⚠️こちらは分岐ルート先のお話となります。分岐前のお話は下に貼ってあるリンクから読めますので、まずはそちらからお楽しみくださいませ。
※以下、本編。
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・虎岡ラーメン四代目大将の虎おっちゃんを選ぶ
最初は本当に、ダメ元だったんだ。去年買えなかった下着やら仕事で使う前掛けを購入できたから、どうせなら応募してやろうと。その結果がまさか……当選で終わるだなんて誰が予想しただろう。無心でジャンケンを勝ち進め、気がつけば僕は最後の一人になっていた。
SNSの個別チャットルームで提示された地図を頼りに、僕は人が忙しなく行き来している繁華街の近くでウロウロしていた。確かこの辺りだとは思うのだが、どうにも彼の店は大通りに面しているわけではないようだ。狭い路地を右へ左へ、それからまっすぐ行ってまた右、暗号のような地図に悪戦苦闘しながらも僕はひっそりと佇む一軒の店を発見する。
”虎岡ラーメン 明日まで臨時休業です“
横へスライドさせるタイプの扉に貼られた紙には、達筆な文字でそう書き記されていた。だがスマホの画面を見ると、堂々と入ってこいという旨のメッセージが。まるで関係者か何かのように、僕は正面入り口から堂々と侵入を試みる。控えめに、なるべく音を立てないようにして間から半分ほど顔を突っ込んでみると、中から味噌のいい香りがブワッと僕の顔面を覆ってきた。
「……お、やっときたなぁ。らっしゃい!」
中は正直、ちょっと温度の低いサウナと遜色ないぐらいにムシムシしていたけれど。僕の腹をこれでもかと刺激してくるこの食欲をそそる匂いに、思わずフラフラと体が動いてしまった。扉の鍵も閉めてくれと言われ、このラーメン屋には僕と店員の――虎岡さんだけ。去年イベントで見た時もカッコ良いオヤジだったけど、またこの一年で随分とまぁ……うまそうになったものだ。改めて見ていると、うっかり惚れそうになってしまう。仕事をしている虎岡さんをずっと監視してお賃金が発生する仕事に就きたい。
「で、何にするんだ。オススメは味噌チャーシュー、白飯付きだぞ」
うまそうなのは虎のおっちゃんだけじゃない、ラーメンもとにかく気になって仕方がなかった。去年おっちゃんの下着が買えなかった時、直にこのラーメン店へ行って下着を売ってもらおうかと考えたこともある。だがこれは正攻法ではない。イベント会場意外で外道なやり方を駆使しながら下着を購入して、己のプライドが許すだろうか、と。僕は胸の中で何度も自分に問いかけながら一年間、待ち続けた。
だから僕はこの一年、耐えて、耐えまくって、ようやく戦利品を手にすることができた。
そしてようやく、心置きなく店のラーメンを食べに行けた。今日はなんてステキな日なのだろう。僕は心の底から安心し、これから僕の前に出されるであろうラーメンに期待した。
普段は気まぐれで店を開けたり閉めたりしている関係で、そもそも営業時間が不規則だとスマホのアプリにも書いてあった。しかしレビューはかなりの高評価、近くにある熊の有名ラーメン店に引けを取らずといった所。
「へいお待ちぃ!」
「えっ……ふ、ふたつ?」
「まぁ二つとも食ってくれて構わねぇが、今日はオレと交流目的で来てくれたんだろ? なら……」
カウンター席にドンっと置かれたラーメンどんぶり、それも二つ。汁が跳ねてちょびっとテーブルに溢れるが、おっちゃんは全く気にしていないらしい。そして隣には昔話に出てくるほどの山盛りの白米、これもお茶碗二つが隣に置かれてしまう。あまりの量の多さにあたふたしていると、カウンターの向こう側に居た虎岡さんは僕の隣の席で勢いよく腰を下ろしていた。
「一緒にメシを食おうや」
「……はっ、はい! よろこんで!」
何ならおっちゃんの右手にはビール瓶が、左手には小さなガラスのコップが二つ。誰もいない店の中、僕らは乾杯をしながら麺をすする事となった。あっつあつで、麺がモチモチで。そして何だこのスープは、うまい……キラキラした茶色のスープをすくう蓮華が止まらない。味噌の味が濃く出ている、いや出すぎている気がするが、それでも異常なほどに飲みやすく、舌の上を転がすと味噌本来の深みがより一層前面に出てくるような。食レポの経験はないのだが、おかげで白米もすすむすすむ。
