……
…………
………………
あ、こんにちはこんばんは。ぱぱを🐼🐾です。
いきなりこのようなタイトルでビックリされるかと思いますが、またマニアックなもんを書いてしまいました。うう……なぜこんなことに……。
時は7月27日に遡ります。
あれは暑い夏の日じゃった。
何を血迷ったか、このようなネタに書いてもよろしくて??というリプを送っている人がいます。
……ああ、私ですね。何を言っているんだろうこの人。
そしてなぜかこのリプに3件もいいねがついている謎。謎すぎます。ぱぱを七大不思議の一つです。
という流れがありまして、ですね……。ケモおっさんが自分の汗拭きタオルを噛ませて塩分補給させてくるタイプのぶっ飛んだお話が出来上がりました。文量としては大体1万5000字ほどです。とてもマニアックな作品なので、支援者の中でも読める方は限られるかと思いますが……お口に合う人は是非食べてみてください。
それでは8月にご支援してくださったみなさん!どうか最後まで楽しんでいってくださいませ🐼🐾
※以下、本編。
*****
毎年恒例、地獄の季節がやってきた。
学生という期間が終わり、社会人初めての夏。もちろん夏季休暇というものは存在しないウチの働き先、一年前は大学の長期休暇で友人と海に行ったり酒を飲みまくってよく遊んだものである。
僕の勤め先はとある工場。同じような流れ作業をやるだけで、そこそこのお金がもらえる優良企業。……そう、優良企業、なのだけど。”人間大歓迎!“とデカデカ書かれた求人票を見たあの時、僕は自信満々で面接を受けに行ったんだ。面接は一度きり、面接重視の選考。これといって特技も何もない、取り柄もない僕であったのに、結果は採用。工場長である猪はガハハと笑いながら僕の肩を叩き、“期待しとるで”と西の地方で使われる独特の方言で声をかけてくれたのを今でもよく覚えている。
……そう、そこまでは良かった。問題はその工場長、いや主に上の役職に就いている獣人たちにあって――。
「……あれ? どうしたんだよ皆そんなに集まってさ」
同時期に入った人間は自分含めて全員で五人、それも揃いも揃って男だけ。何かと仕事終わりに愚痴の言い合いやらで盛り上がることの多いこの同期メンバーが、なぜか朝から更衣室の隣にある休憩室で一箇所に集まっていた。思わず声をかけてみたところ、そこには達筆な太い黒マーカーで書かれた紙が一枚貼り付けられていたのである。
「……これ、見てみ」
「なになに、“熱中症対策。今日から一人一つ使用すること“か。……はい?」
机の上には見るからにくたびれたタオルが並べられていた。何これ、雑巾か何かかな……。これをどう熱中症対策として使うのか、僕にはさっぱり。もちろん同期の人たちもわかるわけがなく、朝からこうして皆頭を悩ませているというわけだ。
「……しっ、来たぞ……こっ、工場長、おはようございます!」
同期メンバーの一番背の高い人が、背後からノシノシ足音を立ててやってきた大柄な男の存在をいち早く知らせて挨拶を開始した。それに習い、僕を含む残りの四人も同じように礼儀正しく挨拶をする。挨拶は基本中の基本と入社時に工場長からみっちりと教わっていただけあって、今となっては体に染みついた洗練された動きとなっていた。これは仕事だけではなく学生の時にも大切な行動だと思っていただけに、僕は意外とすんなりこの元気な挨拶運動には慣れてしまったけれど。大学時代、家で一人寂しくゲームばっかりやっていた同期の一人はめちゃくちゃ苦痛そうだった事をふと思い出した。
「フゴッ……。ん、おはようさん。新人のキミらが元気いっぱい挨拶してくれるもんやから、ワイも影響されてめっちゃ元気になってまうわな。ガハハハ! ……あ、元気っちゅうても下のココが元気になったわけとちゃうで。そこんとこ間違えんといてな」
『……』
「あれ? ここ、笑うとこやで? んーやっぱりまだ距離感が遠いで、キミたち。ワイのこと、家族やと思うてもっと密接に接してくれてもええのに」
シンと静まり返る朝の朝礼はいつものこと。ノリが強すぎるというかキャラが濃すぎて誰もついていけていないのである。それでも全く気にする様子を見せずに話しかけてくれる猪の工場長は、メンタルが強すぎて逆に羨ましい。どうやって生きていたらあのような精神力を持ち合わせることが出来るのだろうか、今度教えてもらいたいけれども話が長くなりそうだしあまり気が進まないな。
「えーと、工場長。これは何でしょうか? 昨日は置いていなかったような気がしますが」
