あらすじ
くすぐり拷問師には階級がある。
実力によって十段階で評価を付けられ、上から"第一チーム"、"第二チーム"というように振り分けられていく。
くすぐり拷問師の国家試験に合格した新人の雛鶴葵は、一番下の階級であると評価されて地方にある支所に配属されることになった。
最初は緊張していたが、徐々に職場の雰囲気にも慣れていき、和気藹々とくすぐりの技術を磨く平和な日常を送っていた。
そして、配属から4ヶ月が経った8月のある日のこと。
支所のリーダーである藤山美保から、慰安旅行も兼ねて次の休みに皆で海へ遊びに行こうと提案されて__
【登場人物】
・雛鶴葵(ひなつるあおい)
4月から配属の新人くすぐり拷問師。
真面目で落ち込みやすい性格であったが、職場の先輩達に励まされて徐々に持ち前の明るさと積極的な一面を現していく。女性・男性に対して性器へのくすぐりや寸止めが得意。
・藤山美保(ふじやまみほ)
葵の配属された地方での支部長を務めている。
眼鏡をかけており、肩まで伸ばした長い黒髪。
普段は優しい性格だけど怒ると怖い(by葵)
・アケミさん
髪を茶色に染めたギャルのような見た目の女の子。
人見知りしない明るい性格で、支部のムードメーカーの1人。
・宮代香苗(みやしろかな)
足裏へのくすぐりが大好きで得意。
気さくなお姉さん系。
アケミさんのお喋りによく付き合っている。
・須藤玲美(すどうれみ)
階級は"八"であり、くすぐりの実力は藤山に次いでNo.2。
漫画が好きなダイナー系だと思っていたけれど、股関のこちょこちょにも弱くて何だか可愛くて少し憧れる先輩(葵ちゃんの後日談)
・坂巻美紗(さかまきみさ)
レミさんの同期であり、階級は"九"。
脇腹やお腹へのくすぐり責めが得意。
イタズラや不意打ちのこちょこちょが好き。
多少柔術や護身術、逮捕術の腕があり、人力拘束も得意とする。
____________________
4月からこの地方にある支部で働き始めてから4ヶ月。
最初はやや緊張もあり初めての仕事でミスをしたものの、先輩達に徹底的にお仕置きをされたおかげでピリッと気持ちを切り替えることができた。
…とは言っても、あの一件以降くすぐり拷問師らしい仕事はしていない。この自然豊かで平和な地域では、くすぐり拷問が必要な事件なんて起こらないし、そもそも住民も少ない。
普段やっていることと言えば…
「よーし、今日は大富豪しようよ!」
「うちめっちゃ大富豪強いからね♪」
「私は何でもいいよ、どうせ勝つから」
「はいはい、そう言って昨日罰ゲーム受けてたくせに~♪」
支部の詰所では、今まさにトランプの「大富豪」というゲームが行われようとしていた。
午前中はボードゲームをして遊び、負けた人は午後からの「練習台」となる決まりだ。
トランプで遊ぶ場合、いつもアケミさんや美保さんが一位になることが多い。
そして、私とレミさんが最下位争いをしている…
「今日こそは絶対負けられないから。とりあえず葵ちゃんに勝つ!!」
「レミさん、私こそ負けられませんから!今日も私が勝って、昨日みたいにたっぷりとアソコをこちょこちょして情けなくあへあへさせてあげますよ!」
「へ~、言うようになったね?最初の頃は私のくすぐりでひーひー泣いて鳴いてごめんなさいしてたくせに!」
バチバチと火花が飛び散る二人を遮るように、
「はいはい、早く始めるよ~」と美紗さんから配り終えられたカードを手渡される。
ゲームは思いの外早く進んでいく。
「ふふっ♪これでアガリね」
最初は美保さんが1番に抜けて、その後にアケミさん、美紗さん、カナさん。
最後に残ったのは私とレミさんだった。
「負け確コンビがんばれ~♪」
「うるさいっ!美紗黙ってて!」
「そんな強気なこと言っていいのかなぁ?もしあんたが負けたら…どうなるか分かるよね?レミちゃん♪」
美紗さんが愉しそうにニヤニヤとした笑みを浮かべてレミさんを煽っている。
私の手元にはカードが2枚。
JORKERと11。
