パンパンパン
ガランと広い大聖堂に、肉に肉を打ちつける音が響く。
「あぅ・・・あぁぁん・・・はぁああん・・・」
それに合わせるかのように、私の口から艶めかしい声が漏れてしまう。
一糸まとわぬ恥ずかしい姿で、身をくねらせ悶えてしまう。
「マリア!マリア!あぁぁあああマリア!!」
私と同じ顔をした絶対悪が、カラダの上で嗤っている。
あぁぁ・・・実の双子の兄・カインに私は今・・・カラダを組み敷かれて・・・
「んぁん・・・あぅ・・・あぁぁあ・・・ぃぁぁあああ・・・」
あろうことか、犯されてしまっている。その忌々しい肉棒に、私の女性の部分はあっけなく陥落して・・・抉られて・・・何度も何度も肉体をぶつけるように・・・あぁぁぁ・・・貫かれてしまう。
こんな事・・・あってはならないのに・・・
こんな辱め・・・受けてはならないのに・・・
「あらぁ?お兄さんに犯されて感じてるの?変態ねぇ~~~。」
カインと契約している悪魔・ルシファー・・・百柱の悪魔の中でも最強と称される存在が、私の顔を覗き込み、そして頬を撫でる。
「んうぅ・・・そ・・・そんな事・・・」
性感に呑まれまいと、必死に唇を噛みしめる。
そんな私を嘲笑うかのように、カインの肉棒が、私の弱いところをこすり上げる。
「くふぅん・・・ひぁ・・・ぅぁぁ・・・」
それだけで私は簡単に敗北してしまって・・・あぁぁあ・・・カラダをビクンと震わせてしまうの。
「うふふふふふ・・・可愛い・・・素直に快楽に溺れてしまえばいいのに・・・」
ルシファーの手が、ボウッと赤く輝いた。
心臓がドクンと高鳴ってそして・・・
「んくぁああああ・・・ああぁぁん・・・あぁぁあああ・・・」
カラダが・・・敏感になって・・・全身が・・・性感帯になって・・・んくっ・・・クリトリスに触れるカインの陰毛すらも・・・激しく感じてしまう。
「うふふふふふ・・・快楽に身を委ねてしまえば、楽になれるのに・・・」
「そんな・・・そんな馬鹿なこと・・・んくぁあ・・・う“ぁ“ん」
私を追い詰めるかのように、カインの動きが激しくなる。突きあげられる激感にカラダが支配される。背筋に電撃が走り、脳髄が蕩けてしまう。
「はひっ!んはぁっ!や・・・やめ・・・うンっ・・・おぁああ・・・」
悔しい・・・あぁぁ・・・こんな・・・されるがままに痴態をさらして・・・抵抗も出来ずにアンアン喘ぐなんて・・・
「マリア・・・マリアマリアマリアぁぁああマリア!!!!」
ドクン・・・
私の中でカインのモノが脈をうつ。
「や・・・やら・・・やめ・・・んあぁああああああ・・・」
「ダメだマリア!君の中をボクで満たしてやる!!!」
ドクドクドクドクドク・・・
あぁぁああ・・・カインから放たれたモノが・・・私の中に入っていく・・・こんな・・・悍ましいモノで・・・私の女性が・・・穢されていく・・・染められていく・・・満たされていく・・・私の子宮が・・・堕とされていく・・・
「んっ・・・ぁあああ・・・うぁ・・・ぅぁああああ・・・」
「ビクンビクンしちゃって・・・うふふふふ・・・可愛い。」
ルシファーが赤く光を放つ手で、頬を撫で首筋を愛撫する。
「んくぁ・・・それは・・・それはダメ・・・ダメなの・・・あぁぁああん・・・」
イッたばかりなのに・・・敏感になっているのに・・・ルシファーの指が私のカラダを目覚めさせてしまって・・・んあぁぁ・・・空気の流れですらも感じるほどになってしまって・・・・
「マリアごめんね。お兄ちゃん、自分が気持ちよくなることに夢中になってしまったよ。」
ほくそ笑んだカインの指が、私の胸に伸びる。
