こんにちはー!!!!
たまにはこんぐらい雑な挨拶でもいいかなと思って。
はい、また狸のおっちゃんのお話を書いてみました。狸ブームです。お祭り姿の狸のおっちゃんほどそそられるものはない。というわけで、読み切り短編の8000字ほどのお話を書いてみました。狸のおっちゃんとお祭りでスケベするお話です。
甘いお話を書いてみようと思ったけど、甘くなったのかはよくわからないまま終わってしまった。ではでは、お楽しみください!
(サムネは新潟の長岡花火でハートマークの花火が打ち上がった時に撮ったやつですが、めっちゃ地味……。花火、見に行きたいなぁ。実はここ4年ぐらい見に行ってない)
ぱぱを🐼🐾
※以下、本編。
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ど田舎の村の近くで行われる夏の大イベント、夏祭り。社会人になってから都会へ引っ越してしまった僕にとっては何の関係もない、ただのイベント。
そのはずだったのだが。
とある一本の電話が僕の心を動かした。
“な、どうしてもあんちゃんに頼みたいんや。その……人がおらんのや。手伝ってくれへん? な?”
それは、まだ僕が学生だった頃に住んでいた実家の近所でよく遊んでくれた、狸のおっちゃんだった。
*
「いやぁ、ホンマに助かったわぁ!」
既に一仕事終えた横にデカい狸のおっちゃんは、お祭り会場から少し外れた山道の先にある神社の階段に腰を下ろしながら缶ビールをうまそうに飲み続ける。マズルの周りに白い泡をたっぷりつけて、それを黒毛がボウボウと生えた腕で拭いとる仕草がオヤジっぽい。
「それにしてもカッコよかったですね、やっぱおっちゃんの太鼓さばきはいつ見ても……あ、うん」
「お? なんやなんや、今ワイのこと褒めとったんとちゃうん? もっともっと、聞かせてくれてもええんやで?」
ガハハと豪快に笑いながら僕の肩に腕を回し、まぁ一杯飲みやとクーラーボックスに入ったキンキンに冷やされたビール缶を僕の頬へと押し当てる。じゃあせっかくだからとプシュッと音を立て、グイッと一杯飲ませていただく。昔はこんなモノのどこがおいしいのか全くわからなかったが、オトナになるにつれてこの喉ごしと、苦味がうまく感じるんだよな。確か僕がビールを飲みたいと言うようになった日に、狸のおっちゃんも嬉しそうにそうかそうかと頭をワシワシ撫でてくれた気がする。大きくなった僕を嬉しく思っているのだろう、まるで僕の本当の親なんじゃないかとさえ感じてしまうな。
「にしてもあんちゃん、いっつもワイが電話で頼み込んだ時にイヤな声色ひとつせんと、すぐ行きますって言うてくれるやろ。あれ、めっちゃ助かってん」
そんなに褒めても何も出ませんぜ、へへへ。だって狸のおっちゃんは僕好みのおっちゃんだし、一年に一回この時期にしか会えないし、そして会うたびに貫禄が増してて思わず射精してしまいそうになるんだよな。こんなにカッコいいのに独身なのはどう考えてもおかしい、世の中の女性は一体何をしているのやらという気持ちでいっぱいです。ああ……今日もかっこいいな、おっちゃん。いつ見ても飽きない、やっぱり好き。
「ガハハハ! ほんまあんちゃんはワイのこと、褒め殺してくれるやんなぁ。照れてまうわ」
顔が赤らんでいるのはお酒のせいなのだろう、でもちょっと照れているようにも見えるからかわいい。こんなおっちゃんをかわいいと表現する人は中々いないだろうが、僕にとってはかわいいなと思うからそう言ってやる。……心の中で。
「そういや、都会でかわええオナゴは見つかったん?」
「え゛っ」
「都市部は田舎とちごうて、べっぴんさんがいっぱいおるやろ。それにあんちゃんはカワエエから……あ、じゃないわ、オトコマエやから美女にあっちこっち引っ張りだこなんが目に見えとるわい」
「んー……そんなことはないんですけど」
「ホンマか? 嘘ついとったら許さんで? むふふ。何ならそのおこぼれをな、こっちに寄越してくれても……むふ、むふふ」
嘘……はついてないのだけど、でも……僕はその、女性には興味ないので……そういう意味ではおっちゃんに昔っから嘘をついている事になっちゃうなぁ。ジッと顔を見られると照れてしまうからやめてほしい。ああ、今度は僕の顔が赤くなってしまった。鏡で見たわけじゃないけど、絶対今ほっぺがリンゴみたいに真っ赤になっているに違いない。