「いい食いっぷりだなぁ兄ちゃん。たくさん食って、オレみたいに大きくなるんだぞ」
虎岡さんは僕が食べている様子をニコニコしながら見守ってくれていた。……人間が食べる姿を見るの、そんなに面白いかな。僕としてはおっちゃんが食べている所を見たり、盗撮したりしたいのだけども。
「……オレ? オレはお前が食った後で食うからさ。ほれ、冷めちまったらマズくなるぞ」
「そうですか? なら……」
心配ご無用といった感じで、おっちゃんは冷たいビールをグビグビ飲みながらテーブルに肘をついていた。落ち着け、落ち着け僕。虎のおっちゃんにジロジロ見られてるからって何だ。集中しろ集中……。食事に集中することってどういうことやねん、大食い大会か何かか? と自分でツッコミを入れながらも、ようやく麺がなくなりかけた頃。ビール瓶一本をほとんど飲み干した虎岡さんが、割り箸をキレイに真っ二つにしてからどんぶりに手をつけ始めた。ようやく食べ始めてくれたおかげで、僕の心もほんのちょびっと緊張が解けたような気がする。
「ふーっ、ふーっ、ふー……ふーっ、スン……あぐ……ふーっ、ふーっ……」
頭にタオルを巻いたままだったのは、おそらく汗が垂れないようにする為だろう。おっちゃんは毛皮の先っちょに汗の露を浮かべながら、割り箸ですくい上げた麺に向かって斜め三十度上から真っ直ぐに吐息を吹きかけていた。しかも十回ほど冷ましてからマズルに挟み込むようにして甘噛みをしたあと、まだ熱かったのか再度ふーふータイムが始まってしまう。……なるほど、ね。
「……おい、見んじゃねぇぞ」
「いや、僕もう食べ終わりそうなので。あとスープだけですし」
さっきのお返しだ。ちょっとだけフフンとドヤ顔で見返してやる。虎岡さんは太い眉毛をピクッと動かしたあと、はぁと一息ついてから僕を気にせずラーメンを食べ進めていった。ラーメンを作る本人も、ラーメンが好きだということがよくわかる。冷めたらおいしくなくなると言っていたが、当の本人はマズルからフーッフーッと息を吐き続ける。ハフハフさせながらゆっくりと麺をすすり、同時にスープも器から直接飲む。若干その、涙目になっているようにも見えるが……気のせいかな。その流れで白飯をも流しこむが、炊き立てのご飯が熱くないはずもなく。虎岡さんは小さくアチッ……と呟きながら、再び麺をすくってフーフーし始めた。
きっと毎日こうやってラーメンを食べ続けていたのだろう、だから……そんなに……。
「……さっきまでオレの顔を見ていたと思ったが。どこを見とるんだどこを」
黒シャツに浮かび上がる豊満な腹。あの中には脂肪がたっぷり……と言いかけた所で、虎岡さんから訂正が入る。昔は筋肉質でムキムキだった、今はその上に脂肪が乗っただけだど。正直信じるかは微妙なラインであったが、食事を終えた虎岡さんは僕の方を向いて――。
「そんなに疑うならほれ。どうだ」
「わっ……」
僕が予想していたのは、肥満体の猪のような太鼓腹。だがおっちゃんのシャツの下には、うっすら腹筋の線が見える程よい脂肪が乗った腹だった。縞模様の体毛がこれまたいい感じに生え揃っていて、虎獣人はオシャレな生き物だなぁと見て思う。そしてシャツを捲った際に遅れてやってきた、虎岡さんの汗のニオイがまた僕を淫らな気持ちにさせてくるんだ。
「ラーメン、熱かったろ。今ならオレの腹は気持ちいいぞ、天然のウォーターベッドってやつだ」
本当にいいのだろうか。おっちゃんに触っても、いいのだろうか。モジモジしながらフッと顔を見上げると、おっちゃんがなぜか舌なめずりをしながらニヤニヤしている。さっきまで僕がラーメンをすすっている様子を見ていた時の顔とは違う。ニコニコじゃない、ニヤニヤ。大人の顔つきになった雄虎を前に、僕は心拍数を普段の二倍ほどにまで早めていた。
「しっ……失礼、します」
「おう」
唾液を飲み込んだ音は聞かれていないだろうか。隣の席でシャツを捲りながら腹を晒す虎岡さんに、僕は引き寄せられるようにして腕を伸ばす。