レミさんのターンで、場に"13"のカードが出る。
残るレミさんの手札は1枚。
ここで私がパスを出せば負ける。
「どうしたのかな~葵ちゃん?パスかな?」
「ふふふっ♪この後レミさんがくすぐられてる姿を妄想してました!私はJORKERを出します!」
「やっぱり持ってると思ってたよ♪はい、スペードの3。やった!私の勝ちだ!!」
椅子から立ち上がり、珍しくガッツポーズをして喜んでいるレミさん。
その隣で、美紗さんとカナさんが目配せをしていた。
「はい、レミちゃんの反則負け~♪」
「スペード3のアガリは禁止だよ?」
「は、はぁぁ!?そんなの言われてないし!」
「それはレミちゃんのお勉強不足じゃない?」
ジタバタと暴れて抵抗しようと試みるレミさんを、美紗さんとカナさんがしっかりと取り抑えている。
「ふぅ……よかった~~負けなくて♪レミさん~?今日も覚悟、してくださいね♪」
「ひぃぃっ!?み、美保さん助けてよぉぉ…」
「負けは負けだから仕方ないよね~♪じゃあとりあえず服脱がせて拘束しちゃおっか」
「そんなぁぁぁぁっや、やめろぉぉぉっもうくすぐられるのはやだぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
抵抗空しく、レミさんはあっという間に下着姿に剥かれていき、数人がかりで無理やり引き摺られて拘束台の上に大の字で拘束される。
「じゃあ早速罰ゲーム…ごほん。練習始めよっか♪」
「はーい♪」
「ひっ!?や、やめっ、やめてっ…ぁぁぁぁっぎゃはっぁぁぁぁぁっぅぁぁぁぁぁぁっいひゃぁぁぁぁぁぁっあはっぁぁぁぁぁぁっじぬぅぅぅぅっ!!!!!!」
拷問室にレミさんのくすぐったそうな絶叫と、気持ち良さそうで恥ずかしい喘ぎ声が響いていく。
何度も何度も寸止めした後、何度も何度もレミさんをイカせながらこちょこちょをしてあげた。
今のところ私がくすぐり役をするのとくすぐられる役をするのは半々くらいだけれど、大分くすぐりの腕も上達してきたように感じる。
他の先輩方とも、息を合わせてこちょこちょと責めれるようになってきた。
この日は3時間くらいぶっ通しでレミさんをくすぐり続けた結果、最後には白眼を剥いてあへあへと気絶をさせてしまう。
「ふぅ…今日はこのくらいにしておきましょうか」
「てかもう14時!?お腹空いた~」
「出前頼もうよ♪ピザとか!」
「その前に、ちゃんと"お片付け"しましょうね~?」
「は、はぃ……」
美保さんに軽く"圧"をかけられ、まずはぐったりと気絶しているレミさんを起こしていく。
「ん、んんっ…ひゃっぅっくひゅぐっだぃ!!」
「あ、起きた~?今拘束外すから、シャワーでも浴びてきなよ」
「はい、お水飲んで水分取りましょうね~?」
「ん…ありがと……」
くすぐられ終わった後のレミさんは、何だか子供がお仕置きされた後のように素直で従順な雰囲気になる。
私もそんなレミさんが好きで、ついつい自分よりも"二つ"階級が上の先輩に対してよしよしと頭を撫でたり可愛がってしまう。
「レミさんよしよし~♪」
「んぁぁあおい~やめろぉぉ~いちおうせんぱいなんだからぁ~~」
まるで私がお姉ちゃんで、レミさんという妹ができた気分。その後はレミさんをシャワールームに連れ出し、拘束台の上を綺麗に拭いて拷問室の後片付けを率先して行った。
一通り片付いて詰所に戻る。
「みんな~ピザ届いたよ~♪」
アケミさんがいつの間にか注文していたピザが届く。
「何か多くない!?何枚頼んだの?」
「Lサイズ5枚。ポテトとコーラ。あっ…6人だから足りなかった!?」
「いや…充分足りると思うよ」
縦長の机にピザの箱を並べると、丁度幅いっぱいになった。
「レミちゃん戻ってきたら食べましょうか♪」
「じゃあ私呼んでくる~!!」
美紗さんがレミさんを呼びに部屋を後にする。
しばらくすると、シャワーを浴びてタンクトップ姿のレミさんを後ろからよしよしとタオルで頭を拭いている美紗さんが現れた。
「ピザだ!!やったー!」
