日本人と韓国人の保健体育⑦
Added 2020-12-03 15:08:29 +0000 UTC「ジンスってあのジンス!?うちのクラスの?」 「他にジンスがいるかよ。そうだよ、うちのクラスのキム・ジンス」 「だって、よりによって麻里ちゃんがなんでジンスなんかと」 「俺が知るかよ。まあ、ジンスは、確かに乱暴だけど、意外に優しいところもあるしな。それにスポーツ万能だし、体も大きくて顔もそれなりに整ってるし、モテると思うけどなあ」 「ジンスなんて、麻里ちゃんにふさわしくないよ!」 「あれ?圭吾、もしかして麻里ちゃんのこと好きだったのか?」 「そうだよ!麻里ちゃんがジンスと付き合ってるなんてありえない。本人に聞いてみる」 「まあ、聞くのはお前の勝手だけど、あんまりプライベートなことに首をつっこむなよ」 健人のことは友達として好きだが、たった1回、麻里ちゃんとジンスが一緒にいるのを見たくらいで二人が付き合ってることにまで思いを至らせるなんて想像力がたくましすぎる。いくらなんでも、今回のことは健人の勘違いだろう。いや、勘違いであってもらわなくては困る。 次の日の放課後、この日も僕は麻里ちゃんと図書室で一緒に勉強することになっていた。 「ねえ、麻里ちゃん、聞きにくいんだけど……」 「どうしたの?圭吾くん」 麻里ちゃんがシャープペンを走らせる手を止め、こちらを覗き込んでくる。 「麻里ちゃんって付き合ってる人とかいるのかな?」 「付き合ってる人?そんなのいないよ、いるわけないじゃん」 「そ、そうだよね!あー、よかった!」 やっぱり、麻里ちゃんはジンスと付き合ってなかった!思わず心の声が漏れてしまう。 しかし、そうなると、麻里ちゃんとジンスが二人きりでいたと言っていた健人の発言は嘘だったのだろうか。 「圭吾くんは私が誰かと付き合ってないか気になるの?」 「えっ、い、いや、その、この前、健人と話しててさ。麻里ちゃんがジンスと二人きりでいるところを見たって言うから、もしかして麻里ちゃんがジンスと付き合ってるんじゃないかって思ったんだよ」 「私がジンスと?そんなのあるわけないって。私とジンスは理科の教科係でしょ?だから、たまに二人で理科室にいる先生に御用聞きに行ったり、授業でやる実験の準備をしてるだけだよ」 よ、よかった。僕は心底安心した。 「それに……私が好きなのは」 麻里ちゃんが僕の目を見つめてくる。 「圭吾くん、だから」