「ゃ・・・やめ・・・汚い手で・・・触らないで・・・あぁぁ・・・あ・・・あああ・・・」
カインの細い指が器用に・・・まるでピアニストのように、私の胸を弄ぶ。私の弱いところを的確に責めるように・・・
「うふふふふふ・・・美味しそうなおっぱい。」
ルシファーは微笑み、そして大きく口を開けた。その舌が真っ赤に光を放っている。
あぁぁあ・・・その光で触れられたら・・・あぁぁああ・・・
「それじゃぁ、いただきま~~~す♪」
ち・・・乳首に・・・ルシファーがむしゃぶりついて・・・
「ひぅ・・・ぁっ・・・ぁぁあああああ・・・」
ルシファーの力・・・あぁぁ・・・赤い光で責められると・・・敏感になって・・・催淫効果というのも生易しいくらい・・・まるで・・・カラダが『造り替えられている』みたいで・・・
「マリアの可愛い乳首、お兄ちゃんも食べようかな。」
そう言って・・・カインも私のちく・・・胸の先端に吸い付いて・・・
ジュル・・・クチュ・・・チュク・・・
わざと音を立てて・・・胸を吸って・・・
「いぅっ・・・んくぁ・・・あぁぁあ・・・あぁあああ・・・」
胸はただでさえ弱いのに・・・あぁぁぁ・・・しゃぶられるほどに感度を増して、惨めで恥ずかしい淫らな玩具に成り下がっていく。
「んぁ!ぅぁ!あぁあああっっ!!!」
私は胸だけで絶頂を迎えてしまう。
一度だけじゃなくて何度も何度も・・・何度達しても胸への凌辱は終わらなくて・・・
クチュ
チュク
コリ
カリ
舐られて
しゃぶられて
噛まれて
弄ばれて・・・
「うぁ・・・あぁぁん・・・ゃめ・・・あぁああああっ・・・」
十回はゆうに超えた絶頂の後、私の中に入ったままのカインのモノが、ムクムクと硬く大きくなった。
「いやぁ・・・」
チュパ・・・音を立てて、カインとルシファーの口が私の胸の先端を解放した。散々嬲られて、ヒクヒク蠢くち・・・乳首が、たっぷり塗り込まれた唾液でヌルヌルとテカっている。
なんて・・・なんてイヤらしいのかしら・・・
「はぁん・・・」
熱い吐息を唇から漏らした私に、ルシファーの視線がからみつく。
「んくっ・・・ぅあぁああ・・・」
視線だけでカラダが熱を帯びてしまう。
あぁぁ・・・凌辱の泥沼の底に引きずり堕とされたというのに・・・私のカラダは・・・どうして・・・こんなに・・・
「あぁぁ・・・マリア・・・マリアマリア!!憎いボクに犯される気分はどんなだい?殺してしまいたいボクに貫かれる気持ちはどんなだい?マリア・・・あぁぁ・・・マリア・・・こんなボクに犯されながら、こんなボクのチンポをぶち込まれながら、アンアン喘ぐことしか出来ない無様なマリア・・・可愛いよ・・・マリア・・・可愛いよ!!」
カインがまた激しく腰を打ちつけて・・・私の尊厳を粉々に砕いていく。
一突きごとに、子宮に敗北の印を深く刻まれていく。
あぁぁぁ・・・
うあぁぁ・・・
はぁぁん・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・悪夢の様な凌辱は一晩続いて、そして今
「あぅ・・・あぁぁ・・・あぁあああ・・・」
セーラー服姿の私は、十字架に磔にされて悶え喘いでいる。ルシファーの力で作られたセーラー服は、瘴気で私を責め立てる。そして十字架は聖なる力で私を罰し続ける。
九十五柱の悪魔をこの身に封じた私は、その性質も魔に貶められてしまって・・・光にも闇にも責められるカラダになってしまったの。
「あぁ・・・あぁぁ・・・ぅ・・・ぁぁああ・・・」
夜はルシファーとカインに辱められて、そして日中は十字架にかけられて、カインの作った教団の信者たちに拷問を受けて・・・
バシン!バシ―――ン!!!
