【八百屋で働く犬獣人:平八さんの番外編】
大事な日に風邪をひいたり怪我をしたり、そんな経験がみんなにはあるだろうか。僕は一度修学旅行の前日に熱を出し、そして途中から参加するという何とも貴重な体験をしたことがあります。こんなこと経験しなくても全然生きていけるけどな。
それはさておき、今僕のスマホに映し出されたその写真の獣人は、マスクをして頭に氷を乗せている。縞模様が特徴の虎獣人、酒屋で働いてる虎吉さんである。なんとまぁ弱々しい姿をしていらっしゃる、あの豪快に笑う虎吉さんは一体どこへ。
時は数日前に遡る。
卒業論文中間発表会という、大学の一大イベントの一つがある。先輩がそれぞれ行っている研究内容について、簡潔に発表して質疑応答に対応するという内容だ。教授からエゲツない質問が飛んできて大体の学生がうんうん唸り、冷や汗を垂らすようなイベントだと言っても過言ではない。
そんな過酷な大学イベントが終了すると、今度は研究室で打ち上げ飲み会というものが開催されるのだ。本当にこの国の人間共は何かあれば打ち上げ打ち上げと騒ぎ始めるから困ってしまう。僕はそんな時間なんかよりも、ご近所に住んでいるケモおっさんたちとお酒を飲みに行ったほうがよっぽど有意義だと思いながらテキトーにその場を流した。
そんな中、唐突に始まったのはビンゴ大会。毎年この研究室は夏になにかしらそういった類のイベントをやるのだが、僕は初めての参加だ。今回はビンゴ大会か、去年はボーリング大会だったらしい。ビンゴならただの運ゲーなので、なんも考えず酒を飲みながらただ数字を聞いて穴を開けるだけだ。
ビンゴした人は前の方へわざわざ歩いていきクジを引かなければならない。早くビンゴすればいいというわけではなく、そのクジで良いものを引き当てなければ結局意味がないのだ。わずか七つの数字だけでビンゴした者が先ほど現れたが、くじ引きの結果はタワシ。運を使っておきながらタワシって……どんまい、先輩。そんな僕はというと、七つ数字を言われていたのにまだ一つしか穴が開いていない。なんというクソゲー、まぁいいや。僕はパーティ用に用意されたピザを一切れ摘み、優雅にスマホを見ながら数字を聞きがなす。
あれから何人の人がクジを引きにいっただろう、僕もあとひとつでビンゴというところまで来たが、ここからが長いのである。それからようやく列を揃えてビンゴした僕は怠そうに前へと出て、クジを引いた。そこに書いてあったのは――
「ゆう……えんち……のチケット?」
残り物には福があるというのは、まさにこのこと。あの近場で有名な遊園地のペアチケットがまさかこんな所でご対面できるとは、こんにちは初めまして。ここに引っ越してきてから一回も行ったことないんだけど、そこそこ毎日人が入っていると地元で話題になっていたはず。だがしかし園内が広すぎるせいか、いつもスッカスカに見えるようなちょっと変わった遊園地だ。もっと都会へ行くと超有名な遊園地があるが、あちらは広い土地と同じぐらい人も入ってきているので常に満員電車のようだとかなんとか。そっちが当たったらどうしようかと思ったけど、なんだあそこの近場の遊園地か。しかしペア……となると、誰を誘うかが問題になる。近所に住むおっちゃん、そんで遊園地についてきてくれそうな人。誰だ、誰がいい?
選ばれたのは――虎吉さんでした。なんでかって? 実は以前虎吉さんの営む居酒屋へ遊びに行った時、どこか息抜き遊びにいきたいとかそういう話をしていたのを覚えていたのである。それならこの遊園地のペアチケットが役立つだろう、そう思って誘ってみたら秒で返信が返ってきた。虎の絵文字とハートの絵文字をたくさん付けていたところを見ると、相当嬉しかったのだろう。やっぱりこういうのは喜んでもらえる人と一緒に行くのが一番だ。
……そう思っていたんだが。
*
「よぉ、起きたな坊主! なんだ、そんな眠そうな顔して。眠れなかったのかぁ?」
今僕の家の目の前にいるのは虎獣人ではない、犬獣人だ。虎吉さんが遊園地へ行く前日にダウンしてしまったことによって、僕は色んなケモおっさんに連絡を取ったんだ。だがやっぱりみんな忙しかったりそんな乗り気ではなかったりと、無料で行けるというのにおっちゃん達にあまり反響はよろしくないご様子。そもそもおっちゃんと遊園地に行こうとすること自体が異質なのである。
そこでようやく見つけたのが八百屋で働いている平吉さんという犬獣人のおっさんだ。こういうのにあまり興味がないから誘っても来ないだろうと思いつつ一言聞いてみたら、秒で行くという返事をもらいました。八百屋の仕事はどうすんだと聞いたら、明日は臨時休業にするんだとか。いいのか、そんなんで? それができることが自営業の強みではあるのだが。
「デートに誘われたんじゃ、断る理由がねぇよな。な、坊主。俺とデート、してぇんだろ? 仕方ねぇな……でへへへ」
「……奥さんに怒られますよ」
「いいっていいって。それよか、朝飯食ったのか? これからハードな一日になるんだ、しっかり食っとけよ」
眠すぎてとりあえず顔洗ってそのまま出てきたことを伝えると、肩掛けのバッグからゴソゴソと何かを取り出す。それは米に海苔を巻いたシンプルなおにぎり、しかもコンビニで買ったような綺麗な形をしたやつではない。ラップに包んであるようだ。
