夏の陽光が容赦なく降り注ぐビーチ。
その浜辺にてビーチバレーの公式大会が開催されていた。
「ほら、瑞希!」
相手の打ってきたサーブをトスで受け止め、アタッカーの瑞希へとボールを流す優夏。
「んッ!!」
それに合わせ砂を蹴ってジャンプする瑞希。
「んあぁッ!!」
バネのように反らされる全身。
そしてボールを相手のコートに叩き込む。
ズバンッ!
勢いよく放たれた瑞希のスパイクが相手コートへと突き刺さり…かけるも、寸でそれを腕で弾き返す相手選手。
「うッ!?」
必殺の一撃が決まらず思わず動揺する瑞希。
そしてチームメイトがそれを拾い、瑞希たちのコートへとアタックを仕掛けてくる。
「瑞希!カットッ!」
ネット前に立っていた瑞希に指示を出す優夏。
「う、うん…!」
相手が放ってきた一撃を止めようとその場で垂直に飛び上がりオーバーハンドパスで防ごうとする瑞希だったが…
『タッチネット!!』
「えッ!?」
審判が放ったジャッジに驚く瑞希。
タッチネットのような初歩的ミスなどしないよう体が覚えているはずであった。
しかし彼女の体の"ある部分"がネットに触れてしまっていた…
反則を取られ、相手チームに点を与えてしまった瑞希の行為。
瑞希は何処か恐る恐るとした様子で自身のポジションへと戻った。
そんな彼女の下に歩み寄ってくる優夏。
「瑞希」
「ご、ごめん…優夏…つ、次はちゃんとやるから…」
その時、彼女しか聞こえないような声で囁かれる優夏の声。
「…次やったら、『お仕置き』だから」
「ッ!!?」
かつて『テラ・ブレイカー』との異名を持つほど圧倒的なプレーを見せていた蒼井瑞希。
だが、今日の彼女はスパイクも決まらず初歩的ミスで反則を取ってしまうなど、まるでそのような姿が見られない。
…それが、彼女のお腹の中心の"あるもの"のせいだということを、その試合を観戦している誰もが分かっていた。
引退によるチーム解散を示唆していた優夏。
だが突如彼女はそれを撤回し、瑞希と共に再びチームを組んで試合を続けることを発表する。
そして一新された彼女たちのユニフォーム。
それは一般的なソレとは違い、襟付きノースリーブシャツにホットパンツという奇異なモノであり、とりわけ首元から腹部にかけて並ぶボタンが妙な形をしていた。
それはまるで瑞希の"かつての"臍の形を模した太極図のような形…
そしてそんなシャツとホットパンツのボタンの間に、彼女たちのむき出しのお腹の中心、"臍"が顔を覗かせている。
優夏の臍は底が見えないほど深く窪んだセクシーな臍。
そして一方の瑞希の臍…
復活後のチームについて何より話題に上がっているのが、この他ならぬ瑞希の臍であった。
かつて一部から注目されていた瑞希の渦巻き出ベソ…それがなんと10cm近くも飛び出した長大デベソと化していたのである。
「な、なんだよあのヘソ…?どうやったらあんな風になるんだ?」
「前の瑞希ちゃんの渦巻き出ベソ、可愛かったのに…」
「なんか内臓が飛び出したみたいで気持ち悪い…」
「う、うぅ…」
まるでそんな声が聞こえて来るようなギャラリーの視線が自身の臍に集まっているのをヒシヒシと感じる瑞希。
自身の臍がこうなったのは、引退試合の前日に優夏の部屋に訪れた時に起きた思わぬ事件のせいであった。
優夏を元気づけるため、自身のデベソを強調するような格好で訪問した瑞希であったが、それが逆に優夏の彼女に対する感情を爆発させてしまう。
その場に居合わせた"男"に煽られるまま、彼女を拘束しそしてその自慢の臍をワインオープナーを使って"改造"してしまった優夏。
そこで男は二人にある提案をする。
『…その格好のまま試合に出てみたらどうだい?』
そしてなんと優夏は、男の意に従い"その格好のまま"試合に出るように瑞希に要求。
自身も瑞希の着てきたシャツとホットパンツと同様の衣装を用意し、それを自分たちの試合用ユニフォームとしてしまう。
元から露出度の高いユニフォームはともかく、臍を引きづり出された状態でとても試合など出来るはずもない瑞希であったが、優夏に脅されるまま出場させられてしまう。
だが案の定、臍を飛び出させた状態でのプレーは無理があり、動くたびに腹の前でその"ロング出臍"が激しく揺れ、彼女の集中力を削いでしまっている。
かつて必殺とまで言われたスパイクは大いに威力が落ち、いとも容易く相手に打ち返され、精彩を大きく欠いてしまっている。
さらに慣れぬ"臍"のせいで重ねてしまう凡ミス…
セットも次々と落としていき、もはや瑞希は公開処刑の場に立たされているような思いであった。
「瑞希!」
「…え?」
意識が完全に途切れていた瑞希。
気を取り戻した瞬間彼女が見たのは、自身のコートに向けてスパイクを放ってくる相手。
バスッ!!