「ひゃっ、わっ……すっごい……」
手のひらを乗せた瞬間の、ヒヤッとくる感触。一瞬で手のひらがずぶ濡れになるも、悪い気はしない。これ、おっちゃんの汗だよな。さっきシャワーとか浴びてなかったような。……鼻を突く雄のニオイが強まると、僕の股座は痛いほどに硬くなってズボンを押し上げる。
「いいぜ、来いよ。お前の体を冷やしてやる。シャツ脱いどけ。ここはあっちぃだろ?」
虎岡さんの指示通り、僕は一枚の白シャツを脱ぎ捨てて隣の椅子へと置く。畳む余裕もない、早くあの豊満な腹に抱きつきたい。そういった気持ちが強く出て、止まらなくなっていた。胸から飛び出そうなほどにバクンバクンと音を鳴らす心臓、本当に……いいんだよなと心配になりながら。僕はおっちゃんの汗まみれの腹に飛び込むようにして抱きついた。
「う゛っ……ぐおっ……」
「蒸し焼き一丁、ってな。へへへ、よぉしよし。いい子だ」
捲し上げられた黒シャツがゆっくりと下されたが、僕は逃げる事なくおっちゃんの腹に抱きついたままだった。頬を胸板に押し付けると、びしょ濡れの抱き枕を抱いている時のような感覚を覚える。鼻を突く雄の強烈なニオイが結構キツいのだけど、何度も嗅ぎたくなるようなニオイをしていた。僕はハスハスと音を鳴らしながらも、両腕でおっちゃんの背面に腕を回す。正直、半分も腕が回らないほどにおっちゃんは太い。しばらくカウンター席でじっと抱き合ったまま、何分が経っただろうか。正直もうここにずっと住みたいと思えるほどに蒸されたあとで、僕は虎岡さんから突き放されるようにして引っぺがされた。
「ふぅん。今年はなかなかの上玉だなこりゃ」
「ひっ……ひあっ……」
ザリ、ザリ。かえしの付いたネコ科特有の舌が、僕の柔らかい頬を下から上へと舐め始める。ちょっと痛いし、何ならヒリヒリする。唾液がたっぷりまぶされたおっちゃんの舌で首の辺りも舐め回され、僕は全身からたっぷりと汗をかき始める。サウナのように暑い店内のせいでもある。それ以上に僕の体へ作用したのは、おっちゃんの雄フェロモンだろう。鼻がツンと痛くなるような雄のニオイを放つ虎に、僕は欲情していたのだ。
「去年の交流会で来た人間はさ。オレが抱いたらもう十分もたずに意識飛ばしちまってよ。マグロを犯す趣味はねぇし、ホンッとにつまらねぇ交流会だったんだ」
肩に回された腕は、日々の肉体労働で限界まで太く、逞しくなってる。首に食い込むおっちゃんの体毛によって、僕の体温は更に数度高くなった。汗にまみれた腕からも雄のニオイが漂っていて、その臭気はさっき閉じ込められたシャツサウナを思い出す。またあの中に入れられたいと、そう強く願うほどに。
「毎年抽選で……抽選方法は確か、ジャンケンだったか。で、オレと交流してくれる人間を選んでるわけだが。お前はどうだ、まずオレに抱かれる気があんのか。聞かせてくれねぇか。イヤなら別にただ食っちゃべって終わりにしてやる」
「そっ……それは……」
急なガチモードに入った虎岡さんに、僕はほんの少し怖気付きながらも自分の本心を伝える。ケツを解した経験はある、実際にヤった事はないけれども……。念願の虎岡さんとこうして交流を深めることができるなら、僕は……僕は……。
「もちろん、です。使えます。その為に今日は交流会で虎岡さんのこと、選びましたから」
「ほぉん。さっきの話を聞いても尚、オレとヤろうってのか。悪いことは言わねぇ、ハンパな覚悟でモノ言ってるならここで食っちゃべっておしまいにしようや。交流のやり方なんでいくらでもある。別に体を重ねなくても、な」
甘い囁きに、僕はブンブンと首を振って迷いを振り払う。おっちゃんと喋っているだけで、正直楽しいし嬉しい気持ちになる。別に体を重ね合わせなくても、極上の前掛けと褌は既に購入済みなのだから。家に帰って、鼻に押し当てて、シコればいいだけの話。
……だが僕は、純粋にこの虎のおっちゃんに興味を抱いていた。去年相手をしたとされる人間は一体どれだけ激しく腰を振られたのだろう、どれだけ力強いセックスだったのだろう、それを知るには選択を誤るわけにはいかない。
「とっ……虎岡さん。僕は……」