「ふぅん、まぁええわ。そのうちええ嫁はん見つけたらちゃんと紹介してな。あんちゃんが幸せになってくれることが、ワイの一番の幸せなんやで」
「うっ……」
「心配せんでもあんちゃんがオトコマエなんはワイがよぉしっとるわ、せやからもっと自信もってアタックしてき。って、好きな子がおらんかったらアタックもなんもないんやけど。ガハハハ!」
なぜだかおっちゃんの言葉が一つ一つ、僕の胸に突き刺さっていく。やっぱり僕は、普通に女性を好きになって、結婚して、そんでもって子供を作って……、そんな一般人のレールを進んでいかねばならないのだろうか。時期的にそろそろ結婚を考えた方がいいとはいえ、僕にその道を歩む未来はない。
僕が進むべきは――。
「おっちゃん」
「んー? あ、ビール飲み終わったん? まだまだいっぱいあるからな、ちっと待っとれよぉ」
「好きです」
「うんうん、やっぱビールうまいやろ。ビールも喜んどるわってな、ガハハ……ハ……は、へ?」
「好きです」
「えっ」
「……好きです」
「ええと、ビールやのうて……え、わ、ワイ?」
「……っ、す、好きです‼︎」
何がどうなってこうなったと言わんばかりにクーラーボックスから取り出したビール缶を思わず落としてしまったおっちゃんは、慌てて缶に付着した砂をパッパッと払いながら僕の顔をジッと見つめてくる。未だ信じられないと言った顔をしながらも、尻尾がゆらゆらと揺れ始めていた。きっと突然のことで体が驚き戸惑っているのだろう、無理もない……言うなら今しかないと思ったからだ。
ここ何年もわざわざ地方のお祭りの手伝いのために都会から帰省して、その度におっちゃんと夏祭りを過ごして、それで毎年のように人気のない神社のこの場所で打ち上げをしながら花火を見つめる。とても、とても充実した時間だと思う。ずっとずっとこの関係を続けていきたいし、来年も勿論おっちゃんの手伝いの為だけに帰省したい。
だけどずっと同じ気持ちのままでいることは難しい。帰ってくるたび、おっちゃんの顔を見るたび、我慢が利かなくなってくる。おっちゃんの顔は段々恥ずかしくなってしまって直視できなくなってきたし、肉体労働で鍛え上げられた太い腕や太腿の部分にばかり目がいくようになってしまったし、それに……事あるごとにおっちゃんのニオイを取り込もうと鼻がヒクヒクしてしまう。これ以上隠し事をしながら一緒にいるのは危険だと、そう判断した。ならどうする? このまま帰省をやめて疎遠になるか? それはない。だって僕はおっちゃんのことが――。そう思った時には、僕の口からおっちゃんへの愛の言葉が溢れ出ていたんだ。今まで喉元まで出かかっても抑え込んでいた、これからの人生を変える大きくて重たい言葉。
僕はおっちゃんにその言葉を静かにぶつけていた。
「ちょちょちょい待ち、ふーっ、ふぅ……はぁ……。えっと、酔っとるん?」
「酔ってますけど、酔ってません」
「ん、んん。せやけどワイ、ほら、わかるやろ? ガサツで部屋ん掃除も満足にできん、料理もできん、力仕事は得意やけど……それに、それにや、タバコも吸うし、獣人のおっちゃんやし、仕事終わりとか結構体臭キツいやろうし、一緒に居てもなんもええことないで? な?」
「……ガサツなとこも、掃除できないとこも、料理できないとこも、力仕事は率先してやってくれるとこも、タバコや汗のニオイがキツいのも、全部全部、僕にとっては……好きな要素ですから」
「いやいやいやいや、せやかてワイ、オトコやで! あんちゃんみたいにかわえ……あっ、ん、ま、まぁええ、まぁあんちゃんなら誰に対してもかわええっちゅう印象を持たれるかもしれへんけど、ワイはな、オスやしおっちゃんやし、しかも狸やで⁉︎ 狸っちゅうたら、オヤジ臭い顔つきであんまオナゴに人気が出ぇへんあの狸やで⁉︎」
「僕は子供の頃からおっちゃんのことが好きでした。……好きです‼︎」
「…………」
言い合いのような怒涛のやり取りがあったあとの、一瞬の間。それでも僕は諦めなかった。まだ答えを聞いていないから。もしこれで玉砕しても何の未練もない。さぁ、僕に聞かせてください。おっちゃんは、おっちゃんはどう思っているのかを――。