「そう言えばレミちゃんピザ好きだったもんね♪頑張ったご褒美ということにしておきましょうか♪」
「もしかして私待ちだった…?」
「気にしないで♪ほら、食べましょうか♪」
待ってましたとばかりにピザを手に取り始める私達。
立食パーティーのような感じで楽しい。
「ん~♪おいひぃぃ…くすぐられて体力消耗した後のピザ最高すぎる~♪」
レミさんは美味しそうにカルビの乗ったピザを口に入れて頬張っていた。
「やっぱ私はトマトとチーズかな~♪」
「葵ちゃんも遠慮せず食べてね♪」
「はいっ!じゃあシーフードのやついただきます!」
朝から何も食べておらず、皆次々にピザを手に取って平らげてしまう。最初は絶対に余ると思っていたけれど、気付けば30分足らずで完食してしまっていた。
「あ~美味しかったぁ~幸せ~おやすみぃ…」
レミさんは食べ終えるとそのままソファーの上にバタリと寝転がってしまった。
「食べてすぐ横になると太っちゃうよ~?」
「ひゃひっ!?み、美紗ぁぁっやめろぉぉっ脇腹くひゅぐるなぁぁぁっ!!」
イチャイチャと二人が戯れているのを横目にしつつ、カナさんとアケミさんと後片付けを始める。
「ほんと仲良しだよね~あの2人」
「そうですね~愉しそうですよね♪」
レミさんも負けじとくすぐり返そうとするが、腕のリーチの長さで美紗さんには敵わずされるがままに馬乗りされ、顔を覗き込まれながら首筋こちょこちょ地獄にされている。
「はいはい、そこまでにして2人も後片付け手伝いなさい」
「あっ……すみません…」
「っはぁっ…はぁっ…た、助かった……」
美保さんに注意され、ソファーから立ち上がるレミさんと美紗さん。
とはいえ、もうほとんど片付けの方は終わっている。
時刻は15時を少し過ぎたところだ。
いつもならおやつを食べたり、のんびりとした時間を過ごしているが…
「はい、皆座って~♪少しお話があるの」
ホワイトボードの前に立った美保さん。
先程までの和やかな雰囲気から、一瞬で少しピリッとした空気に変わる。
「あ、話って言っても仕事に関わるものではないからそんなに固くならなくて大丈夫よ♪」
「え、じゃあ何の話ですか~?」
アケミさんがのんびりと質問をする。
美保さんはその問いには答えず、静かにホワイトボードに文字を書き始める。
「うみ……?」
漢字で大きく「海」と書かれたホワイトボードを見て、思わず口に出して読んでしまった。
「そう♪もうすぐ連休だし、慰安旅行も兼ねて皆で一泊二日くらいで海に行きませんか?もちろん、強制はしないのだけれど…」
「賛成~♪最近暑いから海行きたかったんだよね~♪」
アケミさんが真っ先に手を挙げて賛成の意を示す。
「私も賛成♪海だと裸足になるから、いっぱい足の裏こちょこちょできそうだし♪」
カナさんも指をワキワキとさせて賛成している。
「ん~♪私も賛成かな。あ、レミは強制参加だからね」
「な、何でだよ私まだ何も言ってないじゃん」
「じゃあ一人だけお留守番する?」
「…………やだ。」
美紗さんとレミさんも賛成。
「ふふっ♪葵ちゃんはどうかな?海、行きたい?」
「はいっ!皆さんと旅行するの、何だか楽しそうなので行きたいです!」
「そう♪ありがとう!じゃあ全員参加ということで決定♪で、どこに行くかなんだけど__」
その後も話し合いが続き、来週の土日にここから車で1時間程の場所にあるビーチに行くことになった。
近くにある旅館に、一部屋だけ大部屋が空いていたのですぐさま予約を入れた。
きっと楽しい笑いの絶えない旅行になるだろうな。あ…その前に急いで水着を買っておかないと。
来週の旅行について、各々愉しそうに期待を膨らませる一日となった。
続きのお話

海までのドライブ(fff/f) 8月の連休。 土曜日の朝。一泊二日の着替えや、海で遊ぶための水着、日焼け止め等を持ってアパートの前で待機していた。 朝から雲ひとつない快晴。 今日は麦わら帽子にワンピースを着ているが、何だか子供っぽくないだろうかと心配になる。 9時頃、遠くから大きめの車が走ってきた。 そして、ゆ...