放たれたボールをレシーブで弾き返す優夏。
「瑞希!とって!!」
「え!?」
天高く上がるも瑞希から大きく離れた地点へと落ちていこうとするボール。
「とってッッ!!」
一際強い声で放たれた言葉に思わず動く体。
この試合に勝たなければ、自身の臍にまた"災厄"が降りかかる…
一連のへそ拷問でそんな恐怖心を植え付けられてしまった瑞希は、何としてでもボールを捉えるべく一心不乱に走った。
(…間に合わないッ!)
そのままの走りでは間に合わないと判断し、反射的にダイビングキャッチで取ろうとする瑞希。
だがその体が砂浜に飛び込むように跳んだ瞬間、瑞希は『しまった!』と心の中で叫んだ。
ザリザリザリザリ!!!!!!!!
「うギャアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッ!!!!??????」
響き渡る瑞希の絶叫。
ダイビングキャッチを強行したことで、彼女のロング出臍が砂場に接触しそのまま覆いかぶさってきた自身のお腹によって潰される。
そして無理矢理砂場に押し付けるようにして激しく擦り付けられる激痛に彼女は思わず声を上げてしまっていた。
「ア…ッ、ギャッ…ヴッ…うぅ……」
結局ボールは受け止めることが出来ず、ただ自身の臍を激しく傷つけただけに終わってしまったダイビングキャッチ。
余りもの臍の痛みに、むき出しのお腹を抑えながら砂の上で激しく見悶える瑞希。
「へそぉッ!!アタシのヘゾォォォォ!!!!!!!!!」
全身から滲みだす脂汗、止め処めなく溢れる涙…砂の上を転げまわることで全身に付着していく砂…
その姿はかつて『テラ・ストライカー』と呼ばれた彼女からは到底想起出来ないほど惨めで憐れな姿であった。
そんな彼女の元に、密かに笑みを浮かべながら歩み寄る優夏。
「…ほら、瑞希!試合はまだ続いてるんだから早く立って!」
「も、もう…イやぁ…!」
「…じゃあ5リットル追加ね」
小声で呟かれた声に思わずビクッと震える瑞希の体。
「ほら、立って…」
そのまま瑞希の脇の下に腕を通すと、そのまま引き起こすように彼女の体を起き上がらせる。
「ア、あうぅ…」
背後から優夏に羽交い締めにされながら無理矢理立たされた瑞希。
そんな彼女の耳元で優夏の声が囁かれる。
「ほら、早くおヘソも立たせて。瑞希のシンボル…でしょ?」
「う、うぅ…」
言われるままお腹に力を込める瑞希。
するとダイビングキャッチによって潰れ拉げていたそのロング出臍が徐々に起立していく。
パシャ、パシャ、パシャ
静寂の中、響く取材陣のカメラのシャッター音
まるで奇異なものを見るかのように注目するギャラリー達。
それは自身の醜い出臍を衆目に見せしめる公開処刑であった。
「さあ瑞希、この試合何としても取り返そうね!」
「う、うぅ…うあああ!!!!」
【終】
ポロシャツ
2024-09-08 02:07:54 +0000 UTCなな
2024-09-07 11:04:36 +0000 UTC