乾いた音を響かせて、茨の鞭が私を襲う。
「あぁああああっっ・・・」
セーラー服を引きちぎられ、肌を傷つけられ、私は痛みに仰け反ってしまう。責めはそれだけでは終わらない。鞭で傷ついた肌に、その傷口に、聖なる力を込めた塩がすり込まれていくの・・・
「んつぁ!・・・あぁぁああああっ・・・ぅぁぁああああああああ・・・」
塩をすり込み終わったら鞭が・・・鞭が終わったら塩が・・・
私を絶え間なく責め続けて・・・
もう十日間以上・・・私はこうして・・・恥辱と苦痛を受け続けている。
「ひぐぅっ・・・んはぁあああ・・・くあぁぁあああああ・・・!!!」
集中的に痛めつけられた胸に、女性信者たちの細くて器用な手が集って来て、塩で私をいたぶりながら、的確に弱いところを刺激していく。
「ぃぁっ・・・あぁぁああ・・・うぁぁあああああああ・・・」
自分でもドキドキするような艶めかしい声を上げてしまう。
バシ―――――ン!!!バシ―――――――――ン!!!
あぁぁ・・・仰け反ったカラダに、胸に、容赦なく荊の鞭が降り注ぐ。
「あぐっ・・・ぁぁあああ・・・あぁあああ・・・」
「悪魔め!鞭の味がそんなにいいのか!!」
その言葉に、私は貶められていく。頭がジンジンして、カラダが熱を帯びてしまう。
「うぁ・・・そ・・・そんなワケ・・・」
バシ―――――ン!!!
反論しようとした私の胸に、鞭の強烈な一撃が入る。
「うあぁああ・・・・」
「苦しいか・・・苦しいかこの悪魔め!神の罰をもっと喰らうがいい!!!」
バシ――――――ン!!!!
更なる強烈な一撃が胸に入って・・・
「んぁあああああああああああああああああ!!!!!!」
一瞬、カラダが爆発したような強烈な激感が襲ってきて・・・あぁぁ・・・私は・・・胸を鞭打たれて・・・絶頂してしまったの・・・
「何休んでるんですか?アナタのような罪深い悪魔に、休息が与えられるとでも思ってるんですか?」
そんな私を嘲笑う声がして、女性信者の手が塩で胸を責め立てる。
「ひぐっ・・・んぐぁ・・・あぅ・・・ぁぁああ・・・」
痛みと性感でグチャグチャになって、私はピクンピクンと震える事しか出来ない。
「ひっ・・・ひぁ・・・も・・・もう・・・」
「『もう』なんですか?まさか悪魔のクセに命乞いでもする気ですか?そんな事が赦されるとでも?」
耳元で囁かれながら、言葉で責められてしまう。だらしなく開いた口の中に指が入って来て、舌を掴まれ嬲られて、ついに言葉を発することすら禁じられてしまった。
「んむぅ・・・むぅうう・・・」
だらしなく涎を垂らしながら身をくねらせる私のカラダに、更に塩がすり込まれていく・・・
「んぅ“・・・う“ぁ“ぁ“ぁ“・・・」
あぁぁぁ・・・私が再び絶頂したその時、ふわりと風が吹き込んで来た。
「あ・・・あぁぁああ・・・」
私を毎晩凌辱しているカインとルシファーが、大聖堂に入って来た。
人の事を散々犯しておいて・・・何食わぬ顔してこちらに歩み寄って来る。本当は何よりも邪悪なのに、何よりも神聖なふりをして・・・
カイン・・・あんたはいつもそうだったわね。天使の様な笑顔で人に取り入って、そしてどれほどの人を騙して、その人生を壊してきたのか・・・この教団の人達だって、あんたに騙されて・・・
「か・・・カイン!!!」
「人々を惑わした悪魔め。貴様にボクの名前を呼ぶ資格はない。」
私の叫びに、カインは冷たく言い放った。その隣でルシファーが手をこちらに向けてかざした。
「ハレルヤ!」
そしてそう声を上げると、その手から真っ赤な光が迸り私を包んだ。
私を辱め、苦しめたあの光が・・・
「うあぁぁああああああ・・・」
ザワザワと全身を弄られるような性感が私を襲う。
「んくぅ・・・はぅ・・・はぁあ・・・んぁぁああ・・・」
―――うふふふふふ・・・苦しいかしらマリア・・・―――
光の中からルシファーの声がする。
―――カイン様が、貴女の苦しみを求めているの。望んでいるの。だからもっともっと苦しみなさい―――