「こんなこともあろうかと、この平八様が丹精込めて握ったおにぎりがここにあるぜ。これ食っとけ」
どちらかというと丸っこい形をしたおにぎり、一口頬張ると程よい塩気があって次から次へと止まらなくなる。平八さん、これまさか中毒性のある変な粉とか入れてませんか? いやほんと、止まらなくて……んぐっ、んぐ。うまっ、うまい。
そんな平八さんもあまりよく眠れてなかったのか、さっきからふあぁとあくびばかりしているようだ。それってつまり平八さんも楽しみすぎて眠れなかったんじゃないかと。口では言わずとも、些細な行動でわかってしまうんだよなぁ。でも楽しみにしてくれてありがとう、そう感謝しながら僕らは本日の目的地である遊園地へと向かうのだった。
*
「坊主は何に乗りてぇんだ?」
「そうですね、このジェットコースターは欠かせないですよね。それに最初に行っとかないと結構並びそうですし」
「ならここの道をこう行って、こっちに行くのが良さそうだな。ここ、地図だと細いがちゃんと道があるみてぇだしよ」
入園前の作戦、子供の時も思っていたけどこういう時に普段働かない脳が一気に活性化するんだよな。最短ルートで一番並ぶアトラクションまで走っていく、それには予習が必要だ。勉強も同じぐらい熱心にやれたらいいんだけど。
「平八さんって……そんなに遊園地行きたがるキャラでしたっけ」
「ん、実に二十年ぶりぐらいだな。この遊園地も二、三回行ったことあったかな」
うんうんと腕を組みながらしみじみしているようだが、それじゃあ昔あったアトラクションとか今はもう何も残っていないのではなかろうか。老朽化によって閉園を余儀なくされた遊園地も数しれず、それでもここは長年頑張って営業していたらしい。
「坊主がどうしても俺とデートしてぇっつうから、そりゃ仕方ねぇよな。うん、断ったら坊主が悲しむ。となりゃ行かねぇ選択肢はねぇわけだ」
「平八さん……」
なんてやさしさに溢れた犬獣人なのだろうか、おっちゃん……! いっつもスケベなこと考えながら野菜売ってるおっちゃんだと思ってたけど、すげぇいい人じゃん。惚れる。
「今日は二人っきり。つまりは坊主は俺が好きにしていいってことだな、へへへ……」
「あっコラコラどこ触ってるんですか!」
「ん、ちゃんと朝抜いたか俺がチェックしてやらぁ。どれどれ……」
この人は上から揉むだけじゃなく、早技でパンツの中に手を突っ込んでくる。一体どこでその技を身につけたのか、スケベなオヤジは人それぞれ独特のやらしい手技を持っているので本当に油断ならない存在だ。
「スンスン……んー、昨日の夜抜いたのが最後って感じか。ダメだぞ坊主、ちゃんと朝は抜いてこなきゃ」
「なっなんでわかるの⁉︎」
「なんでだろうなぁ? ガハハハ! ほら、門が開いたぞ。走る準備はできたか?」
周りに誰がいようとお構いなしの平八さんのスキンシップを喰らっていると、ようやく入園の音楽が鳴り始めて大きな門が音を立てて開かれる。そこは現実とはちょっと違うファンタジーな世界、まずは両側が花で埋め尽くされた美しい道を優雅に歩……くことはなく、僕らはまるで散歩する犬とその飼い主のように爆速で過ぎ去っていったのであった。
「ピピーッ! お客様! 園内は走り回らないでください、危ないですので!」
いい歳したおじさんとお兄さんが、園内で待機していたスタッフのお姉さんに怒られてしまいました。まさか遊園地が走り回るの禁止になっているとは思わなかったんだもの、やっぱり危ないからかな。確かに汚い大人が一番人が混みそうなアトラクションに向かって全力ダッシュするのは目に見えているしな。その大人が元ラグビー部だったら間違いなく何人か死人が出ていたところだ。
この街を見下ろせる程に高い位置から一気に落ちるジェットコースターに乗り、二人でギャーギャーわめきながら空いている時間に五回も乗ってしまった。まさかこんなに人が少ないとは思ってもみなかった、ここの遊園地の経営状況が心配になってしまう。でもこれぐらい空いている方が個人的にはありがたかったりするのだ。もっと都心にある超有名な遊園地となると、一回並んでからアトラクションに乗るまで百分待ちなぞ当たり前らしい。それに比べたら遥かにこのちょっとだけ田舎の遊園地の方がマシというわけだ。
「しっかしよぉ、このコースターは早ぇな。前行った時よりも早くなってらぁ。んで次はどこだ? どこ行くんだ? 坊主が行くいとこについてくからな。運動不足の俺を散歩させてくれ」
こんないい歳したおっさんが子供みたいにはしゃぎ楽しめる、それが夢の国の良いところだ。いつか僕がもっとおじさんになった時も、こうやって子供の頃の記憶を呼び戻すためにまた遊びに来ることにしよう。さっきから結構ハードなアトラクションばっかり乗っていたので、次はもうちょっと落ち着いたものがいいな。
「あっちに面白そうな迷路があるんですよ」
そう指差した先にあったのは、マジック迷路。その名の通り壁のあちこちにミラーが設置されていて、すごく広い迷路に見えるのに中は意外とそうでもないという不思議な空間だ。この手のやつは意外と楽しめたりするんだよな。ここの遊園地のはどんなのだろう、照明がない暗い入り口を二人で侵入するとそこにはLEDライトがポツポツと光る幻想的な空間が広がっていた。
「おお、ここは絶景スポットか何かか?」