首からシャツに汗が染み込み、濃い色の染みを作り始める。この店がいかに暑いか、そしておっちゃんの毛皮がいかに熱いかを表しているようだ。
「僕は。おっちゃんと気持ちいいことしてみたいです」
勇気を振り絞って発言を終えた僕の顎をクイっと持ち上げる虎の大将。彼の目は、捕食者という強者のオーラが宿っている。その目を見た時、僕はこの人になら食われてもいいと。本心でそう思えたんだ。
「お前が自分の口で言ったんだ。男に二言はねぇよな」
カウンターのテーブルに残された二人分のどんぶりと茶碗。そんなものは後回しでいいと、おっちゃんは僕の手を取って店の二階部分へと連れていく。汗ばんだ手を意識すると、より一層僕の股座が大きく、硬くなってしまう。虎岡さんはその点も含め、全てお見通しのようだった。
「お前が男でいられるのも今日が最後だ。覚悟しとけよ」
「んぐっ……」
階段を一歩ずつゆっくり上っている最中、おっちゃんは僕の股座に躊躇なくおっきな手を持ってきた。軽くキンタマを揉まれた時に恐怖を感じたが、虎岡さんは慣れた手つきで程よい痛みを保ったまま揉んでくる。僕が男のままでいられなくなる、その意味が少しだけわかったような気がした。
*
「はぐっ……んちゅっ……んっ……」
店に比べたら大分狭苦しい、おっちゃんの寝床。普段から敷布団で寝泊まりしているらしく、綿がペタンコに潰れたシーツはかなり年季が入っているようだ。
「……ぷはっ」
「お前……にんにくクセェな……」
「えっ、それ……さっき食べた味噌ラーメンのせいですって」
「ふぅん。ま、オレの方がもっとにんにくクセェか。へへっ……おら、舌ぁ出せや。お互いクセェなら関係ねぇやな」
「んぶっ……うぐ……」
頭にタオルを巻き、赤褌一丁となって胡座を掻いていたおっちゃんに飛び込む僕。早速のディープキスは舌を掻き回されるほど激しくて、抑えきれなかったお互いの唾液が顎へ、胸元へと流れていく。僕の唾液よりも、虎の唾液の方が粘り気が強いらしい。……にんにくのニオイも。軽く鼻を鳴らしながら訴えかけてみたが、コラと頭部にチョップが飛んできた。
「……デカい、ですね」
「そうか? ウチの家系はみんなこんなもんだがなぁ」
男らしく胡座を掻くおっちゃんの下半身には、ムクリと元気になった逸物が心臓の鼓動に合わせてビクン、と震えていた。布越しにわかる、雄のキツいニオイ。僕は鼻をヒクヒクさせながら、花に寄ってたかる蝶のように鼻を押し付けた。
「はっ……ふぅっ、んっ……」
「どうせこのあと湯浴みすんだから、オレは行為前に湯浴みはしねぇ主義なんだ。お前はどうだ……って、その様子じゃ聞くまでもねぇか」
雄の、男らしい臭気はいくら嗅いでも嗅ぎ足りない。褌に染み付いた汗と汁、ほんのりアンモニアのニオイもする。僕は鼻の下に擦り付けるようにしておっちゃんの汁を塗りたくった。何度か擦り付けていると、褌の一番先っちょからドクドクとお漏らしのように汁が溢れ出てくる。指先を押し当ててみれば銀色の糸が引き、舐めてみるとものすごくしょっぱい。
「夏場の塩分補給に、どうだ。へへっ」
股座の一枚布を解くべく、僕はおっちゃんの背中側へと腕を回した。だが手首をギュッと捕まれ、阻止される。
「……脱がすんじゃねぇ。ズラせ」
四つん這いになりながら、僕はおっちゃんの言うとおりに布を横へグイグイと
押しのけるようにして動かした。褌は単体でもオカズとして扱える代物であるが、虎岡さんの股座にピッタリと締められている状態もまたとても良いものだ。二つの良いところが重なり合って……男らしさがより際立つ。何より今この瞬間も、おっちゃんは褌の布を汗でしっかりと蒸らしてくれている。それが何よりもエッチで、たまらなかった。
「わっ……」
布をズラした時に目に入った、炊飯器を開けた時のような白い湯気。遅れて鼻にやってきた、ツンとくる雄の股座の臭気。目が蕩け、顔も思わず表情が崩れてしまう。毎日おっちゃんの股座から漂う蒸気だけを吸って生きていきたい。そんな気にさせてくる彼は相当のやり手だと、僕はこの時悟った。
「……お前にしゃぶれるか、これ」
