【試し読み】飲み会での無礼講を勘違いした大学生の話
Added 2024-04-19 17:51:08 +0000 UTC4月の半ばを過ぎると、今年から大学に入った新入生達も大分慣れてきた様子が窺える。
テニスサークルの会長となり、今年は新入生の勧誘に力を入れた結果、なんと30人も入部希望者が集まった。
元々、女性の多いサークルで8割は女の子が在籍している。
今年の新入生も、7,8割が女の子で、数人男の子も入ってくれた。…何だか下心のありそうな子だったけれど、まぁ様子見といこう。
今日は金曜日。新入生の歓迎会も兼ねて、大学近くの居酒屋で飲み会を開く予定だ。
サークルにいるメンバーもほぼ全員出席。
きっと楽しい宴会となるだろう。
まぁ…うちのサークルはほぼ飲み会しかしてないんだけど。
ともかく、せっかく入ってくれた新入生達にも楽しんでもらいたい!この時はまだ、気楽に考えていた。
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日が暮れた18時頃。
大学の校門前が集合場所だ。
「お待たせ~!みんな揃ってるかな~?」
見知った顔触れの集団に入っていく。
「遅いよ~。もうみんな揃ってる。新入生も全員いるよ。」
副会長である2年生の由美が既に場をまとめてくれていた。
うんうん。しっかり者で頼りになる後輩だ。
「よしっ♪じゃあみんな行こうか!こっちだよ~新入生も着いてきてね~!」
大学の校門を出てから徒歩約5分くらい。
騒がしい駅前ではなく、少し閑静な通りにある雰囲気の良い居酒屋が我がテニスサークルの行きつけのお店だった。
ガラガラガラと引き扉を開ける。
「すみませ~ん!予約してました神谷です!」
「はいはい~神谷ちゃん準備できてるから上がって!」
気さくな女将さんに促されて2階にあるお座敷へ。
畳張りの宴会場に、サークルメンバーが続々と上がっていく。
「うわ~すげぇ!俺一番奥がいい! 」
「あっ、ちょっと…!!」
新入生の男の子が、上座の方へと真っ先に座ってしまった。一応、席の場所も考えてきたのに…
他の先輩達もそれとなく声をかけて窘めるが、「これくらいいいじゃないですか~」と聞く耳も持たないようだ。
仕方ない…後で私からも注意しておくとして、気を取り直して他の新入生達を案内する。
全員が座った後、飲み物の注文を取るが…
「俺、生ビールで!!」
例の男の子が調子に乗ってビールを頼もうとしていた。
「君はまだ18歳だからだ~めっ!」
「ちぇっ…じゃあウーロン茶で」
流石に折れた様子で、しぶしぶウーロン茶を頼んでいた。
しばらくして飲み物が全員に行き渡り、乾杯の音頭を取る。
「え~新入生のみんな!集まってくれてありがとう~!今日は無礼講ということで、先輩達とも仲良く交流してくれたら嬉しいです!じゃあ…かんぱ~いっ♪」
『かんぱーい!!』
楽しい賑やかな雰囲気で宴会がスタート…と言うわけでもなく、上座で調子に乗っている男の子が徐々に暴走を始める。
先輩や同期の女の子に対して…
「女なんだから取り分けてよ!気が利かねえな!」
とサラダを取り分けさせ…
隣に座っている2年の子に…
「先輩可愛いっすね!そのお酒ひとくちくださいよ~」
とダル絡みをして困らせたり…
「ねぇ彼氏いるの?初経験いつ?」
と、プライバシーに欠ける質問を繰り返したり…
流石にこれ以上看過することはできず、注意をしに向かう。
「君、ちょっとこっち来てくれる?」
「え?なんすか…あ、この後ホテル行きます??」
お酒を飲んでないはずなのにセクハラ親父のような言動を繰り返す男の子を一旦外に連れ出す。
「ねぇ、流石に調子のり過ぎだよ?周りの女の子困ってるの気付かない?」
「え?困ってる?気のせいじゃないすか?それに先輩、さっき今日は無礼講でって言ったじゃないですか~。だからあれくらいセーフっすよね?じゃ、戻りますね~」
「あっ、こらっ、ちょっと…!」
私の話を最後まで聞くことなく、勝手に座敷へと戻って行ってしまった男の子。
…フ…フフフ…。そっかそっか。
そっちがそういうつもりなら、こちらにも考えがある。
羽目を外しすぎて調子に乗った男の子には、きっちりとお灸を据えてあげないとね。
私は女将や1階カウンターにいる常連さんに申し訳なさそうに、「今から新入生を躾してくるので、少しでも騒がしくなるかもしれませんがご容赦ください!!」と頭を下げる。
「いいよいいよ~♪若いっていいねぇ~♪」
「そうそう、賑やかなのはいいことだよ、好きにやっちゃいな!」
と、快い返事を貰えた。
後は…副会長の由美を通路に呼び出し、我がサークル伝統の"躾"を行うことを伝える。
「ふ~ん…ここであれやるんだ。ま、そろそろ私も我慢の限界だったし、丁度いいかもね。」
「じゃあ早速始めちゃいますか!」
続きのお話(coffeeプラン)
飲み会での無礼講を勘違いした大学生の話