「すごいですね、空は一面星空ですし。そこらへんに蛍が飛んでいるみたいなシチュエーションなんあでぇっ!」
「おうおうどうした……っておお、ここに鏡があるじゃねぇの。やるな、さすが迷路って言うだけはあるぜぇ」
気がつけば僕らは一面鏡に囲まれた行き止まりの場所へと辿り着いていた。視覚に頼れない迷路ということは、手を伸ばし触覚で壁がそうでないか判別しなければならないな。どれどれ……これは鏡だ。これは空気、これは空気、鏡、鏡……平八さん。空気、鏡……平八さん。
「おいおいどうしたよ、そんな手ぇ伸ばして俺に触れてくるってことは、ははぁ……なるほど。しゃあねぇな、我慢できなくなっちまったのか? こんな遊園地で大胆なことしやがってよぉ」
「違う、そうじゃないです。壁にぶつかったらイヤだから、思い切り手を伸ばして触って判断しているだけであって」
「あーわかったわかった、まずはそのうるさい口をおっちゃんのちゅーで塞いでやるからなぁ」
「ちがーう‼︎」
そんなコントみたいな事をしていると、いつのまにか後から入った客も同じような場所で詰まり始めてしまった。まずい、このまま脱出できないとどんどん人が溜まってしまって満員電車状態となってしまう。一体どんだけこの迷路は難しく作られているのか、出口にあるはずの明るい光がまるで見えてこない。あるのは鏡、鏡、そして鏡。たまに全然知らない客とぶつかったりしてしまうし、なんとかしてここを出なければ。
「……スンスン、おっ、そうだ。おめぇの一番得意なことがあんだろうが」
「僕の一番得意なこと?」
「おう。坊主は褌を嗅ぐの、大得意だろ。それを今ここでやればいいんだよ」
「えっ、ちょっちょっと、今ここで平八さんの……?」
「違ぇ違ぇ、鼻を使えってことだよ鼻を。坊主はどんだけドスケベなんだ? ったくよぉ。まぁ結構暗いし、ここで嗅いでくれても俺は問題ねぇけどな。あ、でも人が多いから坊主は気になっちまうか」
またこいつはなにを言ってるのかと思ってしまったが、それは僕の早とちりでしたすみません。鼻を、ねぇ……スンスン。ん、なんかいい匂いが……平八さんのいい匂い、うん。いやいやそうじゃなくてだな、もっといい匂いが……あっ。
「焼きそば!」
「おう、流石坊主。俺より鼻いいもんなぁ。ガハハハ!」
二人でスンスンと思い切り鼻を鳴らし、その匂いの元を辿っていく。右、左、左、真っ直ぐ、そしてその匂いはどんどん近くなっていき、鏡で出来た扉を開けるとそこにはお祭りの時のような出店がズラッと並んでいる通りが視界一杯に広がった。迷路の出口付近にこんないい匂いのする出店を構えているとは、ぐぬぬずるいぞ遊園地め。お腹が空いてしまうじゃないか。
「うんまそうな匂いがすると思ったら、こんなとこがあったとはなぁ。へへっ、そろそろ昼にすっかぁ」
「やっぱりおにぎりだけじゃお腹空きますね。……と思ったらもう昼?」
「そりゃあんだけおんなじジェットコースターを何回も乗ってればなぁ。いや、もしかしたらここだけ時間の進み方が違ったりしてな」
楽しい時間というのはあっという間、この原理だけはいつになっても解明されないままだ。楽しい時間ほどむしろゆっくり時が流れてほしいものだが、神様はどうしてこんな概念を作ってしまったのだろう。時間とは扱いが難しいものだなぁ。
「坊主が好きなもんあったら言ってくれな。俺が奢ってやる」
「平八さんが? いいんですか?」
「おう、チケット譲ってくれたしな」
むふふ、さぁてどれにしようかな。焼きそば、たこ焼き、お好み焼き、フランクフルト、やっぱりこのラインナップ的にお祭りを思い出してしまうな。平八さんならどれが食べたいかな、そう考えてしまう僕は平八さんの事を好いているのだと気がつき複雑な気持ちになってしまう。平八さんは既婚者、そんなこと考えちゃダメだぞ。でも……既婚者ほどすんごい魅力的に見えるのは、どうしてなんだろうな。とりあえず平八さんに何が食べたいか聞いてみると、”全部“だそうだ。うむ、やはりその太鼓腹を育てただけの胃袋をお持ちだ。僕ならこの半分でお腹いっぱいになってしまいそう。
二人の両手でいっぱいになるほど食べ物を買い漁った僕らは、パラソル付きの外の椅子へと腰をかける。プラスチックの椅子がめちゃくちゃ熱くなっているのを見ると、今日も一段と気温が高くなりそうだ。もう夏と言っても過言ではないのかもしれない。
「お、坊主。そのまま“待て”」
おいしそうなフランクフルトを頬張っているところで、平八さんはゴソゴソとポケットから何かを取り出す。それはスマホ?
「へへへ、いいもん撮れたぜぇ」
「んぁっ、ちょ、ちょっとそれ!」
それは僕がおいしそうにフランクフルトを咥えているという、まさにサービスショット。そんなもの撮って何をするつもりだこのおっさんは。
「まぁまぁ、せっかくデートなんだしよぉ。今後のズリネタの一枚や二枚、いいじゃねぇか」
「いやいや、奥さんいるんでしょ平八さん!」
「そりゃ嫁とはヤるときゃヤるけどさ、ズリネタっつぅのはまた別モンだろ。デザートみてぇなもんだ」
相変わらず性欲旺盛というか、毎日スケベなことをしている平八さんはオカズの収集もぬかりない。消すようにとお願いすると、今度はその見返りとして僕とのツーショット写真を求められた。えっ、ぼ、僕との?
