前回までの流れは、こちらからどうぞ。
「リオ君には悪いけど…僕はこんなところで止まるわけには行かないニャ! 村のみんなの為に、僕が頑張らないといけないニャ!!!!」
リオ君の説法は、本当に立派なものでした。そこには人を憎む心の裏にある、『それはあなたが誠実に生きている証』を説き、争いは争いを生み、しかし受け入れるばかりでは自らが壊れてしまう、そんな人生のセンシティブな部分を突かれ、猫ちゃんは本当に心が安らかになりかけました。
が、そこで脳裏に浮かんだのは、やはり人の心。
村の皆の、応援してくれた笑顔。
重税に苦しみながらも、自分には必ず笑顔を向けてくれた優しさ。
自分が見えなくなるまで振り続けてくれた、仕事で疲れ切ってボロボロの手――。
正義は一つじゃない。
悪も又、決められるものではない。
困窮にあえぎ、生きるために目の前のパンを盗む…これは果たして、裁かれなければならない、忌むべき犯罪なのであろうか?
「僕は…僕の正義を守るニャ! 見えない神様よりも、目の前で苦しんでいる村の皆を助けるニャ!!」
――どこかで、『しょうがないなぁ』とも『失望』ともとれる小さなため息が聞こえた気がしましたが、猫ちゃんはもう止まりません。
音もなく、そして目にも映らないほどの速さで城を駆け巡る猫ちゃん。
(どこニャ…殿様はどこにいるニャ? たぶん、一番上のほうニャ……)
階段を駆け上がり、気配を探りながら部屋と言う部屋を行き来する猫ちゃん。
ここも違う、ここもだ、そんなことを繰り返しているうちに――
「なんだお前、なかなか早いな! わかったぞ、お前はスピード勝負をしたいんだな? よし、全てにおいて一番早い、殿守護神3人衆が一人、ハヤタが受けて立とう! どうだ、判断も理解も早いだろう?」
ものすごい早口でまくしたてられました。猫の耳を持っていなければ、何を言っているかもわからない程のスピードでした。
次回、謎の組織『殿守護神三人衆』の一人、ハヤタが登場――する前に、一回太郎の様子を見ます(笑)
しょっち@気ままにやってきます
2022-04-29 11:43:05 +0000 UTC藤原妹紅
2022-04-28 15:21:42 +0000 UTC