前回までのながれはこちらです。
「…さて、話し合った結果じゃが…」
候補として選ばれた五人の特性などをみんなで話し合いました。一度そうと決めたからには、ガチで殿様の命(タマ)を取りにいく布陣を考えました。その話し合いは、実に4分にも及ぶ壮絶なものとなりました。
「ここは、素早さに定評のある猫之進…そして、一番女の子っぽい健吾朗の二人で行こうと思う」
その言葉に愕然としたのは、他でもない太郎です。真っ先に『謀反じゃい!』と叫んでおきながら、彼はただ作戦の外で指をくわえて舞っているしかなくなってしまったのですから、当然です。
「待ってください! 俺も、…俺もメンバーに入れてください!!」
「ならん。これ以上は目立ちすぎるし、何よりお主にはこれといった特技がない」
キャラの無さ。
もっとも痛いところを突かれ、太郎は途方に暮れます。そう、太郎の個性と言えば、乳首を出しているということしかないのです。
口をパクパクさせ、どうにか縋り付こうとする太郎の様子を見て、それまでおどおどしていた猫之進が口を開きます。
「も、もしかして太郎君…なにか、深い訳でもあるのかニャ? なんならボクと代わってあげてもいいのニャ?」
その表情は、どこか期待しているようでした。が、俯いている太郎と、そんな太郎に注目している皆には気づかれることはありませんでした。
太郎は、そこでやっと重い口を開きました。
「――俺の父ちゃんは、仕事を真面目に頑張る立派な父ちゃんだったんだ。重い税にも文句ひとつ言わず、『もっと頑張ればいいのさ! ははは!』なんて言って、本当にもっともっと頑張る、すごい父ちゃんだった」
太郎の父ちゃん――。
村の皆は、もう結末がわかっています。村の仲間が、あんなことになったのですから。
「それでも税は重くなるばかりで、いつしか父ちゃんから元気がなくなってきて、いつの間にか父ちゃんから笑顔が消えた――」
村長は『むぅ…』と、低くうなりました。
「みんなも知ってるだろ? それからだ…。父ちゃんが、父ちゃんがあんなことに――」
言いかけた時、大きな声が響き渡りました。
「やっほおおおおおおおおおお!!! みんなぁ、たぁのしんでるかぁああああい?」
一様に溜息。そして、視線を逸らされたのです。
「働いても無駄さ! 働けば働いただけ仕事が増えるんだから、サボるくらいでちょうどいいのさぁぁあああああああ!!!!!」
上半身裸、そしてへんてこな格好をした『太郎の父』が、姿を現しました。あまりにもあれなので、画像にはしません。
「わかるだろ…? 父親が、こうなっちゃった気持ち…!」
そのままどこかへ行ってしまった父親を無視し、太郎はシリアス路線に戻します。
「頼む…俺も、ある意味父の敵を取らせてくれ…!!!」
「…わかった、お前の気持ち、汲もう」
村長はようやく首を縦に振ってくれましたが、猫之進はどこかショックを受けたような顔になっていました。
しかし、物語は残酷にも進んでいきます。事態が収まるとみるや否や、健吾朗が矢継ぎ早に告げます。
「……じゃ、三人で良いのね? 早速お好みの服を持ってくる! ウチにはどんな服も衣装もあるわ、好きなものを選びなさい!!!」
太郎と、しぶしぶ猫之進、そして健吾朗は、それぞれお好みの服に着替えました。
さぁ、どんな服でしょう?(笑)
しょっち@気ままにやってきます
2022-04-14 10:31:53 +0000 UTC藤原妹紅
2022-04-13 13:18:31 +0000 UTC