「な、いいだろ? せっかく遊びに来たんだ。あ、坊主が撮ってくれな。俺自撮りの方法よくわかんねぇからさ」
そう言って僕の肩を抱き寄せると、頬をくっつけるようにスリスリしながらスマホに顔を向ける。こんなデートみたいな写真撮って本当に大丈夫なんだろうか、でもまぁ……いっか。僕も平八さんと写真なんて夢みたいなものだったし、んじゃ一枚いきますか。カシャっとな。
「さすがこのスマホの性能はすげぇな、キレイに写ってらぁ」
無編集でありながらも、僕と平八さんの写るその一枚はまさにリア充そのもの。バックに映り込んだ料理の数々が多すぎて気になってしまうが、それ以上に僕と平八さんがラブラブしている様子が前面にデカデカと写っているため何の問題もない。せっかくだしスマホの背景にでもしてリア充感を出してやろうか。
「へっへっへ、写真なんて久しぶりだなぁ。あんがとよ」
満足したのか平八さんは一目散に割り箸に手をつけ、勢いよく左右に向けて引っ張る。なんかすごい割れ方をしたような音がしたが、本人はおいしそうに食べているから良しとしよう。……割り箸がいつもの半分の長さに見えるな。勢いよく割って失敗したんだろう。
「んめっ、坊主、これうめぇぞ。食ってみ!」
「どれどれ……おお、意外と味のレベルが高いですね」
そんな他愛もない会話をしながら、二人で飯を勢いよく吸い込んでいく。よく動くとお腹が空く、本当に子供の頃に戻ったような感覚だ。この空間は身も心も元気にさせてくれる、素晴らしい娯楽施設だ。このまま大人になっても潰れずに経営を続けてくれるといいな。
「昔もこうやって息子と色々食ったもんだ。たしかあん時はなぜかこの遊園地で大食い大会みたいなのがあってよぉ、それで息子と参加してそこそこ勝ち上がったんだが結局あの後乗り物なんて乗れなくてな。二人でタクシーで帰宅したのを思い出したぜぇ」
「平八さんの息子さん?」
「今は連絡すらよこさねぇ親不孝もんだが、元気でやってんのかねぇ。ま、生きてりゃ俺は何も言わねぇが」
息子と聞いただけで、今の僕は妄想力を凄まじく働かせてしまう。平八さんの、あの豆タンクみたいな体型の父親から産まれた息子さん、一体今ごろどんな体型になって……むふ、むふふふふ。
「しっかし坊主はまだまだ子供っぺぇから、まるで息子みてぇだなほんと」
「僕は平八さんの子に産まれたかった……」
「坊主は何を言っとるんだ?」
あつあつのお好み焼きは僕の唇に大ダメージを与え、そしてあつあつの塩焼きそばは平八さんのマズルに大ダメージを与える。僕らは二人仲良く火傷を負いながら、午後に向けて体力をつけるのであった。
それからなぜこうなってしまったのかはわからない。あれだけ食べた後にもかかわらず、平八さんに次何乗りたいか聞いてみて出た答えが“コーヒーカップ”である。あの、拷問すぎません? それに平八さんはどうやらあの中央にあるハンドルを力一杯回すのが好きらしく、これで息子が喜んでいたという話をされたが正直そんなの聞いていられるほど元気ではない。今にも胃袋からフランクフルトが飛び出そうだ。
「いやーっ、悪かった。悪かったから、機嫌なおせって」
「……ゆ、ゆるさん……」
ベンチでぐでーっと倒れているのは僕。そう、僕だけなのである。あんなに平八さん食べて、しかも僕と同じコーヒーカップ乗ってたのになんで平然といられるのか。やはり獣人は三半規管も尋常じゃないほど強いのか? それにしてもああ……吐きそう。
「そうだ、あそこにいいモンがあるぞ。な、せっかく来たんだし行ってみようぜ」
それは遊園地で必ずあると言っても過言ではない、辺り一面を見渡せる乗り物。キレイな円を描いて下から上へ、そして上から下へと一周十二分もかけて景色を堪能する観覧車というやつだ。子供はみんな速度の速い乗り物が大好きなのか、ここに街ち列ができることは殆どない。平八さんの提案によって僕らは乗りに行くことになるが、自力で歩けない僕は平八さんに負ぶさりながら乗り物へ乗せてもらうことになった。係のお姉さんに飲酒している方はちょっと……と言われてしまったが、僕は飲酒なんてしてません。食べ過ぎと乗り物酔いです。
昔は人間四人で乗ったりもしたものだが、獣人が一人でもいると二人分の席を使わねばならないので、今では二人用の乗り物となってしまった。場所によっては六人乗りなんて所もあるらしいが、まぁここはちょっと田舎の遊園地だしな。中が狭いということは、つまり平八さんと僕は結構密接しながら乗ることになる。車内は冷房なんてものがついてるはずもなく、お互いにいい汗をかきながら外の景色を眺めていた。
「いい景色だな坊主。これでちっとは気分が良くなるだろうぜ」
「ふー……もうちょい、もうちょい休んでから見ます……」
この街はビルというものがやはり少ないようで、ここから殆どのモノが見渡せる。僕の家もあるし、平八さんの家もあの辺、あっちには文太さんの整体屋と虎吉さんの居酒屋、歩くとちょっと遠く感じるのに上から眺めると意外と近いんだ。
「そういや、カップルなんかはこういうとこでちゅーするんだよな。俺の友達も何人かここで告ったヤツがいてよぉ、そんもってそいつらみんな結婚しやがった。だからここは知る人ぞ知る恋愛スポットってやつだ」
「ロマンチックですね、でも振られたら……最悪の十二分間になりますね」
「そこはまぁ、ほら。ある程度仲良くなってから乗るっていう前提条件があってだな。俺と坊主ぐらいのラブラブの仲になんねぇと乗れねぇわな」
誰も見ていないからとまたちゅーされそうになったが、一つ前で乗っていた家族連れの子供にジーッと見られていることに気がついて慌てて僕は平八さんを突き放す。せっかくのムードだったのに拒否されて平八さんの気分が沈んでしまったので、結局このあと三回も観覧車乗りました。二回目は一番上でちゅーされ、三回目は自分で自撮りしてみたいと言われて失敗し、四回目でようやく写真を撮ることに成功。平八さんが自撮りを上手にできるようになるのはいつになるだろうか。
それからはあまり過激ではないのんびりとした乗り物に乗りまくり、事あるごとに写真を撮らて照れながら今度はおやつが食べたいと言い出す平八さん。さっき結構食べたでしょ……? 僕はまだ胃袋の半分も消化できてないのだけど。
「にしても遊んだなぁ、さすが夢の国ってやつだ。俺もついガキの頃みてぇにはしゃいじまったぜぇ」
「なんだかんだで僕より平八さんの方が楽しんでいた気がします」
「そうか? ガハハハ! まぁ、こんな所へ来ることなんてもうねぇと思ってたからさ」
そんでもって最後に思い残すことがないかと聞いてみれば、またコーヒーカップに乗りたいとか。僕は全力で拒否してベンチに座り込んだが、平八さんの片腕で僕はひょいと担ぎ上げあられ、強制的にコーヒーカップの中へと投げ込まれる。それから一人の悲鳴が園内に響き渡ったことは言うまでもないだろう。
結局帰り道も自力で歩くことは叶わず、僕は平八さんの背中でスヤスヤと目を瞑ることとなった。
*
「よぉ坊主、起きたか」
そこは、見覚えのない空間。あれ、僕は確か平八の背中で……なにしてたんだっけ?