「ああ、もう見てくれとったんか。関心関心! ウチの工場、エラい暑くなってまうやろ。まぁ機械の熱のせいなんやけど、そんで毎年熱中症で倒れる人間が多いのなんの。獣人の方が毛皮が多くて大変なんやけど、体力的には人間の方がひ弱やからしゃーないんよな」
確かに今時点でも全身から汗が染み出しているのがわかるほどにこの工場はムシムシする。作業着も既に汗染みが滲み出ていて、今すぐシャワーを浴びて新しい服に着替えたいという気持ちだ。
「そこで毎年恒例の熱中症対策として、うちの職場では費用削減も兼ねてベテラン職員の使用済みタオルを置くことになっとるんや!」
「……で、タオルをどうするんです? これで汗を拭いてくださいってことです?」
「ちゃうちゃう、ちゃうで! それに新品のタオルなんて置くわけないやろ。んな金があったらとっくに熱中症対策の塩飴でも置いとるわ。さっき言うたこと、忘れてもうたん? ベテラン職員の”使用済みタオル“やで。そもそも汗がたっぷり染みた使用済みタオルやないと意味ないねんな」
この場にいる工場長以外の全員が、頭にハテナを浮かべている。誰一人として理解していない状況でも、工場長によるマシンガンをぶっ放す勢いで行われる説明は続けられて――。
「汗をかくと塩分が大量に出てまうやろ。そこで出た分は、どこかで吸収せなあかん。特に獣人の汗は人間の何倍もたっぷり塩分含んどるから、新人は定期的にこれを噛んで仕事に励むようにな! ちなみにタオルを噛んどらんヤツは熱中症になるリスクが大幅に上がってまうから、ベテラン職員が見つけ次第すぐに自分のやつを噛ませてくれるはずやで。せやからここで勤務しとるキミたちは今年から熱中症とは無縁の夏になるっちゅうことやな、ぐふふふ。ほな、本日も安全にお仕事しよか。解散!」
辺り一面がシンと静まり返る。そりゃそうだ、タオルを噛め? それもベテラン職員ってどいつもこいつもクセの強い、いや獣的な臭みが強い獣人先輩のタオルって事か。……よし、まずは落ち着け、冷静にならないとこの場は切り抜けられない。
一番左のタオル、オレンジ色のちょっと明るめな色。あのタオルの持ち主は勤続年数が工場長の次に長い、ベテラン狸のモノだ。見た目に反して強烈な刺激が目や鼻にやってくるため、安易に顔を近づけてはならない。狸の先輩は普段から顔や首周りだけでなく、よくタオルを股間に潜らせてはキンタマの上辺りをゴシゴシ擦っているのを見かける。つまりあのタオルには狸のキンタマ裏にこびり付いた汗がたっぷりと吸い込まれているということ。絶対に無理、そもそも触りたくもない。
二番目のタオル、水色の爽やかな色。このタオルの持ち主は……そうだ、無口で無表情で何を考えているのかさっぱりわからない狼先輩のモノだ。普段は必要なこと以外言葉を発しないというのに、かなりのムッツリスケベだと同期からの噂を聞いたことがある。同期の一人は直属の部下として一緒に働いているらしいが、昼飯を一緒に食べた時に“交尾の話”を永遠とされたのだとか。食欲がなくなるほどに濃厚でやらしい話を、永遠と無表情でされる恐怖。……ここまで聞いて、そんな人が使うタオルなら良いのではないかと思う人もいるだろう。問題はここからだ。
発情した獣人は、体臭が濃い傾向にある。狼先輩のは嗅いでいるだけでウッとくる上に、こっちまでムラムラしてきそうな不思議なニオイがする。このタオルも出来れば噛みたくないし、噛んでいたら先輩のことしか頭に浮かんでこなそうな気がするから……。
そして三番目のタオルは、これは誰のだ? ええと……あ、このタオルに書かれた苗字は確か。ここから隣のさらに隣の部署にいる熊先輩のだ。タオルが黒色で体毛の焦げ茶色と似たような色をしているので、突然首元からヌッと細長いタオルが出現するとビックリするんだよな。よく自分が担当している仕事場にも顔を出すのだが、とにかく汗っかきなのかしきりにタオルで顔を拭いている様子をよく見かける。というか机の上に乗ってるタオルで一番湿気てるのはこの黒いタオルだろう。こんなもの触れないし、噛めと言われても絶対絶対イヤです。
最後のタオルは、燃えるような真っ赤なタオルだ。このタオルを使っているベテラン職員は一人しかいない、水牛の先輩だ。仕事にやけに厳しくて、普段からずっと太眉を逆ハの字にしながら不機嫌そうに業務をこなしている姿をよく見かける。今まで考察してきた中で一番まともなタオルだと思うだろうが、この水牛先輩も要注意人物だ。僕は彼が休憩時間中に、よく腋をゴシゴシタオルで拭いている姿を見かけている。つまりあの真っ赤なタオルには水牛の腋汗が……いかん、いかんぞ。絶対にいかん。