僕の顎付近に根元を置き、竿を鼻のところに、そして先っちょを僕の額よりも上の部分に乗っけられる。デカい、何てデカい竿だ。頭の上にトロトロとした粘液が今も尚吐き出されているのがよくわかる。自分の顔の直径よりも長い獣人の逸物に、僕はニヤケが止まらなかった。唇の目の前にあった竿の下の方を軽く舌で舐めると、ゴツい手のひらで握られた竿の先っちょが僕の口へ向けられる。
「悪いがオレは手加減できねぇぞ。いいんだな、引き返すなら今のうちだ」
虎岡さんは行動や顔に見合わず、優しいと思う。本来であれば無理矢理しゃぶらせてきてもおかしくなかったのに。自室の就寝スペースまで腕を引っ張っている間も、わざと僕の力でも振り切れるように時折握る力を緩めていたし。僕は最後の警告を無視し、おっちゃんの竿へむしゃぶりついた。口いっぱいに広がるしょっぱさを我慢しながら、粘液が頬や上顎にこびり付くまで何度も、何度も亀頭を口の中で転がす。
「お゛っ……」
おっちゃんも楽な姿勢でしゃぶらせたいのだろう。万年床で上体を倒して仰向けに寝そべると、リラックスした体勢で両腕を頭の後ろへ回していた。南の島などのバカンスでサングラスをしながらビーチベッドへ寝そべる、あの体勢だ。僕に好きなように、好きなだけしゃぶらせてくれるスタイル。たまに目線を上へ向けると、おっちゃんがマズルを軽く開けながら舌を垂れ流しているのが見えた。
「……お前、喉も使えるのか」
「う゛っ……うげぇっ、げぇっ」
「無理はすんじゃねぇぞ。窒息されたらせっかくの熱帯夜も興醒めだ」
……正直、めちゃくちゃキツい。喉でしゃぶれ、そんなセリフはよくエロ動画で聞く。だから自分も喉を使ってご奉仕しようと試みたが、喉輪は思った以上に狭くて亀頭が通らなかった。扁桃腺部分を我慢汁で汚されるのはたまらなく興奮するが、おっちゃんの巨砲を根元まで咥えるのは相当な鍛錬が必要なのだろう。自分の力不足を感じながら、それでも精一杯おっちゃんが気持ちよくなるよう舌を這わせ続ける。
「へへっ、やっべ。もうギンギンだ。……なぁ、玉ん所も舐められるか」
腕を使って無理矢理押さえつけたりはしない反面、虎岡さんの要望は結構マニアックだ。玉の裏はものすごく蒸れやすくて、ニオイがキツい。自分も興味本位で股座に指を這わせてスンスンした事があるが、あれは嗅いではいけないニオイだった。そんなデリケートな部分を、おっちゃんは僕に嗅がせようとしている。初対面の、それも名前も知らない僕に対して。ここにはどれだけの雄フェロモンがこびり付いているのか、この鼻で確かめてやるとしよう。そんな軽い気持ちで挑んだ股座への挑戦は、目から涙が出るほどにキツいものだった。
「ぐっ……」
「わり。結構汗クセェか、そりゃそうだ。……いい事教えてやるよ。ここはな、フェロモンが溜まりやすいんだ。嗅げば嗅ぐほど、兄ちゃんがこのあと気持ちよくヨガれるようになる。どうだ、やる気出たか?」
本当だろうなと少しだけ疑いの目を向けてみたが、おっちゃんはニィと笑いながら牙を見せるのみ。正直鼻も目もツンと痛くなるほどのキツいニオイだが、おっちゃんが言うなら……と僕は顔を限界まで近づける。鼻息が当たってくすぐったいらしく、時折ぶっとい脚が当たるが気にしない。嗅ぎ続ければ嗅ぎ続けるほど何だかこう、体がカァッと熱くなるな。色んなものが発酵したようなヤバいニオイがするのに、何度も鼻を離しては嗅ぎたくなる。
「おら、もっと鼻ぁ押し付けてみろ。オレの虎フェロモンでキメちまえ」
「……ぐぅっ、う゛っ……あっ……」
合法ドラッグ、なのか。キメるという体験をしたことがなかった僕は、おっちゃんの玉裏を嗅いで極まっていた。フェロモンを存分に嗅ぎながらムラムラすることをキメる、と表現するらしい。おっちゃんから習ったオトナの遊びを、僕は何度も繰り返して虎でキメ続けた。
「……あ゛あっ‼︎」
……その弊害だろうか。僕はおっちゃんの玉裏をスンスン嗅ぎ回りながら、パンツの中を白い体液でぐしょ濡れにしていたのだ。本当に一瞬の出来事だった。夢精をした時のように、止めることのできない快感。ビュッと、意識していなくても出てしまった僕のザーメンは、いつになく粘り気を帯びて濃厚だ。
「ガハハハ! そうか、トンじまったかぁ」