「夢の世界、楽しかったろ? なら俺も坊主に、オトナの夢の国ってやつを体験させてやるぜぇ」
「んなっ、なにこれっ‼︎」
そこは洞窟の中のような空間で、辺りは岩を模した壁、上にはろうそくの火のように光り輝く電球が設置されている。なんだろう、まるで牢獄……? 腕に伝わる冷たい鉄の感触、それはジャラジャラと音を立てて僕と壁をつなぎとめていた。少し引いたところでびくともしない、頑丈な手錠だ。
「ここな、俺の行きつけの店なんだけどよぉ。色んなシチュを楽しめるルームって言えばわかるか? どうだ坊主、ここは山賊のアジトを模してんだぜ。こういうのアガるだろ。へっへっへ」
ねっとりとした舌を僕の頬に押し付け、やらしく蛇のように舐めあげる。そんな平八さんは腰みのと黒ソックスだけを身につけた、いかにも山賊の頭のような格好をしていた。さっき一緒に遊んでいたときは全然気にならなかったのに、なぜか今おっちゃんは体から強いオスの汗の匂いを放っていて鼻にウッとくる。まるでひとっ風呂浴びてきたかのように体毛が蒸れ蒸れだ。
「坊主も好きだろこういうの。俺はこういうの大好物でなぁ、今日は無料で遊園地に連れてってくれたお礼にたっぷり虐めてやっからな。ゲヘヘ」
捕食する直前のように大きくマズルを開き、おっちゃんは僕に中を見せつける。グロテスクなほどにウネウネと動く舌、そしてたっぷりと中で熟成された唾液がボタボタを溢れて床へと垂れ落ちた。それから僕の顔はそのマズルに押し込められるかのように咥えられ、顔全体が平八さんの唾液で塗されていく。
「んふっ、んんっ」
そんな気がないノンケの人にとっても、この熟練の接吻を浴びせられればイチコロであろう。少し中を掻きまわされだたけで股間が疼いてしまう、それもオスとしての本能ではなくメスとしての本能が呼び醒まされてしまいそうな強引なキス。僕は平八さんの唾液を口にたっぷりと含まされるまで、マズルを離されることはなかった。フンフンと当たる鼻息が、これから起こるであろう行為に対しての興奮度を表している。おっちゃんはやる気満々だ。
「へへへ……最近嫁が相手してくれなくってよぉ。センズリばっかこいてた俺のチンポが嬉しそうにヨダレ垂らしてるぜ」
胡座を掻いて腕を背後に拘束されている僕の前で、平八さんは腰みのを取り払う。するとそこから突起部分からツユを出しかけている布の褌が姿をあらわした。薄暗くてよく見えないのに、それでも汚れ具合がわかる程度に黄ばみが濃くなっている。先走りだけでなく全体が汗で濡れていて、中にあるチンポがしっかりと蒸らされているのだろう。股座から香るオスの強烈な臭いに僕の頭はまるで酒が入ったかのように判断力が鈍ってしまう。あれが平八さんの……久しぶりのこの臭い、ぐぅっ体が疼いてしまう。
「今日から坊主は俺専属の性奴隷だ、いいな。……ボサッとしてんじゃねぇ、俺の褌を脱がせろ」
ズイッと股座を顔の目の前に近づけた平八さんは、腕を組みながら僕を見下ろしていた。その目は“さっさとしろ”と言っている、だが手は後ろの鎖で繋がれてしまっているのだ。手を使わずにということは――
「なんのための口だ? さっさとしろ」
恐る恐る顔を近づけると、目と鼻にツンと来るようなアンモニア臭が凄まじい。本当に山賊が何日も洗っていない下着をつけているような臭いだ、これはこの部屋のせいだけでなく平八さんが独自に履き古して作ったものなのだろう。……いかん、鼻穴が大きくなってしまう、ああっこの臭いは……だめだ、理性を抑えられなくなる。
既に全裸にされたままの僕は何も隠すものがなく、ただ自身の逸物からヨダレが出る様子を包み隠さず見せつける事となる。それを見ているのは平八さんだ、僕が興奮していると知ってこんな事を強要してくるのだ。
「今日も暑かったしよぉ、まずはその坊主のキレイなお口で掃除しろ」
ピッタリと股座に張り付いた褌を脱がすのは容易ではなく、僕は口に布を咥えながら歯でグッと食いしばって引っ張り上げる。すると褌から汗と尿がじんわりと滲み出て僕の舌の上で踊り出すのだ。しょっぱさとエグみのあるこのオスの汁をたっぷりと摂取した後、出てきたのは小さい豆タンクみたいな体格に似合わず極太のチンポだ。暗闇でもわかるぐらい熱気を放っていて、裸でも寒くないほどの室温なのにモワモワと湯気が出ている。
「山賊のアジトに風呂なんてもんはねぇからな、坊主が風呂代わりだ。カリ首んとこもしっかりねぶれよ」
既に汗と我慢汁に塗れたヌルヌルチンポを、僕は丁寧にしゃぶっていく。前菜としてそのオスの汁をたっぷりと舌の上に塗りたくられ、追加で先端からドクドクと透明な汁が溢れ出る。そんなに塩気はいらないと言うのに、サービスだと言わんばかりの我慢汁ソースをこれでもかと言うほどに塗りこまれた。
皮の下についていた大量の滓は、目では見えないものの僕の口の中で凄まじいオス臭さを放っている。唾液でしっかりと溶かしてやれば、粘液と混ざり合ってより強い平八さんのフェロモンが口いっぱいに溢れかえるのだ。こうやってチンポ掃除をした口にマーキングし、専属のオナホとして持ち物に名前をつける感覚なのだろう。獣人は自分の所有物にマーキングしないと気が済まない、そんな種族なのだから。
「なんだ、随分しゃぶり慣れてるじゃねぇか。俺の汚ねぇ汁だくチンポ咥えておっ勃たせえやがってよぉ。坊主はこんなのが好きなのか」
「ン゛ッ、んんっ」
僕の口淫を楽しみながら、平八さんは右足で僕の下半身をグリグリと押しつぶす。それは褌と同じく何日も洗っていないであろう蒸れたソックス、親指を人差し指を開いて僕のチンポを掴み上げると面白いほどに粘液が発射されていく。
