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理想の福利厚生

6月のある日。 大学生活も後半に近付いていく中でそろそろ就活を始めようと思い、インターネットで企業のホームページを手当たり次第に眺めていた。 「う~ん…何か面白そうな企業無いかな~。…ん?なにこれ」 まだやりたいと思える仕事が見つからず、漠然と会社を探していると、ある企業の福利厚生に目が止まった。 「くすぐりマッサージって何だ…?」 え?くすぐりって、あの指で身体をこちょこちょとするやつ?幼稚園児が好きそうなやつ…? 見間違えかと思い、2,3回読み直してみたが、やはり「くすぐり」とハッキリ書かれている。その下の説明欄には、「笑うことによって社員の免疫力向上、ストレス解消などのリラックス作用があります。」と書かれている。 さらに写真付きで、若い男性や女性が笑顔になっている様子が載せられている。 あまりの珍しさに興味を持ち、ホームページから採用情報を探してみる。すると、インターンシップの申込リンクがあった。もうすぐ夏休みで時間もあるし、参加してみようかな。 早速申込を行い、後は企業からの連絡を待つのみだ。 プルルルル、プルルルル… 「おっ、誰だろう。はい、もしもし水沢です。」 「もしもし、株式会社smileの人事担当でございます。先程は弊社のホームページからインターンシップのご応募頂きありがとうございました。ご確認と今後の予定についてのご連絡でお電話いたしました。」 応募してから5分も経たない内に早速企業から電話がかかってきた。どうやらインターンシップは8月初めから2週間を予定しており、詳しい仕事内容などはその時に説明するとのこと。 「…ご案内は以上になりますが、最後にアンケートとしてご意見をお聞かせください。」 「はい、何でしょうか?」 「弊社のインターンシップにご参加をご決断頂いた理由などあれば教えてください♪」 …どうしよう。素直にくすぐりに興味があると伝えるべきだろうか。一瞬だけ葛藤し、そのまま伝えてみることにした。 「御社の福利厚生に、くすぐりによるマッサージというものが記載されており…その、珍しいと思いましたので…」 伝えている途中何だか恥ずかしくなってきた。 通話の相手が女性だから尚更… 「なるほど…ありがとうございます♪今回インターンシップに参加して頂く方もくすぐり体験できますので、よろしければ是非参加してくださいね♪」 「は、はい…。ありがとうございます。失礼いたします。」 ふぅ…と電話を切って一呼吸する。 ともかく、無事にインターンシップの予定も決まったことだし、就活の準備は進んでいると言っても過言ではないだろう。 夏休みまで、授業に集中するぞ…! ……あれから約1ヶ月半が過ぎ、何とか期末テストの時期を乗り越えて、夏休みを迎えることとなった。 8月1日から早速インターンシップが始まる。 いつもより早起きして、地図を頼りに会社へと歩いていた。 何だかもう社会人になったような新鮮な気分だ。 初夏の眩い太陽の光が降り注ぐ中、最寄り駅から約10分くらいのところにその会社はあった。 大きなビルに入り、会社名を探す。 「え~っと、株式会社smileは…15階か。」 エレベーターに乗り込み、あっという間に目的の階に着く。 受付でインターンシップに来た旨を伝えると、程なくして人事の人と思われるお姉さんが来た。 「は、初めまして!インターンに参加させて頂きます水沢と申します!」 「初めまして~♪株式会社smileの葉月と申します!本日はよろしくお願いしますね♪」 白いブラウスにミニスカートといった大分カジュアルな服装で、明るそうな女性といった印象だった。 インターンシップ初日はオフィスの案内をしてもらえるそうだ。葉月さんと雑談しながら色んな部署の人を紹介してもらう。 全体的に男性よりも女性の方がやや多い印象。 どの部署も穏やかで優しい笑顔に溢れている。 さすが社名にスマイルと付けるだけはあるな… どうやら今日からインターンに参加しているのは自分一人きりのようで、葉月さんに付きっきりになって色々と教えて貰えるらしい。 午前中はほとんど社内を見学しているだけで終わり、お昼の12時になった。 「あっ、もう12時ですね♪そろそろ休憩にしましょう!水沢さんは何かお昼ごはん持ってきてますか?」 「あっ、いえ、今日は持ってきてないです。」 そう言えば何も昼ごはんのこと考えてなかった。 近くにコンビニとかあるのかな… 「でしたら社内にちょっとしたカフェテリアがあるので、良かったらご一緒に行きませんか?」 「えっ、いいんですか!?ぜひ行ってみたいです!」 