となると、どのタオルも噛むには最適ではないと。当然の結果だ。だけどもこいつを噛みながら仕事をしないとベテラン職員にまた新たなタオルを噛まされるわけで、ああ僕は一体どのタオルにすればいいんだ――。
「あ、あれ? みんな?」
頭を抱えながら項垂れていた僕、だが考察をやめてふと視線を上に戻すとテーブルの上には何一つない真っ新な状態に。張り紙だけが残されたテーブル、誰もいなくなってしまった同期の人間たち。もしや他の人はタオルを選んでもう仕事場に入ってしまったのだろうか、つまり僕は遅刻組? というかよくみんなあのどれを選んでも地獄を見るような先輩たちのタオルを選んで持っていけたな。社畜に染まりすぎなのではなかろうか。仕事に対して前向きになれない僕だからこそ留まれたが、彼らはもう手遅れ……ということかもしれない。社会に貢献する犬のような、そんな存在に成り下がってしまったのだろう。
だがそこで僕はとある不幸中の幸いとも呼べることに気がついてしまった。タオルがない現状、ベテラン職員は四人、僕たち新人は五人。そもそも人数が合わないのである。一人は噛まずに仕事ができる、わかってしまった、理解してしまった。さっきまでの憂鬱な気分はどこへやら。僕はゴールデンウィークの長期休暇に突入する直前のような超絶フィーバーモードで一人舞踊りながら、今日も仕事に励もうと――。
「うぶっ⁉︎」
勢いよく振り返ってスキップをしながら前へと進んでいたら、湿気を帯びた毛皮のようなものにぶち当たった。
「おぉ、ちゃんと前を見て歩かな危ないやろが」
「……あ、うっす」
「怪我はないようやな。ん。……そしてキミはタオル噛んどらんようやけど、どしたん?」
持ち前の笑顔とコミュニケーション能力で僕に質問をしてくる猪の工場長。タオルがないのは、その、準備不足というか。そちらの不手際だからな。僕は堂々としていればいい。少しだけドキッとしたものの、僕は今の状況を説明しタオルが足りていないことを伝えてやった。
「あーっ、こりゃうっかり。そかそか、新人は全部で五人やったもんな。ガハハハ! 工場が広くて部署もそれぞれ違っとるから忘れとったわ。今回のところは勘弁したってや」
工場長は自分が悪いと思ったことは、こうやってすぐに頭を下げて謝ってくれる。役職持ちの奴らは基本自分が悪いと思わない輩が多いので、こうして素直に罪を認めて謝罪をしてくれる所を見るとこの会社に入社して良かったなぁとも思える。正直、工場長の面接あって今の僕がいると言っても良いだろう。頭を上げてくださいと言ってあげると、ニィッと笑いながら僕の肩をポンッと叩いてくれた。
「せや、お詫びにわいのタオル、貸したろ!」
「え゛っ」
「ん? どしたん。何か困ったことでもあったか? 何でも相談してくれてええで。わい、工場長やし」
「ええと……は、はは、ありがと、ござます」
「ん。お礼もちゃんと言える新人社員、流石や。流石わいがGOサイン出しただけあるわ。ガハハハ! ほな、そろそろ持ち場についといてや」
手渡されたのは清潔感を基調とした“白”のタオル。……白? 白、だよな。所々猪の毛が付着した、それも一回水で洗ってあまり絞ってなさそうな感じの濡れ具合。いや、気持ち悪すぎる、無理。思わず手渡された時に床へと落としそうになったが、流石に工場長の前でそれは出来ない。一応仕事だけは尊敬している先輩の前で、そんなことは……。
「タオル、自分で口ん所に巻けるか? 巻けんのやったらわしが手伝ったろ」
「え、ええっいや大丈夫、自分でやれま……」
「ええからええから。……そら、キツく縛っといたで。これで激しく動いても昼休憩までは安心やな」
「ぐうっ、んげっ⁉︎」
「ガハハハ! どしたん急に、泣くほど喜んでくれるとは思わんかったわ。また何かあったら気軽に呼んでや。工場長やけど、新人の頼まれごとはちゃんとこなしたるさかい」
口で噛むことも、その前に直に肌で触ることもイヤだというのに。僕は工場長の汗拭きタオルを半ば強制的に猿轡のように噛まされ、業務を開始することになった。なるだけ意識しないように仕事へ集中したいというのに、口元から漂うオスの汗のニオイがたまらなくキツい。本人から今朝出勤するまでに使用していたタオルだと聞いていたのに、それでも何日か連続で使用して洗っていないのではないかと思うほどに目にツンくる汗臭さだ。
