みん創9はこちらです。
「手を出さはるのは勝手…代わりに、約束の御方に一部始終報告させていただくでありんす」
検査などされれば、いろいろバレて大変なことになってしまいます。健ちゃんは考えた末、脅すことにしました。
「あん? どういうことだ?」
「俺らが手を出したら、殿様に言いつけるとよ」
門番は何やら、ひそひそと言いあっています。そして、少し難しい顔をして聞いてきました。
「書状はお持ちか?」
「そんなんありまへん。証拠が残るようなことしたら殿様の立場も…わからはるやろ?」
もしここに、本物の花魁がいたならば彼は一発でばれていたでしょうね。もう作者の私ですら怪しい言葉遣いになっていますが、幸運なことに門番の2人は一度もそういうところに行ったことがありませんでした。よって、何かこんな感じの言葉、くらいしか思わず、いよいよ難しい判断を迫られています。
「…よしわかった。もしお殿様に呼ばれるような花魁であれば、教養の方もおありだろう。俺たちと、しりとりで勝負だ」
「しりとり…ずいぶん、子供じみた勝負やなぁ」
と、見せかけておいて、実はしりとりは相手の能力を見るうえでとんでもなく有益なゲームなのです。
どれくらいの速さでどれくらいの難易度の言葉を返すか、そして咄嗟に出てくる言葉の数々から、大まかな人間のタイプ、傾向などが見えて来る、非常に上級者向けの『遊び』なのですが、健ちゃんはそんなこと知りません。
子供の遊びと思い、めっちゃやる気になっています。
「ほんなら、アチキから行きますえ?」
「応!」
門番も、真剣な目つきで答えました。
「しりとり!」
様子見の定番始まりです。まずはしりとりの『り』、なんの情報も与えません。
続いて門番のターンです。彼は少し考え、息を吸って返しました。
「りぼん!!!!!!!」
門番はおバカでした。
「負けた…わかった、お通りくだせぇ」
素直に負けを認め、固く閉まっていた門が『ぎぎぎぃ』と嫌がるような音を立てて開きました。
「おおにきなぁ」
もうなんか花魁というか京言葉になりつつある健ちゃんは、胸を張ってその門をくぐりました。
後ろで慰められている門番を尻目に、ゆうゆうとお城へと一番乗りです。
さて、他の2人はと言うと――。
次回、またどっちか書きます(笑)
しょっち@気ままにやってきます
2022-04-24 11:39:32 +0000 UTC藤原妹紅
2022-04-24 10:38:20 +0000 UTC