なんとカフェテリアまであるらしく、葉月さんと行ってみると既に数人の社員がお昼を食べていた。 「学生さんなので今日は私がご馳走します!」との言葉に甘えて、カウンターでホットサンドとコーヒーを注文し、角にある二人がけの席に腰をかける。 ガラス張りの窓からは都内の景色が一望でき、すっきりとした気分になる。 程なくして注文の品がテーブルに運ばれてきた。ホットサンドも注文を受けてから作っているらしく、熱々で美味しい。 「今日午前中に社内を見学してみて、どうでした?」 「そうですね~…社員の方の雰囲気も良くて、みなさん笑顔で働いているのが印象的でした!」 「そうですか~♪うちは従業員の働きやすさを重視している会社なので、社内満足度も高いのが魅力なんです~♪」 ニコニコと説明してくれる葉月さん。 確かに、オフィスも綺麗でカフェもあって、雰囲気も明るくて働きやすそうではある。 「あっ、そう言えば水沢さんは福利厚生のくすぐりマッサージに興味を持って頂いていたみたいですが、…くすぐり、お好きなんですか?」 「んえっ!?あっ、いや、他には無い珍しい福利厚生だと思ったので…」 恥ずかしくなり変な声が出てしまう。 「なるほどぉ~♪…良かったら午後から、体験してみますか?くすぐりマッサージ♪」 「えっ!?いいんですか?」 「はいっ♪ぜひぜひ体験してみてください♪」 まさか初日からくすぐりマッサージまで体験させて貰えるとは思わなかった。少しだけワクワクした気持ちになれ。 お昼ごはんを食べ終え、また暫く雑談していると13時になった。休憩も特に時間の決まりは無いらしく、11時から14時までの間でそれぞれ好きなタイミングで1時間休めるらしい。 カフェを出て葉月さんと社内を歩く。 気になっていたくすぐりマッサージは、オフィスの一角に専用のスペースがあるらしい。 会議室のような扉を開けた先に、個室のブースのようなものが複数あり、中にはマッサージ屋にありそうな簡易ベッドが置かれていた。 「ここが弊社のくすぐりマッサージルームです♪専任のマッサージ師が施術を行うので安心してね?」 「インターンの水沢です!よろしくお願いします!」 白いピチッとした衣装を着た女性のマッサージ師と挨拶をする。 葉月さんは別の仕事があり、マッサージが終わる頃にまた来るらしい。 先に個室に入るよう促され、紙パンツ一枚の状態に着替えてベッドにうつ伏せになるように指示される。 ほ、本格的なマッサージなのだろうか。 かなり恥ずかしいが、言われた通りに紙パンツを履いてベッドに横たわる。 コンコンコン 「失礼いたします♪本日施術を担当する紗希と言います。よろしくお願いします♪」 「よろしくお願いします…!」 程なくしてマッサージ師の紗希さんと名乗る女性がブースに入り、密室に二人きりになる。 「では最初に感度チェックしますね~♪」 爪を立ててすーっと背中をなぞられ、さわさわと首筋や脇腹を軽くこちょこちょとくすぐられる。 「ひやっ!?…っっ…くっ、ひゃぁぁん…ひっ……!!」 「ふふっ♪可愛い声ですね。くすぐったいですか?」 「ひゃはは…ひぃっ、こ、これくらい全然、余裕です…!」 「そうですか~♪では、もう少しくすぐったくしますね~。こ~ちょこちょこちょ、こちょこちょこちょこちょ~♪」 ビクビクと強がった瞬間、腰の辺りにしっかりと馬乗りされて紗希さんに「こちょこちょ」とくすぐられる。 「ひゃっ!?ぎゃぁぁっはははははははは!!!!ひぃぃひゃめっひゃめでぇぇっぁぁっはははははは!!くひゅぐっだぃぃぁぁっははははは!!ぁぁだめぇぇぇ!!」 腋の下の窪みに指を入れられてカリカリとくすぐられる。 あまりのくすぐったさに腕を閉じて必死に抵抗しようとするが、ツボを刺激するようにこちょこちょされ上手く力が入らずされるがままに責められてしまう。 「私の指挟まって抜け出せなくなっちゃいました~♪そんなに腋の下こちょこちょってして欲しいんですか~?」 「ひゃだぁぁっぁっはははははは!!わ、わきひゃめてくださぃぃぁっはははははも、もうムリですぅぅき、休憩!!もうひゃめぇぇっへへへへ!!!」 「あらあら、もう限界ですか?仕方ないですね~少しだけ弛めてあげますね」 ようやく腋の下から指が離れ、再び背中や首筋をさわさわとマッサージするかのようにくすぐられる。 ほんの少し腋の下をくすぐられただけなのに、目にはうっすらと涙を浮かべ、口元から情けなく涎が垂れていた。 「もう汗かいてますね~♪くすぐられると体温が上昇して血の巡りもよくなるんですよ~♪こちょこちょこちょ~♪」 「ひゃっ…ひひっ…も、もうひゃめ……ひゃぁっ…」 耳元でこちょこちょ囁かれながら首筋を10本の指でさわさわとこちょこちょされる。 ゾクゾクとしたくすぐった気持ちいい感覚に全身が蕩けそうになる。 