「……はぁーっ、わかった、わかったわ。もうええ。十分すぎるわ。……そないにワイのこと、好いとったんかぁ。ワイ、全然知らんかったわ……」
「……で、どうなんですか」
「どうって、そりゃ……ぐう……。ええんやな? ホンマに、後悔せんな?」
「はい、好きですから」
「う゛っ、そんなキラキラしとる目で言わんといて! ……はーっ、ワイはな、確かにあんちゃんのことはかわええって思っとったけど、せやけどこんな若い子に手ぇ出したらあかんと思ってずっと黙っとったんになぁ……。それがまさか、あんちゃんから告白されるとは思ってもみなかったわ」
開き直ったかのようにガハハ笑いする狸のおっちゃん、そして肩に回される茶色と黒毛の腕、おっちゃんの答えはもう出ていたようだ。
「まったく、度胸のあるガキはこれやからキライや。ガハハハ! ……よっしゃ、決めた。ワイもな、あんちゃんのこと、好きや。好きやで。先に言われたんがちぃと悔しいけど、でもワイもおんなじ気持ちや」
ギュッと力強く抱き寄せられた僕は、法被から見えるおっちゃんの胸元に顔を埋めてハグをする。ああ……おっちゃんのニオイ、たまらん……。ただ洗っていない不潔的なニオイじゃなくて、運動をして掻いた汗のニオイはまた違った感じがして好きだ。顔が、背後に回した手が汗で塗れようが、おっちゃんならいい。そして僕は顔を上げ、おっちゃんのマズルにちゅっと音を立てながら軽くキスをする。
「……でへ、へへへ」
「ふぅん、そんなもんでええんか?」
「そんなも……んぐっ⁉︎」
後頭部に腕を回され、逃げ場をなくした状態でおっちゃんの接吻が始まった。マズルを大きく開け、口元をそのまま覆ってしまうほどの豪快なキス。マズルにすっぽりと吸い込まれた僕の唇に、人間のよりも遥かにぶっとくて長い舌を押し付けてこじ開けようとしてくる。キスの経験がない僕にとってはその行為の感触は強すぎたようで、油断して口を軽く開いてしまった。その瞬間を待っていたかのようにおっちゃんの舌がグイグイと入りこんだ時にはもう遅い。僕の口に唾液を移しながら歯列をなぞり、粘膜全体をおっちゃんの匂いで染め上げる。粘度の違うおっちゃんの唾液はどことなく苦くて、オトナの味がした。
「ぷはっ、あっ……」
「どや、オトナのキスっちゅうんはこれぐらいやらんとなぁ。ワイもただ歳くって生きとるわけやないで、ちゃんと技術と経験もあるってことを今日はイヤってほどにわからせたろやないかい」
僕をお姫様抱っこのように軽々と持ち上げ、おっちゃんは神社の奥の立ち入り禁止エリアまで運んでいった。そこは真っ暗闇で、だけど真ん中には都合よく敷布団が敷いてあって。そう、まるで僕たちが交わるために用意された空間と言えるだろう。
「……ここな、もしまぁ、万が一な、こういうことが起きたらと思ってな、用意しとってん」
「ってことは、おっちゃんも……期待してたんじゃ」
その言葉に、狸のおっちゃんの手が急に熱を帯びた気がする。僕を抱き抱えるその手が、体が、汗を掻き始めた。なんだ、つまりは最初から両想いだったってことだ。その事実を知っただけで、僕は自然と笑顔が溢れ出てしまう。
「……ふんっ、まぁ、こないにかわええ子がワイみたいなおっちゃんとその、こんなことするんはあり得へんっておもっとったんやけどなぁ……」
「でもよかったですね、夢が叶って」
「まだや、まだ叶ってへんで」
敷布団へ押し倒したところで、おっちゃんは僕の小さな体の上で馬乗りになり、祭りの法被を見せつけるようにしながらゆっくりと脱ぎ捨てる。そこには祭り中法被の中で蒸らされた狸の豊満な体が、脂肪をたっぷり蓄えた太鼓腹が、僕の目に映り込むようにして晒された。
「今日からあんちゃんはワイのもんや、その体に一生ニオイが取れんようにマーキングしたる。……昔っから好きやったろ、こういうん。ワイが汗臭いから近寄らんといてって言っても、バレへんように静かに鼻を鳴らして嗅いどったもんなぁ」
「え゛っ、な、なんのこと」