光に込められた私を苦しめようという意志が強くなる。
ザワザワと弄られる感覚は、全身を切り刻まれるような激痛に変わっていく。
「はぐぅ・・・んくぁ・・・う“・・・あぁぁあああああ・・・」
―――うふふふふふ・・・もっと・・・もっとよ・・・カイン様がお望みになる通りに、地獄すら生ぬるい責め苦の中で喘ぎのたうちなさい!!!―――
う・・・あぁぁあああ・・・いやよそんなの・・・今までも凄まじい責め苦に幾度となく晒されてきたけれど・・・でもカインの望むようになるなんて
そんなの
それだけは・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「う・・・あぁぁ・・・カ・・・カイン・・・あんたの・・・望むようには・・・」
気が付いたら私は肩で息をしながら、うわ言のようにそう呟いていた。セーラー服は消滅し、私は・・・あぁぁ・・・一糸まとわぬ破廉恥な姿を晒していた。
「悪魔マリア・・・まだボクの名を呼ぶというのか。」
カインがそう言うと、カラダがボウッと熱くなってきて。
「んくぁぁぁあああああああ・・・」
私は苦悶の声を上げてしまう。
「アナタさっきからカイン様に対して失礼過ぎるんじゃないかしら。たかだか一悪魔風情が、気軽に口にしていいお名前じゃなくってよ。」
ルシファーはそう言い放って、そして赤い光をまた私に・・・
「あうぅぅ・・・あぁああああ・・・あぁああああっっ・・・」
焼ける・・・カラダが・・・カラダの芯から・・・地獄の業火に焼かれるように・・・
「アナタがどんなに罪深い存在なのか、その身にしっかり刻みつけてあげる。
あぁぁぁ・・・炎が・・・私のカラダにナニカを刻んでいく・・・もう決して消えないほど深く・・・悍ましいナニカを・・・
「うぅ・・・ぁぁあああ・・・」
あぁぁぁ・・・見下ろすと、私のカラダにイヤらしい模様・淫紋が描かれている。淫紋は私のカラダを敏感に・・・淫らにして・・・あぁぁぁ・・・その敏感な肌の上で、腰で子宮で腿で脇腹で首筋で、そして胸で・・・まるで蟲が這いずる回るように・・・淫紋が蠢いて・・・私を責め立てて・・・
「んはぁああ・・・うあぁぁああん・・・」
クネクネと身悶える私に、信者たちの視線がからみつく。
「ひぅ・・・んはぁぁ・・・み・・・見ないで・・・んくあぁぁぁ・・・」
バシーーーーン!!!!
また鞭打ちが再開して・・・そして・・・それに続いて塩責めも・・・
「ひぎっ・・・んくぁ・・・んぁああああ・・・」
責められるほどに、淫紋は激しく蠢き私をさらに追い詰める。
「あう・・・あぁぁあああ・・・んぁぁあああああああああっ!!!!!」
私は激しい責め苦に曝されながら、いつまでも苦悶の声を上げ続けていた・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
地獄のような拷問が終わって、私を待っていたのは地獄のような恥辱だった。
「あん!・・・あぁぁん!!・・・うぁ・・・ぁぁん!・・・あぁぁっ!!」
私のいやらしい嬌声が、大聖堂にこだまする。
休むことを許されずに私は、拷問とレイプを繰り返しこの身に受け続けている。もう身も心もズタズタに引き裂かれて、ヌタヌタとのたうち身を捩らせることしか出来ない。
「あぁぁマリア・・・可愛いマリア・・・お兄ちゃんを感じてくれてるんだね。」
今夜もカインが私の上で嗤う。
「うふふふふふふ・・・羨ましいわマリア。妬ましいわマリア。カイン様の寵愛をこうして受けられるんですもの。その悦びをその身に刻みなさい。」
悶える私の顔を、ルシファーが覗き込む。
パンパンという音が響き、私の子宮が禍々しいモノで抉られ、貫かれる。カラダが恥辱で焼かれていく。
あぁぁ・・・刻まれた淫紋がボウッと輝き、感じれば感じるほどに、さらなる性感を私に叩き込んでくる。性の悦びで苦しみを覚えてしまう私を、果てすらない悦獄の泥沼に引きずり込んでいく・・・
