の周囲を取り囲むように張られた鋼線に動揺するマリア達。
だがそんな中でも一人突進を止めず捕らわれたクリスに向かって突き進む翼。
「こんなもので止められると思うなッ!!」
手にした刀状のアームドギアを振るい、行く手を阻む鋼線を切り払う…その瞬間であった。
「アッッぎゃああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッ!!!??????????????」
「ッ!?」
突然響き渡るクリスの叫び声。
「ヘソがァああああアアアアアアアアアッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!ヘソが千切れちまゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!?????」
「へ、ヘソだと…!?」
見るとクリスの縛り上げられたデベソからさらに鮮血が噴出している。
「クリスちゃんッ!??」
「な、ど、どういうことだッ!?」
「いいことを教えてやろうシンフォギア共、今俺がここに張り巡らせた『鋼糸魔弦』。これは全てコイツの臍に巻き付いた弦と繋がっている!!」
「「「「「ッ!?」」」」」
「お前たちがコレに触れたり切断しようものなら、その衝撃は全部この弦を伝ってこのみっともないデベソにダメージを与えるということだ!!」
「そんな馬鹿なッ!?」
「あら、たった今アナタがその弦を切ったことでそれが証明されたでしょう?」
オートスコアラーの一体、ファラが煽るように言い放つ。
「ぐ…ッ!!」
自分のせいでクリスが苦しむ原因を作ってしまった…思わず動揺する翼。
そんな彼女の元にゆっくりと迫るファラ。
「さあ、どうする風鳴翼?」
「……!!」
キッと相手を睨みつける翼の視線。
「翼さんッ!!」
同じく鋼線に囲まれ迂闊に突破することが出来なくなり身動きが取れなくなった響が呼びかける。
「…大丈夫だ立花、今私が一番雪音に近い…突破口を開いてみせるッ!!」
気を持ち直しギリギリのところで鋼線を避けながらファラに向かっていく翼。
「フ…」
それに対しソードブレイカーをまるで居合のような体勢で構えるファラ。
「"人形"が武士の真似事を…ッ!!」
思わず侮蔑の言葉を吐いてしまう翼だったが、相手が自分の"ある部分"を静かに凝視していることに気づくことはなかった
鋼線が張られていない空に跳躍し、そして一気に剣を振り下ろさんとする。
「雪音は私が救うッ!!ハアアアアッッッッッ!!!!!」
「………」
完全にその"一点"を捉えたファラの瞳。
翼の刃が振り下ろさんとされるその一瞬…!
【続】
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