よしよしと髪の毛の形が崩れるほどにワシワシ撫で回してくる虎岡さんに、僕は尻尾をブンブン振り回したくなるほどに嬉しくなっていた。細胞一つひとつがおっちゃんのニオイでやられてしまったのか、もっと、もっと触って欲しいと叫んでいる。僕は続きを求めるようにして、今度はおっちゃんの腋に鼻を埋めていた。
「雄虎のフェロモンを“合法虎ッグ”なんて表現してな。オレたち虎の間でそんなもんが流行った頃、雄のニオイを嗅がせて心の底からオンナにしてハメ回すやり方が主流になったモンだ。今はどうかわかんねぇけどよ」
「ぐっ……うぐ、ん……スゥッ……」
「お望みならおらっ、顔面に虎汁塗りたくってやらあ!」
腋に抱き抱えられるようにして顔を挟み込まれた僕は、薄い酸素の中でおっちゃんのフェロモンだけを嗅ぎ続ける。玉裏の方がまだマイルドだったと言えるほどの刺激的な臭気で、見えない暗闇の中で嗅ぐおっちゃんの腋はたまらなくキツい。この味が、ニオイが、オトナの味なのだ。体の底からおっちゃんのオンナになりたいと、そう思える。毒でもあり、媚薬でもあるおっちゃんの腋に、僕は目を白黒させながら吸引機のように臭気を吸い上げていく。
「ふぅん、見込みのある野郎じゃねぇか」
たまに咳き込みながらも、僕は肺の中をおっちゃんの腋から漂う空気で満たしていった。もういっそこのままずっと、おっちゃんの腕に挟み込まれていたい。そんな願いもあったのだが、先に我慢できなかったのは虎岡さんの方だったらしい。
「……ああ、もうビッチョビチョだ。わかるか兄ちゃん、オレん手のひら見てみろよ」
新鮮な空気を吸いながらゼェゼェ呼吸を荒げていると、虎岡さんは手を器の形にしながら僕の目の前に差し出した。肉球の上にたっぷりと水が、いや……我慢汁が乗っかっている。褌から解放されて天井に向けてピンッと勃ったブツから、公園の水飲み場にある水道のごとくビュッビュッと汁が打ち上げられていた。当然のように竿を伝い、玉を伝ってシーツを汚している。お漏らしの跡みたく汚れた布団の上、だがおっちゃんは決してシーツを洗うことはないのだろう。これだけ雄の虎のニオイが染み付いた布団だ、新しく買い替えた方が無難とまで言える。
「んっ……ぐぅっ」
我慢できないと言っておきながらも、おっちゃんは一切自分から行動に移さない。それゆえ焦ったく思った僕の方がリードするように動いている。おっちゃんのウォーターベッドのように湿った腹へ手のひらを置いて、しゃがみこむようにして竿をケツに受け入れ始めた。先っちょが肛門に当たるとすぐにヌルリと滑り、中々うまく入らない。虎岡さんはそんな僕のもどかしい行動にもしっかり興奮しているらしく、さっきから鼻の穴がものすんごく大きく開かせながらニヤついていた。
「……あっ、はっ入った……んんっ、太っ……ん……」
我慢汁という天然ローションをこれでもかと塗りたくったような竿は、途中でつっかかることなくスムーズに挿入されていく。質量の大きい先端は特にキツかったが、虎岡さんは竿の中程が最も太い。入っても油断ならない雄の象徴に、僕は少しニヤケながらも腰を下ろしていく。自分が思う限界地点で一度動きを止めるも、おっちゃんはどこか不満そうだった。
「焦らしてんじゃねぇぞ。もっと入るくせに」
「え゛っ、いやこれ以上はむっ、無理ですって! ひっ‼︎」
「うるせぇ、静かにしてろ。んん……こうか、もうちょいコッチを……ふぅ……」
中を探り当てるかのような腰遣い、たったちょっと掻き回されただけで僕はケツをキュッと引き締めた。上半身を起こして再び胡座スタイルとなったおっちゃんに手足を巻き付けながら、温もりをダイレクトに感じる。胸元から漂う雄の強いニオイが体を火照らせる燃料だ。
「ひぐぅっ‼︎」
「ちゃんとS状になってるとこまで慣らしておかねぇとダメじゃねぇか。そりゃ入らねぇわけだ」
ディルドで遊んでいた時にはねじ込んだ事もないし、触ったことのない腸の奥底深く。虎岡さんは全てを知っているかのようにドヤ顔で腰を回すと、通常ではあり得ないほど深く肉穴をほじくり始めた。ギチギチでピッタリサイズの穴に舌鼓を打つと、今まで抑え込まれていたケモノの欲望というものが爆発する。おっちゃんは僕を抱きしめたまま、両腕で尻を持ち上げて激しく揺さぶり始めた。