「おめぇは性処理係兼、洗濯係にしてやるよ。俺の下着、そのキレイなお口でたっぷり洗わせてやるからなぁ。ゲヘヘッ」
ただ口にチンポを突っ込むのに飽きたのか、おっちゃんは僕の両肩に太腿を乗っけて跨り始める。まるで逆肩車をしているような、そんな体勢だ。すると必然的に長太いチンポは奥へ押し込められ、喉元の部分をコンコンとノックし始めた。人間の本能的に軽く嗚咽してしまうものの、僕の喉は何度も平八さんを受け入れたことがあるのだ。敵意のないチンポに、僕の喉はあっという間に平八さんを包み込んで奥へと押し込む動きを始める。食道がチンポでミチミチと拡げられるこの感覚に声にならない叫びを上げながら、背後に繋がれた腕を勢いよく振り続けた。
「んー? 知ってるぞ、坊主は喉も使える極上の奴隷だってなぁ。んならそのイヤがる素振りはおかしいよなぁ。坊主は俺の汚ねぇチンポを喉まで咥えちまう変態なんだからな。……うっし、腰振らせてもらうぜぇ、へへっ」
「ン゛ッ! ン゛ッ!」
「お゛ぉ……あったけ。こりゃおマンコみてぇな喉だな、ここもたあっぷり俺の我慢汁と滓を擦りつけとかねぇとな」
喉に向けて腰振りを開始した平八さんは、遠慮なく舌の上から食道までの一本道を己の汚い汁でマーキングしていく。洗っても決して取れないような力強い臭い付け、そんな強烈な臭いに逃げ出したくなっても鎖と平八さんの両脚がそれを許さない。僕は今、平八さんの奴隷だ。奴隷が自由に動ける権利など、ないのである。
「坊主はなんもしなくていいからな。俺の陰毛でも好きなだけ嗅いでろや」
この体勢での深いストロークはできないため、平八さんは小刻みに揺れながら喉の締め付けを堪能するように腰を振る。僕の鼻は褌の中でじっくりと蒸らされた密林地帯のような陰毛に突っ込まれ、これまた別の意味で昇天してしまいそうだ。褌からズラしてチンポを取り出した為、横からは相変わらずキツい臭いを放つ布地の自己主張が激しい。臭いの洗脳とはこういうことを言うのだろうか、もう普通の空気の匂いがどんなのだったか忘れかけてしまいそうだ。
「まずは上澄みいっとくかぁ、ぐうううっ‼︎」
「ン゛ンーーーッ‼︎」
「ご褒美に全部飲ませてやっからなぁ、チンポ吐き出すんじゃねぇぞ。喉奥でしっかり味わえ。俺の粘り気の強いザーメン汁はうめぇぞぉ」
「ングッ、ンンッ」
ドクドクと直接喉に注ぎ込まれる精子、それは液体というよりもゼリー状と言った方が正しいだろう。食道の壁にねっとりと絡みつき、中々胃袋まで落ちていかないほどの粘り気だ。平八さんはこの上澄みをまるで小便でもするかのようにさっさと終わらせ、最後は舌の部分で鈴口まで残った精液を擦りつけてチンポをキレイにして抜き去った。
「どうだ、山賊の洗ってねぇ汚チンポは。塩味がきいててうまかったろ。よぉしよし、これからケツまでじっくりほじくり返してやるからなぁ。うひひ……」
あのぶっとい指が一本穴に入るだけで、体のいたるところが熱を発して発汗を促す。ダラッと額から滝のような汗が流れ出し、それをおっちゃんはおいしそうにベロベロと舐め続けた。本来ならしょっぱくて飲めたものではないのだが、それでも平八さんは舌を這わすのをやめる様子はない。
「スンスン……俺の臭い、薄くなってんなぁ。ははぁなるほど、俺がいねぇ間に他の獣人と寝たんだろうが。どうなんだ?」
「そ……それは」
「熊、猪、ここらへんの臭いが強ぇぞ。どうなんだ、正直に言ってみろ」
「ま……まぁ色々、ですよ。その、僕も一応オスなので……」
「メスみてぇな穴持ってるくせに、まだオスだと言い張るか。なら坊主が白状したくなるようにもっとお仕置きしてやろうか、げへへへ」
「……ン゛ンンンッ‼︎」
するとおっちゃんは尻穴を弄るのをやめ、僕の口から人間の短い舌を取り出す。人差し指と中指で挟み、反対の手は自身の股間にあてがっていた。グチュグチュとやらしい音が数回、その後僕の目の前に差し出されたのは粘液で濡れに濡れた手のひらだ。
「こいつ、なんだと思う? へへへ、俺の汗と我慢汁でたっぷり塗した手だ。今から坊主の顔にしっかり塗りたくってやるからな」
「ンンーーッ‼︎」
「まずは舌のところに、ほおれほれ。唾液よりチンポ汁がいっぱいになるまで塗ってやるからなぁ」
まるでクリームのようにたっぷりとつけられた我慢汁、それを余すことなく僕の舌の上に乗せて塗りたくる。その舌を伝って僕の口に入り込んだ我慢汁はエゲツないほどにオスの臭いを放っていて、もはや自分がどんな匂いだったのかさえ忘れてしまうほどだ。
「ぐふふふ、次はその鼻だな」
「あっ、んあっ!」
「鼻水も我慢汁もおんなじようなもんだろ、なら俺が全部我慢汁に塗り替えてやるよ。嬉しいだろ。チンポがなくったって、ここから俺の臭いがいつでも嗅げるんだぜ? オナホがご主人の臭いを覚えるのは当然だもんなぁ」
僕の指より何倍も太いその人差し指を鼻に突っ込まれれば、その空間は一瞬でおっちゃんの臭いに染め上げられる。うりうりとイヤらしく言葉で責めながら、指の粘液が薄くなったと感じたタイミングで再び汁だくのチンポへ指を擦り付けられていく。それからたっぷりと粘液でコーティングされた指を鼻にねじ込む、それの繰り返しを永遠にやられるのだ。
「どうだ、ここはマーキングしておけば中々臭いが取れねぇとこだからな。俺以外の臭いなんて全部忘れさせてやるよ」
「あっ、んああっ」
「どうだ、白状したくなったか。坊主が最近他の獣人と寝たのはいつだ、言え」
平八さんはまさに尋問官というものに向いているだろう、そんな才能をこんなところで発揮させてしまうとは。ツンとくるオスの臭いに悶え苦しみながら、僕は正直に最近寝たおっちゃんについて詳細な情報を伝え始める。そうでもしないと、今度は鼻の奥に直接我慢汁を流し込まれそうになったからだ。浸透圧が違う液体を流し込まれれば、それ相応に痛覚がやってくる。そんな痛い拷問を受ける趣味は僕にはないのだから。