15分くらいうつ伏せのままソフトにくすぐられ続け、完全に力が抜けて頭がぼーっとした状態になる… 「ではそろそろ仰向けにしますね~♪あらあら、目がとろーんとして、涎垂れて気持ち良さそうなお顔ですね♪でも真面目なマッサージなのにあそこも大きくさせて、これはお仕置きが必要ですね♪」 「…ひっ…なっ、なにを……」 両腕を掴まれて万歳させられ、あっという間にマジックテープのようなもので固定される。 両足も開いた状態で足首を拘束され、人の字の状態で身動きが取れなくなる。 ぼーっとしていたけど一気に意識が戻り、何とか抵抗しようとする。 「えっ!?なっ、なにするんですか!!はっ、離してください!!誰かー!助けてー!!」 「怖いことはしないので安心してください♪それに、ここは防音になっているのでいくら叫んでも誰も来ませんよ。」 太腿のあたりに紗希さんに馬乗りされて、目の前で指を見せつけるようにワキワキされる。 「ひぃぃっ!?ひゃ、ひゃめ…いっ!?ひゃぁぁぁっははははははははは!!ぎゃぁぁっぁっはははははひゃぁっぁぁははははだめぇぇぇっぁぁっはははははひゃめでぇぇぁぁつはははははお、お願いだからぁぁぁっかぁぁっくひゅぐっだぃぃぁぁっはははははははは!!!!」 「そんなに可愛い反応してくれたらお姉さんもっと苛めたくなっちゃいます♪ほぉら、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー!」 無防備な腋の下を思いっきり手加減なくこちょこちょとくすぐれられる。仰向けになったことで脇腹やお腹をもみもみさわさわと器用な指でこちょこちょされ、上から顔を覗き込まれながら首筋をねちねちとくすぐられる。 弱いところを次々にこちょこちょされ、決して慣れることのないくすぐったさに頭がいっぱいになる。 両手も両足もしっかりと固定されていてビクとも動かせず、されるがままに責められる。 「ひゃぁぁぁっはははは…はぁぁっひぃぃげほっ、も、もうひゃめへぇっぁぁっはひひひひ!!ぁぁっはははははは…」 「そろそろ笑い声も力が無くなって来ましたね♪じゃあラストスパートにして、最後10秒だけこちょこちょしますね!10~…9~…」 首筋や腋の下を徹底的に容赦なくこちょこちょされながらゆっくりとカウントする紗希さん。 思わず「ずるい」と言おうとしたが、そんなこと言ったらさらにお仕置きとしてくすぐられる気がして言えなかった。 「…さ~ん、に~……い~~~ち♪はい、お疲れ様でした~」 「ひぃっ…はぁっ…はぁっ……はぁっ…し、しぬかと思った…」 「よっぽどくすぐったかったんですね~全身汗だくですよ?身体拭いてあげますね~♪」 ようやく永遠にも感じるようなくすぐりマッサージが終わる頃には体力を使い果たして息も絶え絶えになっていた。 拘束を外されて濡れタオルで身体を拭かれる。 5分くらいベッドの上で身動きが取れず、休憩してようやく服を着て個室の外に出る。 「あっ、水沢さんお疲れ様です~♪はいっ、良かったらお水飲んでください」 「ありがとうございます…!」 葉月さんが戻っていて、ペットボトルの水をくれた。 「どうでしたか~くすぐりマッサージの感想は?」 「めちゃくちゃくすぐったかったです…でも、こんなに笑ったのは久しぶりなので、リフレッシュできたような気がします」 「なるほど♪それは良かったです。初日で多分もうお疲れだと思うので、今日はこのままお帰り頂いても大丈夫ですよ♪」 お言葉に甘えて、インターンシップ初日が終了した。 次の日からは、少しずつ事業内容についての研修や実際の業務についても体験することができた。 また、業務後にはくすぐりマッサージも受けることができ、結局ほぼ毎日のように施術してもらい帰るのが日課になった。 2週間というインターンシップはあっという間に終わりを迎え、ついに最終日となった。 「水沢さん!2週間のインターンシップお疲れ様でした!もしご興味があれば採用面接のご案内を後日送りますが、いかがですか?」 「はいっ!ぜひお願いします!!」 すっかりくすぐりの魅力に虜になっていた僕は、迷わず面接を受けることに決めた。 福利厚生だけでなく、何よりも社員一人一人が楽しそうに働いているのが魅力的だったからだ。 そして、面接もインターンに参加したお陰か難なく通過し、内定を頂くことになった。 あっけなく就職活動が終わり、後は無事に卒業するだけとなった。 次は社員として働けることがとても楽しみだった。 もちろん、福利厚生のくすぐりも魅力的で、入社したら毎日マッサージを受けようと楽しみに過ごしていた。 ~fin

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