「あっ、あっあっあっ、あっ!」
「悪いが……ここまでだ兄ちゃん。オレはもう、止まらねぇ。止めらんねぇよ」
胡座の上でゆさゆさ、それからいつしか両脚で立ち上がった虎岡さんは僕を駅弁の体勢で激しく犯し始めた。こんな体積のモノが収まるわけないだろうと思えるほど奥深くにまでちんちんをねじ込まれ、亀頭が引きぬける限界スレスレの所まで引かれ、固定式のディルドに腰を振りながらセンズリをしていた普段の生活とはまるで比べ物にならないほどの激しいセックス。汗でヌルヌル滑ろうが、関係ない。汗をたっぷり吸ってペタンコになった毛皮の手のひらで、おっちゃんは僕の尻を掴んで離さなかった。
「止めてっ、い゛っ一回だけ、止めっ‼︎」
「聞こえねぇなぁ坊主。もっとハッキリ言ってくれねぇと、おっちゃんの耳じゃ聞こえねぇや」
「――っ、――っ‼︎」
どっしりと構えたおっちゃんの下半身は、いくら揺れようが押されようが倒れまいという強い意志を感じる。それに比べて僕はどうだ、木にしがみつきながら必死に快楽の波に耐え続けているだけ。どちらが雄として優秀なのか、誰が見ても一目瞭然だ。体を重ね合わせれば合わせるほど、僕がオンナであると自覚させられる。汗でびっちょりの毛皮から落ちそうになると、逆にストンと重力に従わせるようにして根元までずっぽし。声にならない叫びを上げながら、僕の感情はジェットコースターのように上げ下げが激しくなっていた。たぶんイッた、と思う。なんかもうずっと射精してるような感覚がするし、気持ち良すぎてよくわからない。
激しい抜き挿しが続くと、おっちゃんは僕を万年床のシーツに横向きで解放させてくる。片足首を持ち上げ、松葉崩しの体勢で次のラウンドが――。
「上澄み液、今準備してっからな。それまで兄ちゃんをオレの竿でイキ狂わせてやらぁ」
「ひいぃっ、ひっ、ああっ‼︎」
次、じゃない。おっちゃんはまだ一度も射精をしていないのだ。我慢汁は出やすい体質のくせに、まさかの遅漏属性持ち。僕は数える暇もなくビュッビュッと白濁液を腹に吐き出していて、気持ち良すぎて数を数えることすら出来なかった。
「おい、夜中に喘いだら近所迷惑だろうが。大人しくしろい」
「あっ……ああっ、ふぐっ……」
僕の鼻をくすぐる猫じゃらしのようなものが……。全身が性感帯となって狂いまくった僕が、薄目を開けて視界に入ったもの。それは蛇のようにウネウネ動き回る、縞模様の尻尾であった。それになぜかものすごくムワッとくるニオイがする、ほんの少しだけ顔を擦っただけでナメクジが這ったかのような水の跡が付着する。
「厨房はあっちぃかんなぁ。コイツも汗まみれだ」
「もがっ、がぁっ‼︎」
僕の顎を腕で固定すると、先っちょを横にした太い尻尾が僕の口を簡単に覆う。猿轡代わりに噛ませるようにして太い部分が挟まると、焼きたてのハンバーグから滲み出る肉汁のごとくしょっぱい汁が滲み出た。本来動物の尻尾は敏感で触られるのも嫌がる者が多いという印象を受けるが、おっちゃんはまるで動じていない。それどころか自分の尻尾にかぶりつく人間を見て、目を輝かせている。
「骨抜きになるまでオレを楽しませてくれるんだよな。それが交流会ってモンだろう? 男に二言はねぇって、そう言ったよな? あん?」
獣人種よりも華奢で弱い存在の人間に対し、虎岡さんは手を抜かない。全力投球だとわかるほどの腰つきで、腸を内側から突き破るように自慢の竿を暴れさせている。ゴムのように弾力性のある腸は早々破れたりしない。おっちゃんは人間相手への力加減を、寸分の狂いなく熟知している。
「虎汁吸って、また穴がキツくなったぞ兄ちゃん! こんの淫乱マンコめが!」
「――っ、ひぎっ、ぎぃっ‼︎」
お互い風呂にでも浸かったのかと思えるほどの湿度と熱気。周囲を包み込むは雄の芳醇な香り。それも人間の僕が発することのできない、強くて鼻が痛くなるほどのフェロモン。おっちゃんは自分のマズル周りをペロペロと舐め回しながら、淫らな雄人間を見てフンスフンスと鼻を鳴らす。トレーニングでもしているのかと言いたくなるほどに顎から、胸から、汗のシャワーが僕の体へ向けて飛び散っては汚されていった。
