(10)
織田先生のデコピンを亀頭に受けても、俺たちの勃起は収まらなかった。ま、思春期ボーイってのはそういうもんだ。もっとも、いい歳になっても勃起が収まらないちんこモンスターのような大人も目の前にいるが・・・。別に手でいじったりしているわけでもないのに、しぼむ気配がまったくない。どす黒い太棹にいかつい青筋を浮かび上がらせ、天井を衝かんばかりにおっ勃っている。ったく、いったいどうなってんだ!?
俺の目はついつい織田先生の股間にいっちまう。いかんいかん、と目をそらした瞬間、俺は武田の糸目も織田先生の逸物を追っていることに気づいてしまった。
(?・・・もしかしてこいつも・・・!?)
一瞬、俺はドギマギしたが、しかし、男に興味がなくても、目の前に立派なモンがおっ勃ってれば、そりゃ誰だって気になるだろう。男が好きであろうがなかろうが、他の男のモノが気になるもんなんだ、男っつうのは。うん。俺、今、なかなかいいこと考えてる。
そんな思考を脳内で繰り広げているうちに、俺たちの息はようやく落ち着いてきた。
練習の流れからいって、次は武田と取っ組み合いになるはずだ。
俺は、胸をはってすーっと息を吸い込み、気合いを入れた。
(でも、待てよ・・・取っ組み合いってことは・・・)
がっつり組み合って、「寄り切り」なんてことになったら・・・。当たっちまうじゃねーか、アレが! ましてやそのまま倒れ込む「寄り倒し」なんてことになったら・・・。
俺の頭にいけない妄想が広がり、すでにパンパンの海綿体に、さらに多くの血液が流れ込む。俺は思わず、二・三度、ピクピクと竿を震わせてしまった。今や剥き出しになった亀頭の先っぽからは、透明な液がぷっくりとあふれ出す。や、やべえ・・・。
妄想を振り払うように、俺はパーンと両手で頬を叩き、気合いを入れ直した。
「おっ、上杉。気合い入ってんじゃねえか」
織田先生がニヤニヤしながら言う。しかし、その顔つきには再び鬼のような険しさが浮かんでいる。
「よし、お前ら二人、本気でぶつかってみろ!」
「ウイーッス!!」
俺たち二人の声が、夜の稽古場に響き渡った。
(続く)