「ひぐっ・・・んぁ・・・うあ“っ“・・・んあぅ・・・あぁぁああ・・・はぁあああああん・・・」
悶えながら私は、一つの視線に気が付いた。
薄く開いた扉の向こうで、誰かが私を見ている。
やめて・・・
私は心の中で叫んだ。
その視線が邪なモノではなく、戸惑いと怒りに満ちていたから。
必死に勇気を、正義感を振り絞っているのを感じたから。
ダメなの・・・私なんかの為に怒らないで。
私なんかを助けようとしないで。
ここには悪魔しかいないの。
敗北と恥辱に塗れた負け犬の悪魔と、
最強の悪魔と、
悪魔のような人間・・・ううん、どんな悪魔よりももっと邪悪な、本物の悪魔しかいないの。
だからお願い・・・そのまま後ずさって・・・そして明日もまた、他の人と同じように私に鞭打てばそれでいいの。
そうすれば、あなたは助かるから・・・
でも・・・
「うあぁああああああああああ!!!!」
その人は声を上げながらこちらに突っ込んで来た。
ルシファーの指が赤く光って、その人は仰向けに倒れてしまった。
「フフフフフフ・・・これはこれはとんだお邪魔虫だね。」
「どうしますカイン様。跡形もなく消し去りますか?」
身を起こし立ち上がり、悪魔達は恐ろしい事を口走る。
「くっ・・・アナタ達のお目当ては私でしょ・・・その人は・・・関係ないでしょ・・・」
私はどうなってもいい。だけど、他の人を傷つけさせるワケにはいかない・・・
それなのに、
「うぐぁあああああああ・・・」
カインに胸を踏みにじられて、私は悶え苦しむことしか出来ない。
くつ・・・悪魔の力を使って・・・この人を助けなければいけないのに・・・
―――そのボロボロのカラダで俺達の力を使うと言うのかい?―――
―――ケケケケケケ・・・どうなっても知らないよ~~~―――
この身に封じた悪魔達が、私を嘲笑う。
ダゴンと戦って・・・戦いというよりも、一方的に責められ尽くした後に・・・この教団に囚われてからずっと休むことなく責め抜かれたこのカラダで・・・悪魔の力を使えばどうなるか・・・
分からない・・・分からないけど・・・
「くけーーーーーーーーー!!!!!」
突然けたたましい声がして、大聖堂内に突然巨大な怪鳥が現れた。
「な・・・ぅぁ・・・」
「ごらんマリア。君のために用意しておいた悪魔だよ。」
「うふふふふふふ・・・名前を持たない低級悪魔よ。貴女なら簡単に封印出来るハズでしょ。」
「う・・・あぁぁ・・・そ・・・そんな・・・」
どす!
カインに脇腹を蹴りつけられて、私はゴロリと転がされる。
「うぐぅ・・・うぅぅぅ・・・」
「寝てていいのかい?君が戦わないと、君を助けにきたこの人が悪魔に引き裂かれてしまうよ。」
カインはそう言って、私を助けに来てくれた人の首根っこを掴んで高く掲げあげた。力なくだらりとしていて、気を失っているみたい。
「そ・・・そんな・・・言われなくても・・・ハーメルン!!」
笛吹き悪魔の名前を私は叫んだ。陽気な笛の音がどこからか鳴り響く。それは聞く者を操る魔の笛の音。
私はその力で、自分のカラダを操って、無理矢理立ち上がらせる。
「あぁああああああ・・・」
そうはさせまいと淫紋が蠢き、そして力を借りた代償に、カラダの中でハーメルンが暴れ、私を激しく責め立てる。
そんな・・・立ち上がっただけで・・・こんなに苦しめられるなんて・・・
「くけーーーーーーーーーーーー!!!!!」
怪鳥が声を上げると同時に、カラダ中に鋭い痛みが走った。
「つっ!!!」
怪鳥の羽が何本も・・・刺さっていて・・・あぁぁ・・・ただ刺さるだけじゃなくて・・・毒が・・・毒が注入されて・・・
「う・・・ぁぁ・・・あぁぁ・・・」
立っていられなくて、膝を着きかけたその時、
―――仕方ないなぁ。オジちゃんが特別に力を貸してあげるよ―――
ハーメルンの声がして、私のカラダは無理矢理引き起こされる。怪鳥の前で胸を突き出した姿勢で固定されてしまって・・・その胸を・・・
ザクっ!