汗にまみれた体で重なりあえば、お互いの熱で更に僕らの体温はヒートアップしていく。
「ぐおっ……そろそろタネ付けっかぁ兄ちゃん。へへ、虎の種汁は濃いぞ。オンナなら一発だ……って兄ちゃんもオンナだよなぁ。ならここでオレの子、孕んでくれんのか?」
「……ぷはぁっ、あ゛っ、な゛にっそこはぁっ‼︎」
「セックスはオンナをイカせてなんぼ。……おらっイケッ‼︎ ここがいいんだろが、兄ちゃんのここ、気持ちいいだろっ!」
奥の奥をグチュグチュに掻き回す乱暴なセックス、そして今はわざと手前まで腰を引いて前立腺を容赦なく潰すえげつないセックス。男の性感帯ですらもこの虎は全て理解し、責め立てている。何なら片手で乳首までイジり始めて、僕はあらゆる“抑え”という機能を完全に破壊されてしまった。
汗も、汁も、声も。何も、我慢できない。出るものは出る。僕に拒否権などない。
「兄ちゃんのマンコ、ぐっちょぐちょで最っ高、だ。ふーっ……ふぅっ、いいんだな、泡立つまでナマ交尾してんだ、今更イヤがったってそうはいかねぇ。ぐおっ……お゛おっ出すぞっ、中にっ、ぐおおおおっ‼︎ お゛おおっ‼︎」
「あがあぁあっ、ああっ、熱いっ、熱いよおっちゃんっ、あっ‼︎」
熱湯を直腸内に、それも大量に注がれているようだ。空っぽ、いや空洞のある僕の体の内側から。おっちゃんの汁で満たし、体を温めてくれる。一滴残らず奥の奥にタネを付けてやる。そのぐらいの気迫を、おっちゃんの顔から感じた。今も尚ニヤけながら、雄の顔をしてガツガツ腰を振っている虎岡さんに、僕はメスにされたんだ。
「ふーっ……ふぅっ、おいおい……こりゃ……」
「あっあっ……ぁ……」
虎岡さんの視線の先には、ぽっこりと膨れ上がった人間の腹。僕はこれが本当に自分のお腹なのかと疑いながらも、軽く手のひらを置く。今もなお全貌が中に埋め込まれているおっちゃんの、力強い鼓動が僕の手に伝わってきた。中で、まだ出している。ああ、すっげぇ……。ドクンドクン言って、ビュッビュッて……。
「オンナのマンコと違って、兄ちゃんのココ。まだまだ余裕あんだろうよ」
「ひっ……あっ、とっ虎岡さん、一回待……」
「言ったろ、オレは止まんねぇって。それとも何だ、休憩中もオレを楽しませてくれるってか。ならオレの好きなガッツリディープキスでもしてくれんのか? お?」
今にもまたあの全力腰振りが開始されようとしている中で、僕は必死におっちゃんに許しを乞う。何てタフな虎なんだ。オンナにされた人間は皆、こうやって休憩を頼む暇もなく連続で犯され意識を失うのだろう。
「……オレとの交流会はまだ、始まったばっかだぜ。へへっ」
「んぶ……んんっ……」
交流会を交尾会と勘違いしているんじゃ――そう思うも、おっちゃんのディープキスから逃れる術はない。覆い被さる虎のしっとりとした毛皮に抱きつきながら、僕は全力で自分の唾液を送り込むようにして舌を絡ませた。ねっとりとした吐息が顔に吹きかけられ、くすぐったい。時折ヒゲが当たるのもまた、獣人とセックスをしている時の醍醐味だ。
「……はひ、ひっ……」
「……口、自分から離したな。ふぅん。じゃ、もう始めていいんだな次」
「ま゛っちょ、今のは息が苦しかったからぁああ゛ああっ⁉︎」
「オレは犬じゃねぇからな。待て、できねぇんだわ。そんじゃあしっぽり二回戦目、いくかぁ!」
どう見ても年齢的にはおっちゃん、なのに性欲は学生並みにお盛んな虎獣人。下着即売会のアフターである交流会に、終わりというものはない。各々が解散と思ったタイミングで別れるのが通例ではある。……あるのだが。少なくとも始発電車が出るタイミングまで、僕はこのおっちゃんとまぐわうのが確定していた。
全身が虎の汗で、体内が虎の汁で、いっぱいになるまで。
了
ぱぱぱんだ🐼🐾ぱぱを
2022-08-27 03:52:13 +0000 UTC@hiroji
2022-08-26 16:30:41 +0000 UTCぱぱぱんだ🐼🐾ぱぱを
2022-08-14 00:24:02 +0000 UTCbonti*age
2022-08-13 17:50:26 +0000 UTC