舌でペロッと表面を舐めただけで、どぎついしょっぱさが口いっぱいに広がっていく。喉を流れれば焼けつくような感触を覚え、胃袋の中からあの工場長の体臭が立ち込める。吐き気すらも感じそうな汗拭きタオル、そんなもので熱中症対策が出来てたまるか。
昼前に工場長の汗の臭いに我慢できなくなった僕は、ついに仕事場を飛び出してトイレへと逃げ込んだ。
「げぇっ、ゲホッゲホッ‼︎ ぐっ……ほへなひっ……」
鏡を見ながら後頭部にあるタオルの結び目を何とか解こうと躍起になるが、どのように結ばれたのかわからない複雑で強固な結び目になす術なし。呼吸が荒くなれば、タオルから漂う猪のケモノ臭さが鼻をスッと通り抜けて、全身が震え上る。熱中症になる前に別の意味で気分が悪くなりそうだ。早く、早くタオルをとらないと――。
「……いたいた、おーい。大丈夫か?」
「んぐっ……⁉︎」
「わっ、そんなに驚かんでもええやんか。さっき部下から聞いたで、顔色悪うしながらダッシュで仕事場から逃げてった子がおったって。どれ、こっち向いてみい」
さっきまで誰もいなかった工場の端の方にあるトイレ。僕がタオルで苦戦していた間に背後へ回り込んでいたのか、全く気配がしなかった。タオルから香る何とも言えないどぎつい獣臭のせいで気分が悪くなりましたとは言えないし、彼がいる前ではタオルの結び目を解くこともできない。逃げ場を失ってうろたえている僕を前に、工場長はなぜか顔を近づけてきて――。
「んー……熱はないようやし、熱中症でもなさそうなんやけどな。ひとまず休憩室行こか」
「ん、んんーっ‼︎」
「ガハハハ! 仕事熱心やなぁキミは。いち早く持ち場に戻りたい気持ちもわからへんでもないけども、今は体調第一やで。ほれ、背中に乗るとええ」
違う、そうじゃない。口をタオルで塞がれているからうまく喋れないのがもどかしい。逃げようとしたら全力で腕を掴まれて、乗れと言われてしまった。結局不本意ながらも工場長の背中に乗せてもらうことになったのだが、これがまぁキツいのなんの。背中からムワッとくるオスの臭いがこれまたキツい。作業着を一週間ほど洗ってないのではないかと思うほどの、汗のミストサウナ。密室で二人きりだったら間違いなく気絶しているに違いない。工場長の隣で仕事している人たちは一体どう思っているのだろうか、ああ……気分が悪い。
*
「熱中症やなさそうやし、タオルは一旦外したろ。お茶でええか?」
「ぐっ……は、はひ……」
「冷たい麦茶にしたろ。テキトーに布団に座って待っててや」
長時間タオルによって顎が開きっぱなしになっていたせいか、”はい“という二文字の肯定文ですらとっさに出せなかった。口が……口が気持ち悪い。水は、水はないだろうか。今すぐ口を濯ぎたい衝動に駆られている。……あれか、洗面所なら水がありそうだ。工場長が冷蔵庫で麦茶を探しているその一瞬で廊下を走り抜け、洗面台の蛇口から水を吸い込み丁寧にグチュグチュと口を濯ぐようにして口に残る汗を吐き出した。……ああ、僕は何をやっているのだろうか。胃袋に入ってしまった先輩の汗はどうにも流せないが、せめて口だけはキレイにしておきたい。
マウスウォッシュ液も置いてあったので、口に含んで十秒ほどグチュグチュしてから吐き出してやった。本当は一分ほどミントの香りで満たしておきたかったのだが、遠くの方で工場長が僕を呼ぶ声が聞こえてきたので致し方ない。
「急にどこ行っとったん? トイレか? まぁええわ、ほれ麦茶や。氷もたっくさん入れといたから、キンキンに冷えてうまいで」
「えー、あー、ちょっとお手洗い行ってました。ははは」
「さっきもトイレ行っとったのに、大丈夫かいな。やっぱり具合悪いんとちゃう?」
工場長の休憩室はこの建物中で一番豪華だ。和室に敷布団、冷蔵庫もテレビもあって、更にはシャワールームもトイレもついている。本人曰く寝る以外にあまり使わないらしい。トイレはみんなで行った方が楽しいし、メシも一人で食べるより二人、三人の方が……と何かと色んな人と接するのが好きなようだ。僕と真逆な存在である。
「気分はどうや? でもトイレ何回も行くぐらい体調悪いんやったら休んだ方が……」
「えーと、んー。気分はその、あまり良くないですけど……」
「……あっ、わかってもうた。わい、わかってもうたで。原因、これやろ」
「……え?」
「フゴッ……うっわなんやこれ、雑巾みたいなニオイがするやんなぁ。洗うん忘れとったかもしれん。堪忍やで」
僕から取り上げた工場長の汗拭きタオルは、本人が嗅いでも目にツンとくるような激臭らしい。それに洗い忘れだって……? え? 今まで僕が猿轡として咥えていたのは工場長の洗っていないタオルだった……?