鋭い嘴で突き刺された。
「あ“ぁ“・・・あぁぁああああ・・・」
―――しょうがねぇなぁオメェ。アタシも力を貸してやんよ!―――
ランダの声がして・・・私の腕が勝手に動いて・・・そして・・・強い力で怪鳥の頭を私の胸に押し付けてしまう。
ズブ・・・ズブズブズブズブ・・・
嘴が深く突き刺さって、そして更に、怒った怪鳥が暴れ回り、胸をグリグリと責め続ける。
「うぐぁああ・・・あぁあああ・・・うあぁぁああああ・・・」
―――俺様が武器を作ってやるよ!嬉しいだろう?―――
マモンの声と共に・・・ジャラジャラジャラ・・・鎖が現れて・・・私の首を締め上げるの・・・
「うぐぅ・・・あがっ・・・ぅぅああああ・・・」
ズボ!怪鳥の頭が胸から引き抜かれたと同時に、
―――グルグルグル・・・ぼくモ、ちからヲみセテアゲル―――
ジャバーウォックが唸って、私は鏡だらけの空間に閉じ込められてしまった。無数の鏡に映る、無数の私と怪鳥の姿。
―――それでは小生も、素敵な夢を見せてあげましょう―――
ドグラマグラが囁いて、そして・・・
鏡に
ライオンの頭にコオモリの羽を付けた悪魔に責められている私
巨大なカバに貪り食べられる私
沢山の木の人形に傷つけられている私
鳥頭の悪魔に犯されているバニーガールの私
蛇の悪魔に締め上げられているメイド服の私
太った竜に踏みにじられている子供の姿の私
ピエロの悪魔に弄ばれている私
ギャルみたいな悪魔にお腹を責められている女子プロレスラーの姿の私
瓶の中に閉じ込められて悶え苦しんでいる私
名状しがたいナニカに嬲られている私
・
・
・
・
・
・
九十五人の私が、九十五柱の悪魔に苦しめられている。
九十五柱の悪魔の攻撃を、九十五人の私の苦しみを、
私は全て受けてしまう。
「はぐっ・・・ぁああああ!!!」
棒立ちになり、身をしならせて喘ぐ私の胸に、
「くけーーーーーー!!!」
怪鳥の口から放たれた凍てつく吹雪が襲い掛かる。
「あぁああああああ・・・・うぁぁ・・・・あぁああぁぁあああ!!!」
カチコチに凍り付いた胸に・・・今度は・・・炎が・・・
「あぁあああああああああああああ・・・」
悪夢は・・・永遠とも思えるほど続いて・・・
そして・・・
「んくぁああああああああんん・・・」
悪魔達が私を遊びつくし、鏡の悪魔から解放されても、怪鳥はまだ私を味わい足りないようだった。
背後から抱きつき、胸に爪を突きさし、そして片方の爪でズクンズクンと瘴気を注ぎ込みながら、もう片方の爪でマナを吸収していく。
「あぐぅ・・・ぃぅ・・・ぅぁ・・・あぁぁ・・・」
私はもう・・・悪魔の気の済むまでこの身を差し出すことしか出来ない。
あぁぁ・・・その苦しみが終わっても・・・ルシファーやカインに凌辱されて・・・そして夜が明ければ・・・また拷問を受けて・・・
一体いつまで・・・苦しみ続けなければならないの・・・
―――身も心も私達に分け渡したら、その苦しみから解放されるのに・・・―――
悪魔が私に囁く。
でも・・・あぁぁ・・・そんな事になったら・・・
―――九十五の悪魔の力を持つ凶悪な悪魔になって、人間どもを恐怖のどん底に叩き落そうぜ―――
そんなわけには・・・
あぁぁ・・・私は・・・私は・・・この世界を・・・
―――それはどうして?―――
―――この世界がお前に何をしてくれた?―――
―――犯され辱められ、身も心もボロボロにされてきたではないか―――
でも・・・私は・・・
私に愛をくれた『養父』・・・黒薔薇漱石が愛したこの世界を・・・
―――でもそいつは、もういないんだろう?―――
―――お前を愛する者はもういない。あるのはお前を責め苦しめるモノ達ばかりだ―――
―――そんな世界を・・・そうにまでして、どうして守ろうとする?―――
でも私は
私は・・・
「ハレルヤ!」
ルシファーが閃光を放ち、私を責め苦しめている怪鳥の頭を打った。
勿論、それは私を助けてくれるためではない。
怪鳥はどす黒い光球となって、
「マリア・・・ボクの可愛いマリア・・・最後のプレゼントだ。受け取っておくれ。」