「ん? まだ昔話をせんとあかんか? せやなぁ、例えば祭りの後でこうやって打ちあげしたあと、風呂入ったやんか。先に入ってもらおうと思っとったのに、あんちゃんが“疲れたでしょう! さぁさぁ、一番風呂は気持ちいですよ”なんて言いながらワイを先に風呂へ入れさせて……、その間にワイが雑に脱ぎ捨てた褌とか、黒足袋とか、汗をたっぷり吸うたタオルとかな、全部手に持ってからトイレに持っ」
「あーーーっあーっ、も、もういいです! わかりました! はい! なんで知ってたのに言ってくれないんですかもう!」
「ガハハハ! そりゃそうやろ、そんなことバレたらあんちゃんはもう二度とお祭りの手伝いしてくれへんかなと思ってな、それやったら言わん方がええかなって」
……恥ずかしすぎるし、穴があったら入りたい。獣人の下着を盗んで、トイレで何度も何度も嗅ぎながら肺がおっちゃんのニオイでいっぱいになるまで呼吸して、風呂から出る直前に洗濯機に放り投げていたのが全部バレていただなんて。これが毎年の楽しみだったから、つまりは三年ほどおっちゃんは僕がこういう下着泥棒みたいなことをやっていた事を知っていたということに……。
「……えっと、ドン引きしました?」
「今更何言うとるん? ホンマにイヤやったら最初から呼び出して説教してたっちゅう話や」
「というと……」
「まぁ、ワイ自身でもたまにキッツイ臭いやわぁって思うような体臭でも、あんちゃんは喜んで嗅いでくれとるってわかって安心やったわ。最初はワイから出てた獣人特有のオスフェロモンにでもやられたんかなと思っとったけど、どうやらフェロモンだけやなかったようやわ。ぐふふ、まさかホンマに好いとってくれとるとはなぁ……むふ、むへへへ。ええか、他の獣人のもあんま嗅ぎすぎたらあかんで。クセになってまうからな。……で、今日はどこが嗅ぎたいん?」
「どどっ、どこ、どこと言いますと」
「そないに緊張せんでもええやんか。今ここにおるんは互いに愛を語り合った狸と人間しかおらんのやで? 今までコソコソ嗅いどったんやから、今日はワイの前で堂々と嗅ぐ姿を見してもらわへんと気が済まんわ。ほれ、どこが嗅ぎたいんか言ってみ」
「…………ら」
「あー、おっちゃん耳が最近遠なってな、聞こえんわぁ。もっと大きな声で言ってくれんと、わからんで」
「……た…………ら」
「た?」
「……その、玉裏を……」
「……ぶっ、ガハハハハ! なんやて? 今玉裏って言うた? ……ひっ、ヒィーッ、腹痛くなってもうたわ! ガハハハ!」
幻滅されるかと思って勇気を出しながら言った言葉、玉裏。それを跳ね除けるかのようにして笑い飛ばす狸のおっちゃん。一体どこら辺がおかしかったのか、問いただしてやりたいところなのだが。
「ひひっ、え、ええけど、あんまええニオイはせんと思うんやけどなぁ……」
「そんなことはないです‼︎」
「うわっ、いきなり大声出さんといて! この老体で脅かされたら心臓止まってまう!」
やば、つい本音がマシンガンのように出てしまった。まぁ……いい臭いではないな。だけど、おっちゃんの臭いだから全然気にならない。むしろ嗅げば嗅ぐほど興奮するし、おっちゃんのメスにされてる気分になるから僕は好きだ。だから馬乗りになるおっちゃんにお願いしますと両手を合わせてジッと見つめていると、はぁーっとため息を吐きながらおっちゃんは腰を上げてくれた。
「……ええけど、ほんならワイも好きにやらせてもらうで」
仰向けとなった僕の頭上には、夏祭りという一番暑い時期の一番熱いお祭りで蒸らしに蒸らされた極上の褌が一番いいアングルで見えるように配置される。頭を挟み込むようにして膝をついたおっちゃんはそのまま褌を纏った股座をゆっくり、ゆっくりと焦らすように降ろしていく。普通に体臭を嗅いだだけでは味わことのできない、極上のオスフェロモンの塊。思う存分深呼吸しながら、今か今かと股座が密着するのを待ち続ける。
「……ぐっ、う……」
「どや、強いオスはこうやってな、鼻にニオイを覚えさせんねん。フェロモンたっぷりの狸の股座はキくやろ」
今までおっちゃんが風呂に入っている間にビクビクしながら褌を嗅いでいたせいか、今日嗅ぐおっちゃんのニオイはいつも以上にいいニオイだと感じた。中に脈打ちながら熱くて硬いモノが身を潜めているのがよくわかる。早くこの褌を振り解いてしゃぶり尽くしたい。