「そんな不潔なタオルはイヤやろ。迷惑かけてもうてすまへんなぁ。今から新しいの用意するから、ちょっと見ててもろてええかな」
バリバリとビニールを剥がされ、新しく白くてふわふわなタオルが一つ僕の前に現れた。確認してやと手渡されたそれは無臭で、肌触りが良くて、未だ誰も手に触れていない新品そのものである。僕の確認が終わったのを見計らうと、工場長はタオルをヒョイッと取り上げてニヤニヤと僕を見つめてきた。一体何かと思ったその時、工場長はおもむろに腋を大きく広げて――。
「新しいタオルやったら気持ち悪くならんやろ。さっきあちこちでトラブル起こって工場内を走りまわっとったから、エラい汗だくになってもうてな。ちょうどええからわいの出したての腋汗を染み込ませたろ」
「あ……あの……えっ」
「へへへ、気持ちええなぁ。びっちょびちょやったからな、ふぅ……さっぱりしたわい」
腋を開いた時の、一瞬で空気を変えるほどに濃くて咽せ返るほどの臭気。布団の上で座っていた僕が思わず無意識の内に後退りしてしまうほどの、鼻を破壊するような雄がケモノが放つフェロモン。僕は開いてしまった口を塞ぐことが出来ず、これから自分の身に起こるであろう不幸を想像しながら身を震わせていた。
「ほい、できたで。また頭の後ろで縛ったろな」
「いっ、いや、流石にそれはちょっ……」
「んー? まさかとは思うけど、わいにタオルを解いて欲しくてわざと体調不良を訴えてたんとちゃうやろな」
「それは違っ……ひっ⁉︎」
「ホンマに?」
ズイッと顔を寄せてくる工場長。だがいつも見せる気さくな感じとは打って変わって、ヤーさんに近い般若の面のような表情をしていたのである。少し白毛の混じった太眉がムッとなり、汗で寝かけていた全身の毛が逆立って、マズルの上辺りにちょっとシワが寄っている、怒りを全面に出しているような顔だ。
「……は、はい」
「目ぇ見てしゃべらんとあかんやろ。な。キミは先輩であるわいの汗拭きタオルを噛むのがイヤやったんか」
「……ひっ⁉︎」
「他の新人四人はもうこっち側に堕ちとるっちゅうに、キミはエラい頑固な子や。夏の熱中症対策で何とかしたろ思うとったけど、ほんなら今日でみっちりその体に教えたらなあかんな」
工場長の胸元からムワッとくるオスの臭いがまた、たまらなくキツい。至近距離でフゴフゴと鼻を鳴らされ、指を少しでも動かしただけで”動くんやない“とドスのきいた声で脅される。こんな工場長を、僕は入社して半年間一度も見たことがない。それほどに目の前の存在は恐ろしくて、恐怖を感じる。
「……わい、素直で優秀な子にはやさしさを精一杯振りまいて接したろ思っとったんやけど。まさかキミは嘘をつくような子やったなんて、はぁ……。もうええ、気が変わったわ」
「あだだだ! いった、工場長何するんですか!」
「わざと仮病でわしの汗拭きタオルから逃れようとした。工場長の指示に反して勝手に行動しよったバツを、キミは受けなあかんのや」
僕の腕は猪の湿った手で捕まれて、腋汗をたっぷり吸い取ったおろしたてタオルによってギュッと結ばれる。後ろに固定された腕はびくともしない、生命の危機を直感で感じた僕は後退りするようにして足でズリズリと体を動かすが、その足すらも片腕でむんずと掴まれた僕は引きずられるようにして工場長の前まで引っ張り上げられた。
「ちょうど機械トラブルがあってな、午後は急遽休みになったんやけど。キミはわいらベテラン職員の教育不足やっちゅうことで、いつも通り定時まで業務を続けてもらうで。……まずはその鼻から教育したらなあかんな」
「んがっ、ああっ‼︎」
「熱中症には汗を直接舐めるのが一番や。しっかり誠意をもって舐めや。舐め終わらんといつまでたってもここから出られへんから、そのつもりでしっかり頼むで」
真正面に立っていれば蹴り飛ばすことが出来ただろうに。僕は背後に回られた工場長の胸元へ体を倒され、横から伸びてきた茶色くて太い木のような腕の下に挟まれる。突如一際熱を放った部分が顔に密接すると、今まで嗅がされた臭いがまだマシだと思えるほどの猪臭が鼻を突き抜けた。それも唇や鼻の先が一瞬で湿り気を帯びるほどに工場長の腋の隙間は湿気が高く、体毛とは違う毛が鼻を覆って何故だか痛みを感じるほど。それも鼻の奥にくるような、嗅いでいれば意識がぶっ飛びかねないオスのケモノ臭。僕は悶絶しながら動かせる足をバタバタ動かすが、工場長はガハハと笑いながら決して腋を緩めることはない。
「……失礼します。工場長、本日出勤の社員は全員退勤させました」
「おーおー、助かったわ。こっちは今、最後の新人くんを調教しとるとこやからテキトーに座って待っとってや」
「んぐーーっ、ぐっ‼︎」