その光球を、カインは私の胸に押し当てた。
それはズブズブと薄い膨らみの中に沈んでいき、
「はぐぅ・・・ぅあ・・・あぁあぁあああああああああああ・・・」
私を更なる闇へと引きずり込んでいく。
―――おめでとう。これで貴様は更に強くなった。―――
―――さぁ、貴女を蹂躪した世界を、今度は貴女が蹂躙しつくすの!!―――
私が・・・世界を・・・
私は、私が守ろうとした世界を必死に思い出そうとした。そこにいる人達の事を思い浮かべようとした。
幼い私を凌辱した園長先生と養父達
私を貪り食った『美食会』・各界の著名人たち
悪魔と一緒になって私を苦しめた犯罪者
私を苦しめる為だけに借金まで作った人達とバニーガール
遊園地で私を虐めぬいた子供達
・
・
・
・
・
・
私は世界を守ろうとしたのに・・・世界はいつも私に牙を剥いた。
それじゃぁ、私は何のために・・・
あぁぁ・・・魂が闇に呑み込まれていくのを感じる。
それと同時に、力が漲って来るのを感じる。
そうよ
こんな世界、壊れてしまえばいいんだわ。
そもそも最初から、こんなに弱い私が悪魔の誘惑に打ち勝とうなんて、出来るわけ無かったのよ。
こんな弱い私が・・・
『アナタは決して弱くなんかないわ。』
ふと、いつの日だったか口にした私自身の言葉を思い出した。
悪魔の誘惑に最後まで負けなかった男の子・・・たしか馬上君といったかしら。その子に向けて言った私の言葉。
酷いいじめを受けているのに、怒りにも憎しみにも呑まれなかった、本当に強い男の子・・・
彼は元気かな。今どうしているのかな。この世界のどこかで、今も笑ってくれているのかな・・・
・・・・・・
・・・なんだ。あったじゃない。この世界を守る理由が。
彼みたいな人がいる。
それだけでイイじゃない。
それだけで、私は・・・
・・・・・・・・・闇に呑み込まれそうになっていた魂を、必死に奮い起こした。
悪魔達は必死に私を取りこもうと、鋭い爪を立て掴もうとしてくる。
「んんんっ・・・ぅくっ・・・」
痛みに声が漏れそうになる。
でも痛いのだって苦しいのだって、私には慣れっこなのよ!
こんなの、悪いけどヘでもないわ!!
カッ!
目の前が一瞬光に包まれた。
私は、自分自身の肉体が悪魔になってしまっているを感じた。頭にピョコピョコ動く耳が付いていて、背中に小さな羽が生えている。メラメラと燃え上がるような黒い炎がビキニ水着のように纏わりついている。
姿だけじゃない。どす黒い大きな力がカラダの中から沸き上がっていて、気を抜くと呑み込まれてしまいそう。
「フ――――・・・フ――――・・・」
どうしても、荒い息を吐いてしまう。
でも大丈夫。私はまだ私でいられている。
目の前には、さっき勇気を振り絞ってくれた人がギュウと目をつぶってへたり込んでいた。
そうよね。アナタも、悪魔に立ち向かおうとしてくれたのよね。
『私はただ、目の前にある物がただ愛おしいんだよ。』
養父・黒薔薇漱石の言葉が、今なら私にも分る。ただ、目の前にいる人を愛する。それだけでいいのよ。
「悪いけどアナタ、そこにいられたら邪魔なの。だからどっかいってくれる?」
私はその人に向けて声をかけた。
「世界の終わりとかそういうの、全然興味ないから。やりたかったらアンタ達で勝手にやればいいわ。」
悪魔達は今も私を苦しめようと、この身の中で暴れ回っている。
いいわ。責めるなら好きに責めれば。
どんなに苦しめられても、この世界を諦める理由に何かならない。
「うふふふふふふ・・・うふふふふふふふふふふ・・・いいわぁ・・・いいわねぇ・・・いいわよぉ・・・私はアナタをこの手で引き裂いてやりたいって思っていたの・・・アナタを滅して、そして九十六柱の悪魔の魂ごと私が呑み込んであげる!」
バサァアアア!!!大きな天使の羽を生やして、悪魔ルシファーが笑った。
かかって来なさい。アナタがどんなに強くても、こっちは九十六柱の悪魔の力を宿してるの!
こうして私と最強の悪魔との戦いが始まった。
その果てに待つ運命を、その時は知る余地も無かった・・・