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学園のボスは韓国人②

昼休み、翔子は仲の良い友人、あゆみと梨沙とともに弁当を食べていた。 「ねえねえ、二人はパクくんってどう思う?」 体育倉庫での処女喪失から一夜、翔子はさっそくパクの体の虜になっていた。結局、パクとは5回戦までやった後、家に帰ってからそのことを思い出し、お風呂に入る前と後で自分でも2回ほどしてしまった。翔子は自分にこれほどの性欲があることに初めて気付いたのだった。 「パクくん」という名前を口にするたびに、翔子の奥のある部分に鈍い衝撃が走る。その衝撃は決して不快なものではない。むしろ、あの時の快楽を思い出させてくれる。 「パクくん?どうしたの急に。まあ、かっこいいと思うけど」 「イケメンだよねー」 翔子の変化に何一つ気づかない二人はお決まりの感想を口にした。憧れではあるが、決して自分たちの手に届く存在ではない。それが、パク・ジミンだ。同じ高校生、同じ校舎で学んでいながら、パクは女子たちにとってスーパースターのような存在で、容易に話しかけることも叶わなかった。 「やっぱりそうだよね」 翔子はにんまりと笑う。一般の女子生徒から一歩でも抜け出せたのが翔子は嬉しかった。もちろん、パクと肉体関係を持っている女子などこの学園にはたくさんいるだろう。だが、パクに抱いてもらえない女子よりは、少なくとも翔子は自分の方が価値が上だと感じることができた。 「やっぱりさ、パクくんとか見てると日本人じゃ物足りなくなるよね」 女子高生たちの憧れの中心は、いつしか自国のアイドルではなく隣国のアイドルになっていた。その隣国のアイドル並みの男が同じ高校にいるのだから、女子たちの色めき立ちようは半端ではなかった。 「なんで韓国人ってあんなにかっこいいんだろ。うちの学校にもパクくん以外に韓国の人が来てくれないかなあ」 「交換留学制度とかあればいいのにね。韓国の学校と提携してさ。そうすれば私たちも韓国に行けるのに」 「それいい〜!それだけ私たちも韓国人と付き合える可能性が上がるしね!」 こんな風に、韓国や韓国人の話題が教室の中で出ない日はなかった。これは、この学校特有のことではなく、近頃は日本中みんなそうだった。芸能の話をするにしても、恋の話をするにしても、「韓国」というワードは避けて通れないものだった。 面白くないのは日本人の男子生徒である。 「なんだよ、女子たち、また韓国の話してるぜ」 「お前が好きな翔子はパクに夢中だとよ」 「いちいち言わなくたってわかってるよ。ったく、あんな奴のどこがいいんだろうな」 弘と光輝は盛り上がる女子たちを見ながら、窓際の手すりにもたれて不貞腐れたように話していた。この頃は何かというと韓国や韓国人の話ばかりだ。もっと俺たちの方を見てくれ、女子たちよ。そう言わんばかりに彼らの目は濁りながらも爛々と光っていた。 「まあ、でも実際パクはかっこいいよな」 光輝はこの学園の頂点に立つパクのことを素直に褒めた。 「顔もかっこいいし、体格も高校生離れしてるし、勉強もできるしトリリンガルだし、家が金持ちだし……」 「それくらいでいいよ!」 弘はパクと中学生の時から同級生だったが、パクにはいい思い出がなかった。パクは一見人当たりが良く、優しく見えるのだが、利用価値のない人間や格下だと思った人間にはとことん冷たい。弘には、中学時代、パクに何度もパシリにされた記憶があった。断ると殴られるから、恐怖のためにパクに従っていたが、そんなパクが女子たちには優しく接しているのを苦々しく思っていた。 どうしていじめっ子のパクがあんなにモテて、かわいそうないじめられっ子の僕はモテないんだろう?と弘は本気で思っていた。あんな最低なやつ、どうして女子たちは好きになるんだろう。やっぱり女は見る目がない。 パクにいじめられた経験、そして女たちがそんなパクを愛するという矛盾を考える時、弘の中のミソジニーはその影をより濃くしていくのだった。 ————— 放課後、家路に向かう途中で光輝と別れた弘が自転車を引きながら土手を歩いていると、突然背中に大きな衝撃を感じた。 「よう、弘」 パクが自転車で通り過ぎざまに、持っていたカバンで弘の背中を叩いたのだ。自転車のスピードに乗って威力をましたその一撃は見た目より遥かに強烈だった。 「って……」 弘は思わず背中を押さえる。 「もー、パクくんやめなよー!弘くんがかわいそうじゃん」 自転車の後ろには翔子が乗っている。パクと翔子。大嫌いな男と大好きな女が仲睦まじくきゃっきゃと戯れあっているのを弘は背中を押さえながら見つめる。(人生って不公平だ)そんなことを思った。 「悪い、弘!お詫びじゃないけど暇だったら今からうちくるか?翔子もいるけど」 「えー!」 表立って非難はしないものの、翔子は露骨に嫌そうな顔をする。翔子にとって、パクとの時間は貴重なもの。2人きりで誰にも邪魔されずに楽しみたいのだ。 「行くよ」 翔子の嫌がる顔に気づいてはいたが、弘は翔子といられるならと、そう答えた。

Comments

優等種と劣等種の差は埋まらないw 劣等種はパク様にひれ伏すしかありませんね♪

カズミ


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