蛇が獲物に絡みつき大人しくなるまで締め上げているかのように、僕は工場長の腋に挟まれたまま拘束され続ける。誰か別の人の声が聞こえたというのに、視界は未だ真っ暗闇。目で見えないものほど怖いものはない。
「……よっしゃ、十分ほどは挟んどいたからそろそろやろ。せっかくやし、有能な職員であるお前さんにも見せたろ。コイツが新人の中で一番しぶとく会社の方針に抗っとった、例の人間の子や」
「っす。……この新人、随分と苦しそうにもがいてるように見えますが。本当に大丈夫すか?」
「ああ、ええんや。コイツ、体調悪いって嘘ついてわいの汗拭きタオルから逃れようとしとったから、これぐらいお仕置きしとかんとまたやらかすで。……って、そろそろ見せたろか。おーい新人くん、目ぇ開けぇ。これからキミのことを調教してくれる、ベテラン職員の一人が来てくれたで」
「あ……あ……」
他人の肉を突き刺せそうな鋭利な角、常に不機嫌そうなツラをしている仕事に人一倍厳しい――水牛の先輩がそこにはいた。
「ちょっとわい、これからキミをお仕置きする準備してこなあかんから。あとは頼むで」
「がはっ、はぁっはぁっ……んげぇっ⁉︎」
一瞬腋から解放され、ここぞと言わんばかりにキレイな空気を鼻と口を使って全力で吸い込む。だがそれは、ほんの数秒だけ許された息継ぎ。すぐさま僕はまた暗闇の中へと押し込められる。
「ん゛っ、んぐっ‼︎」
「……うるせ、騒ぐんじゃねぇ。すぐに楽にしてやる。力一杯、その鼻で嗅げ」
猪の獣臭いニオイから一変、また別の意味でドギツイ汗のニオイが鼻へと立て続けに入り込む。それが水牛先輩の腋だと気がつくのにそう時間はかからなかった。さっきよりもキツめに締め付けてきているのか、頭の骨がミシミシと音を立てながら今にもひしゃげてしまいそうだ。頭部の痛みと息苦しさで暴れ回っている間も、水牛はどうでもいいと言った様子で別の話題を振ってくる。
「お前と同期で入ってきたあの人間も、一晩みっちり嗅がせてやればすぐに蕩けた顔してオレの命令を忠実に従うようになったんだ。同じように調教してやるから大人しく嗅いでろ」
「ふーーっ、うっ! ううっ!」
「……チッ、耳障りな音だ。腋ぐらいもっと静かに嗅げねぇのか」
モサモサのちぢれ毛から香る水牛の雄の臭い、その前に散々嗅がされた猪の強烈な腋臭、鼻はとっくの昔に使い物にならなくなっていて。順応したのか体はピクリとも動かなくなり、僕は彼の腋の間で酸欠寸前の酷い状態になりながらも意識を手放した。
何か周りから工場長の声が聞こえてきた気がするが、体が動かない以上返事をすることもできず。
下半身にひんやりとした感触、鼻には相変わらずオスのキツい汗が塗りたくられたかのような臭気、抵抗しないのをいいことに好き勝手されているような、されていないような。
無意識の中で、僕は目に見えない何かに怯えながら横たわる。
*
「う……あぁ……」
「おお、やっと起きたんか。ったく、三十分の遅刻やで。その分ちゃんと給料から天引きしとくさかい。……ぐふふふ、待っとったで、新人の中で一番優秀なキミが起きるのを。わいはずっとずっと、待っとったわ」
「こっ工場長、あのっ、なにこれ……ぐっ」
薄暗い空間の中、大きな五人の影が僕の周りで仁王立ちをしている。だんだんピントが合ってきた頃にジッと眺めてみると、さっき僕を腋に挟み込んだ水牛先輩もそこにはいた。……彼だけじゃない、狸の先輩も、狼の先輩も、それに熊の先輩までいる。
「新人の熱中症ケアをするのは、わいらの仕事や。せやけど、後輩のために体を張ってたくさん汗をかいてから蒸れタオルを渡す、仕事熱心な先輩に何の褒美もないっちゅうのはおかしいやろ? そこでや! 今年は見事、キミが選ばれたっちゅうわけ」
「……どういうことですか」
「わいら獣人はなぁ、年がら年中発情期やっとるようなもんや。ただのセンズリやオナホ使っとっても満足感が得られんし、せっかくやからうちの会社は毎年新人の人間を一人”オナホ係“として昇進させようっちゅう話になっとるんやで。どや、興奮してきたやろ。ぐふふふ」
何を言っているのか理解できない、理解したくない現状。僕はイヤだイヤだと全力で首を横に振るが、僕の意見に賛同してくれる者は誰一人としていない。新人である他の四人はこの場にいないし、今いるのは――僕をオナホとしてじっくりと見定めているベテラン職員だけ。
「新人がオナホになる、その適正を見るために今までそれぞれのベテラン職員に新人を一人ずつ配置させたっちゅうわけ。ぐふふふ。ま、四人ともそれぞれ自分専用のオナホにしてもうたらしいから、わいの分がないやんけっちゅう話なんやけど……」
「ひっ、ひいっ⁉︎」
「余りモンはわいが食うたろ思うてな。ついでに今日はもう機械トラブルで全員仕事は終わとるから、このまま歓迎会でも開催したろ。嬉しいやろ。キミだけの、キミを歓迎するための特別パーティーや!」
