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みん創12

前回までの流れはこちらから見れます。



「た、大変失礼しました…ボクは、旅の僧侶をしております、リオと言うものです」


リオと名乗ったその少年は、何か、あの、全体的に青いというか、空色というか、そんな感じの色でした。

見ているだけで癒されそうなブルーカラーのリオ君は、あろうことかそのまま両手を折り畳み、膝立ちして精いっぱいの謝罪をしてくれました。

もうなんか、普通にこちらが悪ものです。



「いやその、ごめんニャ…普通窓から入ってきたら、ビックリするニャ…」


申し訳なさで胸がいっぱいになりつつ、ひとまず返事。そして、彼は悩みます。



(ちょっと待つニャ…これ名乗らないといけないヤツニャ…! どうするニャ、僕一応殿様の命狙ってるニャ!?)


自ら名乗り出る暗殺など、言っちゃなんですがアホです。

口の堅い近藤さんならともかく、彼はどういう存在なのか全くわかりません。



「いえ、窓も開け閉めが出来る以上は出入りも出来る…今、そう学びました…!」

やば、メッチャ素直な子です。


もう多分、普通に「あ、彼は窓から入ってきた猫乃進という方ですよ」なんて、悪気もなく純粋に答えてしまいそうです。



しかし、ウソもいけません。『黙ってて欲しいニャ』というのも、怪しいものです。



さて、どうするか?



「ぼ、僕は…えっと、その……」

もじもじしていると、リオ君は気が付いたように『あ』と小さく声を出しました。


「まさか、あなたは懺悔をご希望の方…? それなら名を名乗ることも、本来であれば顔を出すこともはばかられるはず。重ねて申し訳ありません、そちらの名乗りは結構です」


相手が僧侶であることに、これほど救われたことはありません。

猫ちゃんはホッと一息ついて、『それじゃぁ』と立ち去ろうとした、その時です。



「――迷える子羊よ。本日はどのような懺悔ですか? 神の前には皆平等、神の前には全てが光の下と知りなさい。神は全てを見聞きし、全てをお許しになるでしょう」



懺悔が始まりました。



しかもその声には、ちょっと逆らえない何かすごい力のようなものを感じます。気が付かないうちに呼吸を忘れ、すぅっと力が抜けていきました。



「……実は神様、僕、殿様のことをやっつけようと思っているニャ…」

「なるほど…悪政に耐えかねての反乱ですか?」

「そうニャ。もうみんな、まともな生活が出来ていないニャ……」

「そうでしたか……しかし、争いから生まれるものはさらなる争い。考え方を変えてみてはいかがでしょう? たとえば――」





そんな懺悔が終わるころには、猫ちゃんは完全に心が晴れやかになってしまっていました。

「ニャ…気持ちいいニャぁ……」

「お役に立てて何よりです」




それでは、と踵を返してトコトコ歩き去るリオ君の背を見ながら、猫ちゃんは考えました。

「あぁ、このまま帰れたらどんニャにいいだろう……」


いっそ、止めてしまおうか――。多分誰も責めやしない、他の2人に任せて、自分は命を奪うなどという愚かな行為などせずに、ただ生きていければいいのかも。




そう思った時、猫ちゃんの脳裏に、あるものが浮かびました。


「でも…ここで僕がいなくなったら、逃げたら、僕は一生僕を許せニャいニャ! 愚かな行為でも何でもいい、それなら僕が背負うニャ! 他の2人より先に、僕が泥をかぶるニャ!!」



突然決意を新たに、侵入を開始しました。



…後で聞いた話によると、その日リオなどという僧侶はお城に存在せず、旅の者を泊めたという記録も残っていなかったそうです。




これは一時の時空のゆがみが起こした、或いは一つの奇跡の出会い、だったのかも知れませんね。




それはそうと、果たして猫ちゃんの心に浮かんだのは何だったでしょう?!(笑)



今回ちょっと長くてごめんなさい!!!

みん創12 みん創12

Comments

ありがとうございます!すみません、コメント返した気分になっていて遅れました…。本当ならもっと上手くストーリーに絡ませたかったのですが、でも登場させられて良かったです!ありがとうございます! 村の人々ですね!了解しました!!!

しょっち@気ままにやってきます

異世界のキャラなのにそれをちゃんと成り立たせて出すとは、さすがですねぇ! 猫ちゃんの脳裏にはー、村の人々とのいい思い出!

藤原妹紅


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