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弓道部のアイドル系美少女と僕と韓国人17

くるかと言われてすぐに行くほど奈緒も簡単な女だとは思われたくない。アイドルとしてジュンインのことはもちろん好きだし、こうして楽屋に来られたことも嬉しかったが、ジュンインの言葉の端々に、自分が言うことなら何でも聞くだろうという男尊女卑的な思想の表れが感じられたのも奈緒を躊躇させた要因の一つだった。そのため、奈緒の返答は次のようなものになった。 「本当にジュンインさんの体すごいです」 ジュンインの質問に真正面から答えていない奈緒のこの発言はジュンインを苛立たせた。と、同時に亜里沙とは違う奈緒の性格に興味を抱いた。難しい女ほど堕とした時の達成感は大きい。亜里沙がDランクの女だとしたら、奈緒は少なくともBランク以上はあるとジュンインは値踏みした。 「すごいだろう。もっと近づいて見てもいいんだぜ」 もう一度、ジュンインは奈緒を近くに誘う。さすがに断るのは不自然に思われて、奈緒はジュンインの近くに行った。「あっ」思わず声が出てしまう。ジュンインの体から発せられるオスの香りは、奈緒を樹液に集まるメスにしてしまいそうだった。先程まであれほど汗をかいていたのに、今はその汗もあらかた乾き、乾いた汗と香水の混じったなんとも言えない香りがした。これが韓国人の匂いなのかと奈緒は思った。 「どう?近くで見るとまた違うでしょ?」 「そうですね。肌もすごく綺麗です」 「触ってみるか?」 ジュンインはたたみかける。この近さなら奈緒は断れないはずだ。そう思った。果たしてジュンインの思い通り、奈緒はジュンインの体に手を伸ばしてきた。奈緒の冷たい手がジュンインの上腕に触れる。ピク、とジュンインが筋肉を躍動させると奈緒の指もそれに合わせて揺れる。それはまるでジュンインによる狩りの始まりを告げる合図のようでもあった。 「いい匂いがするな」 突然、ジュンインがガバっと奈緒を抱きしめた。裸の韓国人の太い二の腕に奈緒の体が包まれる。「ちょっと」奈緒の非難の声はジュンインの腕に塞がれてそれ以上声にならなかった。「シャンプー何使ってるの?俺もそれ使おうかな」ジュンインは自分勝手に喋り続ける。「日本の女の子って小さくて柔らかくて抱き心地良いよな。家に持って帰って良い?」 奈緒はジュンインの腕の中から亜里沙を探した。助けを求めようとしたのだ。亜里沙にジュンインを引き剥がしてほしい。奈緒は亜里沙を横目で捉える。が、亜里沙はそこからまったく動かなかった。ジュンインに抱きしめられている奈緒を羨ましそうに見ている。まるで自分もそうされることを望んでいたかのように。亜里沙には佐々木という彼氏がいるというのに。 「ジュンインさん、もう離してあげたら?」 カオリがジュンインに促す。ぽんぽんと背中を叩き、ジュンインは奈緒を離した。こんな時にも奈緒は怒ることができない。日本人らしい気の弱さにジュンインは内心笑った。結局、日本の女は韓国の男に強引に迫られると拒否することができないのだ。 「そういえば名前聞いてなかったな。なんて言うの?」 「あ、奈緒です」 「奈緒ね。よろしく。俺は自己紹介しなくても良いよね?」 「あっ、はい、もちろんです」 ちょっとしたジョークに、先程までのジュンインの狼藉はなかったことにされてしまう。場の主導権は常にジュンインが握っていた。 「そっちは?」 ジュンインはさほど興味もなさそうに亜里沙に向かって聞いた。 「亜里沙です」 「亜里沙か。奈緒と亜里沙。また俺に会いに来てくれる?」 「もちろんです!」 亜里沙が食い気味にそう答えた。ジュンインが死ねと言えば死んでしまいそうな勢いだ。 その後、カオリも含めた4人は、CCIの新曲や今後のツアー予定などジュンインのアイドル活動に関わることから、奈緒や亜里沙の学校のことなどを話した。ジュンインは特に奈緒たちの学校で一番人気のアイドルがCCIかどうかを知りたがった。ジュンインが心配するまでもなく、KPOPグループの中でダントツ人気のCCIが全アイドルの中でも最も人気だった。今では、日本のアイドルが好きなのは一部のオタク男子やオタク女子のみだ。 「ジュンインさんってこんなに普通に喋ってくれるんですね。最年少だけど、クールっていうかあまりしゃべらないイメージがありました。ちょっと怖いっていうか」 亜里沙が言うと、ジュンインは「そんなこともないんだけどね」と前置きした上で言った。 「確かに今のメンバーの中で一番CCIの未来を考えているのは俺かもしれない。みんなアジアナンバーワンとか米国1位とかの記録に喜んでるけど俺にとってはそこがゴールじゃないんだ。ビートルズみたいに、世界中の人々の心に残り続けるようなアーティストになりたい。そのためには1位を1回取るだけじゃダメで、それを積み重ねていって老若男女にCCIの存在を刷り込んでいくことが大事なんだ」 ビートルズという昔のグループは奈緒も亜里沙もよくわからなかったが、ジュンインがとんでもない目標を掲げているのだということだけはなんとなくわかった。これほどまでに自分たちの行く末を考えている人がまさか年下だとは。 そうこうしているうちに時間が来た。「長く話しすぎた。この後ホテルに移動なんだけど、あまり長く帰ってこないとマネージャーが怒るからさ」 「マネージャーさんはライブには来てないんですか?」 「今日は日本の事務所とスポンサーを交えた打ち合わせがあって来られなくって。代わりにカオリに色々やってもらってるんだよね」 「そうなんですね」 改めて、奈緒はカオリを見る。それはマネージャーというにはあまりに美しく艶かしく、一体この人はジュンインのどこまで面倒を見ているんだろうとよからぬ想像をしてしまった。思えば、そのような想像をしてしまう時点で既にジュンインの術中にハマっているのである。 「じゃあ、私たちはこれで帰りますね。ありがとうございました!」 ドアを開け、ジュンインに別れを告げる。亜里沙が名残惜しそうな顔をしてジュンインを見つめているので、奈緒は「帰りますよ!」と半ば無理やり亜里沙を部屋の外に押し出した。 「あ、奈緒」 背を向けて部屋を出ていこうとする瞬間、奈緒はジュンインに呼び止められる。振り向くと、そこにはパンツまで脱いだ真っ裸のジュンインがいた。見てはいけない、と思うのに、本能は考えるより先にジュンインの巨大なモノに焦点を合わせさせた。大きい。今まで男性のものなど見たこともなかった奈緒ですらそう思うほど、ジュンインのものは巨大だった。 「え、ちょっと、なんですか?」 ジュンインの方を見ないようにしながら奈緒は言う。 「カオリからあれ受け取ってね」 あれ?なんのこと?それをどうして私に言うんだろう。奈緒の頭の中で様々な疑問が湧いたが、そうした疑問はたった今脳裏に焼きついたジュンインの大きな一物にすべてかき消されてしまった。 「奈緒ちゃん、送ってくね」 カオリが奈緒を押し出すように退室しようとしたので、ようやく奈緒はジュンインの真っ裸から逃れることができた。


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