名付けて“真夏の熱中症対策 濃厚種汁ぶっかけ大会“やと意味不明な歓迎会名を提示した工場長の猪は、仰向けになった僕にのしかかりながらベロンと自分のマズル周りを舐め回す。捕食の前のケモノの行動、僕は捕食される側。これほど恐怖を感じたことはない。今すぐに逃げ出したいのに、両腕はベテラン職員にそれぞれベッドに押さえつけられて一ミリも動かすことができない。鼻息がフーッフーッと当たる距離まで工場長がマズルを近づけると、ヤニ臭い独特の吐息が鼻へとふりかかった。
「ぐっ……ぐうう……」
「……まずはおもてなしをしたらなあかんな。ほな、一人ずつやってこか。まずはわいからや。わいの……くひひ、キミには洗い忘れて鼻が曲がる汗拭きタオルの方で塩分摂取してもらおか。さっき散々嫌がっとったから、わいも大分機嫌が悪うなってもうたわ。そんなに臭いんがイヤか、せっかくわいが洗うのを忘れるほどに汗を拭いて塩分吸収させとったっちゅうんに……」
「いっ、やだっ、離し……げぇっ⁉︎」
「さっきよかキツうく巻いておいたで。もしも噛んで汗を吸いたなったらいつでも顎を閉じてええからな。きっとうまい猪の出汁がにじみ出るやろ。ガハハハ! さて、ほんならまずは気持ちよぉさせたろか。……クヒヒヒ」
口に入り込むのは塩っぱいような酸っぱいような、猪の汗。一度水に浸けて濡らしたのかと思えるほどの汗を染み込んだ猪臭が凄まじいタオルを噛み締めながら、僕は工場長による辱めを受け続けた。既に全裸に脱がされ隠すものがない僕の股間を片手でいじくり回し、しまいにはペッと掌に唾を吐きかけて亀頭を中心にガシガシと擦り上げる。猪の大きな手には僕の逸物サイズは小さすぎるのか、とても掴みづらそうにしながらも激しく上下に擦られ、僕はものの数分で盛大に精を吐き出してしまった。
「ぐっ、ぐうううううっ‼︎」
イく直前は全身に伝わる電気のような快感を流れ、死んでも噛むまいと開いていた顎は一瞬の内にして閉じられる。じゅわっと肉汁のように口へ広がった猪の汗に咽せながら、僕は快感と同時に何度も何度も猪の臭気を嗅ぎ続けた。
「ええか、この汗の臭いが、味がキミを気持ちよぉしてくれるんや。嗅げば嗅ぐほど、舐めれば舐めるほど射精の時の快感は何倍にもなるで。ゲヘヘヘ。……ま、名残惜しいやろうがどんどん回してこか。宴はまだ、始まったばっかりなんやから」
猪の汗拭きタオルを取り外されたのも束の間、続いてオレンジ色のタオルが僕の口に押し当てられ後頭部でギュッと結ばれた。毎度毎度違うタオルを噛まされる度に、僕の口は様々な種族の汗を吸い取って変化を遂げていく。このタオルには狸先輩の玉裏の汗がたっぷりと染み込んでいて、夏場汗だくになったあとトイレでパンツをずり下ろした時のようなオス臭さが鼻を断続的に突き抜ける。それに太腿に擦り付けられている先輩の玉袋はとても大きくて、柔らかくて、重量感が凄まじい。たっぷりとザーメンが詰まっているのだろう、たぷんたぷんと揺れては押し当てられる感触に戸惑いながらも逸物には狸のヌルヌルした手が押し当てられる。
「どうだ坊主、ワシのタオルはうまいじゃろうて。ケツさえ貸してくれりゃいつでも好きなだけ嗅がせちゃるぞ? クヒヒヒ! そらイけっ、ワシの玉裏の汗をたっぷり吸い込んだタオルを噛み締めてぶっ放してみい!」
「んんんんんっ⁉︎ んーーーっ、んっ‼︎」
狸先輩に言葉責めされながら、僕は二度目の射精を開始した。
「ぐっ……ぐぇっ、げぇっ……かはっ……」
「狸の玉裏タオルはええやろ! 随分とまた気持ちよさそうにイってもうて、羨ましいわぁ。せやけどまだ三人も残っとるからな、気絶したらあかんで。ぐひひひ」
次はオレだオレだと順番待ちをしていた狼、熊、そして水牛が僕の近くで暴れ回り、やがて三人同時にヤられる事になった僕は金玉袋が空っぽになるまでザーメンを搾り取られたのだった。口にはもう入り切らないほどにタオルが何枚も巻きつけられていて、表情なんて見えやしない。しかしタオルの中では涙と鼻水と涎を撒き散らした酷い顔の人間がいて。汗を染み込み続けたタオルがそんな粘液を吸収する事は出来ず、汚れた顔のままで僕はひとしきり獣人のおっさんたちにオモチャのように扱われた。
*
「んぶっ、げぇっ」
「……キッツキツだなぁコイツ。上の口でこれじゃあ下の口なんて夢のまた夢じゃねぇか。チッ……まぁ口でガツガツ腰振れりゃそれでいいけどよぉ」
一際汗っかきの熊先輩に、僕は執拗に口を使われて嗚咽を繰り返していた。彼は性行為の際、特に口淫を好むらしい。誰も咥えたがらない誰よりも太ましい立派な巨砲を、一度もしゃぶったことのない僕が喉の奥までしゃぶらされている。拡がった喉は二度と戻らないのではないかというほどに拡張され、下半身はというと別の獣人――狼のおっさんに種を付けられていた。
