さて、富山県善意銀行の善意色紙頒布展にお送りする色紙のメイキング、後編です。いよいよ彩色作業に入っていきます。
まずはワンピースのほうから塗っていきます。これは単純な黒でベタ塗りするのではなく、
いちど下地として青や緑を何回か塗り重ねておきます。そうすると、上から黒を塗った時に下地が透けて、深みのある黒になります。
こんな感じ。黒の中に、ほんのりと青や緑が透けて見えています。
続いて、襟やエプロンドレスの模様を描き込んでいきます。
灰色の色鉛筆で模様を描きます。
同様に肉子のほうも、エプロンドレスの模様を描いてきます。
いっけん細かく精密な作業に見えますが、かなりアバウトに描いています。こういう模様は布の伸び縮みやシワなどがあるので、正確に描くとパターン模様みたいになっちゃって、逆に「らしく」なくなるんですよね。なのである程度いい加減にアバウトに描いたほうが「それっぽく」見えます。
ギャル子のエプロンドレスのほうも、シックでいい感じにまとまりました。
ここから肌を塗ります。最近はバニーギャル子でアップライトなライティングで描いていましたが、今回はオーソドックスに、やや斜めからのライティングになります。
鼻の上のあたり、ここも影として色を塗ってますけど、本来はこのライティングだと影にはならない部分ですね。ただ、この部分は塗っておくと鼻の立体感が強調され、情報量が増して画面がリッチになるので、あえて塗っています。
髪の毛も塗っていきます。肉子はブルーの色鉛筆で、
ギャル子は黄色の色鉛筆です。
ペンでの描き込みがしっかり入っているので、シンプルにハイライトを意識しただけの塗りで十分リッチになります。ギャル子はいつもどおりの髪型ですが、肉子のツインテールは漫画本編とはちょっと違います。ボリュームのある髪飾りにあわせて映えるよう、デザインを変更しました。
最後に残った背景を塗っていきます。シンプルに単色でまとめたいと思いつつ、ちょっとリッチな感じも出したいので、まず下地としてサインペンで模様を描いておきます。
かなりラフに描いてます。
ここからアクリル絵の具の単色で、背景全体を塗りつぶします。1回塗るだけではなく、何度か薄い絵の具を塗り重ねていくと、
ピタッとした背景になり、その中にうっすらと、下地として描いた模様が浮き出てきます。
さらに、キャラクターのまわりを背景より一段階濃い色で塗ります。シルエットが強調され、背景との前後感が出て、絵がピリッと締まるようになります。筆での細かい作業なんでこれが一番疲れるんですが、最後の作業なので頑張って塗ります。
ピリッと締まった気がする。
あとは、色鉛筆を使っているので、画面保護のために定着液をスプレーで吹きかけます。うちは新聞をとっていないので、ファミレスでもらってきた新聞をずっと敷いています。
写真ではわからないんですが、定着液をかけると表面の質感が統一されて、パリッとするんですよね。アナログでの現物のリッチさがすごく上がる。なのでこれも重要な、本当に最後の最後の締めの作業になります。
できあがり。「ピニーギャル子」と、
「ピニー肉子」です。
タイトルの「ピニー(pinny)」とは、「ピナフォア(pinafore)」の口語です。ピナフォアというのは、いわゆるメイド服や子供服などの「エプロンドレス」を指す言葉です。じつはさんざん「エプロンドレス」と連呼してきたんですが、エプロンドレスというのは和製英語なので、海外での本来の呼び方ではないんですね。それで調べたところピナフォアという言葉が出てきたのですが、「ピナフォアギャル子」だとなんだかわからないし言いにくいので、口語の「ピニー」を使いました。「バニー」とも似てるし、呼びやすくていいんじゃないでしょうか。
ちなみに色紙のほうは、12月3日〜12月5日に富山県民会館にて催される善意色紙頒布展にて展示されますので、お近くのかたはぜひ実物をご覧ください。また、展示会場のほか、メールフォームやFAXなどでも購入希望ができるそうです。購入金額の全額が社会福祉に生かされるそうなので、どうぞよろしくお願いいたします。それではまた、次回で。