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弓道部のアイドル系美少女と僕と韓国人14

最後の曲が終わった。ひとしきりの余韻の後、スタッフの指示による整列退場となった。後ろの列の人から順番に退場していく。春人たちはちょうど真ん中のあたりだった。 「いや〜、やっぱりすごかったね。生で見たらもっと好きになっちゃった!」 亜里沙は初めて生で見たジュンインの感想を感嘆を持って述べた。春人や佐々木から見ても、CCIのメンバーの中ではジュンインがダントツにかっこよかった。春人たちより一つ年下だが、身長は180センチ以上ある。日本の背の順だったら、文句なく最後尾に並ぶことになるだろう。そして、その身長に不釣り合いなほど小さな顔。ジュンインは、ファンタジーの世界から飛び出てきたような、現実感のない美しい容姿をしていた。男だということがわかっていても、あの大きな瞳に見つめられるとはっとしてしまう。 「まあ弓の上手さだったら俺は負けないけどなー」 男としてレベルの違うジュンインを褒める亜里沙の気を引こうとしているのか、佐々木は言った。 「なに、佐々木、私がジュンインのこと褒めるから嫉妬してるの?だめだよー、嫉妬の対象は選ばなきゃ。あの人は神なんだから。それに今日のダンス見たでしょ?ジュンインは最年少メンバーだけど、ダンスもCCIの中で一番うまいんだよ。あれだけ運動神経が良ければ弓道なんてすぐにマスターしちゃうよ」 「仮にも弓道部員が言うことか?それ。弓道っていうのは日本古来の……」 佐々木が講釈を垂れようとしているとき、ちょうど佐々木たちの列も整列退場が始まった。 「前の人に従ってゆっくり出口に向かってくださーい」 のんびりとした口調で男性スタッフが言う。顔や体を見るに、おそらくあれも韓国人なのだろう。韓国人ってどうして一目でわかるんだろうと春人は思った。欧米人から見てアジア人は国による違いがわかりにくいというが、日本人と韓国人なら彼らも見分けがつくのではないだろうか。韓国人をみると、春人は本能のどこかで恐怖を覚えた。たとえそれが外面上どれだけ優しそうであっても。大陸と島国の野性の違いだろうか。 出口に向かって歩いている時、奈緒は再び開演前に目があった女性スタッフを発見した。その女性は、開演前と同じように壁に体重を預け、出口へ向かう人の波をじっとりと見つめていた。その目は、安全に列が進んでいるか確認するスタッフの目というよりは、獲物を狙うコンドルの目のようにも見える。 ふと、その女性スタッフと奈緒の目があった。不思議と奈緒は目を逸らすことができない。すると女性が少しだけ笑ったように見えた。奈緒も笑顔で返した。開演前と同じだ。開演前と違うのはここからだった。女性は奈緒の方に真っ直ぐ歩いてきたのだ。そして奈緒の横まで来るとはっきりした日本語でこう言った。 「バックヤードに来ない?」 ——- カオリは会場を眺めまわしていた。 急遽決まったCCIによる日本でのファンミーティング。決定の前日まで、この夏はチェジュ島にバカンスにでも行こうかと考えていたカオリも、ジュンイン直々のご指名により日本へのツアーに帯同することになった。メンバーたちと一緒にいられるのはカオリにとって悪いことではない。通常、各国へのツアーに帯同できる性接待要員は各メンバー指名の1名までと決まっている。カオリはこのツアー中、ジュンインの体を独り占めにできるということだった。 だが——一方でカオリは別の目的をこのツアーに託していた。若い日本の女子たちに「本物の男」を味わわせること。カオリが韓国に渡って以来、毎週のように堪能している男と女の本物のセックスを、日本人の女子たちにも味わわせてやりたいと思っていた。 カオリたち性接待要員はメンバーとは別の飛行機で来日することになる。空港でメンバーと一緒にいるところを見られてマスコミに下手な記事を書かれないようにするためだ。日本への飛行機の中で、カオリは今回の日本行の中でその目的を達成するための具体的なプランを考えていた。 一つ目は、ファンミーティングの中でターゲットの女子を見つけること。これは純情そうな女の子であればあるほど良い。まだ男のことなど何も知らないような初々しい女の子に韓国人の肉体をぶつけることで、その後の人生でその子が韓国人以外の男を求めないようになるのだ。 二つ目は、ファンミーティング終了後、自然な流れでその女の子をジュンインの楽屋に案内すること。この点についてはカオリは何も心配していなかった。ジュンインの楽屋に招待されて断る女子などいるはずがない。 三つ目。これはやや遠大な目標になるが、その女の子を性接待要員として志願させること。その場では達成できないかもしれないが、カオリが「洗礼」を受けさせた子が、ゆくゆくは性接待要員に志願してくることを想像すると、カオリは胸が踊った。そうやって日本の女子は本物の男に尽くす喜びに目覚めていくのだ。 今回のツアーは観客動員が小規模であるということもあり、帯同するスタッフの数も最小限に抑えられていた。ライブ会場内には、事務所の人間は10名程度しかいない。あとの技術スタッフはライブ終了後は会場の片付けに釘付けになるし、案内スタッフは現地で雇うバイトだ。ジュンインの楽屋にその女の子を忍び込ませさえすれば、あとはどうとでもなるとカオリは思った。 実際ライブ会場に着くと、すでに「韓国化」された女性ばかりだった。すなわち、唯一至上の価値として韓国人を認めている子達。口には出さなくとも、その瞳や所作や話している内容から、彼女たちが日本人男性に何の魅力も感じていないことはわかった。 この子たちはそのままで良い。あとは育つのを待つだけだ。カオリが欲していたのは、もっと純粋無垢な魂。まだどちらに転ぶかわからないような汚れを知らない女の子だった。 その時、一人の女の子と目があった。大きな瞳で不思議そうにカオリの方を眺めている。メイクも韓国風というよりは坂道系といった感じのナチュラルで清楚な感じだった。この子にしよう、とカオリは思った。開演まであと5分だ。カオリはにっこりと微笑むと、場内を後にした。


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