「グルルルッ……う゛っ‼︎ まただ、また出ちまうっ! ぐうっ、こりゃとんでもねぇ名器だ! ぐっ、がああああああっ‼︎」
「んぶっ、んんっ‼︎」
「おーおー、また喉マンコがしまりやがった。お前、さては種付けされるのが大好きか。ガハハハ! ……とんだ変態野郎が入社したもんだぜ。そろそろ口にもたっぷり出してやらぁ。せっかく喉まで咥えられるようになったんだ、食道にザーメンがこびり付くように丁寧に掘ってやらぁ。おらっ、全部飲みこめ、熊汁ザーメンてめぇの口で全部飲むんだよおら!」
「……んんんんっ、ん゛げっ、げぇっ‼︎」
栓のように塞がれた口元、そこから出される熊の濃厚種汁は量が凄まじく一回では飲みきれない。逆流しかけたザーメンはちんぽで押し戻され、食道でも戻され、最終的に行き着く先は鼻腔内であった。鼻からドロッドロの鼻水のような黄ばみザーメンを撒き散らし、熊の陰毛にブッと吹きかける。全部飲み込むだろうと期待されていたのに、想定と違う動きをされた熊は僕の頭部を片手で鷲掴みしながら不機嫌となっていた。
「てめ、おい……オレのザーメンが飲めねぇってのか。飲めって言ったろが。……決めたぜ、お前が全部熊ザーメン溢さず飲めるまでこの口、ちんぽで塞いでやる。感謝しろよ新人、これはお前の為にやっているんだからな。教育は先輩の仕事、だろ?」
「あ゛ー……あひぃ……ゲヘヘヘ、まぁたケツで出しちまった。こりゃ瘤が取れるまで俺と交尾しっぱなしになっちまうなぁ。へへへ。まだまだ俺のザーメンはたっぷりあっからよ、たらふく腹ん中に注いでやらぁ。……イヌ科の交尾、すっげぇだろ。おっちゃんとずっと繋がったまま、永遠に種汁中にぶっ放せるんだからなぁ……へへへ」
熊と狼に挟まれながらも、順番待ちをしている獣人は皆同じようにちんぽを扱いている。発射準備可能な状態となればすぐさまそこから黄ばみドロドロザーメンが発射され、人間の体を容赦なく汚していった。とりわけ猪のザーメンは濃厚で、何発かに一回ゲル状のグミに似たようなザーメンをぶっかけてくる。それがケツに注がれた時、どうなってしまうのだろう。ゲルザーメンで蓋をしたケツからは、ザーメンをひり出す事なんて不可能に近い。だけども猪の工場長はいつこの人間のケツを塞いでやろうかとタイミングを見計らっている。ケツが塞がれるのも時間の問題だ。
「わいらのザーメン、しょっぱいやろ。つまりはこれも熱中症対策の一環! まだまだずっしりキンタマ袋に種汁詰まっとるから、今夜は真っ白になるまで……いや、わいらはもう歳やから黄ばみ混じりのザーメンやんな。んじゃ、黄ばみでヌルヌルになるまでぶっかけたろ! これで体を洗ってもニオイが落ちんくなるやろ。そしたらわいらの持ち物っちゅうことで、これから毎晩残業でしこたま犯したるからな。ゲヘヘヘ」
*
新人五人が入社した今年のウチの会社。四人はそれぞれの先輩のオナホとなり、一人は先輩“全員”のオナホとして役職を与えられ、明日も明後日も、これからずっと熱心に仕事へと励むようになった。幸いにも今年は誰も熱中症で気分を悪くしたり、倒れたりするものはいなかった。それもこれも全て、優種な工場長のおかげであろう。
先輩から支給される汗拭きタオルは三日に一度交換され、時にはずっと股座に突っ込んでおいた特注品が渡される日もある。そんな中、僕は毎日特注品のようなエゲツないオス臭さを放つ下着を噛み締めながら仕事をこなしていた。
「ほれ、噛みや。もうタオルやのうて、わいの褌を直接噛んだ方がええやろ」
「ぐっ……う……」
「それとも何や、靴下もつけとこか? ん?」
「ひぁっ、や……あがぁっ⁉︎」
「せっかく先輩にちんぽで口ん中拡げてもろたんやから、たくさん詰めとかんとな。ガハハハ! 脱ぎたてやけど、三日ほど履き回しとるから汗たっぷり染みとるで。これで午後の仕事もバッチシっちゅうやつや」
僕がどんなにオス臭い下着を猿轡代わりに噛まされようが、他の先輩たちは見向きもしてくれない。むしろそれが当然かと思えるような冷たい視線を浴びながら、僕は今日やらねばならないタスクを消化していった。
それから数日後、僕はベテラン職員だけでなく、他の獣人職員にも熱中症対策としてちんぽをしゃぶらされるようになる。飲んだ液体は飲み水よりも獣人の汗の方が、ザーメンの方が多いかもしれない。体の内側からオスのケモノで汚される気分は他には変えられない良さがある。ちょっと前までそんな事、思ったこともないのに。僕ら新人はこの短期間であっという間に獣人より下の存在として見られ、彼らに飼われる事となったのだった。
夏場の熱中症対策は、獣人の汗とザーメンでキマりだな。
ぱぱぱんだ🐼🐾ぱぱを
2021-07-31 18:03:46 +0000 UTCとらまる
2021-07-31 16:30:13 +0000 UTC