「ほぉ、この前は熊のおっちゃんと寝たのか。そりゃあ楽しかったろう、熊は他の獣人よりも性欲が強ぇヤツが多いからな。だがそんなのはもう忘れちまえ。これから坊主は俺専用のオナホだ、いいな」
「ふぁ……ふぁい……」
「よぉしいい子だ、俺はスナオなオナホが大好きだぜ? そんな坊主にいいもんをやろう。どうだ、嗅ぎてぇんだろうが」
顔から酷いオスの臭いを放つ僕の目の前には、先ほどまで平八さんの腰回りに巻き付けられていた一枚の布が。股間部分を覆っていた箇所が酷く汚れていて、そこに何度も尿や汗を擦り付けていたのだろう。いや、あの染みを見た感じ我慢汁も相当に吸っている。臭いだけでわかってしまうのだ。
「俺のチンポ汁、たっぷりつけといたからな。よおく噛んで、味わうんだぞ? へへへ」
「んがぁっ‼︎」
「さあて、なら今度は中からしっかりマーキングしてやらねぇとな。坊主は俺のもんだってこと、他の獣人にわからせてやらねぇと気がすまねぇ」
口の中に入れた瞬間の臭いの広がり方が半端じゃない、この褌は一体どれだけ履き続けたものなのだろうか。それを聞く勇気が僕にはない。そしてそれを聞いてしまったら――数字というものは物事をより具体化してくれるというか、一週間なんていう言葉を聞いてしまったら僕は正気ではいられないかもしれない。
「……そぉら、入ったぞ。上から下から、俺のチンポの臭いで責められて嬉しいだろ。な? 返事はどうしたぁ!」
「ングウッ、はっ、んんっ」
「ほぉ、いい揉み心地だ。最近太ったんじゃねぇか? 肉付きがいい方が俺好みだぜぇ、もっとおっきくなるようにモミモミしてやるか。げへ、げへへへ」
普段嫁さんを抱いているだけあって、乳首の弄り方は他の誰よりも上手だ。それに時折わざとズゾゾゾッと音を立てて乳を吸い上げる、突起物を取り囲むようにレロレロと円を描いて、また一気に中央部分を刺激してきた。
チンポがケツ穴にねじ込まれてから数分、一向におっちゃんは腰を振る気配がない。それどころか、乳首いじりが止まらずさっきからずっと赤子のように吸い続けているのだ。普段ほとんど触られることのないその胸部分が赤く腫れるまで、平八さんは僕を弄び続けた。
「んっ、んふぅ……うめぇ、やっぱ坊主はメスの才能があるじゃねぇか。な、これから俺のオナホとして第二の人生を歩むのも悪かねぇだろ?」
「んふっ、ふっ、んんっ」
「そうかそうか、やっぱり坊主は俺のオナホになりてぇか。ガハハハ! よぉし、こんな手錠は外してやらぁ。だがもし逃げ出したりなんてしたら、三日三晩坊主を犯し続けてやるからな」
ジャラジャラと重りのようにつけられていたこの手錠が外されれば、その腕は必然的に平八さんの首元へと回されることとなる。ケツにチンポを突っ込んだまま僕を持ち上げられる、そうなれば体勢を安定させる術はもう平八さんに抱きつく他なかったのだ。
「なんだ、そんなに俺とまぐわいたかったのか。よぉしよし、俺の特濃汁をこれからたっぷり時間かけて注いでやるからな。……なに? もう入らねぇ? こんの嘘つき坊主め。しつけが必要だな」
僕を子供のように抱きかかえながら、平八さんは片腋を見せつけるようにして腕を上げる。そこは股間なんかよりも酷く蒸れて獣毛がクタクタに寝ている熱帯地帯で、それぞれの毛が湿気で何本か纏まりながら存在感を出していた。とびきり黒い毛が生えそろった部分、そこが最もオスの臭いが濃い部分である。
「坊主、裸にさせちまってすまねぇな。サミいだろ、今からあっためてやっからなぁ」
首をブンブン振っても、おっちゃんは僕の顔を徐々にそこへと近づけさせる。目の前からムワッとくる熱気、それを顔全体で受け止めながら僕はそこへダイブさせられた。そのあと間髪入れずに腕を回され、完全に腋の部分で頭をロックする。まるでプロレス技でもかけられているかのような肉檻に、僕は平八さんの背中を叩き続けた。その行為はより平八さんの加虐心を盛り上げさせ、逆効果であることを僕はまだ気がついていなかったのである。
「いいか、坊主はオナホなんだからな。チンポ汁を拒否するオナホはお仕置きだ。あー……チンポやべぇな、そろそろ仕込みでもすっかぁ。坊主は子作り好きか? 俺は息子を作った経験があっからよぉ、ちゃんとリードしてやるからな。好きなだけお口ん中の褌汁でも吸いながら喘いでくれな」
根元までズッポシと挿入されたままの僕の腹は、くっきりと平八さんのチンポの形が浮かび上がるほどだ。身長が僕と大差のないこの犬獣人が、こんな立派なものを持っているのはおかしい。こんな時、イヤというほど獣人と人間の体の性能差を思い知らされる。
「二発目も上澄みみてぇなもんだからな、さっさと出させてもらうぜぇ。ふんっ、ふんっ」
ズチュンズチュンと遠慮のない根元までの挿入、それからエラの張ったカリ首で中の精液を掻き出すようなピストン。平八さんは僕の中に種を植え付ける準備を隈なく実施しているのだ。粘液まみれになりながら玉袋の精子を準備し、それから一気に火山爆発を起こす。ケツの中に入った竿がビクンビクンと鼓動し、いよいよ射精するという意思表示をし始めた。
「平八様特製の種汁、まずは上澄みたっぷり注ぐぜぇっ。奥の奥まで俺の種汁でいっぱいにしてやる、喜べっ、俺と坊主の子だ。中出しで孕まねぇやつはいねぇと評判のこの黄ばんだ種汁、全部坊主ん中出してやるっ。ぐおっ、お゛おおおっ、がああっ‼︎」