「あかんで、まだや。まだ手ぇつけたらあかん」
「ん゛……」
「都会に帰るんは確か明後日やろ。せやから今日はじっくり楽しもうや。ワイとあんちゃんの、二人だけの時間やで。この機会を逃したら次は……いや、その話は後やな」
おっちゃんの声のトーンが少し下がった気がしたが、気のせいだっただろうか。様子を見ようと顔を左右に振ってみたものの、どうやらこの股座から解放する気はないらしい。頭の両端に置かれた膝がググッと近づいて、さらに鼻が汗をぐっしょり吸い込んだ褌へと引き寄せられる。鼻が、鼻奥の細胞一つひとつがおっちゃんの臭いで上書きされてゆく。
「逃げたらあかんやろ、それに……こないにビンビンにさせおって、ホンマはもっと嗅ぎたいんやろ。ええんやで、好きなだけ嗅いでもろうて。あんちゃんの念願の、ワイの股座や」
「ふーっ、ふっ……んぐ……」
「褌はまぁええとして、あんちゃんは玉裏嗅ぎたいんやっけか。ほんならメインディッシュにしよな。……今日のはどギツイでぇ、なにせ熱気がいつもと違うんや、あんちゃんのこと考えたら体も火照ってかなわん」
ついに現れた、褌に収まりきっていない狸の金玉袋。片手でも乗り切らないほどのずっしりとした重量級のサイズで、きんたまくらというやつが本当にできそうなほどに左右にもデカい。こんなものを拘束されながら顔に押し付けられてしまえば、窒息するのも時間の問題だろう。だがおっちゃんのキンタマで窒息死するなら本望かな……。
「言っとくんやけど、ちゃんと息するんやで。あんちゃんにこんなんで死なれたらかなわんわ」
「……ぶふっ」
「なに笑っとるん? まさかとは思うんやけど、ワイが言ったこと図星だったん? はぁ……ったく、どこでこんなスケベな子に育ってもうたんかなぁ。ワイ、悲しい気持ちになってまうやんけ……」
ちょくちょくイジられながらも、僕はおっちゃんの玉裏の筋部分を念入りにスンスンを嗅ぎ続ける。鼻が曲がりそうなほどに体に染み込んだ汗のニオイがたまらないが、本物のおっちゃんの股座という事実が僕の性欲を掻き立ててくるのだ。嗅がずにはいられない、それにここで嗅ぎ損ねれば次に嗅げるのは来年の夏。忘れないように、おっちゃんのフェロモンを体に覚えさせようと必死にスンスン鼻を鳴らし続けた。
「ここもぐっちょぐちょのビンビンやなぁ、そんなにええんか……?」
「うぐぅっ、うっ」
「まぁええか、ほなワイはこのちんちん弄って遊んだろ。ぐふふ、かわええなかほんま。あんちゃんのちんちんは片手で収まるぐらいの握りやすいサイズで、いつ見ても飽きんわ。な、ちょっとしゃぶってもええ? な、ちょっとだけ!」
当たり前なのだが、股座で必死に金玉裏へ顔を埋めている僕が返事できるはずもなく。おっちゃんはそれを肯定と捉え、好きにしゃぶり始める。そのしゃぶり方も随分と気持ちいいというか、しゃぶり慣れているというか。今まで一度もしゃぶってもらったことがないのもあって、凄まじい射精感が僕を襲う。
「うっ、ううっ、んっ‼︎」
「ん……おお、こりゃいかん。ん……ぐぅ……」
ここ最近で一番出が良かったのではないかと思うほどに体をビクンビクンと痙攣させ、ザーメンを真上に打ち上げる。おっちゃんはその直前に察してくれたのか、大きくマズルを開いて僕のちんちんを飲み込んでくれた。ゴクゴクと喉を鳴らして飲み込む音が聞こえてくるのがまたイヤらしい。その音を聞くだけで、おっちゃんが飲んでくれているという事実を知るだけで、イッたばかりだというのに僕の逸物は臨戦態勢へと戻ってゆく。
「……へへっ、ええやん。若くてイキのええちんちんや。こりゃしばらくはしゃぶってもええってことやんな」
「んんーーっ、んっ‼︎」
「暴れたらあかんで、ほれ、あんちゃんは金玉嗅ぎたいんやろ。その間にワイがザーメン全部搾りとったるからな」
なんだかいつもよりおっちゃんが強引というか、僕に自由にさせてくれないというか。だがその強引さがまた僕のMっ気を存分に引き出してくれるおかげで、今日は人生で一番気持ちの良い射精をすることが出来た。そしておっちゃんとお付き合いすることになった、記念の日。
僕にとって今年の夏祭りは、一生忘れられない思い出となったのだ。