一番深い位置、そこで僕をギュッと抱きしめながら固定すればもう逃げる術はない。チンポの根本が膨らみ始め、完全な栓となって僕の穴を封鎖するからだ。これを抜けばたちまち血がぶしゅうっと飛ぶに違いない、ならどうするか。それは平八さんの種汁をしっかり受け取るしかないのだ。これは約束された子作り、おっちゃんの腋で必死に呼吸しながらの種付けはたまらなく極上の時間であった。
「おおっ、おほぉ……出てるっ、出てるぞ坊主。わかるか? 俺の元気いっぱいのザーメンが今、坊主ん中で暴れてるんだぞ、ゲヘヘへ。こっからが犬獣人の本番だからな」
栓として一切の液体を漏らせない、そんなオナホにされた僕は平八さんの言いなりとなるしかない。口から無理矢理褌を奪い取られると、その口に向けて今度は別の下着を詰め込み始める。このツンと来る饐えた臭い、間違いない。これは平八さんの靴下である。
「おお、忘れてたぜぇ。せっかく俺の臭いがついた下着がここにもあるんだ、こいつも坊主は大好物だよな。ゲヘヘ、いいだろ、こんな優しくしてくれる山賊なんて中々いねぇぞ?」
「ゲホッゲホッ‼︎」
「なに吐き出そうとしてんだおい。まだ坊主にはしつけが足らねぇようだな」
先程奪い取った褌を、再び僕の顔の上から被せられる。口に靴下を咥えた状態、そこから上に被せられればどうなるか。それはたとえ吐き出しても褌が受け止め、僕の顔から離れることはないということだ。
「いい臭いだろ? な? 坊主は俺の臭いがたっぷり嗅げて幸せもんだなぁ。まだまだ種汁はたっぷりあるんだ、じっくり俺好みのオナホにしてやるからなぁ……げへ、ゲヘヘへ」
瘤が収まり栓としての役割を終えたチンポが抜かれるかと思えば、おっちゃんは僕を臭いで責めたまま二回戦を開始した。抜かずの三回、それは獣人にとっての交尾の嗜みだとか言ってたな。回数が増えるたびに全身が汁塗れとなって、平八さん以外の臭いがしないようになるまでおっちゃんは何度も腰を打ちつける。毎度射精が終わるたびに匂いチェックをされ、匂いが薄いところがあるとそこを念入りに唾液塗れの舌で舐め続けられた。くすぐったくて体をよじろうとも、犬獣人特有の瘤チンポが抜ける様子など微塵も感じられない。
この洞窟のような空間が平八さんのオス臭い汗のにおいで満たされるまで、
僕らは永遠と交尾をし続ける。何発出されたかもうわからない頃、平八さんはこう言った。
「どうだ、アガッたろ? もし俺が本物の山賊だったら、きっと坊主を毎日抱いてただろうな。ガハハハ!」
「……」
「お? なんだそんな不満な顔して。ああ、まだ足りねぇってか。仕方ねぇなぁ……」
「いやそうは言ってな、ああっ、ぐうっ」
「へへっ、ケツん中すげぇことになってんぞ。早く俺のチンポの形、覚えてくれよなぁ。スンスン……おお、俺の匂いがする。これで坊主は俺専用のオナホだな。ガハハハ!」
平八さんにとっての夢の国は、どうやらこのプレイルームだったらしい。山賊になりきった犬のおっちゃんは、僕がピクリとも動かなくなるまで腰を振るのを止めることはなかった。朝早くから次の日の早朝まで、僕は二つの夢の国を平八さんと堪能し力尽きたのである。また今度行こうぜと誘ってくれたが、正直夢の国は刺激が強すぎてしばらくはいいかな……。
*
犬伏 平八
種族:犬(口周りの黒い盗人顔のタイプ)
主人公の呼び方:坊主
好きなもの:自分の作る夏野菜カレー、スケベなこと
テーマ:愛、既婚者おっちゃん
八百屋で働いている五十代の犬おっちゃん。既婚者だがスケベ大好き獣人なので、主人公にもよくちょっかいをかけて遊んでいる。嫁さんが夜相手してくれない時は一人でセンズリを掻いてるので、365日毎日玉の中の精子を外へと出している。健康的。なので、いつも出てくる精子は体内で作られたばかりの新鮮な精子です、是非一度飲んでみてはいかがでしょうか。
息子がいるが、この街にはいないらしい。一体どこで働いているのか、そもそも結婚しているのか、それすらも謎。
背丈は人間の主人公とあまり変わらないが、持ち前の太鼓腹と逞しい腕と脚の筋肉から豆タンクと呼ばれることがある。褌愛好家。昔はムキムキだったらしいが、今となってはまぁ……食べる量が多いのでこうなりました。
実は猫が苦手。何でかわからないが、どうも合わないらしい。獣人のネコ科に対してはなるべくキライな感じを悟られないように接しているが、道端とかにいる猫は無理。昔、猫に対してあまりいい思い出がなかったようだが……?
リクエストしてくれた支援者に一言:
「かぁーっ、玉ん中を空っぽにしたあとのビールはうめぇな! おう、初めまして、だな。俺が平八だ。いっつもスケベな事考えながら生活すんのが生き甲斐だ。まぁそこら辺にいっぺぇいるおっちゃんはみんな俺みたいなことしてんだろうけどな。……よし、せっかくだから俺と一緒にどうだ。坊主は褌、好きか? ここん所の色が濃い部分の匂いが好きなヤツ、結構いるんだってなぁ。おっちゃんの股座に張り付いて汗がたっぷりついたこの褌、坊主はどうなんだ? 正直に言ってくれるヤツが俺は好きだぞ、へへへ。……ほぉ、じゃあちょっと裏こいよ。大丈夫だって、今日は嫁さんいねぇからさ。俺がたっぷり可愛がってやろう、ゲヘヘ……いっぱいちゅーしてまぐわおうなぁ」
ぱぱぱんだ🐼🐾ぱぱを
2020-06-22 13:48:38 +0000 UTCぱぱぱんだ🐼🐾ぱぱを
2020-06-22 13:47:08 +0000 UTCぱぱぱんだ🐼🐾ぱぱを
2020-06-22 13:46:34 +0000 UTCつまつま
2020-06-22 11:26:16 +0000 UTCハチ公
2020-06-21 15:33:28 +0000 UTCうちりお
2020-06-21 12:39:39 +0000 UTC